Japanese NSW州内における就労 職場における非雇用者の基本的な権利と責任 職場での法的権利を知っておこう 雇用に合意する前に NSW州労使関係局(NSW Industrial Relations) 雇用は、アウォードまたは契約に基づいて行われる場 からのご案内 合があります。特定の労働条件に合意するよう契約書 トライアル就労 多くの場合、採用の決定は面接審査後に行われます。 雇用主は、被雇用者が十分な能力を備えているかどう への署名を求められた場合は、かかる書面の内容をよ く読んで理解することが必要です。契約内容が自身に 合っているかどうか、署名の前によく考えましょう。 直ちに署名を行う必要はありません。 か判断するため、採用の正式な決定を行う前にトライ 雇用主に文書について考える時間をもらいましょう。 アル就労または試用期間を提案する場合があります。 契約書を持ち帰り、ご家族や友人、その他の信頼でき この場合、雇用主はトライアル/試用期間の長さ(最 る人物に読んでもらい、意見を伺うこともできます。 長3ヶ月)を予め明示し、また該当期間中に非雇用者 内容によっては、法的なアドバイスを求めることも勧 が従事したあらゆる労働に対して給与を支払う必要が められます。 あります。 署名する契約内容について懸念をお持ちの場合は、13 給与の支払いを伴わないワークエクスペリエンス(就 13 94のフェア・ワーク・インフォライン (Fair Work 労体験学習)は、学校またはTAFE、大学など公認の Infoline)までお問い合わせください。 教育訓練機関を通してのみ手配されます。 書面による採用通知を求める 採用の決定/内定を口頭で知らされた場合、非雇用者 は労働条件および仕事内容を明記した書面を雇用主に 求めることが勧められます。 かかる書面には、以下の内容が明記されていることを 確認してください: 雇用に関する取り決め(アウォード[ 労使裁定]または契約) 雇用に関する取り決めの種類は、アウォード(労使裁 定)または契約のいずれかです。 支払われるべき最低賃金、支払われるべきペナルティ レートおよび雇用主があなたに期待できること、期待 すべきではないことなども網羅されていますので、あ • 雇用主の氏名/名称 なたの仕事には、アウォード(労使裁定)または契約 • 業務内容、および被雇用者が携わる職務の内訳 のどちらが適用されるかを調べましょう。 • 時間、週または2週間ごとに支払われる給与額 どのアウォードが適用されるか、或いはあなたの職場 • 就労時間 • 雇用形態:カジュアル(臨時雇用)、フルタイ は契約によるか、電話13 13 94のFair Work Infoline にお問合せください。 ム(常勤)、パートタイム等 給与 • 雇用条件 雇用主は、該当するアウォード(労使裁定)または契 • アウォード(最低賃金、労働条件などを職種別 に定めた政府の労使裁定)や契約などの、雇用 に関する取り決め 約に基づく法定最低賃金を支払わなければなりません 。法定最低賃金は、就労する業務の種類によって異な ります。法定最低賃金を上回る給与を受け取ることに 問題はありません。 www.industrialrelations.nsw.gov.au | February 2010 | Japanese Japanese また特定の仕事、定時以外の労働に対する残業、夜間 5. 個人/介護の休暇および忌引休暇-10日間の個 労働、週末の勤務、祝日勤務の場合にはペナルティレ 人/介護者の有給休暇、必要な場合は2日間の無 ートなどの手当が支払われる場合もあります。 給の介護休暇および2日の忌引(カジュアルの場 雇用主には、被雇用者に対して定期的に給与を支払う 義務があります。被雇用者が要求した場合、給与は最 合には無給)が必要 6. コミュニティー・サービス休暇-緊急時のボラン 低2週間に一度の頻度で支給される必要があります。 ティア活動のための無給休暇、および陪審員の 被雇用者が書面にて合意するか、あるいは法律で規定 任務の場合は10日まで支払われるという権利を されていない限り、雇用主は被雇用者の給与からいか 伴う陪審員サービスの休暇 なる金額も差し引くことはできません。また、年次有 給休暇から控除を行うこともできません。 給与の支払いは、現金、小切手または銀行口座への入 金という形態で行われることが規定されています。 給与支払いの際、雇用主は給料明細書を被雇用者に渡 さなければなりません。 国家雇用基準(National Employment Standards) 民間部門の雇用主の下に働く被雇用者に対しては、10 項目のNational Employment Standards 7. 永年勤続休暇-長期間にわたる勤続の場合に得 られる権利 8. 祝祭日-国民の祝日は8日まで有給、さらに州ま たは地元の祝祭日 9. 解雇通知および余剰人員整理による賠償金 勤続年数に基づいて、解雇の場合、最高4週間前 の通知(被雇用者が45歳以上で少なくとも2年 勤続の場合には5週間)および最高16週間分ま でのリダンダンシー手当 10. フェア・ワーク・インフォメーション・ステートメ NESの下に、被雇用者は法的に権利が保証されている ント(Fair Work Information Statement) 雇用主はすべての新規採用者にこの声明文を渡 所定の最低労働条件が規定されています。 さなければならない。 (NES)が適用されます。 アウォードまたは契約に明記されている賃金率と合わ せて、労働者に不利な条件となるように雇用主が変更 非正規労働者 できないようにNESはセーフティネットを規定してい 通例として、非正規労働者(カジュアル・ワーカー) ます。 には病気休暇などの有給休暇、解雇時の通知期間、さ 国家雇用基準は各労働者に何を提供し ま すか? らに雇用保証が適用されません。これらを補う措置と して、かかる被雇用者には「Loading」と呼ばれる付 加給が与えられます。 NESはすべての民間部門の被雇用者に以下の10項目を 定めています: 1. 週の最大働時間-1週間あたり38時間、さらに 妥当な追加時間 2. 柔軟な労働の取り決め要請-学齢未満の子供や NSW州政府が定める多くのアウォードでは、適切な 資格を有する非正規労働者は、6ヶ月間の勤続雇用の 後、雇用主に対して終身雇用を求める権利が与えられ ています。 職場における被雇用者の責任 障害をもつ18歳未満の子供の保護者は、子供の 被雇用者は、雇用主が与える正当かつ妥当な指示に従 世話を補助するために労働の取り決めの変更を い、安全かつ健全な職場の維持に協力しなければなり 要求することを認めています。 ません。 3. 育児休暇および関連の権利-全ての被雇用者に1 2ヶ月まで無給休暇、さらなる12ヶ月の無給休 雇用契約の終了 暇の要請、その上、他の形態で産休、育児休暇 被雇用者または雇用主は、適切な通知(できれば書面 、養子関連の休暇を申請する権利 にて)をもって雇用契約を終了させることができます 4. 年次休暇-1年毎に4週間、特定の交替制の労働 者の場合はさらに1週間の有給休暇 。通知期間については、該当するアウォードまたは契 約にてご確認ください。 A division of the Department of Finance & Services Japanese 雇用主は、以下の場合に被雇用者を解雇するこ とができます: • 有期労働契約が、予め合意した契約満了の期日 に達した場合 • 職務遂行能力が不十分または不適切と思われる 場合 • 健康上の理由により、被雇用者が職務を遂行で きなくなった場合(ただし、労働災害の発生か ら6ヶ月以内を除く) • 甚だしい違法行為もしくは故意の不正行為があ った場合(この場合は、通告期間なしで解雇が 可能) また、事業の低迷または再編成(リストラクチャリン グ)により社内の特定の職務が消滅した場合にも解雇 が行われる場合があります。この解雇は「リダンダン シー(余剰人員整理)」と呼ばれます。 追加給付金については、アウォードもしくは契約をご 確認ください。 お役立ち情報 NSW Industrial Relations www.industrialrelations.nsw.gov.au Fair Work Online www.fairwork.gov.au A division of the Department of Finance & Services
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