園田学園女子大学 えんじょい No.1 学習形態が変わる!「いつでも好きなときに学べる e-Learning とは」 堀田 博史 インターネットという言葉が一世を風靡して、はや数年が経ちます。インターネットで何ができ るのかを知らない人はいない、と言ってもいいでしょう。そして今、生活の一部になりつつあるイ ンターネットの技術を用いた学習環境が具現化しています。その代表的なものが、e-Learning です。 e-Learning は言葉を見てのとおり、学習する側から読み解くと、パソコンやコンピュータネットワ ークなどの電子的な機能を利用して学ぶことを意味します。 いま、大学は授業改善に力を入れています。教育環境を充実することは勿論、教育方法を工夫し て学生の意見も参考にしながら、従来行われていた教師からの一方通行の授業を改善しようとする 動きです。そこで注目されたのが、e-Learning です。 どこの大学でも試行しているのが、コンピュータネットワークの特長を活かして、電子メールで 課題を提出したり、掲示板で議論するという、双方向性を持たせた機能です。しかしこれだけでは 教育 は成立しないし、e-Learning とは呼べません。授業を構成させるプラットフォームとして e-Learning が存在しないといけないのです。 e-learning の学習コンテンツ(素材)の多くは、従来の講義で扱っていた板書内容をスライドに 置き換えただけのものや,テスト機能だけを使用しているなど,学習から評価に至るプロセスを統 合的に管理する LMS(Learning Management System)を用いることがありませんでした。その ため、授業のプレテストや復習教材としては役立ちましたが、半年ないしは1年間の講義で、テス トや復習教材としてだけのために、繰り返し学び続けていくと、その学びの形態がコンピュータネ ットワークである必要性への疑問、要するに紙媒体でも良いのでは、いや逆に紙媒体である方が適 しているのでは、となっていきます。 e-Learning であっても、従来の教室で行われる教師と学習者との双方向のやり取りがあり、良い 評価を受けたときの達成感も得ることができないといけません。そのためのコンピュータネットワ ーク上の仕掛けがあって、はじめて学習者の立場での e-Learning と呼べるのです。 簡単に、私の授業「情報処理技法Ⅱ」を参考にして、いつでも好きなときに学べる e-Learning の紹介をしていきます。 下の図は、映像教材の基本形です。左上に私の映像、左下に音声を文字化したもの、右側がスラ イドで構成されています。スライドは音声と同期して変化していきます。自由に再生、巻き戻し、 停止ができるので、確認したい部分があれば、何度でも見ることができます。教材のほかに、課題 のワークシートやテストから1つの単元が構成されていて、半年(15 週)で15単元を学習します。 15の単元は、一気に公開され るのではなく、毎週火曜日に1 つずつ公開していきました。学 習者は火曜日の次単元の公開に あわせて、月曜日に駆け込むよ うに課題を提出してきました。 半年後には、60数名の履修登 録者のうち、2名が途中で授業 を放棄する形となりましたが、 e-Learning としては非常に高い 合格率と言えます。1/3 の学生が 家庭からアクセスして学習しており、いつでも自由な時間に学習できる環境を新鮮に感じて いたようです。 私の授業は、あくまで e-Learning の一例であり、この他にも様々なスタイルが工夫され ています。共通すべきことは、学習者の立場で e-Learning の学習環境を考えることではな いでしょうか。 2003 年度、園田学園女子大学では従来のシステムを補完する LMS を開発し、 「情報倫理 「情報処理技法Ⅱ」の授業を半年間実践してきました。2004 年度は新たに、 「通信・ネット ワーク基礎」 「認知心理学」「情報処理技法Ⅰ」が追加されます。今後の e-Learning 技術の 進展とより良い学習環境づくりを実現していきたいと考えています。 実習室でよくあるトラブル対処法 ∼こんなときはどうしたらいいの?∼ ・キーボード・マウスが動かない ⇒コンピュータが処理をしていて、一時的に動かなくなっているかもしれません。 しばらく待って動かなければ、パソコンの電源を入れ直してください。 ・音が聞こえない ⇒音量を確かめてください。 音量が最小になっていたり、ミュート(消音)になっていると音が出ません。 ・印刷したのにプリンタから出てこない ⇒印刷先で指定したプリンタを再度確かめてください。 (指定したプリンタと違うプリンタに出ていると 勘違いされている時があるようですので、気をつけてください。印刷先を間違っても印刷ポイントは 追加されています)また、プリンタへの紙の補給や紙詰まりの対処方法は、プリンタの横に置いている マニュアルを参照してください。 今年のコンピュータ関連授業 聴講生 平成9年から始めて早や8年目を迎え,これまでに約 1,800 名の方が受講さ れました。今年度は127名の方が受講されています。年間通しての学習で すので,食堂や図書館などキャンパス内で受講生の皆さんとお会いすること があると思います。どうぞよろしくお願いします。 ご参考までに,今年度受講者127名のうち女性の方は93名,男性の方は 34名です。年齢別では,20 代 5 名,30 代 12 名,40 代 19 名,50 代 39 名, 60 代 41 名,70 代 11 名と幅広い年齢層の皆さんが学習に励んでおられます。 パソコンの機器更新と教室改修についてのお知らせ 今年の夏季休業期間に,次のとおり,計画しております。 ★パソコンの機器更新 (541 教室,542 教室,544 教室,545 教室,546 教室, S 字コーナー,情報ゼミ室,先生方の全研究室,就職 部と図書館にある検索用パソコンなど) ★教室の改修 541教室と542教室の2教室を対象にして,座席数の増加,座席レイアウトの 変更など,さらに円滑な授業ができるように整備いたします。 ★カーペット張替え 541教室,544教室,545教室のカーペットの張替えを予定しています。 利用者の皆さんには,機器更新作業や教室の改修・カーペット張替え作業の間,教室の利用が できなくなる場合がありますが,何卒ご理解とご協力をお願いいたします。 開室・閉室については,掲示やホームページなどにより事前にお知らせいたします。 尼崎市立身体障害者福祉センターのパソコン講座の受入れ 昨年度に引き続き今年も下記の日程で,546情報実習室でパソコン講座を行います。 ■肢体に障害をもたれている方対象の講座 全8回 13:00∼15:00 5月 8 日,15日,22日,29日,6月5日,12日,19日,26日 ■視覚障害者対象の講座 全7回 13:00∼15:00 10月2日,9日,16日,23日,11月13日,20日,27日 バリアフリーの通路には,この期間に限らず,自転車や自動車をとめないように 協力してください。 新任者の自己紹介 この春から国際文化学部、情報コミュニケーション学科で助手をさせていただくことに なりました大久保です。3月までソフトウェア会社に勤めており、その会社から別の大学 の情報センター部門に派遣されておりました。そこではシステム管理や保守を行う傍ら、 教員や学生のヘルプデスクをはじめ、情報学部の授業に入って基礎実習授業からプログラ ミングの授業などのお手伝いもさせていただいていました。その経験を園田学園の情報教 育センターで生かしながら、今後はさらに自分の研究へと繋げていきたいと思っておりま す。どうぞよろしくお願いします。 大久保 暁正 今年度から情報コミュニケーション学科の助手をさせていただくことになりました高 橋朋子です。私は、琵琶湖を望む穏やかな自然の中で大学生活を過ごしてきましたので、 この新しい生活環境の変化に戸惑いを感じながらも、みなさんとの新たな出会いにワク ワクしています。園田学園女子大学は、アットホームな雰囲気でとても素敵ですね。た くさんの人とのコミュニケーションを通して、社会で豊かに生きるための能力をみなさ んとともに学んでいきたいと思います。みなさんが、充実した大学生活を過ごせるよう に何かひとつでもお役に立てるようがんばりたいと思っています。 高橋 朋子 今年の4月からTAとして自己学習支援ルームに配属された坂倉英里です。 大学は園田学園女子大学で情報コミュニケーション専攻を卒業しました。 大学の3・4年で山本ゼミに入り、パソコン嫌いな自分でしたが、何故か一番遅くまで 大学に残っていたような気がします。 まだまだわからないコトや経験不足な点がたくさんありますが、がんばって学ぼうと 思いますので、これからよろしくお願いします。 情報センターの山本先生の裏話を聞きたい方は是非声をかけてください(笑) 坂倉 英里 本年度から TA として勤務しております。冨田晶子です。 広島生まれの福岡育ちで、主にもみじ饅頭と明太子を食べて大きくなりました。 高校卒業後、大阪へと移り住み武庫川女子大学の短期大学部から関西大学の総合情報学 部へ編入しました。卒業後は大学院で web 教材の制作を行ったり、高校での「教科情報」 のチームティーチングに参加したり、などなどしながら現在にいたります。 新しい環境で緊張の毎日ですが、毎日笑顔でがんばりますのでよろしくお願いいたしま す。 冨田 晶子 ☆編集後記☆ 私は、社会人になって2年目の年となりました。仕事はもちろん、社会人としてのマナーもまだまだ 勉強しなければならないことがたくさんありますが、頑張ってやっていきたいと思います。 この「情報教育センターだより」も担当してから2年目を迎えました。今年は昨年よりも回数を増や して発行していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 ご意見・ご感想やご希望があれば是非こちらまでお願いします。♪ [email protected] 西村里奈まで ♪
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