H-1-1 宇宙観の変遷 うちゅうかん へんせん H-2-2 天球儀 江戸時代 安永年間(1772∼1780) てんきゅうぎ ち は 「地の果てはどうなっているのか」 ひる よる ほし せんだいはん てんもんがた せいよう がく 江戸時代の仙台藩では天文方の といた やすすけ かがや と 戸坂保佑が西洋の天文学を取り くのはなぜか」。古代の人々は,果 入れ,多くの天文学者を育てまし てしなくひろがる空や大地に思い た。 この天球儀も, こうした活動の をはせました。輝いていた太陽が 証拠として現代に残っています。 ひとびと そら だいち い きゅう かく しゃ しょうこ な つき おお そだ かつどう おも たいよう げんだい ほしぞら のこ もけい 急に隠れる。 月がだんだん無くな 天空儀は星空の模型です。 ちょう っていくように見える。決まった時 どプラネタリウムの投影をドーム 期に川が氾濫する。 すんでいる世 の外側から見た形になっていま 界の周囲はどのようになっている す。 この天球儀に観測結果を記入 のか,多くの人が考え,想像を広 していたと考えられています。 き み き かわ じ せ はんらん おお かんが そうぞう そとがわ H-1-2 宇宙を見つめる人類の歩み じんるい わたし とお ニュートンは「私がさらに遠くを見 かたち きにゅう かんが H-2-3 象限儀 江戸時代(1850頃) しょうげんぎ あゆ み かんそく けっか ひろ げてきたのです。 み とうえい しゅうい かい えどじだい ころ てんもんがく せいど たか かんそく か 天文学には精度の高い観測が欠 ほし こう ることができたとしたらそれは私が かせません。 この象限儀は星の高 巨人の肩に乗っていたからです。」 度を測るための機器です。その目 と言いました。宇宙の謎を解き明か 盛りはとても精密で,角度を1分 そうとする最新の天文学も人類が (1度の60分の1) まで読み取るこ 長年かかって積み上げてきた「科 とができます。 これは全国測量で 学の業績」 という巨人の肩に乗っ 有名な伊能忠敬が使っていたも てはじめて可能なのです。 ここでは のと同じ流れを汲む工人が作っ こうした天文学の発展の歴史を, たと考えられており,江戸時代の 科学者の実績を紹介しながらたど 仙台藩の天文学が全国的に高い きょじん かた の なぞ い さいしん ながねん がく てんもんがく つ と ど あ はってん じっせき H-2-1 渾天儀 江戸時代 安永5年(1776)頃 えどじだい あんえい ねん はつめい はか てんたい どうぐ の位置を測る道具です。江戸時代 せい せんだいはん の仙台藩でもこうした道具を製 さく ねっしん ほしぞら と なが つか く こうにん つく かんが せんだいはん ぜんこくてき すいじゅん H-2-4 古天文図 こと たか ものがた 水準であった事を物語っています。 こてんもんず 渾天儀は中国で発明された天体 いち いっぷん よ いのうただたか おな れきし ころ ちゅうごく かくど ぶん ゆうめい しょうかい ります。 め ぜんこくそくりょう か ぎょうせき しゃ きき せいみつ ど じんるい あ はか も かのう こんてんぎ あんえいねんかん 「なぜ昼と夜があるのか」 「星が輝 こだい うちゅう えどじだい かんそく せいざ せいず てんもんがく 星座,星図,天文学というと, すぐ せいよう も かた に西洋のイメージを持たれる方も おお ちゅうごく 多いかもしれません。 しかし, 中国 ちゅうしん とうよう ふる 作し,熱心に星空を観測していま を中心に東洋でも古くから星図 した。渾天儀は国内に40台あま が作られていました。みなさんが り残っていますが,実際に観測に 知っている星はどのように描かれ 使用されたのはこの1台だけで, ているのでしょうか?昔の人の気 他のものは天空の模型として使 分になってながめて見てくださ こくない のこ だい じっさい しよう ほか てんくう わか もけい 用されたことが分っています。 つく し ほし えが むかし ぶん い。 み ひと き ■展示解説シート H-1-1 宇宙観の変遷 うちゅうかん じぶん まわ せかい H-1-2 宇宙を見つめる人類の歩み へんせん うちゅう み てんもんがく 自分の周りの世界をどう見るか? それが天文学のはじまりです。 かがくしゃ ひと み なぞ じんるい と H-2-1 渾天儀 あゆ こんてんぎ てんもんがく せんだい にほん てんもんがく 科学者たちが一つ一つ謎を解いてきた天文学のリレーをたどりましょう。 仙台の, そして日本の天文学も, ずいぶんがんばっていました。 H-2-4 古天文図 H-1-2 宇宙を見つめる人類の歩み H-2 仙台藩と天文学 H-2-1 渾天儀 H-1-1 宇宙観の変遷 H-2-2 天球儀 H-2-3 象限儀 てんきゅうぎ こま か こ み H-2-2 天球儀 H-2-3 象限儀 H-2-4 古天文図 しょうげんぎ ていねい かんそく こと わか 細かな書き込みを見ると,丁寧な観測をしていた事が分ります。 せいよう かがく と い こてんもんず せいみつ かんそく おこな わか 西洋の科学を取り入れ,精密な観測が行われていたことが分ります。 とうよう むかし せいず みし せいざ 東洋にも昔から星図がありました。見知った星座はありますか?
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