26/12/17 12:30 (於:県庁県政記者クラブ) 報道機関説明用 第 47 回衆議院議員総選挙における福島市開票区で 未集計票が発見された件について 1 概 要 福島市開票区における開票所(鎌田字卸町 ウィル福島)の会場の撤収作業中に、 「票分類カゴ」に小 選挙区選出議員選挙用の未集計投票用紙(記入のあった票)80枚1束が発見された。 (発見の第一報は1 6日午前10時18分) この投票用紙は、開票当日は所在不明の投票用紙として「持帰り票」として処理していた数80と合 致するものであり、福島県選挙管理委員会に報告し、17日午前11時に開催された福島県第1区選挙 会における調査を依頼した。 2 経 過 衆院選の開票は14日午後8時から鎌田字卸町のウィル福島を会場として行われた。小選挙区選出議 員選挙の開票が進む中、各投票所から報告される投票録による投票者総数に対し、投票箱から取り出さ れた投票用紙に80票の差(不足)が生じていることがわかったため、開票会場の中を探したが発見さ れなかったため、持帰り票(投票所で交付を受けた投票用紙を投票箱に投票せず持ち去った)として整 理して開票を確定させた。 14日の開票において他の選挙(比例代表選出議員選挙、国民審査)の開票も含め、すべての開票が終 了した時点で会場の片づけが行われ、開票作業に使用した「分類カゴ」も会場の片隅に重ねて積み上げ られた状態で整理された。 「分類カゴ」はその前段階で全てが空であることを開票事務従事者により確認 されていたはずであった。 16日、開票会場に保管されていた各種開票用物品の撤収作業(開票会場から選管の倉庫に保管する ための搬出作業)をする中で、 「分類カゴ」の1つずつに貼られた分類ラベルを剥がす作業において、1 つの「分類カゴ」から投票用紙80枚1束が入っているものを撤収作業委託業者の作業員が発見し、作 業に立ち会っていた選管職員に報告があり、即刻、未集計の票束が発見された旨が選管事務局に報告が あった。 発見された票数が80票であり、開票確定時に「持帰り票」として整理した票数と一致すること、発 見された票の記入状態から、これが所在不明として整理された「持帰り票」であり、結果、「持帰り票」 はゼロだったと判断した。 3 発見された80票の開票作業上の開票プロセス 発見された80票は、 「分類カゴ」のうち、「リジェクト票」のラベル表示のされているカゴの中にあ ったことと、票の記入内容から「小選挙区候補者の氏名を記入したもの(有効と思われる投票)」、 「他事 記載、記号・符号、何人を記載したか不明のもの(いずれも無効と思われる投票) 」が混在していること から、開票作業で行われる自動分類読取機で判読できなかったリジェクト票であることが判明した。 このリジェクト票は、その次のプロセスにおいて、有効票(候補者別)と無効票に分類され、さらに 有効票として分類された票は、2人の事務従事者が別個に内容を確認し、計数班へ回送されるというプ ロセスを踏むものであったが、自動分類読取機から取り出されたリジェクト票(未分類)の状態で留置 されたままの状態であった。 4 事故発生の原因 開票作業は、開票班、計数班、集約班、得票集計班、得票整理班、審査判定班がそれぞれの分担事務 を行うが、それぞれの部所で「分類カゴ」を使用しており、作業が終了するたびに「分類カゴ」の中に 票が残っていないことを確認しながら作業を行っていた。 小選挙区選出議員選挙の所在不明票80票については、開披・分類作業を分担していた開票班のほか の班でも捜索を行ったが80票は発見されなかった。 また、すべての開票作業が終了した時点で会場の片づけが行われ、 「分類カゴ」が会場の片隅に集約さ れ積み上げられる際にも16日に発見された票束を発見することができなかった。 80票の存在が見落とされた原因(結果、未集計票が発生した原因)は、 「分類カゴ」が空であること の確認作業が疎かだったことである。 5 かかる事故の再発防止策 未集計票が存在した場合、その内容により当落に影響を及ぼす可能性があり、かかる事故の再発はあ ってはならないことから、次回以降の選挙における対策として現時点で考えられる方策としては、 ① 所在不明票が常識的な数値をはるかに超えるものである場合は、開票を確定せず、その所在を徹 底して捜索する。 ② 「分類カゴ」に留置される可能性のある票を発見するためには、 「分類カゴ」1個1個を確実に点 検確認し捜索する。 ③ 「分類カゴ」を現在の網目のカゴから透明なケースなどとし、外からでも容易に確認できるもの を採用する。 ④ 「分類カゴ」を積み上げる際は、上向きにせず、伏せる形で積み上げることで、万が一票が入っ た状態でも、積み重ねる時点で票が落ちることで発見を容易にする。 などについて実行する。 また、中長期的検討としては、開票作業全般を精査し、他にも危険が潜在していないかを洗い出し、 それらに対する対応策を検討していく。 6 謝 罪 本市においては、先の福島県知事選挙においては、 「不在者投票と期日前投票の投票方法の誤り」 、 「同 一選挙人による二重投票」の2件の投票事故、今回の衆院選においては期日前投票2日目に、 「投票用紙 の置き間違いによる交付ミス」という投票事故が発生しており、いずれも事務従事者(管理執行機関側) のミスによるものであった。 今回の事故も、従事者1人1人の確認作業の徹底不足が原因であり、選挙管理委員会(事務局)の各 事務従事者への指導・管理不足が最大の原因であると受け止めるものであり、市民(選挙人)の信用を 失墜するような事態となったことについて深くお詫びするものである。 【参考添付】 「分類カゴ」イメージ 開披分類の流れ 工程図 カゴの名称及び用途 会場配置図(開票レイアウト) 会場図(開票レイアウトなし) 開票事務従事者の構成 開票速報(確定)
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