【とっとり伝統農地】砂丘らっきょう団地

(参考例)
砂丘らっきょう団地
【とっとり伝統農地】
登録番号
登録部門
1
「生産振興」 「景観」
【所在地】鳥取市福部町(旧岩美
郡福部村)
鳥取砂丘の東方に連なる湯山、山湯
山、海士、細川、岩戸の5集落地域。
【概要】
不毛だった砂丘地にらっきょうが導入されたのは、
① 江戸時代の末期に江戸への参勤交替の付け人によって持ち帰られたとする説
② 江戸時代にお伊勢参りの村人によって持ち帰られたとする説
③ 江戸時代末期に朝鮮半島からの海難漂流者によってもたされたとする説の3説があります
が、いずれも根拠となる資料がなく真偽のほどは明らかでありません。
本格的に栽培されたのは1914年(大正3年)に佐々木甚蔵と浜本四方蔵の両氏によって50
aの栽培に成功したことが最初とされ、2014(平成26年)は100年目となります。
福部砂丘地の農業利用は、とりわけ海抜70mの起伏が大きい「飛砂」と「乾燥」との戦いであり、
そこには砂と格闘した先人たちの不屈の精神と努力、そして産・官・学が連携した高度な頭脳集
積の歴史があります。
100ha 以上の砂畑をらっきょう一色にまとまって栽培されていることはめずらしいことです。
これは、らっきょうが夏を除きほぼ1年中、自らの葉で地面を覆って飛砂を防ぐ作物であり、福部
砂丘地の最適作物「らっきょう」を選択したことに由来します。隣接する畑に迷惑をかけない飛砂
防止作物でもあったのです。
もとより、らっきょうを選択しただけでなく、砂防林や栽培技術の確立、基盤・灌漑施設の整備、そ
して農作業の機械化、加工施設の導入など、近代化への取り組みも忘れるわけにはいきません。
【沿革】
100年の沿革年表
面積(ha)
収量(t)
200
2
収量
150
1.6
面積
100
1
50
0.4
0
0
昭和 38 年
大正 3 年
平成元年
(
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村
に
主な取り組み
●砂丘らっきょうマラソン
昭和62年に「わかとり国体(昭和60年)」を契機に、村民の連帯感と村の発展を期待して、マラソン大会を企
画。福部村のシンボル(現在は鳥取市の花)であるらっきょうの花が咲き乱れる10月下旬に「ふくべらっきょう花マ
ラソン」と名付けられ、県内外から高く評価され、毎年、盛大に開催されています。
●全国らっきょうサミット
国内の主要産地によるいたずらな早出し競争を問題視。「競争から協調へ」の理念の呼びかけで、福井県、鳥取
県、徳島県、高知県、宮崎県、鹿児島県の6県で「全国らっきょうサミット会議」が平成元年に開催されました。そ
の後も、2年毎に各県持ち回りで開催され、産地の抱える技術・経営の問題点や消費拡大など今後の取り組み方
針などを熱心に話し合っています。
●健康食品としての消費拡大
らっきょうの薬用効能や健康食品としての意義を啓発・普及する必要があると考え、若い主婦層を中心に「漬け
方講師」を委嘱して、消費地に出かけて講習会を開催しています。
●食農教育の体験学習
らっきょうの植え付けから掘り取りして調理まで、小中学校の教材に活用するとともに、広く消費者に呼びかけて
体験の機会を提供しています。
【問い合わせ先】
1
登録申請団体名:
2
連絡先
福部らっきょう生産組合
組織名:鳥取いなば農業協同組合福部支店
所在地:(〒689-0102)鳥取市福部町細川 603-1
TEL:0857-75-2078
FAX:0857-75-2006
Eメール:[email protected]