出雲二中地域学校運営理事会だより 発行 ~みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために~ 出雲二中校区地域支援本部 発行日 2008年 10月16日 地域の職場体験学習を振り返って 1 0 月1 日から3 日間続いた「職場体験学習」が終わりました。学校では体験できない素晴らしい出会いや、発見があったことでしょう。 働くことの厳しさ苦しさと同時に、大きな喜びや充実感を味わった人。社会人としてのマナーやルールに戸惑い気疲れしながらも、周囲の方々の温かい心遣いに感 激した人。今の自分自身と向き合い、将来の働いている自分の姿を見つめ始めた人、など・・・。報告の声から、たくさんの手応えと、大きな成長がうかがえました。 このような貴重な機会を設けて、温かくご指導くださった各職場の皆様方に、心よりお礼を申し上げます。 さて、3 日間の皆さんの体験談や礼状から、そして見守ってくださった保護者の方々の感想から、いくつかご紹介します。 また、各職場からお寄せいただいたメッセージもご覧ください。 生徒感想 ★ 書庫整理など、思ったよりも地味な仕事が多くてビックリしました。自分の紹介 した本が「おもしろそう!」と借りられたみたいで、嬉しかったです。[図書館] 保護者より ★ 今日は最終日だったので、あいさつを結構頑張った。昨日などと比べて作業に流 ☆ささいな事ですが、社会の一員として働くことによって、少しでも社会(人)に れが出てきた。また、少しガラの悪い人がきたけれど(店員さんも嫌そうにしてい 貢献できる事に気づいてくれたことが、良い経験であったと思います。社会人に た)、そんな人に対してもウソのように、にこやかに接していてビックリした。や なっても、この喜びを忘れず人生を歩んでほしいと思います。 っぱり客商売というのは、こういうもんだなあと思った。 [飲食店] ★ 早くも最終日になった。もう、ほとんどのことが自分でできるようになって、散 歩の帰りにも「保育士に向いてるよ。中学生とは思えない。」などと、たくさんほ めてもらって本当に嬉しかった。今日は先生方ともたくさん交流できてよかった。 子どもたちともかなり交流できて、3日間がほんとに速かった。終わってしまった のがすごく残念でした。いつか絶対保育士になろうと改めて思った! [保育所] ☆日を追うごとに職場の雰囲気にも慣れて、積極的に声を出したり動いたりするこ とができたのだと感じました。本人の感想が仕事の厳しさを学んだ一面であった と思いました。良い体験をさせていただき感謝しています。 ☆小さい子どもの頃に戻ったように、帰宅後はいろいろな出来事を話してくれまし た。懐かしく感じました。この3日間、いつもと違う時間を過ごし、たくさんの 事を学んだと思います。ありがとうございました。 ☆ 社会で仕事をする、携わるという経験を初めてやらせていただきました。 まだまだ仕事というもののほんの一部ですが、この一歩を大切な体験として覚え ておいてほしいと思います。そして、たくさんの人が社会(生活)に仕事という ことを通して貢献していることを考えていってください。さて、あなたはどう関 わって行くでしょうか? ☆ 今日は、昨日より穏やかな表情をしていました。この感想を読んでも、慣れてき たことが分かりました。昨夜父親と話していた「聞き上手」について、人と接す る上で最も大切なスキルを、今回の体験の場で実感できたことは、今後の本人の ★ とても素直で、しかられたらしょげて、そのうちまた元気に遊んでいたりと、と ても感情が豊かだと思いました。また、最初は授業に参加しようとしていなかった 子も、たくさん声をかけてあげて、少しずつ参加してくれるようになり、とても嬉 しかったです。「わからん、わからん~」と騒いで、授業のじゃまをしている児童 もいたが、丁寧に教えてあげると素直にしてくれて嬉しかったし、騒ぐからってむ やみに叱ってしまうと、その子の能力を失わせてしまうと思いました。 人付き合いの上で、大きなプラスの体験になったことと思います。 ☆ 3日間、毎日を楽しみに職場体験に通っていました。マッサージは習ったことを 親にしてくれて、学校では学べないことを社会で教えていただくありがたさを感 じました。その分、職場の方は大変だったことと思います。親からお礼を申し上 げたい気持ちです。 ありがとうございました。 先生方もご準備などお世話になり、 ありがとうございました。 まだ、2日間だけれども、 たくさんのとても良い表情の笑顔を見ることができて、 とても元気をもらいました。児童が「○○○を、できるようになったよ!」と言っ てくれると、自分もできたような感じになり、とても嬉しくなりました。 [小学校] ☆ 3日間を通して、大変多くのことを学びましたね。社会に出ると自分の思い通り の事ばかりではなく、気を遣うことも多いし、幅広く目を向けて判断ないといけ ないこともたくさんあります。 時間を割いて指導して下さった職場の皆さんに感 ★ 最後の日だったので、全部しっかりやろうと思ってのぞんだ。配達も結構あった ので少し疲れた。けど値札付けをしたりして、慎重にしなければならない仕事を精 一杯やった。この3日間は、とてもいい経験になった。 [販売店] 謝し、いつか社会に出る時、それに負けずにやりきっていける学力、体力、関心、 集中力、社会性、人間性を磨いていってほしいと思います。 ★ 職場体験2日目!!今日は昨日のように緊張はしませんでした。それ に、初日にある程度のことを教えてもらったので、そこまで困ることも 昨日のように多くはありませんでした。今日の仕事は、洗濯物を干す& たたむ、お客さんが来た後の掃除、お茶出し、あと私はヘルプなど( ロット巻きの)をしました。 今日はそこまで忙しくなかったので、職場の方々の仕事をじっくり と観察しました。美容師の仕事もすごかったけれど、何より全員がし ゃべりが上手で感心しました!!それに聞き上手!!私の父が「美容 師は〈聞く〉8:〈しゃべる〉2」と言っていたことがあったけど、確 かにそうだなあ~、と思いました。美容師は技術だけじゃないんだ なあ~と、心底思いました。 [美容院] 職場からのメッセージ ○今回A君は一人での実習でありましたが、指示されたことを素直に受け止め、一生 懸命作業を行ってくれました。礼儀正しく、態度も非常に良かったと思います。 ○出雲二中生さんは大変明るく、仕事も一生懸命してくださり、とても気持ちよく仕 ★ 本当の歯科衛生士みたいな仕事をさせてもらった。患者さんに余りうまく接す ることができなかったので、明日はあいさつなど大きな声でできるようにしたい。 ふだん私は患者の立場でしか病院をみていなかったけれど、今回は職員さんが裏 では衛生面などに気をつけて、いろんな作業をやっているんだということを知り ました。働くということはとても大変なんだと改めて思いました。 [歯科医院] ★ (礼状より) 事ができました。重労働で少し悪かったなと思います。ありがとうございました。 ○短時間の実習でしたが、最初のあいさつ訓練から一生懸命声を出していました。恥 ずかしがる年頃だと思いましたが、素直にまじめにいろいろな仕事に取り組むこと ができました。1日だけだったので一通りの業務しか教えることができず、仕事の 楽しみ方や喜びが今ひとつ伝えられなかったのが残念です。クリーについてあいさ つやセールストークをしていた姿はほほえましかったです。 私は、職場体験学習では接客の仕事がしてみたいと思っていました。そして、 今回その体験をさせていただき、お客様への言葉遣いを考えたり、食べ物をテー ○気持ちよくあいさつのできる生徒さん方でした。子どもとの関わりも笑顔で楽しん でできていました。感心しました。 ブルに置く時の置き方など、お客様の気持ちにそって、自分自身が行動するのは すごく大変だということが分かりました。普段の生活の中ではないことなので、 私にとって、とても貴重な体験でした。学んだことを生活に生かしていきたいと 思います。 [喫茶店] われました。将来の職業選択、その前の進路を決める時に少しでも役立てられれば 幸いです。 ○若干声が小さいかと思いましたが、私たち社員、お客様に対し挨拶ができていまし ★ (礼状より) 僕は、看護体験ということで、患者さんの体をふかせていただいたり、手足 を洗わせていただいたりと、たくさんのことをさせていただきました。特に心 に残っているのは、患者さんの笑顔です。何かを自分がすると悪いかなと思っ たりしたのですが、逆に感謝までしていただいて、とても嬉しかったです。 この体験で、看護の難しさ、そしてやりがいを知ることができました。イン タビューさせていただいた時に、皆様が本当に一生懸命になって頑張っていら っしゃるんだなと、実感しました。 ~ 拝啓 ○看護の場面を見学され、患者さんが喜ばれたことが嬉しかったと、皆さん感想を言 [総合病院] 拝啓 た。駅の業務にも熱心に取り組まれ、改札業務のお客様への対応も、実習を重ねる につれて、スムーズにできるようになりました。 ○職場体験学習をする中で、働くことの大切さ、大変さ、喜びを生徒さんに理解して いただき、将来役に立てれば良いと思います。体験学習の生徒さんの中から、 「この 職場に入りたい」という声があれば幸いです。 ○いつも笑顔でよく気がつき、感心しました。将来の夢もしっかり持っており、ぜひ 応援したいです。 中三のあなたへ~ 庭のコスモスが幸せそうに、秋風とたわむれていますよ。あなたも今、幸せでいるでしょうか。 先日、ビッグハートで「出雲二中・報告演奏会」を楽しみました。あわただしく過ぎる日常をふと忘れ、豊かな音色と美しい歌声のハーモニーの波間に うっとりと浸りきったひと時は、とても幸せでした。ありがとう。これを最後に、吹奏楽部と合唱部の3年生は引退なのですね。長い間、お疲れ様でした。 1年生によるオープニングの初々しい演奏の後の、2・3年生の演奏。その圧倒的な迫力と表現力に、私は魅了されました。その時、あなたがこれまで 重ねてきた練習の長さが、汗と涙と想いの重さが、一瞬にして理解できたのです。きっと楽ではない道だったでしょう。悩み迷いながら一歩一歩、進んで きたのでしょう。でも今、振り返ってみてご覧なさい。ほら、あなたはこんなにも遠くまで来ていたのですよ。1年生のあの場所から。 中三のあなたへ、 たとえあの時の夢が叶わなかったとしても、ひたすら歩き続けたからこそ、あの時よりも大きな自分に、喜びを知る自分になった ことを誇りに思ってください。そして、その思いを、まだ迷いの中にいるかもしれない後輩たちに、ぜひ伝えてやってください。 合唱部が美しいハーモニーで奏でる「手紙~十五の君へ~」 (アンジェラ・アキ)の歌に、私は聴き入ってしまいました。未来の自分に宛てた手紙。 「今、 負けそうで、泣きそうで、消えてしまいそうな僕は、だれのことばを信じ歩けばいいの?」大人の僕から『十五の君へ』手紙が届きます。 「今、負けないで、 泣かないで、消えてしまいそうな時は、自分の声を信じ歩けばいいの。人生の全てに意味があるから、恐れずにあなたの夢を育てて。いつの時代も悲しみ を避けては通れないけれど、笑顔を見せて、今を生きていこう。 」自分を信じて生きればいいんだよ!という温かいメッセージに、私も勇気をもらいました。 中三のあなたは、後輩たちにとっては未来の自分です。今、するべきだと信じることを一生懸命にやり通す、今を誠実に生き抜く、その積み重ねこそが 自分を自分らしく大きく育てるのだと、彼らに見せてやってください。 いよいよ、あなたの進む道を選び踏み出していく時がやって来ますね。道は全ての人の前にひらけています。でも、歩くのはあなた自身の足で、向かう 方向はあなた自身の心の声で・・・。 あなたの幸せを祈りながら、ずっと応援しています。 敬具
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