スマートフォンの利用者が多くなる中、SNSの無料アプリ

一宮市いじめ対策推進委員会
平成26年 スマホ問題特集号
スマートフォンの利用者が多くなる中、SNSの無料アプリによっていじめに発展する事例が問題にな
ってきました。そこで、8月21日(木)
、尾西生涯センターに於いて、保護者の方々を対象に、第1回
いじめ対策研修会を開催し、スマートフォンの問題点や子どもたちへの利用のさせ方について学びました。
講師の先生をお招きした研修会には、多くの保護者の方々に参加していただきました。以下に講演の概
要と配付された資料を紹介します。お子様のSNSの利用について参考にしていただければと思います。
演題 「ケータイからスマホへ ~難しくなる利用問題~」
講師:下田 博次 氏(群馬大学名誉教授・NPO法人青少年メディア研究協会会長)
下田真理子 氏(NPO法人青少年メディア研究協会講師)
●インターネットとその利用について
多くの人々が、インターネットを単に便利な道具として考えており、ネット利用の恐ろしさについ
ては認識が丌足している。遊びのための利用が増え、
「快楽のクモの巣」
(サイバー・プレジャー)と
なってきた。特に携帯電話を利用したネットでのトラブル・事件が社会的な問題となり、法整備など
が以下のように進んできた。
○ 有害情報閲覧を規制すること(フィルタリング)を法律で義務化
○ 出会い系サイト等を法律で規制
○ 学校裏サイト・プロフにおけるいじめや誹謗中傷をなくしていく監視体制の整備
●ケータイからスマホへ
スマートフォンは、法の適用外であり、SNSの無料アプリでグループトークが行われ、監視も
できなくなってしまった。人の誹謗中傷や、
「既読スルー」によっておこる犯罪、ネット依存等の問
題が出てきた。また、Wi-Fi の利用でゲーム機や音楽プレーヤーもインターネット端末機となるので
注意が必要である。
インターネットトラブルを回避するには下に示した3つの能力が必要である。
○ 情報のウソとホント、良し悪しを見分ける判断力
○ 誘惑に負けない自制力
○ 自分のしたことへの責任能力
この 3 つの能力を身につけていない、子どもだけのインターネット利用は危険である。
●解決のカギはペアレンタルコントロール
そこで、
「ペアレンタルコントロール」という「注意・見守り・指導」が必要になる。SNSを利
用させる場合は下に示した2点が大切である。
○ パソコンで利用させる。
○ 子どもがスマートフォンでSNSアプリを利用するのを保護者のPCで見守る。
また、購入時にフィルタリングをしたり、約束事を決めたりする必要がある。約束事の例として
はスマートフォンを買い不える時の「18の約束」の約束を紹介した「13 歳の息子へ」を参考に
するとよい。
<配付資料> NPO 青少年メディア研究協会制作リーフレット「知った人から知らない人へ伝えよう」より
ケータイ・スマートフォンの危険性から子どもを守ろう!
ネットの危険は快楽的利用で発生
インターネットはもともと人種、性別などの差別なく、自由に意見が言える場として作られました。こ
れを「理性的な利用」と言います。逆に、事件に巻き込まれたり、ネット依存になったりするなどマイナ
スの影響がでる使い方を「快楽的利用」と言います。
ケータイやスマホからのネット利用では、保護者の目が届きにくく、快楽的利用が中心となりがちです。
保護者は我が子にネット利用をさせるなら、ペアレンタルコントロールが必要です。
ペアレンタルコントロールの第一歩は「きついフィルター」と「約束ごと」
■購入時は、きついフィルターをかけましょう。
特にスマホはケータイと違い、現在のところネット規制法の適用外です。保護者の責任でフィルタリン
グの設定やアプリの利用制限、利用時間制限をしましょう。
■約束ごとを作る際は、ホフマンさんの「18の約束」を参考にしてください。検索サイトで「13 歳の
息子へ」と入れてみてください。
保護者の頭越しの危険
お友達作り遊び
保護者
子どもに見せたくない情報
子どもに近づけたくない大人
非行・犯罪グループ
子どもの幸せを考えられる大人
子
ど
も
ケータイやスマホからのネット利用では、有害情報の閲覧や発信が保護者の頭越しに行われるため、有
害な情報から有害な人や物につながってしまいます。子どものネット利用は、見守りやすいパソコンでさ
せましょう。
スマホはケータイの負(-)遺産を引き継ぎネット依存を広げます
事件(誘拐・性被害)
ネットいじめ
+
ネット依存中毒
子どもたちの利用がケータイからスマホに変わることにより、これまでのケータイの問題が解決されな
いままにネット依存の問題が深刻になってきました。スマホは、ケータイ以上にペアレンタルコントロー
ルが必要です。