2005年帝人グループ CSR報告

2005年 帝人グループ
CSR報告
[ 2004 年度実績]
CONTENTS 目次
帝人グループの概要
帝人グループの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
社長メッセージ、帝人グループ企業理念 ・・・・・・・・・・・・3
帝人グループの CSR・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
コーポレート・ガバナンスの強化を目指して ・・・・・・・・7
ニュースフラッシュ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
国内グループ会社
連結:48 社 持分法:43 社
海外グループ会社
連結:36 社 持分法:32 社
総合計 159 社
国内:10,361 人
社員数
環境報告
海外: 8,599 人
環境マネジメント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
合計:18,960 人
環境パフォーマンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(2005 年 3 月末現在)
環境、安全・健康、防災コスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
帝人株式会社は 1918 年に、わが国最初のレーヨンメーカー
グリーン購入・調達、グリーン物流 ・・・・・・・・・・・・・・・・18
として発足し、その歴史は 87 年を迎えました。この間、ポリエ
エコプロダクツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
ステル事業をスタートさせ、また繊維で培った技術力を土台に、
帝人グループのリサイクルビジネス・・・・・・・・・・・・・・・・23
フィルムや樹脂などの化成品事業や、医療用医薬品や医療器
具などの医薬医療事業に業態を広げ、現在では、
「衣料繊維」
「産
社会性報告
業繊維」
「流通・製品」
「フィルム」
「樹脂」
「医薬医療」
「IT」といっ
社員とのかかわり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
た広い分野で事業活動を進めています。そして、事業活動地域
お客様とのかかわり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
も日本、アジア、欧米とグローバルに広がっています。
地域社会とのかかわり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
2004 年度帝人グループの業績は、中期経営計画である
「 WING2003 」の計画にのっとり、重点戦略事業(産業繊維、
第三者コミュニケーション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
樹脂、医薬医療、IT、新事業)と安定収益事業(衣料繊維、流通・
サイトレポート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
製品、フィルム事業)に区分けをしたメリハリのある事業運営
ISO、OHSAS の取得状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
を行い、売上高 9,084 億円(前年度比+ 3.9% )、営業利益
第三者審査報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
519 億円(同+33.9%)の利益水準を確保、営業利益 ROA(営
帝人グループのあゆみ
変 革 1:合 繊メーカ ーへ
変 革 2:多 様 化 へ の 道
第 1 期:レ ーヨンから合 繊 へ
1918
帝
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人
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第 2 期:化 成 品・医 薬 へ の 事 業 躍 進
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第 3 期:経営システムの変革とグローバリゼーションの推進
1995 1996 1998
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目次・帝人グループの概要
業利益 / 総資産)5.9%、D/E レシオ(有利子負債 / 株主資本)
7.6%、D/Eレシオ 0.9 を目標にしており、その達成に向け着実
0.95 という数値となりました。
に事業運営を進めていきます。
具体的な事業対応では、重点戦略事業である産業繊維事業で、
炭素繊維の製造拠点をアメリカに確保、さらにアラミド繊維「ト
帝人株式会社の概要
ワロン」の増設、樹脂事業で、バイエル社とポリカーボネート(PC)
創 立 1918 年(大正 7 年)6 月 17 日
樹脂の世界的相互供給を取り決めるなど、積極的な展開を行
資 本 金 70,787 百万円
いました。一方で、帝人殖産株式会社のビル賃貸事業の譲渡を
大阪本社 〒541-8587 大阪市中央区南本町 1-6-7(帝人ビル)
はじめ、不採算事業であったイタリアのテキスタイル製造会社
[代表]06-6268-2132
東京本社 〒100-8585 東京都千代田区内幸町 2-1-1(飯野ビル)
「 TMI ヨーロッパ社」やメキシコのポリエステル繊維製造会社
[代表]03-3506-4529
「テイジン・アクラ社」から撤退するなど、
「集中と選択」の経営
代 表 代表取締役社長 CEO 長島 徹(ながしま とおる)
を進めています。
インターネットホームページ http://www.teijin.co.jp
中期計画では、最終年度の 2005 年度には、営業利益 ROA
連結売上高
営業利益
(千億 円 )
10
500
9
450
8
400
7
350
6
300
5
250
4
200
3
150
2
100
1
50
0
連結売上高の割合(2004.4.1∼2005.3.31)
(億円)
2001/3
2002/3
2003/3
2004/3
2005/3 ( 年/月)
●事業セグメント別割合
●地域別割合
欧州
IT・新事業ほか
6.0%
6.7%
米 州
合成繊維
流通・製品
13.3%
30.7%
28.8%
総計
アジア
9,084億円
医薬医療
化成品
10.7%
23.8%
12.9%
売上高
日 本
9,084億円
67.1%
0
組織図
アドバイザリー・ボード
中核事業会社
*2
取
締
役
会
TRMコミティー *1
監
査
役
会
グループ監査役会
社 長 C E O
C
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S
衣料繊維事業グループ
帝 人 フ ァ イ バ ー(株)
産業繊維事業グループ
帝人テクノプロダクツ(株)
流通・製品事業グループ
N I 帝 人 商 事(株)
フィルム事業グループ
帝 人 フ ィ ル ム(株)
樹 脂 事 業 グ ル ー プ
帝
医薬医療事業グループ
帝 人 フ ァ ー マ(株)
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*1:T R M(Total Risk Management)コミティー:総合リスク管理委員会
:最高経営責任者
*2:C E O(Chief Executive Officer)
:グループ経営計画責任者
C S O(Chief Strategy Officer)
:グループCSR責任者
C S R O(Chief Social Responsibility Officer)
:グループ技術責任者
C T O(Chief Technology Officer)
:グループマーケティング責任者
C M O(Chief Marketing Officer)
:グループ財務責任者
C F O(Chief Financial Officer)
:グループ人財責任者
C H O(Chief Human Resources Officer)
:グループ情報責任者
C I O(Chief Information Officer)
人
化
成(株)
新事業開発グループ
個
2
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管
理
会
社
TEIJIN CSR Report 2005
社長メッセージ
持続可能な成長を世界規模で
帝人グループの考えるCSR
ここ数年、企業の社会的責任(CSR* 1)が急速にクローズアッ
プされてきました。企業は利益の追求だけでなく、企業の社会的
責任として広く社会に貢献しながら健全な成長へ向かわなければ、
将来の事業活動を持続することができません。
帝人グループは、2003 年から“Human Chemistry, Human
Solutions”というブランド・ステートメントを掲げてきました。こ
の言葉は、
「地球環境との共生を図り自然と生命を大切にする」
私たちの CSRの考え方をよく表しています。帝人グループが目指
しているのは、繊維、フィルム、樹脂、医薬医療、IT、流通・製品
などの事業活動で、社会と共生し、広く社会から信頼される企業
です。このビジョンを実現するための 3 つのコアバリューが、人財、
環境・安全、倫理です。
例えば女性活躍推進や、重大事故災害の防止、企業倫理の
強化など、まずは自社の足下を固め、社員にとって生き生きと働
きやすい職場環境をつくることは、企業の基本的な社会的責任の
ひとつです。さらに事業利益の一部で教育・文化・スポーツなど
の活動を支援することは、次世代の人づくりにつながる大切な社
帝 人 グ ル ー プ 企 業 理 念
テイジンは人間への深い理解と豊かな創造力で
クォリティ・オブ・ライフの向上に努めます。
社 会と共 に 成 長します 。
社 員と共 に 成 長します 。
q 顧客と株主から信頼され、期待される企業となります。
q 社員が能力と個性を発揮し、自己実現できる場を提供します。
w 広く社会の理解と共感を得られる企業をめざします。
w 社員と共に、革新と創造に挑戦します。
e 地球環境との共生を図り、自然と生命を大切にします。
e 多様な個性に彩られた、魅力ある人間集団をめざします。
TEIJIN CSR Report 2005
3
社長メッセージ
帝人グループ企業理念
会貢献と考えます。
プならびに全 社スタッフでアクションプラン
帝人グループはこれからも幅広く、身の丈に合った貢献で企業
を策定し、再発防止に向けた活動を進めて
価値を高め、より多くのステークホルダー * 2との信頼関係を築い
います。
ていきたいと考えています。
グローバルな課題への対応
そして、21 世紀における地球環境との共存という大きな課題に
対して、帝人グループとしても力を合わせ貢献していきたいと考
えています。
2005 年2月には気候変動枠組み条約の京都議定書が発効し、
企業の温暖化防止対策もいよいよ実効を問われる段階にさしか
CSRの推進体制
かりました。帝人グループは、1990 年の生産量を基準とした二
酸化炭素の排出量を国内で 2010 年までに 1990 年比で 15%減
2004 年 2月、帝人グループは副社長を委員長とする「CSR 推
らそうという高い目標を策定し、また海外についても、同様な取り
進委員会」を発足させました。そしてこの推進委員会での討議を
組みを考えています。同時に、
「ボトル to ボトル」によるペットボ
経て、2005 年 4 月からは CSR 責任者として社長分権の CSRO
トルのリサイクル、炭素繊維のリサイクルや環境に配慮した各種素
を任命し、
「CSR 委員会」をスタートさせ、組織横断的な活動を進
材の提供など、事業活動を通じた地球環境への貢献をこれまで
めています。こうしたCSRの機能を整備することで、コーポレート・
以上に進めていきます。
ガバナンス(企業統治)の強化に向けた取り組みもグループ全体
帝人グループは、CSR経営*3を実践しながら、海外を含むグルー
で共有できるようになりました。
プ全体で地球規模の課題に対応し、社会とともに持続可能な成
また、一昨年には帝人化成(株)松山工場の一酸化炭素漏出
長を遂げたいと願っています。
死亡事故を起こし、また、昨年、帝人ファイバー(株)徳山事業所
2005 年 6月
の高圧ガス保安法違反といった不祥事を起こしました。このた
代表取締役社長 CEO
め、2004 年 4月には、CEO 決定審議会において、人、設備、仕
組み(管理)面についての再発防止策を決定し、現在事業グルー
帝人グループを取り巻くステークホルダーとのかかわり
株主
地域住民
*1:CSR=Corporate Social Responsibility
(コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティ、企業の
社会的責任の略)
*2:ステークホルダー(利害関係者)
株主、顧客、消費者、社員、取引先、業界団体、地域
社会、行政、マスメディアなど。
*3:CSR経営
企業における経済的活動以外の社会的活動(環境、
安全・健康、品質保証、法令遵守、人権、雇用、社
会貢献等)においても、社員も含む多くのステークホ
ルダーそれぞれから信頼を得て企業価値を高めるため
に、透明性(情報公開)と説明責任を基本とし、継続
的改善(持続的発展)を進めていく企業経営。
社員・
労働組合
求職者
顧客・
消費者
NGO
NPO
仕入先
協力企業
自治体
政府・
官公庁
金融機関
業界
団体
マスメディア
地 球 環 境
4
TEIJIN CSR Report 2005
帝人グループの CSR
帝人グループでは、ステークホルダー(利害関係者)の皆様との円滑なコミュニケーションを通した信頼関係の深化、さらには地
球環境問題やさまざまな社会的問題に対し、企業市民として責任ある行動を行い、社会の持続可能な発展に寄与するため、CSR
活動体制の整備と強化を行いました。社会の持続可能な発展なくして、企業の発展はないと考え、CSR 活動を推進していきます。
CSRへの取り組み経緯
CSRマネジメント体制
2003 年 5 月環境・社会報告編集会議有志メンバーによる
2005 年 1 月、グループ CSR 推進委員会での討議結果をふ
CSR 研究会を発足し、2004 年 2 月副社長を委員長とし、機能
まえ、CEO 決定審議会に以下に示す、CSR マネジメント体制
スタッフ部署長 10 人をメンバーとするグループ CSR 推進委員
を答申し、承認されました。
会がスタートしました。2005 年 1 月までに計 8 回の委員会を開
この体制の要点は、
催し、次の課題について検討しました。
q 従来の CSR 関連チーフオフィサーである CRO(Chief Risk
q 帝人グループとしての CSR 活動のあるべき姿
Management Officer)と CESHO(Chief Environment,
w CSR 課題の整理・優先付け
Safety & Health Officer)を統合し、広くCSR 活動を統括す
e 共通的 CSR 課題に対する戦略
る CSRO(Chief Social Responsibility Officer)を設置
r CSR マネジメント体制
w CSRO の下に新たにグループ CSR 委員会を設置し、その
下に従来の委員会、部会を再編成
e 新たにグループ CSR スタッフ部会を設置し、他の部会では
CSRの課題
カバーされない社会貢献活動、ステークホルダーとの対話
推進委員会では、共通的 CSR 関連事項として、
「社員教育」
「社
・関係強化活動などを推進
会との対話」
「社会貢献」を取り上げ、各事項別に小委員会で、
現状認識から出発して、今後のあり方について詳細な議論を展
2005 年 4 月から 6 ページの図に示す新体制で CSR 活動を
開しました 。そ の 結 果 、このような CSR 関 連 事 項 課 題を
開始し、帝人グループの身の丈に合った具体的な CSR 施策を
PDCA サイクル *に基づくマネジメントの観点から見直すと、マ
展開し、地球環境と共生し、自然と生命を大切にする持続可能
ネジメントレベルとして、まだまだ改善すべき点が多くあり、グ
な社会への移行に寄与していきます。
ループとして従来の機能分担、役割を見直し、組織横断的な機
*:PDCAサイクル
plan(立案・計画)、do(実施)、check(検証・評価)、action(改善・見直し)の頭
文字を取ったもの。行政政策や企業の事業評価にあたって計画から見直しまでを一環
して行い、さらにそれを次の計画・事業にいかそうという考え方。
能の強化が必要であることがわかりました。
推進委員会での検討を踏まえ、以下に示す主要な共通課題
が機能スタッフ部署で認識され、今後の CSR 活動の重点課題
として取り組むことになります。
q 帝人グループ全体の CSR 関連事項の現状詳細把握
w ステークホルダーとのコミュニケーション強化
(情報提供、対話、経営への意見反映等)
e サプライチェーンマネジメントへの取り組み
r 機能スタッフ部署間の連携強化
(現状調査、評価、対策立案時)
t 機能スタッフ部署の担当範囲、役割の見直し
(物流、社会貢献等)
TEIJIN CSR Report 2005
5
帝人グループのCSR
帝人グループCSRマネジメント体制
(変更後)
C
S
(変更前)
R
O
C
S
R
C
室
R
O
グループコンプライアンス・RM委員会
環境・安全室
グループ CSR 委員会(新設)
グ ル ー プ コ ン プ ラ イ ア ン ス 部 会
グループコンプライアンス・RM部会
グ
ル
ー
プ
E S H 部
コンプライアンス・リスクマネジメント室
グループリスクマネジメント部会
グループ安全保障輸出管理会議
会
C E S H O
グループPL・品質保証部会
環 境 ・ 安 全 室
グループ安全保障輸出管理会議
グ ル ー プ E S H 委 員 会
グループ CSR スタッフ部会(新設)
グループPL・品質保証委員会
M e s s a g e
CSROからのメッセージ
企業の経営は、企業が一人の「良き地球市民」
たものですが、帝人グループ全体でさらなるレ
として応分の社会的責任を果たしながら、なさ
ベルアップが必要です。また、メンタルヘルスの
れるべきです。それは、社会のルールをきちん
問題も近年増加の傾向にあり、十分な対応が必
と守り、株主・社員・顧客を含む多くのステーク
要だと認識しています。
ホルダーの建設的な意見・要望に誠実に耳を傾
社会貢献については、これまでも各グループ
け、社会やステークホルダーからの信頼に支え
会社・事業所単位で積極的に行ってきました。
られた経営を長期間にわたって継続推進し、企
社会貢献に関する基本施策は、長期的な視点で
業価値の増大を図るという基本に通じます。こ
取り組んでいくべきものと考えます。
れが CSR 経営ということだと思います。
企業に求められる社会的責任の内容は、時代
企業倫理・コンプライアンスとリスクマネジメ
とともに変化してきます。同時に、変化する社会
ントにつ い て 、帝 人グル ープは 2003 年より
的な要請に対して、今まで以上に積極的に対応
CSRO
代表取締役専務
CRO の下で精力的な活動を展開してきました。 する必要があります。このため、グループ内の意
片山隆之
今後も一段と厳しい企業の対応を要求する経営
見はもとより、広くグループ外のステークホルダー
環境変化が予想され、我々としては引き続き改
の声に耳を傾け、バランスの取れた形で当社の
善・強化の取り組みを行っていきます。
CSR 政策が形成されていくことが望ましいと思っ
ESH(環境・安全・健康)活動については、こ
ています。
れまでも最重要課題に位置付けて取り組んでき
6
TEIJIN CSR Report 2005
コーポレート・ガバナンスの強化を目指して
帝人グループは、2003 年の持株会社制への移行により、持株会社である帝人(株)と多数のグループ会社で構成されていま
す。帝人グループが存在感のある企業として存続していくためには、透明性が高く、公正で意志決定の早い企業経営の仕組みが
大切であると考え、グループ全体の「コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化」を重要な経営課題とし、取り組んできました。
さらに、コーポレート・ガバナンスを支える内部統制の柱として「企業倫理活動」と「リスクマネジメント活動」を推進しています。
コーポレート・ガバナンスガイド
■アドバイザリー・ボード
帝人グループは 1999 年以来、アドバイザリー・ボードの設置、
経営の透明性の向上を目的に、社外の有識者から経営に対
執行役員制度の導入など先駆的な経営改革を推進してきまし
する助言・提言を受ける諮問機関として、アドバイザリー・ボー
たが、2003 年 4 月には「コーポレート・ガバナンスガイド」を制
ドを設置しています。
定し、一連の経営改革とガバナンスについて明文化し、社会に
ボードメンバーは海外と国内の有識者数名で構成され、年 2
対し公表しました。
回、取締役会に対する助言・提言を行うほか、CEO(社長)の
このガイドでは冒頭で、
「企業は基本的使命としての株主価
業 績 評 価 や 、進 退
値の増大を十分認識した上で、他のステークホルダーにも配慮
につ い ても公 正 な
し、社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)を
立場から助言・提言
果たしていくこと」を宣言しました。続いて以下の点について
を実施しています。
アドバイザリー・ボード会議風景
定めています。
■ 内部統制におけるコンプライアンスとリスクマネジメント
q 経営上の意思決定の仕組み
「コーポレート ・ ガバナンスガイド」の中では、内部統制の要
w 監督、監視、監査の仕組み
はコンプライアンス(企業倫理)と、リスクマネジメントであると
e 内部統制におけるコンプライアンスとリスクマネジメントの役割
していますが、両者は補完的関係にあるので、帝人グループで
r ステークホルダーに対するアカウンタビリティー(説明責任)
は両者を統合的に位置づけ、CRO(Chief Risk Management
Officer)を委員長とするコンプライアンス・リスクマネジメント委
2004年度のガバナンス組織
員会のもとに全グループ会社で計画的な活動が行われています。
それらの活動は年 1 回、CRO 監査により監査が行われ、活
株
主
総
動の適否と次年度の課題が確認されます。2004 年 2 月には第
会
2 回目の CRO 監査が行われました。監査の主要項目は各社の
アドバイザリー
・ボード
有識者 海外2名
国内3名
取 締 役 会
合計10名(社外3名)
監査役 合計5名
(社外3名)
コーポレート・ガバナンスにおける内部統制
T R M コ ミティー
助 言 ・ 提 言
指名委員会機能
報酬委員会機能
公正性・透明性・独立性のある経営体制
C E O
CEO決定審議会
内部統制
衣
料
繊
維
事
業
グ
ル
ー
プ
産
業
繊
維
事
業
グ
ル
ー
プ
流
通
・
製
品
事
業
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TEIJIN CSR Report 2005
フ
ィ
ル
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事
業
グ
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樹
脂
事
業
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医
薬
医
療
事
業
グ
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事
業
グ
ル
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プ
新
事
業
開
発
グ
ル
ー
プ
個
別
管
コンプライアンス(企業倫理)
リスクマネジメント
法令・社会規範を守り、
社会に貢献する企業風土づくり
(内部価値の醸成)
企業が抱えるリスクを評価し、
予防し、制御する仕組み、
制度、訓練
理
会
社
7
コーポレート・ガバナンスの強化を目指して
企業倫理活動とリスク管理の状況です。なお、2005 年度から
年度より期間を 1 カ月とし 10 月を企業倫理月間と定め、さまざ
は CRO 監査に代わり、CSRO 監査となる予定です。
まな活動を集中的に実施することとしました。
2004 年度の施策は以下の通りです。
リスクマネジメント活動
q 長島社長による企業倫理月間の活動の呼びかけ
■トータル・リスクマネジメントの実施
w 企業倫理月間告知のポスターの掲示 2003 年度より、年に 1 回、各グループ会社が抱えているす
e セクシャルハラスメント防止ポスターの掲示 べてのリスクについて自己点検し、必要な対策を策定すること
r 教育啓発のための「セクハラ危険度チェッククイズ」を
になりましたが、2004 年度は国内外のグループ会社のうち約
イントラネットで掲載 75% の会社が実施しました。
t 倫理意識アンケート調査を国内
2005 年度も引き続き、各社での自己点検を進めていきます。
在籍の全グループ社員の約 1 割
を対象に実施 ■エマージェンシーコールの導入と訓練
y 会社員として必要な業務関連法
大規模地震や大規模テロなどの広域災害が発生した場合の
規を学ぶものとして「コンプラ
安否確認と、緊急対策本部の要員確保を目的として、東京本社、
イアンス E ラーニング」をグル
大阪本社地区でそれぞれ100 名を緊急通報・安否確認システム
ープの管理職を対象に実施
(エマージェンシーコール)に登録し、連絡訓練を実施しました。
■大規模災害発生時のステークホルダーへの対応訓練
■ホットラインの運営状況
「事業所・工場で大規模災害が発生した場合、地域社会や社
帝人グループには、CSRO に直接つながる 「企業倫理意見
員、マスコミに対し、いかに迅速で誠実な対応をするか」をテー
箱」、社外の弁護士事務所につながる「コンプライアンス・ホッ
マに、危機対応の訓練を実施しました。事業所所長やグループ
トライン」
、社外の専門会社につながる「セクハラ・ホットライン」
会社社長など約 50 名が参加しました。
があり、それぞれ相談・通報者のプライバシーを守りつつ問題
解決に努めてきました。2004 年 5 月には、相談・通報者のプラ
コンプライアンス活動
イバシーに配慮した形でグループ内にホットライン情報の全件
■企業倫理・全員研修の実施
情報開示を初めて行いました。その結果、ホットラインへの信
帝人グループでは昨年 3 月帝人ファイバー(株)徳山事業所
頼性が向上し、投稿件数は前年度の 1.5 倍の 29 件になりました。
で「高圧ガス保安法違反」により20 日間の操業停止処分を受
けるという不祥事が発生しました。これに対し長島社長は、イン
グループ内相談・通報制度
トラネット上で、このようなことが起きてきわめて残念だとし、
企業倫理ハンドブックに基づいた企業倫理研修をグループ全社
(帝人グループ
ポータル )
員に要請しました。各グループ会社ではコンプライアンス推進
送信
責任者がリーダーとなり研修会が実施されました。その後、国
グ
ル
ー
プ
役
員
・
社
員
内のグループ会社全社員を対象としたアンケートによれば、企
業倫理教育を受けたことがある人の割合は、前年の 50% から
71% まで増加しました。今後は 100% を目指し、引き続き教育
電話
Eメール
郵便
企業倫理意見箱
イントラネット- Eメール
送信
C
S
R
O
コンプライアンス・
ホットライン
外部法律事務所
︵
報告
C
S
R
室
︶
を強化していきます。
電話
セクハラ・
ホットライン
外部機関
報告
■企業倫理月間の実施
匿名でも受付、通報者保護の徹底
従来は 11 月に企業倫理週間を設定してきましたが、2004
8
TEIJIN CSR Report 2005
ニュースフラッシュ
ダウ ジョーンズ 5 年連続採用
ボトル to ボトル
内閣総理大臣賞を受賞
帝人グループは 2004 年も「ダウ ジョーンズ・サステナ
帝人ファイバー(株)の「ボトル to ボトル」技術が、第 34
ビリティ・インデックス」に 5 年連続で採用されました。また
回日本産業技術大賞の「内閣総理大臣賞」を受賞。この賞
「FTSE4Good」や「エティベル・サステナビリティ・インデッ
は、産業界における革新的な大型技術、システム技術の開
クス」にも採用されました。これらは、企業の存在意義とし
発を奨励するものですが独自に開発した世界初のペットボ
て、その業績だけでなく、環境や社会性を評価する社会的
トルリサイクルの環境配慮型技術が高く評価された結果で
責任投資(SRI)の重要性が認識される中、帝人の高い技
す。また、環境省主催の 2004 年度「地球温暖化防止活動
術力や公正な企業活動を評価いただけたものと認識して
環境大臣表彰」においても表彰を受けました。
(関連→ P.23)
います。
(関連→ P.30)
東京証券取引所
「ディスクロージャー表彰会社」選定
大阪研究センター敷地内で土壌汚染
東京証券取引所による 2004 年度「ディスクロージャー
茨木市の帝人大阪研究センター福利厚生地区の土地売
* 1 表彰会社」に帝人(株)が選定されました。決算短信に
却に伴い、土壌汚染調査を実施した結果、環境基準を超え
おいてコーポレート・ガバナンスが丁寧に記載されネガティ
る鉛、テトラクロロエチレンなどが検出されました。これら
ブ情報も開示されている点や IR*2 資料、環境・社会報告書
の物質が法規制の対象となる前に行っていた、作業場での
などが充実しているなどの点が高く評価された結果です。
機械洗浄等の構内作業が原因と思われます。2005 年 2 月
今後も等身大で帝人グループ情報をステークホルダーの
より浄化作業に入り、12 月末までに終える予定です。
(関連→ P.15)
皆様に発信していきます。
*1:ディスクロージャー
企業が投資者や取引先などに対し、経営内容に関する情報を公開すること。
*2:IR=Investor Relations 企業が投資家や金融機関など資金の出し手が求める情報を自発的に開示する活動。
TEIJIN CSR Report 2005
9
ニュースフラッシュ
タイ政府安全賞を TPL が 3 年連続、
TJT は初受賞
南通帝人 SA8000* 取得
TEIJIN POLYESTER(THAILAND)Limited(TPL)と
南通帝人有限公司は、フランス系認証登録機関 BVQI よ
TEIJIN(THAILAND)Limited(TJT)は、2005 年 5 月タイ
り社会的責任管理システムに関する国際規格 SA8000 の認
政府安全賞 「National Occupation Safety and Health
証を取得しました。同社は、すでに ISO9001、ISO14001
Award」 を受賞。これはタイ政府が安全、健康、作業環境
も取得しており、今回の認証取得により、品質・環境・社会
等を審査、表彰するもので、TPL は 4 回目、TJT は初受賞
的責任の三面において認証取得を果たしたことになり、よ
となりました。
り高いレベルでの国際的な信頼が得ら
れることになります。
*:SA8000(Social Accountability
8000)は、国際労働機関(ILO)
のほか、
「児童労働の禁止」
「団
体交渉権の尊重」など、基本的な
労働者の人権保護に関する規範
やマネジメントシステムを定めた規
格です。
左からTPL Chumpol工場長、TPL/TJT久保社長、TJT Somwang工場長
認定証の左下についているのは、偽造防止のホログラム
PRTR 優秀賞受賞
グループ報「 TEIJIN」が特別賞受賞
2005 年 1 月、社団法人環境情報科学センターから帝人
(社)日本経済団体連合会が実施している「2004 日本経
(株)が「PRTR*優秀賞(審査員特別賞)
」を受賞しました。
団連推薦社内報」において、テイジングループ報「TEIJIN」
今回の受賞では、帝人グループの化学物質排出量削減に
が、応募総数 191 社の中から、企画面で特に優秀であった
取り組む姿勢とその成果、また地域リスクコミュニケーショ
と認められ、特別賞(企
ン活動などの取り組みが高く評価されました。
画賞)を受賞しました。
*:PRTR=Pollutant Release and Transfer Register
化学物質の排出移動状況を把握し、管理する制度。
10
TEIJIN CSR Report 2005
環 境 報 告
帝 人 グ ル ープ の 考え方
帝人グループでは、企業理念としてかけがえのない地
球環境を次世代に伝えていくために「地球環境との共生
を図り、自然と生命を大切にします」と謳っています。豊か
な自然環境があってこそ、事業活動も成り立ち、クォリティ・
オブ・ライフの向上にもつながります。
環境マネジメント
帝人グループの理念に基づき、地球環境憲章、地球環境行動目標などを定め、ISO14001を環境マネジメント推進のためのツー
ルとして活用し、社員全員の日常の行動として実践しながら、継続的な改善に努めています。
帝 人 グ ル ープ 地 球 環 境 憲 章
私たちは企業理念の一つである「地球環境との共生を図り、自然と生命を大切にします」を実現するため
q 環境保全と安全を優先させる事業活動を行い、地球環境と調和する製品・サービスを社会に提供します。
w 資源・エネルギーの有効利用と製品のリサイクルを通して環境負荷の低減を推進します。
e 地域社会、国際社会と協調し、知恵と技術で地球環境保全と社会の持続的発展に貢献します。
地 球 環 境 行 動目標 q 事業の計画段階でアセスメントを充実し、当該事業活動が環境に与える負荷の低減につとめる。
w 化学物質の管理およびリスクアセスメントを適切に行い、環境・安全・健康を損なわないようにする。
e 開発・生産・販売等の事業活動の各段階において省資源を推進し、廃棄物を削減する。
r 開発・生産・販売等の事業活動の各段階において省エネルギーを推進し、地球温暖化防止につとめる。
t 地球環境に対する負荷が少ない商品及び原材料を積極的に購入、使用する。
y 製品の輸送・使用・廃棄が環境と安全に十分配慮して行われるよう、関係者に適切な情報の提供と支援を行う。
u リサイクルに適した製品および回収・再資源化技術の開発につとめる。また、関連業界のリサイクル事業を支援する。
i 事業活動の一環として、環境の保全や改善に役立つ技術と製品の開発を推進する。
o 職場や家庭での環境保全活動を定着させるため、社員の教育・啓発を積極的に行う。
!0 保有する技術・情報を通して、地域社会から国際社会に及ぶ環境保全活動を支援する。
TEIJIN CSR Report 2005
11
環境マネジメント
環境パフォーマンス
環境パフォーマンス
帝人グループでは、
「ゼロへの挑戦」として、研究開発から生産・販売・廃棄などのプロセスにおいてESHマネジメント体制を
設け、化学物質と産業廃棄物の排出や、エネルギーロスをゼロにするとともに、すべての災害・事故の発生をゼロとすることを「究
極のゴール」としています。さらに「リサイクルの推進」も重要課題と位置付けて、循環型社会の構築へ積極的に取り組んでいま
す。これらのゴール達成に向け、中期的に取り組むべき数値目標を定め、各事業グループにおいて改善活動を推進し、PDCAサ
イクルをまわしながら継続的に改善を行っています。
ESH 推進体制
グループ ESH*マネジメント体制
グル ープ CSR 委員会
帝人グループでは、地球環境ならびに地域社会の環境負荷
削減など、企業としての社会的責任を果たし、社会の持続可能
グループESH部会
な発展に寄与することを目的として、社長より任命された
衣料繊維事業グループ
CSRO(Chief Social Responsibility Officer)を責任者とす
事業ESH委員会
る、グループ CSR 委員会を設置しています。グループの ESH
産業繊維事業グループ
マネジメントは、この委員会の下、グループ ESH 部会を設置し、
事業ESH委員会
環境とともに、安全・健康、防災を一元管理するマネジメント
流通・製品事業グループ
事業ESH委員会
を行っています。
このグループ ESH 部会は、各事業グループの ESH 管理組織
取
を代表する事業 ESH 委員長および、機能スタッフ部署の長で
締
構成し、グループとしての方針、中期目標および年度重点活動
役
事項などを審議、決定するとともに、定期的に ESH 活動状況
会
フィルム事業グループ
社
長
C
E
O
事業ESH委員会
CSRO
の監査を行っています。
樹脂事業グループ
事業ESH委員会
医薬医療事業グループ
事業ESH委員会
*:E=環境(Environment)、S=安全(Safety)、H=健康(Health)の略称
I T 事業グループ
事業ESH委員会
帝人グループのゴールと中期目標
新 事 業 開 発グル ープ
事業ESH委員会
帝人グループで定めた「グループ地球環境憲章」
「地球環境
機 能 ス タ ッ フ
行動目標」を基に、持続可能な社会を実現していくために、目
指すべきゴールと中期目標を定め、国内外のグループ会社全
環 境 ・ 安 全 室
体で推進しています。
帝 人 グ ル ープ のゴー ル
帝 人 グ ル ープ の 中 期 目 標
1.地球環境
2.トータルゼロ(事故災害ゼロ)
q エミッションゼロ
q 有害化学物質の排出量 50% 削減
q 環境汚染事故ゼロ
w エネルギーロスゼロ
w エネルギー効率 1% /年 向上
w 重大労災ゼロ
e ウェイストゼロ
e 非有効活用廃棄物の排出量 50% 削減
e 爆発・火災ゼロ
r 災害ゼロ(労働安全、健康、防災、製品安全)
q∼eは ‘98 年度基準 ‘05 年度目標
r 職業性疾病ゼロ
「ゼロへの挑戦」
t PL* 事故ゼロ
「リサイクルの推進」
*:PL 製造物責任(製品安全)
12
TEIJIN CSR Report 2005
環境報告
2004 年度帝人グループの環境負荷
INPUT
投入量
エネルギー
原 料
淡水使用量
海水使用量
50.4×106ギガジュール
229万トン
1.06億トン
1.29億トン
製 品
中間製品
使 用
廃 棄
製造加工
帝人
グ ル ープ
原 料
回 収
リサイクル
O UTPUT
排出量
CO2
化学物質
非有効活用産業廃棄物
総排水量
348万トン
3,776トン
2.80万トン
2.21億トン
投入量と排出量の詳細データはP14∼16に示します。
外で 24 件寄せられましたが、いずれも真摯に受け止め、対応
法規制の遵守状況
しています。
帝人グループでは、環境関係の法令および地方自治体との
協定などを遵守する活動を行っています。
省エネルギーへの取り組みと CO2 排出量
2004 年度グループでは、内部監査の結果、環境関連で、行
政処分を受けるような重大な法違反はありませんでした。しか
し、国内で設備改造の報告忘れが 1 件、海外で設備異常などに
中期目標
1998 年度を基準として2005 年度末までに
エネルギー効率を1%/ 年向上させる
より化学物質を一次的に法定基準以上排出した事例が 5 件あり
ました。
帝人グループでは、省エネルギーの推進によりエネルギー効
このほか、国内外の事業所・工場で、異常現象の報告遅れや、
率を改善し、CO2 排出量を削減することに取り組んでいます。
官庁による注意・指導を受けるなどの事例も、国内で 2 件、海
このエネルギー効率は、省エネルギーの発現効果を、1998
外で 2 件ありました。いずれも設備不良や管理体制の不備によ
年度の生産量、エネルギー使用量を基準とした換算省エネルギー
るものであり、必要な再発防止対策を取りました。
指数 *1として表しています。2004 年度の指数は省エネルギー
また、臭気や騒音などについての苦情や問い合わせも、国内
の推進強化により7.5% と、2003 年度に比べ 2.3 ポイント向上
TEIJIN CSR Report 2005
13
環境パフォーマンス
し目標より1 年早く、中期目標を達成しました。
産業廃棄物管理の状況
一方、CO2 排出量については、省エネ推進による削減はあり
ましたが、グループ全体では 348 万トンと前年対比 4.8%(16
万トン)増加しました。これは国内外で、本報告書の対象会社
中期目標
の増加により1.6%(5.4 万トン)増加し、生産量増、製品構成
1998 年度を基準として2005 年度末までに、
非有効活用廃棄物(単純に焼却したり、埋立
処理する廃棄物)の排出量を50% 削減する。
差などにより3.2%(10.6 万トン)増加したことによります。
引き続き、国内では、1990 年度の生産量を基準として求め
帝人グループでは、事業活動において発生した産業廃棄物を、
た換算 CO 2 排出量 * 2 について、2010 年度に 1990 年度対比
地球温暖化につながる単純に焼却するだけの処理や、資源の浪
15% 削減することを目標として、バイオマス発電の導入などに
費となる埋立処理といった処理方法から、マテリアル、ケミカル
よる排出削減の推進を行っていきます。また、海外のグループ
およびサーマルといったリサイクル方法への転換を進めています。
会社については、立地国の燃料事情などを考慮し、削減目標を
1998 年度の非有効活用廃棄物の総排出量は、グループで
設定します。
5.2 万トンでしたが、2004 年度は 2.8 万トンと 46% 削減し、目
*1:換算省エネルギー指数
1998 年度の生産量、エネルギー使用量を基準として、各年度の省エネルギー発現
効果を換算して表示
[換算省エネルギー効果]=[該当年度の省エネルギー効果(重油換算)]
×[1998年度の生産量]/[該当年度の生産量]
[換算省エネルギー指数]=[換算省エネルギー効果]
/〔1998年度の使用エネルギー量(重油換算)
〕
*2:換算CO2 排出量
1990 年度の生産量を基準として求めた換算省エネルギー効果を使用し求めたCO2
排出量
標までもう一歩となりました。なお、この量は 2004 年度の廃
棄物総発生量(11.6 万トン)の 23.8% に相当します。
こうした有効活用への転換を推進した結果、2004 年度末現
在、国内で 4 事業所、海外で 1 事業所がゼロエミッション(非有
効活用廃棄物を総発生量の 1% 以内に削減)を達成しました。
引き続き、4 事業所がゼロエミッション推進を宣言し活動中です。
帝人グループのCO2 排出量
帝人グループの非有効活用廃棄物量推移
(万 to n )
国内グループ会社
(万 ton )
海外グループ会社
国内グループ会社
海外グループ会社
5
400
350
4
300
250
3
中期目標
200
2
150
100
1
50
0
1998
1999
2000
2001
2002
2003
0
2004 ( 年度 )
2000
2001
2002
2003
2004 ( 年 度 )
2004 年度の非有効活用廃棄物の内訳
帝人グループの換算省エネルギー指数の推移
(%)
中期目標
7
その他 5.5%
廃油 2.2%
6
燃殻 4.7%
5
廃プラスチック 9.7%
汚泥
4
石炭灰
3
11.3%
非有効活用
廃棄物
2.8万ton
35.6%
2
一般ごみ
1
31.0%
0
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004 ( 年度 )
14
TEIJIN CSR Report 2005
環境報告
化学物質の環境排出・移動量(PRTR)
帝人グループの化学物質の排出量推移と2004 年度の排出量内訳
国内グループ会社
( ton )
中期目標
海外グループ会社
6,000
1998 年度を基準として2005 年度末までに
有害化学物質の排出量を50% 削減する。
5,000
無機シアン化合物5.8%
エチレングリコール4.5%
トルエン4.5%
プロピルアルコール3.7%
テトラヒドロフラン3.4%
中期目標
その他
4,000
帝人グループでは、化管法 * 1 の第一種指定化学物質( 354
13.8%
ジクロロメタン
30.1%
3,000
物質 *2)および日本化学工業協会(日化協)が指定している化
2,000
学物質(280 物質 *2)の環境への排出量を中期目標に基づき、
1,000
1998 年度の排出量 9,019トンを基準とし、2005 年度末まで
0
総排出量
3,776ton
N,N-ジメチル
12.2%
6.0%
2000 2001 2002 2003 2004
( 年度 )
に 50% 削減することを目標に取り組んでいます。
2004 年度の環境への排出量は、3,776トンとなり、基準年
ホルムアミド
アセトン
メチルアルコール
6.2%
メチルエチル
ケトン9.9%
帝人グループの化管法第一種指定化学物質の排出量推移と
2004 年度の排出量内訳
度対比 58% の削減と中期目標を達成しましたが、生産量増な
国内グループ会社
どにより、前年対比 6.4% の増加となりました。また、化管法に
( ton )
海外グループ会社
4,000
規定されている第一種指定化学物質の排出量は、2004 年度
物質名
ジクロロメタン
N,N-ジメチルホルムアミド
無機シアン化合物
2,391トンと、前年度対比 9.5% 増加しました。排出量の多い
エチレングリコール
トルエン
アクリロニトリル
キシレン
テレフタル酸ジメチル
3,000
物質について、右の円グラフと一覧表に示しています。
2,000
なお、環境へ排出した対象物質の量は、2004 年度グループ
クロロプロペン(塩化アリル)
亜鉛の水溶性化合物
その他
合 計
1,000
全体での取扱量 229 万トンの 0.16% に相当します。また、排
出内訳は、大気が約 90.7% 、水域が約 8.7% となり、残り
0
0.6% は認可を得て設置している自社内の管理型埋立場へ埋
量( to n )
1,138.0
461.5
218.6
170.0
169.2
77.5
41.9
22.3
15.6
13.0
63.1
2,390.7
2000 2001 2002 2003 2004
( 年度 )
立処理しています。
土壌・地下水汚染
大気、水域へ排出される化学物質の濃度は、法で定められて
昨年 9 月、大阪府茨木市にある研究センターの福利厚生地区
いる排出基準を上回るものはありません。しかし排出による環
境へ与える影響を少なくするため、有害性、残留性が高いと考
の跡地を売却、転用するため、自主的に土壌調査を実施した結
えられる物質、ならびに排出量が多い物質については、優先し
果、跡地の一部で、鉛、フッ素とテトラクロロエチレンについて、
て削減に取り組むことをグループのガイドラインとして定め、削
環境基準値を超える土壌・地下水汚染があることが判明しました。
減を進めています。今後も引き続き重点的な削減対策に取り組
この汚染は、地区内の作業場で土壌汚染対策法の規制対象
み、排出量の削減を進めていきます。
となる前に行っていた機械洗浄などの作業が原因と考えられま
なお、産業廃棄物に含まれる移動量は、帝人ファイバー(株)
すが、茨木市へ届け出るとともに、近隣地区の住民の方に市と
で、使用済ペットボトルおよび繊維のリサイクル事業を拡大した
共同で汚染状況と対策についての説明を行いました。また、市
ため、事業に伴い発生する移動量が増え、2003 年度の 4,480
による地下水の調査結果、
トンに対し、5,110トンと昨年に続き増加しましたが、サーマル
周辺 の地下水は、環境基
リサイクル(熱回収)できる処理先を選定し委託するなど、有
準 値 以 下 の 濃 度 でした 。
効活用に取り組んでいきます。
2005 年 2 月より浄化工事
*1:特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律
*2:化管法と日化協の重複指定を考慮すると合計480物質
を開始、年内に完了する予
TEIJIN CSR Report 2005
定で作業を進めています。
15
環境パフォーマンス
水使用量、排水量
COD 負荷量(化学的酸素要求量)
2004 年度に帝人グループが使用した工業用水(地下水含む)
帝人グループの 2004 年度の COD 負荷量は、国内グループ
および水道水の使用量は、国内グループ会社が 0.91 億トン、
会社が、901トンと 2003 年度に比べ、4% 減少しました。一方、
海外グループ会社が 0.15 億トン、合計 1.06 億トン(うち地下
海外グループ会社の COD 排出量は、集計対象を 2003 年度ま
水 0.27 億トン)でした。2004 年度より本報告の対象会社が増
で公共水域への排出量と、終末処理場への排出量を対象とし
加したため、2003 年度の 1.03 億トンと比べ、若干増加しました。
ていましたが、2004 年度より、直接公共水域へ排出する COD
また、国内グループ会社では、このほか設備の冷却用に、海
量へ変更しました。このため、2003 年度と比べ大幅に少なくなっ
水を 1.29 億トン使用しています。なお、水資源の保護について
ていますが、今後は、同一基準で集計を続けていきます。なお、
は、各グループ会社で、それぞれ立地している地域の事情に合
国内グループ会社については、従来より公共水域へ の排出
わせて取り組んでいます。
COD 量を集計しています。
海水の排出も加えたグループ全体の総排水量は、2.21 億ト
ンとなり、2003 年度の 2.19 億トンとほぼ同様でした。
帝人グループの水の使用量および総排水量推移
水の使用量
総排水量
(億 ton )
国内グループ会社
国内グループ会社
帝人グループのCOD負荷量推移 *
海外グループ会社
海外グループ会社
( ton )
国内グループ会社
海外グループ会社
3,500
2.5
3,000
2.0
2,500
1.5
2,000
1.0
1,500
1,000
0.5
500
0
2000
2001
2002
2003
0
2004 ( 年度 )
2000
2001
2002
2003
2004 ( 年 度 )
*:2003 年度までの COD 負荷量は、公共水域だけでなく終末処理場へ排出される量を
集計していましたが、2004 年度より直接公共水域へ排出されるCOD 量のみを集計対
象としました。
SOx 排出量
帝人グループのSOx排出量推移
(万 ton )
国内グループ会社
海外グループ会社
1.25
2004 年度の帝人グループの SOx 排出量は、国内グループ
1.00
会社が、0.72 万トン、海外グループ会社が、0.33 万トンとなり、
グループ全体では 1.05 万トンと 2003 年度とほぼ同程度の排
0.75
出量でした。
0.50
0.25
0
16
2000
2001
2002
2003
2004 ( 年 度 )
TEIJIN CSR Report 2005
環境報告
環境、安全・健康、防災コスト
環境および安全・衛生、防災投資 用や、土壌・地下水汚染の調査および浄化費用などにより国内
帝人グループの 2004 年度の環境投資は、25.8 億円となり、
外とも増加しました。
昨年より大幅に減少しました。これは、帝人ファイバー(株)の
また、安全・健康、防災にかかわる費用も、労働安全対策の
ポリエステル原料リサイクル設備への投資が一段落したことな
充実などにより国内外とも増加傾向にあります。
どによりますが、使用済み製品のリサイクル推進や、化学物質
帝人グループの環境・安全費用額推移
の環境排出削減対策、エネルギー効率向上のための投資など
(億円)
環境費用額推移
国内グループ会社
海外グループ会社
安全費用額推移
国内グループ会社
海外グループ会社
90
については、一昨年までとほぼ同様の水準の投資を行いました。
80
また、安全・健康、防災に係わる投資も、作業現場における
70
作業環境の改善や、一昨年の一酸化炭素漏洩事故の再発防止
60
対策、建物の耐震強度改善など防災面の設備対策に投資した
50
40
結果、国内外とも、昨年度に比べ増加しました。
30
20
帝人グループの環境・安全投資額推移
環境投資額推移
安全投資額推移
(億円)
国内グループ会社
海外グループ会社
10
国内グループ会社
海外グループ会社
0
2001
2000
60
2002
2003
2004 ( 年 度 )
50
経済効果
40
2004 年度もグループ内でエネルギー効率改善による省エ
30
ネ効果や、廃製品、屑などの原材料への再資源化および廃棄
20
物のリサイクル使用などを積極的に推進した結果、昨年度より、
10
約 3 億円大きい経済効果を得ました。なお、原料リサイクル設
0
2000
2001
2002
2003
2004 ( 年度 )
備において使用済ペットボトルから中間原料のテレフタル酸ジ
環境および安全・衛生、防災費用
メチル約 2 万トンを生産し、ボトル用樹脂を製造・販売しました
2004 年度の環境費用は、廃棄物を有効活用するための費
が経済効果には計上していません。
2004年度帝人グループ 環境、安全・衛生、防災コストの内訳(単位:億円)
主な取り組みの内容
項目
公害防止コスト
事業エリア
内コスト
8.00
地球環境保全コスト 「1%/年のエネルギー効率向上」に必要な省エネルギー対策など
資源循環コスト
環
境
投資額
公害(大気・水質、土壌・地下水汚染、騒音、悪臭等)の
防止、化学物質の環境排出量削減対策など
製品サービスコスト
20.76
0.00
2.67
3.36
・換算省エネルギー指数の向上(13、
14ページに記載)
8.17
48.74
4.93
・非有効活用廃棄物の削減(14ページに記載)
・土壌・地下水汚染調査、浄化費用(15ページに記載)
使用済製品のリサイクル推進に必要な対策など
4.04
1.23
0.66
―
4.90
―
0.00
0.00
―
―
6.38
―
管理活動コスト
環境マネジメントシステムの構築・維持、管理スタッフの費用など
研究・開発コスト
環境保全技術・製品の研究・開発などの費用
社会活動コスト
情報提供のための展示会開催、SOx賦課金、環境関連協会費など
環境損傷コスト
過去の汚染(土壌・地下水等)に関する調査・対策に必要な費用など
主な取り組みの内容
―
1.09
―
25.77
85.77
8.95
投資額
費用額
経済効果
労働安全対策コスト
労働安全確保のための対策
4.64
3.58
―
作業環境対策コスト
換気、照明、環境測定など作業環境の維持・改善対策
2.32
0.90
―
健康対策コスト
健康診断など健康の維持・増進対策
0.20
4.22
―
防災対策コスト
建物の耐震調査、防消火システムの維持・向上などの対策
3.87
2.65
―
研究・開発コスト
安全・防災に必要な設備システムの研究・開発
0.00
0.03
―
管理活動コスト
労働安全マネジメントシステムの構築・維持、スタッフコスト他
―
5.64
―
11.03
17.02
―
計
*1:経済効果は実質的に効果のあったもののみ計上しています。
*2:安全・健康および防災に関する活動内容は、社会性報告に記載しています。
TEIJIN CSR Report 2005
物量効果
・法規制の遵守(13ページに記載)
・化学物質の環境排出量削減(15ページに記載)
・SOx排出量・COD負荷量の管理(16ページに記載)
5.56
項目
*2
経済効果*1
リサイクル推進など廃棄物の有効活用対策、溶剤回収対策など
計
安
全
・
健
康
・
防
災
費用額
17
物量効果
・休業災害の発生状況(25、26ページに記載)
・防災活動状況(爆発・火災発生など)
(31ページに記載)
環境、安全・健康、防災コスト
グリーン購入・調達、グリーン物流
グリーン購入・調達、グリーン物流
製品やサービス、オフィス用品を購入する際には、ライフサイクル全体をみつめながら、より環境負荷の少ないものを購入するよう
方針を定め、グループでグリーン購入を推進しています。また、製品や資材の輸送時におけるCO2 排出の削減にも努めています。
今後はCSR 活動の一環と位置付け、取引先と共同でさらにグリーン購入・調達、グリーン物流を推進していきます。
グリーン購入・調達の基本方針
グリーン物流
¡ グリーン経営認証の取得
グリーン 購 入 の 基 本 原 則
帝人物流(株)では、2004 年度愛媛、徳山両支店および岩
q 製品やサ−ビスを購入する前に、まずその必要性を十
分に考える。購入する場合には、数量をできるだけ削
減するようにする。
国営業所の 3 店所が、交通エコロジーモビリティ財団の「グリー
ン経営」認証ならびに(社)全日本トラック協会の「安全性優良
w 資源採取、製造、流通、使用、廃棄、リサイクルなどの
製品の全ライフサイクルにおいて、環境負荷を考慮し
た商品・サービスの調達を行う。
事業所」認定を取得しました。
「グリーン経営」は、環境負荷低減に対して一定のレベル以
上の取り組みを行っている物流業者に対して、審査の上、認証・
e 環境保全に積極的に取組んでいる取引先を優先する。
登録されるもので、環境負荷の少ないトラック運送事業運営を
r グリーン購入の判断に必要な環境情報を各種情報源
を通じて積極的に入手するとともに、製造・販売事業
者に情報の提供を求める。
している証となるものです。また「安全性優良事業所」は、荷
主企業や一般消費者がより安全性の高い物流業者を選び易く
するとともに、業界全体の安全性の向上に対する環境整備を
図るため、安全性について評価し、認定されたものです。
グリーン 購 入 のガイドライン
q 環境汚染物質の削減
t リサイクル性
w 省資源
y 再生素材等
e 省エネルギー
u 処理・処分の容易性
安全性優良事業所
r 長期使用可能
グリーン 調 達 のガイドライン
グリーン経営認証マーク
対象:原材料、部材および製品に含有される物質で、最
小限製造コスト材料費の 70% 以上を占める物質
を対象とする。
安全性優良事業所認定マーク
™ 廃ペットボトル回収輸送のモーダルシフト
帝人ファイバー(株)は全国の市町村で回収される廃ペット
ボトルを引き取り、リサイクル原料として活用、ペットボトル原
内容:対象物質の調達先に対し、環境マネジメントシステ
ム(EMS)* の構築確認ならびに構築要請の実施。
料を製造する完全循環型リサイクル事業「ボトル to ボトル」を
*:EMS=Environment Management System
「ISO14001認証取得」または「エコアクション21(環境活動評価プログラム)」の認証・登録
徳山事業所(山口県周南市)で展開、その年間処理能力は、
■「べんりねっと」の活用
引き取った廃ペットボトルは、以前は全国から徳山事業所ま
2001 年度よりオフィス用品については、環境対応商品を探
で貨物トラックなどで陸上輸送していましたが、遠方地区から
しやすい「べんりねっと」を利用しグリーン購入に努めています。
の輸送は船舶に切り替えました。船舶輸送はトラック輸送に比べ、
6.2 万トンにのぼります。
単位輸送量当りの CO2 排出量を約 80% も削減することができ
「べんりねっと」グリーン購入実績*推移
る上、エネルギー効率もよい環境調和型の輸送手段として再
( %)
75
び注目されています。
70
帝人ファイバー(株)は今後、さらなるルート開拓を進め、地
65
球環境にやさしい回収輸送システムを拡大していく予定です。
60
55
50
2001
2002
2003
2004
( 年度 )
*:
「べんりねっと」利用による環境対応商品の購入割合
18
TEIJIN CSR Report 2005
環境報告
エコプロダクツ
帝人グループでは、環境対応の統一ブランドである「エコ派宣言 ®」のもと、独自の技術力を生かし、新商品の開発を続けてい
ます。持続可能な発展のためには、地球環境と調和した製品を作っていくことは、メーカーとしての責務です。新製品の開発はも
ちろんのこと、生産や流通、消費、廃棄等、すべての段階において、リデュース(Reduce:発生抑制)、リユース(Reuse:再利
用)、リサイクル(Recycle:再生使用)の3R の考え方を推進しています。
環 境 配 慮 の ポイント
q グループ内の従来の製品と比べ、製造時におけるエネルギー消費が少ない
w 製品の使用時において省エネルギー効果が得られる
e グループ内の従来の製品と比べ、耐久性がある
r 使用後におけるリユース・リサイクルのしやすさ
t リユース・リサイクル材使用
y 環境負荷物質等の代替
u 環境負荷物質等の排出低減(製造時)
i 環境負荷物質等の排出低減(使用時)
o 環境負荷物質等の排出低減(使用後)
!0 環境浄化機能
!1 その他
ポリエステル・リサイクル関連:
ポリエステルについては、世界に先駆けて繰り返し再生可能な「新原料リサイクル技術」を確立しました。
「繊維 to 繊維」
「フィルム to フィルム」
「ボトル to ボトル」
等の、繰り返し何度でもリサイクル可能な「完全循環型リサイクルシステム」が普及するには、リサイクルしやすい製品を開発し、また、一方で社会の支援・協力を
得ることが重要であると考えています。
技術・製品・仕組み
ポリエステルの
新原料リサイクル
一般名称
原料リサイクル
重金属
フリーポリエステル技術
エコペット®
エコペット®EC100
ペットリサイクル
エコサークル®
ポリエステル
繊維製品回収
システム
TEIJIN CSR Report 2005
繊維/樹脂
概 要
環境配慮のポイント
ペットボトルやポリエステル製品から、添加剤、着色剤を分離し、石油から製造する原料と同じレベ
ルの高純度ポリエステル原料(DMT:テレフタル酸ジメチル)に戻す高度精製技術。
r q t
ポリエステルの触媒としてアンチモンやゲルマニウム等の重金属を使用しない製造技術。
y u r
回収されたペットボトルや、
ポリエステル製品・原料から再生されたポリエステル繊維・樹脂およ
びその製品の総称ブランド。特に新原料リサイクル工程を経て製造されたものは、
「エコペット®EC100」
と区別され、再生品にもかかわらずバージン品と同じレベルの品質を有すため、エコラベルが取
得しやすい。
賛同する関係企業と一緒に、商品の開発、商品化及びその回収・再利用を共同で進めることを目
的としたポリエステル繊維製品回収システム。 19
t
r
エコプロダクツ
環境配慮型製品概要:
分野
技術・製品・仕組み
一般名称
エコペット®
エコペット®EC100
ペットリサイクル
繊維/樹脂
概 要
写真
環境配慮のポイント
概要は前記の通り。主用途は、制服、作業服等のユニフォーム、
カーテン、
パーティション等のインテリアの他、
マットレス、選挙ボード等。
t
プロテノン®
衣
料
、
日
用
品
モルフォテックスTM
あっちこっち®
シリーズ
ロエル®Ⅱ
テオネックス®
包
装
材
テイジン®
テトロン®フィルム
(TULC用)
エコペット®(製)
エコペット®
EC100(製)
耐高温高圧
蒸気滅菌
ポリエステル
構造発色繊維
テルメックス®
テフレックス®
ウルトレッサ®
(自動車用)
e t r
モルフォ蝶の構造発色原理に学び、ナノテクノロジーを駆使して特殊な構
造を繊維に作り込んだ。染料や顔料を使わずに干渉光によって色が表現
できる。
q
超極細繊維の
家庭用
ワイピングクロス
超極細繊維「ミクロスター®」を使用しているので、糸くずを出さず、吸水
力にも優れており、微細な汚れもふき取りやすい。洗って繰り返し使用で
きる。
i e
環境対応型
人工皮革
従来の人工皮革製造で使用された有機溶剤を一切使用しない革新的な
製造方法を導入し、
また、製造を一貫工程とすることで、CO2排出量を大
幅に減少させることが可能となっている。
u
PEN(ポリエチレ
ンナフタレート)
衛生性、耐汚染性、耐薬品性、
ガスバリアー性、耐熱性に優れ、洗浄再使用
可能な容器用素材として北欧、南米でのリフィラブル・ビールボトル、
ドイ
ツのジュースボトルに利用されている。また、
(財)地球・人間環境フォー
ラムと協力して使い捨てカップの代わりにリユースカップにも使用する試
みも開始し、
ゴミ減量に貢献している。
ペットフィルム
(TULC用)
ペットリサイクル
繊維/樹脂
トワロン®
パラ系
(自動車用摩擦材用途) アラミド繊維
自
動
車
市
場
関
連
高温、高圧蒸気によって滅菌するオートクレーブ処理に対しても従来品の
2倍以上の耐久性を発揮。手術衣やバイオクリーンウェアに利用される。
(タルク缶)は東洋製罐(株)が「地球にやさしい缶」のコンセプ
「 TULC 」
トに基づいて開発した。帝人デュポンフィルム(株)では「タルク缶」の外面・
内面に使用されるペットフィルムを共同開発し、製造販売している。
r e
q u
天井材、床材、
ドア材、防音材の他、内装の表皮材として利用される。
t r
高強力で耐熱性に優れている。アスベスト代替として、
ディスクパッド、
ブレー
キライニング、
クラッチフェイシング等、自動車用摩擦材として注目を集め
ている。
y
摩擦材用
耐熱繊維
アスベスト代替として、
ディスクパッド、
ブレーキライニング、
クラッチフェイ
シング等、
自動車用摩擦材に利用されている。
3 次元成形用ポリ
エステルフィルム
金属蒸着加工した「テフレックス®」を樹脂と一体成形加工することにより、
メッキ調のデザインが可能となり、
ドライな工程を実現している。塗装代
替を開発中。
y u
高圧複合容器
天然ガス自動車及び燃料電池自動車の高圧ガスタンクとして供給。米国
SCI社の設計・製造技術を駆使して開発し、帝人エンジニアリング(株)が
国内認可を取得して輸入販売。
i
20
y
TEIJIN CSR Report 2005
環境報告
環境配慮型製品概要:
分野
技術・製品・仕組み
一般名称
ポリカーボネート・ケミカルリサイクル
電
気
・
電
子
・
半
導
体
関
連
ポリエステル繊
テイジン®
テトロン®(防塵服用) 維
写真
概 要
環境配慮のポイント
ポリカーボネートの廃材から石油から製造したものと同等の高純度ビスフェ
ノールA(ポリカーボネート樹脂の主原料)を回収するリサイクル(ケミカ
ルリサイクル)技術を開発した。世界初の実用性の高いPC樹脂リサイク
ル技術として注目されている。
r q t
クリーンルームで利用される防塵服(無塵服)の素材には、高機能ポリエ
ステルが使用されている。
「エコサークル® 」を通じた回収と新原料リサ
イクル技術の応用により「繊維 to 繊維」への完全循環型リサイクルの展
開が可能となり注目されている。
t r q
テレ®チューブ
飽和ポリエステル
スーパーテレ®チュー 樹脂チューブ
ブ
ペットを主体とした飽和ポリエステル樹脂を加工したチューブ(塩素化合
物を含有していない)。電装部品の絶縁被膜、照明器具の被膜、金属保護
被膜、容器のキャップシールの包装等に使用。
y
エコペット®(製)
エコペット®
EC100(製)
ペットリサイクル
繊維/樹脂
土木用途としては、袋詰石工、
ケミカルフィルターとしてのキーパー等に、
建築、その他資材用途としては、難燃性テントやバックリットなどに利用さ
れている。
t r
テクノーラ®ロッド
パラ系アラミド繊
維(ロッド用)
パラ系アラミド繊維を使用したロッドは、間伐材利用高速道路防音壁に利
用されている。
!1
(間伐材利用)
レフテル®
建
築
・
土
木
関
連
高透明熱線遮断・
断熱フィルム
ポリエステルフィルムに超極薄膜をスパッタリングし、多層膜とすることに
より、光や熱の選択透過膜としての機能を発揮。高透明で日射熱をコント
ロールし、断熱化も可能。窓際の温度環境改善による省エネを可能にし
ている。
エアロ
シェルター®Ⅱ
特殊ポリエステ
ル繊維使用二重
膜構造テント
軽量高強力ポリエステル織物を使用。短時間でセットアップが可能で塩ビ
を使用しない100%ポリエステル織物であるため、使用後、新原料リサイ
クルをしやすい製品といえる。各種イベントや災害対策に利用されている。
パンライト®シート
ポリカーボネート
樹脂板
ガラスと比較し、軽量で、耐衝撃性、保温性に優れ、高透明で耐燃性も良
いことから、建築・土木用に利用されている。
ポリエステルエラ
ストマー・タイル
非塩ビ型オールポリエステルによるタイル。
特殊ポリエステ
ルフィルム
塩ビ代替の特殊ポリエステルフィルム。マーキングフィルムとしてカッティ
ングシートに使用される。また、
グラフィック用途にも対応している。
y
土壌を汚染している重金属類を化学的に抽出して浄化するとともに、抽
出した重金属類を土壌に含まれていた鉄分と沈殿させて選別処理する「共
沈浮選技術」により回収するもので、浄化された土壌はそのまま元の場
所で埋め戻し使用すことが可能であり、回収された重金属は資源として
再利用することが可能である。
!0
土壌浄化技術(農薬、PCB 、ダイオキシ
ン対応)
特殊構造キルン使用による高効率でコンパクトな間接熱脱着法を採用し、
オンサイトでの土壌処理が可能である。
!0
ガーディアンバッグ® ポリエステル繊
維使用袋詰脱水
工法、汚染物質封
じ込め用バッグ
袋詰脱水工法はハイグレードソイルコンソーシアムが管理する特許工法
で透水性の袋に河川等に堆積している軟弱な土を詰めて脱水し、盛土等
に有効活用する工法。袋のろ過機能により脱水時の排出水をきれいにす
るとともに、土壌に吸着している環境汚染物質を封じ込める効果が確認
されている。
!0
エヌタイルTM
エコカルTM
土壌浄化対策技術(重金属対応)
自
然
浄
化
・
保
護
関
連
TEIJIN CSR Report 2005
w
y r
w
y r
21
エコプロダクツ
環境配慮型製品概要:
分野
技術・製品・仕組み
オルソーブ®
ファインガード®
一般名称
油吸着材
浄水器
概 要
写真
環境配慮のポイント
疎水性で親油性の高いポリプロピレンを使用。帝人独自の「バーストファ
イバー法」にて開発された表面積の多い、多孔質な特殊繊維を使用。
!0
活性炭素繊維と中空糸膜で浄化する水道水用浄水器。清酒製造装置とし
ても利用されている。
!0
ゴミエース®
消滅型生ゴミ処
理機
食品系廃棄物(生ごみ)を、速く、効率よく可溶化・分解して「消滅」させる
生ゴミ処理機。
!0
ソルベントリカ®
ローターエース®
自
然
浄
化
・
保
護
関
連
溶剤吸着回収・脱
臭装置
高純度酢酸回収技術
吸着剤に高性能活性炭素繊維(A.C.F)を使用している。外表面積が非常
に大きく、吸着に有効な細孔が外表面に露出しているため、吸着速度が速
く、吸着能力も高い。
ポリエステル製造の際に発生する工場排水から、特殊な触媒を用いて排
水中の酢酸以外の有機物を選択的に酸化分解して除去した後、高純度の
酢酸を抽出・蒸留が可能。帝人ファイバー(株)松山事業所で採用されて
いる。
テイジン®
ポリエステル繊
テトロン®(低圧力損 維
失省エネルギーろ布、
バグフィルター用)
嵩高性と高捲縮性を付与したポリエステル長繊維加工糸を利用。表面払
い落し効果があり、
かつ嵩高性の高いろ布構造となっている。
コーネックス®(耐熱 メタ系アラミド繊
集塵バグフィルター 維
用)
200℃で常時使用可能なバグフィルター。鉄鋼、セメント、アスファルトの
分野の他、
ダスト集塵用フィルターに採用されている。
湿式排煙脱硫装置(右写真)
発電プラント等の燃焼ガス中の「SO2除去」を目的とした装置 乾式排煙脱硝装置
液体の膜分離システム
接触還元法により有害なNOxを「無害な水( H2O )と窒素( N2)」に分解
する装置 膜の特性を生かしてろ過・分離・精製・濃縮をする装置
コジェネレーション自家発電装置
電気・熱エネルギーを効率よく供給しコストダウンに貢献
!0
!0 t
!0
!0
!0
w
!1
環境アセスメント、環境分析および測定
■エコプロダクツに関する詳細は、帝人グループ環境総合サイト「エコ WEB」http://www.teijin-eco.com/
または、帝人グループ「エコ派宣言 ®」ガイドブックをご覧ください。
お問い合わせは、マーケティング企画室
東京 TEL:03-3506-4194、FAX:03-3506-4114
大阪 TEL:06-6268-2862、FAX:06-6268-2735、E-mail:[email protected]
22
まで。
TEIJIN CSR Report 2005
環境報告
帝人グループのリサイクルビジネス
帝人グループでは、回収したペットボトルをまたペッ
トボトルへと戻す技術「ボトル to ボトル」のほか、すで
高いリサイクル技術で
循環型社会づくりに貢献する
に実用化されている「繊維 to 繊維」、そして将来展開
を予定している「フィルム to フィルム」など、使用済み
のポリエステル製品を元の形へとリサイクルする高い
技術力によって、循環型社会の構築に寄与していきます。
●食品安全委員会からも高い評価「再生ペットボトル」
帝人グループでは、使用済みペット(ポリエチレンテレフタ
容器包装リサイクル法によるリサイクルの流れ
レート)ボトルを化学的な処理によって高純度のポリエステル
ペットボトルの
リサイクル例
原料に戻し、ペットボトル用の樹脂として再生する「ボトル to
ボトル」技術を確立し、2003 年 11 月より帝人ファイバー(株)
徳山事業所で操業を行っています。
その能力は使用済みペットボトル約 6 万 2,000トン(500ml
ペットボトル換算で、約 20 億本)からペットボトル用樹脂 5 万ト
●消費者が分別排出
ンを製造することが可能です。この樹脂から生産するペットリ
リサイクルの流れ
3つの役割
サイクルボトルは、内閣府食品安全委員会で審議され、
「新品
同様の使用が可能」と評価されました。
今後は、回収への協力を広く消費者の皆様に仰ぎながら、自
治体や回収業者と手を携え、循環型社会構築の一翼を担いつつ、
●自治体が分別収集
豊かな社会づくりに貢献していきたいと考えます。
●事業者が再商品化
使用済みペットボトルから新たなペットボトルを再生する技術
ボトル to ボトル
容器包装リサイクル法*
新原料リサイクル工程
化学反応
破砕
回収されたペットボトル
精製
フレーク
重合
DMT(テレフタル酸ジメチル)
TPA(テレフタル酸)
ペットボトル用樹脂
新しいペットボトル
新原料リサイクル技術により低グレードボトルを含む回収ペットボトルから最も技術的に難しい耐熱ペットボトルを再生産することができます。
*:容器包装リサイクル法 容器包装に係る分別収集および再商品化の促進に関する法律
T o p i c s
産業界からも高い評価を受けた「ボトル to ボトル」
帝人ファイバー(株)の「『新原料リサイクル技術』によるペッ
トボトルリサイクル(ボトル to ボトル)」が、日刊工業新聞社主
催の日本産業技術大賞で内閣総理大臣賞と、環境省主催の地
球温暖化防止活動環境大臣表彰をダブル受賞。
「民間で独自に
開発された世界初のペットボトルリサイクルの環境配慮型技術」
、
「事業化にも成功し完成度が高い」等が高く評価されました。
TEIJIN CSR Report 2005
日本産業技術大賞表彰式で
23
地球温暖化防止活動の表彰式で
帝人グループのリサイクルビジネス
●世界初の実証プラント建設「ポリカーボネート・ケミカルリサイクル」技術
帝人化成(株)では、ポリカーボネート(PC)樹脂の廃材から、
サイクルする、ポリカーボネート・マテリアルリサイクル *2 の技
石油から精製したものと同等の高純度ビスフェノール A(ポリカー
術も確立しました。
ボネート樹脂の主原料)を回収する、ケミカルリサイクル *1 技
ポリカーボネート・ケミカルリサイクル技術の特長
術を開発しました。
「世界初の実用性の高い PC 樹脂ケミカルリサイクル実用化技術」
この技術は実用化の期待も大変高く、経済産業省より2004
●低温での解重合
年度の地域新規産業創造技術開発費補助事業として採択され
●溶液状態での精製
ました。これを受けて、世界初の事業化に向け、2005 年 2 月に
*1:ケミカルリサイクル
化学的処理により元の石油や基礎化学原料に戻し再生利用すること。
*2:マテリアルリサイクル
溶融等の処理により再生利用。材料リサイクルとも呼ばれる。
は実証プラントの建設を決めました。
他にも、CD-ROM 等の光ディスクや、ノート型パソコンをリ
PC廃材
再生コスト低減可能
再生PC
粉砕廃材
解重合
精 製
粉砕
重合
●無限に続く繊維の循環「エコサークル ®」
帝人グループでは、2000 年に、使用済みポリエステル製品
これによりユニフォームをはじめ、一般衣料や布団、産業資
から石油から作ったものと同等以上の高純度ポリエステル原料
材など幅広い使用済みポリエステル繊維製品を回収し、再生で
を回収する新原料リサイクル技術「繊維 to 繊維」を確立して
きるようになりました。今後はさらに、再生繊維(エコペット ®
います。2002 年 7 月からは帝人ファイバー(株)徳山事業所で
EC100)の用途を拡大し、完全物質循環の輪を推進していき
操業を開始し、その後、設備を松山事業所に移して、2004 年
ます。
4 月より本格操業しています。
無限に続く完全物質循環
エコサークル®メンバー
ブランドメーカー・
アパレル・問屋
回収
繊維製品
エコサークル®
製品認定
エコサークル®
製品納入
エコサークル®
認定織ネーム
を付ける
メンバー登録
エコサークル®パートナー
エコサークルとは
ポリエステル
原料
(DMT)*1
新原料
リサイクル
エコサークル®オーガナイザー
ユーザー
帝人ファイバー(株)
賛同する関係企業をメンバーと
して登録し、商品の開発、商品化
およびその回収・再利用を共同
回収
で進めることを目的としたポリ
エコサークル®
製品回収
エステル繊維製品回収システム
です。回収製品は、主に「新原料
リサイクル技術」を用いてポリ
エステル繊維に再生されます。
エコサークル®メンバー
ECOPET®
EC100*2
分別・集積・梱包
*1:テレフタル酸ジメチル
*2:Eternal Cycle 100%
24
ブランドメーカー・
アパレル・問屋
TEIJIN CSR Report 2005
社会性報告
帝 人 グ ル ープ の 考え方
企業も、社会を構成するメンバーの一員であることに変
わりはありません。帝人グループは、社会から信頼される
企業市民であるために、社会的責任をきちんと果たし、株
主やお客様、社員、地域住民の皆様と深く信頼関係を築
きながら、豊かな社会づくりに貢献していきます。
社員とのかかわり
社員は大切なステークホルダーの一つです。帝人グループの企業理念の一つである 「社員と共に成長します」 を実現していくた
めに、環境・安全基本方針を設定し、健康で安心して働くことのできる職場、災害のない安全な職場を目指した活動を推進します。
また、自己の能力を最大限に発揮し、チャレンジングな姿勢で働く女性を増やしていくことも、社員とのかかわりとして重要であると
考え、推進しています。
■ 休業災害件数と休業災害度数率 *
環境 ・ 安全基本方針
帝人グループの休業災害件数は、海外においては 2002 年
q 人間尊重の理念に基づき、安全を全てに優先させる。
w 環境 ・ 安全はラインの責任である。
4 月より開始した ESH 活動のグループ一体運営により改善さ
e 環境・安全は事業活動と一体である。
れ、減少傾向にあります。しかし、国内では転倒などの日常行
動における災害 7 件も含め 16 件の休業災害が発生し、災害
社員の安全
件数が増加しました。2005 年度は、ESH 監査、ESH 研修会
■ ESH 監査、ESH 研修会
等 の 継 続 実施に加え、労働安全衛生マネジメントシステム
帝人グループでは、基本方針に則り、下表に示す 3 つの監査
OHSAS18001 取得を予定していない小規模事業所において
システムを運用し、ESH に関する方針・目標・実績に関する監
も作業のリスクアセスメントを実施するなど新たな取り組みを
査を行い、継続的な改善に取り組んでいます。ESH 監査Ⅰ、Ⅱで
図り災害防止活動を推進していく計画です。
は、各事業グループの ESH 委員長が、生産現場に出向き安全・
*:休業災害度数率 100 万労働時間あたりの休業災害の死傷者数
衛生、防災、環境保全の管理状況を監査しています。
帝人グループの休業災害件数推移
また、グループの ESHレベルの向上を目的に ESH 研修会を
国内グループ会社
(件)
海外グループ会社
40
2004 年度より、国内は年 1 回、海外は 2 年に 1 回開催すること
35
とし、2004 年度は日本、東南アジア、欧州、北米の 4 極で開催。
30
2005 年度以降も継続実施していきます。
25
20
監 査 の 概 要
監 査 者
ESH監査 Ⅰ 生産現場におけるESH監査
事業ESH委員長
ESH監査 Ⅱ 主として環境活動に係る監査
同上
ESH監査 Ⅲ 事業グループが実施した監査(Ⅰ、
Ⅱ )結果の監査
CSRO
15
10
5
0
1999
2000
2001
2002
2003
2004
(年)
注)直接雇用社員の労働災害件数
TEIJIN CSR Report 2005
25
社員とのかかわり
休業災害度数率
国内帝人グループ
海外帝人グループ
帝人グループ全体
国内化学工業
社員の健康
1.8
■ メンタルヘルスの取り組み
1.6
帝人グループでは、社員が生き生きと働けるようメンタルヘ
1.4
1.2
ルスの取り組みに力を入れています。2002 年から社外 EAP*
1.0
機関を利用したメンタルヘルス電話相談、個別事例支援サー
0.8
ビスを開始し、社員が一人で悩まず相談できる体制や事業主担
0.6
当者への援助、指導の体制を整えています。
0.4
*:Employee Assistance Program(社員支援プログラム)
0.2
0
1999
2000
2001
2002
2003
2004
(年)
注)直接雇用社員の死傷者数による度数率
■ 受動喫煙防止の取り組み
社員教育
帝人グループでは、国内グループ会社を対象に受動喫煙防
帝人グループは、
「能力開発伸長のための教育研修の充実、
止推進基準を制定し、2007 年 3 月を期限に、厚生労働省の 「職
支援の強化、各人の挑戦・相互の切磋琢磨という風土の醸成
場における喫煙対策のためのガイドライン」 に準じた喫煙室を
を図る」ことを基本方針とし、1997 年度に教育体系を再編成
設置するなど分煙化に取り組んでいます。また海外グループ会
しました。そして 2003 年度より持株会社化移行に伴い、国内
社にも国内帝人グループの推進基準を適用し、2007 年 12 月
のグループ会社へと順次対象を広げています。
を期限にグローバルで受動喫煙防止に取り組んでいきます。
教育研修の基本は OJT* ですが、帝人グループでは OJT で
は補いきれない能力開発の場として、下図に示す集合研修を
社員意識調査の実施
はじめとした教育体系を設定しています。集合研修では毎回受
帝人グループではより良い会社を目指し、社員の満足度を把
講者アンケートを実施しており、2004 年のすべての集合研修
握するために社員意識調査を 2004 年 6 月に実施しました。こ
において、各研修の理解度・満足度で高い評価を受けており、
れは、グループ会社を含む約 6,500 名の社員を対象に、イント
研修は一定の効果を発揮しています。
ラネットと冊子版を併用し、総計 256 問の設問に答えるという
また、集合研修以外に通信教育や TOEIC・語学研修等への
ものです。回答は、無記名とし、属性のみを選択するものでした。
補助も実施しており、自己啓発及び自己研鑽を積極的に支援し、
この調査結果は、今後グループと各事業会社の経営や人事
グループ社員のクォリティ・オブ・ライフ向上を目指しています。
の施策を立案・実施する際の検討資料として活用していく予定
*:OJT オン・ザ・ジョブ・トレーニング
仕事の現場で業務に必要な知識や技術を習得させる研修
です。また、今後も数年に 1 度の割合で、継続して調査を実施
していきます。
グループ教育研修体系
職
部
課
位
長
長
グループ
リーダー
階 層 別 研 修
新任部長研修
新任課長研修
中堅社員研修
総合職、 総合職2年目研修
新入社員研修
一般職
帝人グループ意識調査結果(帝人グループ:6,586 名回答)
選 抜 研 修
グローバル研修
パワーアップ
研修
1.0 低
2.0
3.0
4.0
高
5.0
仕事に対する適応感
STRETCH *Ⅰ
STRETCH *Ⅱ
満足感
自己啓発
海
外
語
学
留
学
制
度
各
種
語
学
研
修
若 手 交 流 会
T
O
E
I
C
各
種
研
修
・
資
格
取
得
研
修
仕事に対する充実感
職場に対する満足感
通
信
教
育
会社に対する満足感
上司の課題の進め方
に対する満足感
上司の部下との接し
方に対する満足感
*:STRETCH=STRATEGIC EXECUTIVE TEAM CHALLENGE
(グループ・コア人財育成制度)
26
TEIJIN CSR Report 2005
社会性報告
一般職にも拡大。管理職多面観察の項目には女性活躍推進項
女性活躍の推進
目を追加しました。また、仕事と家庭の両立が図れるよう、ベビー
シッター派遣や育児休職者の支援プログラムも導入しています。
帝人グループにおいて、女性活躍推進活動が本格化したの
は 1999 年。その後「女性活躍推進室」が設置され、女性社員
女性管理職数の推移 *
の活躍へ向け本格的に取り組んでいます。女性活躍推進活動
(人)60
の第一歩は、女性社員数の増加や職域を拡大することです。女
50
性総合職の採用目標を採用枠全体の 30% 以上に設定し、女性
40
の総合職任用機会の拡大や女性管理職(候補)のキャリア採用
30
などの施策を実施しており、2006 年度末までに女性管理職人
20
数を 2002 年度の 3 倍の 60 名に拡大する予定です。
10
さらに、女性が働きやすい環境をつくるために、人事制度も
0
2002
2003
2004
見直しています。昇進の推薦や配転に関する自己申告制度を
2005
( 目標 )
2006 ( 年 度 )
( 目標 )
育児休職の取得者数推移 *
新卒総合職採用数(全体、女性)と女性採用比率の推移*
女性採用比率(%)
(人)
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
(人)80
全体
女性
70
60
50
40
30
20
36%
33%
34%
10
31%
29%
0
21%
2000
2001
2002
2003
2004 ( 年 度 )
*:2002 年度までのデータは、帝人(株)社員を母体としていましたが、2003 年以降は持
株会社化に伴い、主要なグループ会社 11 社の社員を母数としています。
2000
2001
2002
2003
2004
2005 ( 年度 )
( 内定者数 )
T o p i c s
女性社員の立場から
重合技術開発室では、女性社員 6 名
社外女性とともに学ぶ機会づくり
全員が家庭を持ち、子育ての真っ最中
2004 年 2 月、帝人クリエイティブスタッフ(株)とダイキ
です。私も子どもが小さかった頃は、
ン工業(株)、松下電器産業(株)が幹事となり、企業の枠
大変な時期もありました。今では私が
を越えて、女性同士が学び合う場をつくろうと、
「関西ウー
女性陣の最年長となり、今度は逆に後
マンズ・ネットワーキング・フォーラム」を開催し、関西主
輩たちの相談にのる番です。仕事の配
要企業 21 社から参加者が集まりました。基調講演に日本酒
分を考えながら、家事や育児に割く時
帝人ファイバー(株)
研究開発センター
間を各自が融通をきかせることがうま
高橋美江
メーカーの外国人女性役員を招き、テーマ別分科会では他
企業で働く女性たちと
意見交換の場などを設
く機能し、仕事と家庭を両立させることができています。
けました。今後も継続し
また、2 年前には忙しい中から時間を捻出し、勉強時間を早
て、毎年、このフォーラ
朝にあて資格取得にチャレンジしました。職場だけでなく家庭
ムを開催する予定です。
分科会の様子
というチームワークが意欲を支え続けてくれます。
TEIJIN CSR Report 2005
27
社員とのかかわり
お客様とのかかわり
お客様とのかかわり
帝人グループでは、製品の安全性を確保することをすべてに優先させるとともに、お客様に満足いただける製品・サービスの提供
を通じて帝人グループの企業理念であるクォリティ・オブ・ライフの向上をお客様とともに実現していきます。このためにはお客様の
生の声を大切にしたコミュニケーションが最も重要であると考えています。
製品安全
個人情報保護に対する取り組み
帝人グループでは、
「グループ PL・品質保証規程」に基づき、
個人情報の漏えいが大きな社会問題となり、2005 年 4 月か
製品の品質と安全性を確保するための活動を進めています。
ら「個人情報保護法」も施行されました。帝人グループではこ
製品群ごとに「管理責任者」を定め、継続的な改善をするため
れに先立ち、2004 年 4 月にグループ横断的な組織による個人
の統合的な活動体系(PL・品質保証単位系と呼称)の構築を
情報保護法対応タスクフォース(KJT)を結成、国内グループ
進めていますが、主要な国内グループ会社での構築が完了しま
会社約 80 社に情報セキュリティ管理者を任命することにより、
した。2005 年度からは、すべての国内グループ会社を対象と
個人情報保護体制を構築してきました。
して、監査による活動体系の定着状況や有効性の検証を開始
2004 年 8 月には個人情報保護の基本方針である「帝人グルー
しています。
ププライバシーポリシー」を定め、2005 年 2 月には「グルー
この活動体系の国内グループ会社での定着と、2004 年 4 月
プ個人情報保護規程」および「グループ個人情報保護ガイドラ
から進めている海外グループ会社への展開とを引き続き計画
イン」を制定しました。各グループ会社では、グループの規程・
的に進めていきます。
ガイドラインに沿って社外からの問い合わせ窓口の設置、プラ
2004 年度は、帝人グループでの PL(製造物責任)訴訟に係
イバシーポリシーの制定、各社のホームページに個人情報の利
用目的や共同利用の公表、外部委託先との委託契約の見直し、
るクレームはありませんでした。
情報漏えい対策等を行ってきました。
また、2004 年 12 月からグループ社員、協力会社社員を含め
帝人グループPL・品質保証組織
た全従業員を対象にE-ラー
C
E
O
C S R O
ニングによる個人情報保
環境・安全室
護教育も開始し、グルー
8事業グループ
個別管理会社
事
業
グ
ル
ー
プ
事業グループ長
プでの体制作りにあわせ
グ ル ー プ C S R 委 員 会
て社員各人の意識改革を
進め、個人情報取り扱い
グループ PL ・品質保証部会
部会長
事業代表委員
事務局:環境・安全室
の見直しを行ってきました。
E-ラーニングテキストの一部
安心と信頼の在宅医療
P
L
・
品
質
保
証
体
系
2004 年 7 月の新潟県地域の集中豪雨による水害では、被災
統轄管理責任者
事業PL・品質保証委員会
委員長(統轄管理責任者)
各委員
事務局
された在宅酸素療法の 63 名の患者の方々の安否確認、水没し
た酸素濃縮機器の回収・点検、酸素ボンベ供給などの対応を
迅速に行いました。また、福井県での水害では、名古屋、岐阜、
金沢から駆けつけた社員とともに、約 200 名の患者の方々の
管 理 責 任 者
安否確認と、酸素ボンベの供給を行いました。
PL ・品質保証単位系
帝人グループの在宅医療事業では、全国に 6 社の販売会社、
約 80 カ所の営業拠点に専任スタッフを置き、24 時間体制で地
域に密着したサービスを行っています。こうした災害経験も生
かし、今後も患者の方々に安心をお届けし、信頼していただけ
るよう努めていきます。
28
TEIJIN CSR Report 2005
社会性報告
お客様とのコミュニケーション
■ フラットパネルディスプレイ製造技術展
■ エコプロダクツ展への参加
2004 年 6 月 30 日∼ 7 月 2 日、東京国際展示場にて、液晶テ
2004 年 12 月 9 日∼ 11 日の間、東京国際展示場(東京ビッ
レビ、プラズマテレビなどに代表されるフラットディスプレイ用
グサイト)で開催された環境の総合展示会である「エコプロダ
の素材や製造機器を集めた、世界最大の「フラットパネルディ
クツ 2004」に出展し、完全循環型リサイクル *をはじめとする
スプレイ製造技術展」に出展しました。液晶テレビに帝人グルー
帝人グループの環境への取り組み、製品・技術を紹介しました。
プの素材がどう使われているかをわかりやすく模型で展示し、
ビジネス層だけでなく、授業の一環として来場した多くの小・中・
帝人化成がポリカーボネートの位相差フィルム・拡散板を、帝
高校生にも帝人グループブースを訪問いただきました。
人デュポンフィルムが超高透明フィルム・反射防止フィルムを、
NI 帝人商事が電子エレクトロニクス業界向けワイピングクロス
(*:P.23、24 参照)
等を展示・紹
介しました。
■ 第 31 回国際福祉機器展
■ アナリスト・報道関係者を迎え技術フオーラム開催
2004 年 10 月13 日∼ 15 日、東京国際展示場にて行われた「第
2004 年 10 月 12 日、霞ケ関ビル東京會館でアナリストや報
31 回国際福祉機器展」に出展しました。
道 関 係 者 を 対 象 に「 帝 人 技 術 フォ ー ラ ム - Advanced
帝人ブースは連日大盛況で、たくさんの方々にご覧いただ
Technology で未来を創る」を開催しました。
きました。今回でグループ全体としての出展は 6 回目となりま
このフォーラムでは、
「技術」という切り口で、帝人グループ
すが、ヘルスケア市場に向けて、
【快適な自立生活のサポート、
の技術戦略や将来構想について講演を行い、さらに重点領域
あらゆる生活シーンに対応】をコンセプトに、昨年より充実した
と位置づけている環境・リサイクル、先端医療、ナノテク新素材、
内容で、ブランドステートメントである“Human Chemistry,
情報・エレクトロニクスの各分野について、講演と展示でわか
Human Solutions”を訴求しました。
りやすく紹介しました。今回は初めての試みでしたが、来場者
からは「帝人の技術力の高さを実感した」など好評を得ました。
今後も積極的に情報発信をしていく予定です。
モルフォテックス® 使用のウェディングドレス
TEIJIN CSR Report 2005
29
お客様とのかかわり
お客様にお伝えする帝人グループの情報
帝人グループは世界の主要な SRI(社会的責任投資)*インデックスに採用されています。
*:SRI(Socially Responsible Investment=社会的責任投資)
従来の投資は財務的側面で評価されていましたが、環境保全活動や倫理的側面からも企業を評価して投資することを意味する。
ダウ ジョーンズ5年連続採用
帝人グループは、
「ダウ ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」に 2000 年以
来 5 年連続で採用されました。
「ダウ ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」は、
企業戦略やコーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント体制、顧客満足度などに関
する「経済分野」、環境問題への取り組み姿勢に関する「環境分野」、ステークホルダー
との関わりや人権擁護等に関する「社会分野」において優れた企業が認定されます。
2005 年は、世界の大手企業 2500 社のうち 24 カ国 318 社が採用されました。
FTSEインターナショナル社(英国)のインデックスに採用
帝人グループは、2004 年 3 月英国の社会的責任株式インデックスである FTSE4
Good Index Series に採用されました。これは、英国フィナンシャル・タイムズ社とロ
ンドン証券取引所の合弁である FTSE インターナショナル社が 2001 年 7 月より算出を
開始、全世界の主要企業を対象に、地球環境や人権の保護等の面からの貢献度を評
価することにより選定するもので、世界的にも主要なインデックスに位置付けられてい
ます。2005 年 3 月現在、世界で採用されている企業は 750 社(うち日本企業は帝人
を含め 184 社)となっています。
エティベル社(ベルギー)のインデックスに採用
帝人グループは、ベルギーの非営利団体であり、1992 年に金融界と NGO を仲介
する学術調査機関として設立されたエティベル社のサステナビリティ・インデックスに
採用されています。エティベル・サステナビリティ・インデックスは、持続可能性という
点において先端をいく企業の株価の動向を、機関投資家やアセットマネージャー、銀行、
その他に提供することを目的としています。世界で 356 社、うち日本から 57 社が採用
されています。
30
TEIJIN CSR Report 2005
社会性報告
地域社会とのかかわり
帝人グループは、地域の皆様との相互関係を深め、ともに暮らしやすい社会づくり、活気ある町づくりに努めます。社員だけでな
く、その家族や地域住民、またお取引先の方々の安心と信頼がなければ、企業の存続はありえないと考えています。そのためには、
地域の皆様に被害をもたらしたり、不安を与えたりするような爆発・火災、危険物・有害物の漏えい・流出等の事故・災害を防止
することはもちろんのこと、日頃から相互のコミュニケーションを大切にして公正な情報開示に努めていきます。また、良き企業市民
としての責任を果たすための企業市民諸活動も積極的に進めます。
地域リスクコミュニケーション(環境・安全コミュニケーション)
人・設備・管理の面から、事故絶滅を目指しています。
帝人グループでは、PRTR 制度などを定めた化管法施行を
また、地震や火災を想定した防災訓練の充実を図っています。
契機に、2002 年 2 月より国内の主要事業所で、近隣の自治会、
帝人グループの爆発・火災事故件数推移と漏えい・流出・倒壊事故件数
学校関係者および自治体の方などとのコミュニケーションを始
爆発・火災事故
(件)
めました。このコミュニケーションは化学物質管理や環境保全、
漏えい・流出・倒壊*
5
防災への取り組みなどの説明責任を果たすとともに、
「より開
4
かれた事業所」として地域に親しまれる事業所を目指しています。
3
2004 年度は、開催事業所の拡大を図るため、実施要領を定
めたガイドラインを改定しました。その結果、2004 年度は、帝
2
人デュポンフィルム(株)岐阜事業所で新たに開催を始めるなど、
1
5 カ所 6 事業所・工場でコミュニケーションを開催し、参加され
た方々に ESH 管理の状況について理解していただくとともに、
0
貴 重 なご意 見もい
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004( 年 度 )
*:2003 年度より、危険物質・有害物の漏えい・流出、建物の倒壊、水害などの自然
災害による事故を集計
ただきました。今後
も引き続き各 事 業
所・工 場 で 定 期 的
■ 防災診断
に開 催を 進 めてい
帝人グループでは、自主診断基準による防災診断を、1980
きます。
年より実施しています。危険物や高圧ガスを大量に扱う20 プラ
ントを対象とし、各プラントの専門家が 5 年周期でプラントの安
帝人デュポンフィルム岐阜でのリスクコミュニケーション
全性を診断します。2004 年度は、石炭ボイラープラントなど 4
プラントで診断を実施し、防災体制の検証と強化を図りました。
防災活動
2005 年度は対象を 25 プラントに拡大し、海外グループ会社 4
■ 重大事故・災害の防止
社を含め、9 プラントで診断を実施中です。
帝人グループでは 2004 年度、地域社会に影響を与えるよう
な爆発・火災はありませんでしたが、小規模な火災事故 1 件、
■ 建物の耐震対策
漏えい事故 5 件がありました。これらの事故の再発防止に取り
帝人グループでは、耐震改修促進法に基づき、国内帝人グ
組む一方、2003 年
ループの対象建物 59 棟の耐震診断を完了し、不適合と診断さ
に社 内 外 で 発 生し
れた建物の耐震補強改修、または撤去を計画的に実施中です
た 重 大 事 故にか ん
が、さらに 2005 年度は新たにグループ入りした会社の対象建
がみ、
「帝人グルー
物の耐震診断を計画しています。
プ 重 大 事 故・災 害
防止対策アクション
プラン」を策定して、
中国南通帝人での防災訓練の様子
TEIJIN CSR Report 2005
31
地域社会とのかかわり
企業市民活動(社会貢献)
はそれぞれの地域で多様なボランティア活動を行っています。
■ 環境の大切さを伝える「こどもエコクラブ」に参加
また活動を通じて大きな喜びや成長が得られるとやりがいを持っ
帝人グループは、小・中学生の環境学習・活動を支援する環
て取り組んでいます。
境省の「こどもエコクラブ」事業である「2004 年度こどもエコ
クラブパートナーシッププログラム」に参加しました。
● 新潟県中越地震への支援
このプログラムに基づき、帝人ファイバー(株)徳山事業所「ボ
2004 年は国内外を問わず、集中豪雨による水害、台風、地
トル to ボトル」工場、松山事業所「繊維 to 繊維」工場の見学
震など自然災害の多い年でした。
会を行いました。参加した子ども達からリサイクルについて熱
帝人グループでは、新潟県中越地震では即座に対策本部を
心な質問が出るなど、見学会は盛況でした。今後も子ども達に
設置し、新潟県に義援金、毛布・組み立て式トイレなどの支援
最 先 端 技 術を 知っ
物資を送るとともに、支援活動に社員 2 名がボランティアとし
てもらい、環境保護
て参加しました。被災地にある帝人ファーマ(株)、帝人在宅医
の 必 要 性を 考えて
療東日本(株)は、対策本部と連携をとり、現地の営業所を拠
もらえるよう、継続
点に救援活動を行いました。午前中には在宅医療患者の方の
していきます。
安否確認を行うとともに、酸素ボンベ、酸素濃縮器を迅速にお
届けすることもでき、喜ん
でいただけました。また、
■ 学校への環境学習支援
航空便により必要な医薬
帝人グループは、NPO こども環境活動支援協会、参加企業
品の提供などの支援も行
と連携し「環境学習プロジェクト」に参加しました。プロジェクト
いました。
では、身近な「衣類」のライフサイクルに関する環境学習プロ
ボランティアとして参加した
帝人テクノプロダクツ(株)星野朋子(右端)
グラムを作成し、総合学習の時間で実施しました。
また、展示会、学校、帝人本社での授業など様々な場で子ど
● スマトラ沖地震への支援
2004 年 12 月 26 日に発生したスマトラ島沖地震では、インド
も達に、帝人グループの環境保全の取り組み、環境製品・技術
や働くことの意義などを伝えました。子ども達に環境保全のた
ネシア・タイ等で 30 年来事業を展開してきた帝人グループとし
めに自 分 達 で でき
て、救援活動の一助にと、緊急支援(支援金と防塵用マスクな
ることや、働くこと
どの物資)を行いました。
のすばらしさの理解
加えて帝人グループ役員一同とインドネシアのグループ会社
につ な が れ ばと期
およびその社員からも政府に対して義援金や医薬品・衣料品
待しています。
の支援を実施。また、帝人グループから日本赤十字に、タイの
グループ会社からタイ赤十字に義援金を提供。さらに、帝人労
働組合もカンパ活
■ 社員のボランティア活動
動 を 実 施し、集 約
帝人グループでは、企業としての社会貢献活動だけでなく、
金をインドネシアの
社員一人ひとりが良き社会の構成員として、身近なところで自
被災地へ 提供する
分達ができるボランティア活動に取り組んでいます。
などの支援を行い
災害支援やスポーツの指導、知的障害者の支援など、社員
ました。
グループを代表し、安居会長(左から3 人目)が 1月にイ
ンドネシアを訪れ、M.Jusuf Kalla 副大統領に義援金・援
助品をお渡ししました。
32
TEIJIN CSR Report 2005
社会性報告
■ こどもの心身を育成「帝人サッカースクール」
■ 睡眠時無呼吸症候群に関する全国セミナー開催
サッカーの指導を通じて地域振興に貢献する目的で 1992
潜在患者数 200 万人以上といわれながら、治療を受けてい
年松山事業所に設立された「帝人サッカースクール」には、現
るのは 5 万人程度という SAS(睡眠時無呼吸症候群)疾患に
在小学生 104 人、中学生 45 人が所属しています。2004 年度
ついて、帝人ファーマ(株)では、これまでも公開講座、啓発
は中学部が四国大会で 3 位、小学部は全日本少年サッカー大
冊子の配布などを行ってきました。しかし、
「 SAS が生活習慣
会愛媛県大会で優勝し、全国大会出場するなどの好成績を残
病と密接な関係があり、死亡率の高い危険な病気であること」
「未
しました。
治療者は、交通事故率や労働災害のリスクが高いこと」などは、
指導者は帝人エンテック(株)松山施設センターの社員を中
いまだ十分に認知されていません。そこで、2005 年 1 月∼ 3
心とした、元帝人サッカー部の OB によるボランティアです。こ
月にかけて全国 13 カ所でセミナーを開催しました。適切な治
のスクールは、試合に勝つための技術だけでなく、しつけや生
療を受ければ症状をコントロールできるだけに、正しい知識と
活態度なども厳しく
治 療 の 普 及を目指
指導するなど、子ど
して、今後も取り組
もたち の 心 身 の 成
んでいきます。
長にも役立っている
と保 護 者や 地 域 住
民 の 方 からも 好 評
を得ています。
T o p i c s
■ 各種アマチュアスポーツ大会を支援
帝人グループは、さまざまなアマチュアスポーツの支援活動
身障者競技大会への
を行っています。アメリカンフットボールの日本一を決めるライ
ボランティア
スボウルや、全国高校サッカー選手権大会のほか、各種身障者
のスポーツ大会などに協賛しています。
帝人ファーマ(株)
在宅医療技術サービスセンター
2005 年 1 月 10 日に東京の国立競技場で開催された、全国
落合 勝利
高校サッカー選手権大会の決勝戦では、試合後、長島 CEO が
帝人グループは、1999 年から
協賛企業を代表し、優勝・準優勝した選手にトロフィーを授与。
「ジャパンパラリンピック陸上競
イレブンたちの奮闘を讃えました。
技大会」を協賛していますが、2004 年度はアテネパラリン
ピックに向けての予選となる大会をサポートするボランテ
イアの募集があり、帝人グループから 5 名が参加しました。
メインの仕事は、着順を確認して選手を誘導することで
すが、同じ一つのレースでも障害の程度により2 ∼ 3 のクラ
スが進行するためかなり混乱しました。ボランティアは、心
身ともに自分が元気でないと務まりません。中途半端では
相手を傷つけてしまいます。大変な仕事でしたが、たくさん
の勇気をもらえ、本当に貴重な体験ができました。
TEIJIN CSR Report 2005
33
地域社会とのかかわり
第三者コミュニケーション
第三者コミュニケーション
帝人グループでは、CSR 活動を推進するにあたって、社内外の多くの方々とコミュニケーションを図ることが大切だと考えていま
す。情報開示を推進し、グループの考え方と取り組みをお伝えするとともに、それらに対するご意見をいただくことで積極的に対話
を進めていきます。
2004 年 環境・社会報告のアンケートから
アンケート結果
「2004 年 帝人グループ環境・社会報告」をお読みいただいた方々から 21 通のアンケート
回答をお寄せいただきました。皆様からいただいたご意見を、CSR 活動の推進と、報告の改
善に生かしていきたいと考えています。
Q.この報告書はいかがでしたか?
少しものたりない 0%(0 人)
ものたりない 0%(0 人)
普通
ご意見
14%(3 人)
エコプロダクツに関しては環境配慮ポイントをうまく使用して見やすくまとまっ
ていると思います。
(研究・教育機関)
回 答
アンケート
回答数
当社は、素材・製品を通して社会の環境負荷削減に大きく貢献できると考えて
21
まあまあ
充実している
38%(8 人)
充実している
48%(10 人)
います。今後も環境配慮ポイントをよりわかりやすくお伝えし、循環型社会におい
ても広く利用されるよう努めていきます。
ご意見
CO2 排出量が多いようですが、事業の中で排出する理由、どこに削減余地があ
り、どのような計画を持っているかに関する記載があればよい。
(企業の環境担当)
回 答
Q.読みやすさはいかがでしたか?
少しわかりにくい 0%(0 人)
わかりにくい 5%(1 人)
各事業所での省エネルギーの取り組みによりエネルギー効率は順調に向上し、
普通
14%(3 人)
CO2 排出量も削減が進んでいます。取り組みの内容については、いただいたご意
アンケート
回答数
見を踏まえ、より詳細な記載を心がけました(p14 参照)
。
21
まあまあ
わかりやすい
29%(6 人)
ご意見
わかりやすい
52%(11 人)
ボトル to ボトル技術は画期的なものと評価したい。ただ、この技術開発によっ
てペットボトルのさらなる採用が危惧される。
(学生)
回 答
ボトル to ボトル技術は、資源を繰り返し利用することができる優れた技術です。
循環型社会では、Reduce(発生抑制)
、Reuse(再利用)が大切と考えていますが、
本技術は Recycle(再生使用)の面で、循環型社会に貢献できると考えています。
ご意見
Q.帝人グループの環境・経済・社会
への取り組みについて、
どのように
お感じになりましたか?
少し不十分 0%(0 人)
不十分 0%(0 人)
無回答 5%(1 人)
ページ数の多い大げさなものを発行するほど紙資源を使うので、環境に配慮し
普通
ていない印象を受ける。もっとシンプルな内容、少ないページで良いのではない
9%(2 人)
か。
(株主)
回 答
アンケート
回答数
社会からさまざまな側面の情報公開が求められてきており、掲載情報を増やし
てきました。内容については編集会議で厳選し、環境に配慮しつつ、効果的にお
21
たい へ んよい
48%(10 人)
よい
38%(8 人)
伝えできるようインターネットも活用しながら今後も工夫を重ねていきます。
本年版の最後のページにもアンケートを添付しています。皆さまからのご意見をお待ちしています。
34
TEIJIN CSR Report 2005
サイトレポート
帝人デュポンフィルム ( 株 )
岐阜事業所の活動
I n t e r v i e w
岐阜事業所長インタビュー
■ 環境・安全、防災活動に現場の声を反映
帝人グループの国内におけるポリエステルフィ
岐阜事業所は、帝人デュポンフィルム生産拠
ルム事業の中核を担う岐阜事業所。環境・安全・
点の中核です。それだけに、ESH 活動でもリー
防災活動において、社員の声を取り込み、また
ダーシップを発揮する必要があります。グループ
地域に根差した活動を行っている岐阜事業所
の所長にインタビューをしました。
内では最も早く1998 年に ISO14001 を取得し、
2003 年からはゼロエミッションを達成・維持し、
今後は製造過程におけるさらなる省エネルギー
の推進に取り組む予定です。
帝人デュポンフィルム(株)
岐阜事業所長
岐阜事業所の概要
ESH 活動は環境や労働・安全・衛生のマネジ
■ 所在地
メントシステムがベースですが、根源的には一人
〒503-0123 岐阜県安八郡安八町南條 1357
ひとりの意識と実践が重要です。当事業所では、
「ゼロゼロ討論会」
「各階層
■ 主な事業品目
別意見会」など、安全活動をテーマに社員と様々な議論の場を設けて、改
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)
善策を講じ実践しています。
ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)
井上史郎(2005.3月取材当時)
また 2003 年の相模原
研究所 の移転により転勤
者・単 身 赴 任 者が増 加し
たため、メンタルヘルスに
も配慮しています。このケ
アは、周囲がいかに早く本
人のシグナルをキャッチで
きるかがポイントですので、
岐阜事業所の製品が使用されている商品
管理者の研修を行う他、産
業医の先生のサポートや、電話相談の活用等を提案しています。
■ 地域に根付いたコミュニケーション
岐阜事業所の周囲は農業地域で、排水は周辺の農業用水として利用され
帝人デュポンフィルム(株)岐阜事業所
帝人デュポンフィルム(株)岐阜事業所は、
るだけに、排水の水質基準をいかに守るかは重要な課題ですが、水質のみ
ならず大気についても行政の基準を上回る当社独自の厳しい基準をクリア
しています。
1971 年にポリエステルフィルム生産工場として
地域リスクコミュニーションも行い、一般の方々にわかりやすい説明を心
スタートし、生産ラインの数や製品群の豊富さ等、
がけています。アンケートの結果、信頼性が高い、安心できる等のご意見を
国内有数の規模を持ち、品質においても多くの
いただき、私たちにも励み
顧客から非常に高い評価をいただいています。
になりました。社員の約半
2003 年には、相模原のフィルム研究所の研
究開発機能・施設を当事業所に移転し、より効
数が地域住民でもあり、企
業市民として、社会的責任
は大きく、今後も誠実な事
率よく新商品を提供できる体制を構築するなど、
業所づくりを目指していき
帝人デュポンフィルムの生産拠点として重要な
ます。
役割を果たしています。
地域リスクコミュニケーションの様子
TEIJIN CSR Report 2005
35
サイトレポート
Teijin Polyester(Thailand)
Limited の活動
I n t e r v i e w
TPL工場長インタビュー
■グローバルレベルに対応した環境活動へ
東南アジア初の総合ポリエステル繊維工場
TPL では、スタート時から大規模な生産能力に
としてスタートし、事業と社会活動を通じてタイ
対応するための排水処理設備や、廃棄物焼却炉
に貢献しているTeijin Polyester(Thailand)
などを設けていました。そしてエネルギー価格が
Limited の工場長にお話をうかがいました。
高騰した 1980 年代には、コージェネレーションシ
ステムの導入や省エネキャンペーンを行い、大幅
なコストダウンを達成しました。また、プラント全
体で 5S* の実践や、緑地など環境面の整備にも
Teijin Polyester(Thailand)
Teijin Polyester(Thailand)Limited の概要
力を入れ、管理システムを確立することにより、 Limited 工場長
■ 所在地
2002 年には ISO14001 認証を取得しました。そ
Chumpol Dangdej
事務所:19th floor, Ploenchit Tower,898 Ploenchit
の他、ISO9001 や OHSAS18001 も取得しています。
Road, Pathumwan Bangkok, Thailand
工 場:1/1 Phaholyothin Road, T. Klongnueng,
A. Klong Luang, Pathumthani, Thailand
環境規制については、タイはいまだ発展途上国であり、いくつかの法規
が改定され、加速的に国際的な要求に応えようとしています。こうしたグロー
バルレベルに対応するため、
■ 主な事業品目
知識や情報を共有し、能力
ポリエステルポリマーチップ、ポリエステル短繊維、ポリ
育成支援基盤を充実させる
エステル長繊維
とともに、防災などの訓練
や教育も推進していきます。
*:5S
整理、整頓、清潔、清掃、躾
消火訓練
■よりよき企業市民として ESH、社会貢献活動を展開
操業以来、労働安全衛生は、企業方針に盛り込まれ、災害ゼロという目
標達成のためにさまざまな取り組みを行ってきた結果、これまで政府機関
から 4 回表彰を受けました。さらに作業関連の安全に加えて交通安全キャ
Teijin Polyester(Thailand)Limited
1967 年 7 月帝人株式会社とタイの株主との
ンペーンも展開し、福祉面も栄養管理や社員寮など、法律で要求されてい
る以上の制度を設けています。今後も社員の ESH 意識啓発に努め、提案
制度を効果的に活用し、ESH 活動のレベルを向上させていきます。
ジョイントベンチャー 企 業として 設 立された
また、インターンシップや奨学金制度、近隣学校への寄付や、スマトラ島
Teijin Polyester (Thailand) Limited(以下、
沖地震被災者救済のための寄付など、社会貢献活動にも積極的に取り組ん
TPL )。それまで輸入していたポリエステル繊
でいます。今 後も企 業 倫
維を自国生産するために、東南アジア初の総合
理にのっとった事業活動や
ポリエステル繊維工場としてスタートしましたが、
高品質で付加価値の高い製品によって、現在は、
タイの国内需要に応えるだけでなく、日本を含
社会貢献活動を通じて貢
献し、社会から存在価値を
認められる企業でありたい
と思います。
む世界各国に輸出するなど躍進しています。
奨学金の受給者
36
TEIJIN CSR Report 2005
ISO、OHSASの取得状況
帝人グループでは、環境保全の ISO14001、ならびに労働安全衛生の OHSAS18001、品質保証の ISO9001 の認証取得を
推進しています。世界で認められているマネジメントシステムをグループで取得することで、統一化された仕組みのもと、継続的改
善を展開していくことが可能だと考えています。
ISO14001認証取得(太字:2004年度新たに取得)
国 内
海 外
帝人(岩国、松山、三原、大阪)、帝人ファーマ(東京研究センター)
(オランダ)
帝人ファイバー(徳山)
(インドネシア) P.T.Teijin Indonesia Fiber
帝人デュポンフィルム(岐阜、宇都宮)
Teijin Twaron(Delfzijl,Arnhem,Emmnen)
P.T.Indonesia Teijin DuPont Films
帝人化成(松山、三原、千葉)、広島プラスチック
(中国)
南通帝人有限公司、帝人化成複合塑料(上海)
東邦テナックス(三島、徳島、揖斐川)
、帝人モノフィラメント
(タイ)
Teijin Polyester(Thailand)
帝人加工糸(小松、加賀、三原)
、帝人テクロス、和興、尾張整染、テイヨー
Teijin(Thailand)
帝人ネステックス(大聖寺、根上)
、大塚高分子工業、帝人テディ
(シンガポール) Teijin Polycarbonate Singapore
帝人コードレ(島根)
、帝三製薬
ユニオンタイヤコード、ユニセル、帝人物流(岩国、愛媛、三原)
インフォコム(本社、お台場、関西、淀屋橋、新横浜、四国)
帝人エコ・サイエンス(松山)
、エヌアイ繊維、ナップス
帝人興産(愛媛、三原)
24社 43事業所・工場
8社10事業所・工場
*社名の(株)
、Limitedは省略しました。
OHSAS18001適合証明取得(太字:2004年度新たに取得)
海 外
国 内
帝人(岩国、松山、三原)
(オランダ)
帝人ファイバー(徳山)
、帝人化成(松山、三原)
(インドネシア) P.T.Teijin Indonesia Fiber
Teijin Twaron(Delfzijl,Arnhem,Emmnen)
帝人デュポンフィルム(岐阜、宇都宮)
(タイ)
帝人加工糸(三原)
、ユニオンタイヤコード、ユニセル
(シンガポール) Teijin Polycarbonate Singapore
Teijin Polyester(Thailand),Teijin(Thailand)
帝人テディ、帝人モノフィラメント、広島プラスチック、帝三製薬、呉興業
帝人エコ・サイエンス(松山)
、帝人物流(岩国、愛媛、三原)
帝人興産(愛媛、三原)、帝人エンジニアリング(松山駐在)
16社 23 事業所・工場
5社7事業所
*社名の(株)
、Limitedは省略しました。
ISO9001認証取得(太字:2004年度新たに取得)
海 外
国 内
帝人ファイバー(製糸、製綿、重合第1、重合第2、松山原料、徳山原料重合、HFC)
(中国)
南通帝人有限公司、帝人化成複合塑料(上海)
和興、帝人加工糸、帝人テディ(第一工場)
(タイ)
Teijin Polyester(Thailand)
帝人テクノプロダクツ(岩国工繊、松山工繊、コーネックス、テクノーラ)
Teijin(Thailand)
帝人コードレ(三原、島根)
Teijin Cord(Thailand)
東邦テナックス(生産技術本部)
Thai Namsiri Intertex
(インドネシア) P.T.Teijin Indonesia Fiber
ユニオンタイヤコード
帝人デュポンフィルム(岐阜、宇都宮、茨城)
P.T.Indonesia Teijin DuPont Film
フィルム加工
(メキシコ)
Teijin Akra
帝人化成(松山、三原、TF、LCD材料、プラスティックテクニカルセンター)
(アメリカ)
Teijin Monofilament U.S
ウィンテックポリマー(岩国)
(ドイツ)
Teijin Monofilament Germany
(オランダ)
Teijin Twaron(Delfzijl,Arnhem,Emmnen,
Teijin Twaron GmbH(Wuppe)
広島プラスティック
帝人エンジニアリング、帝人モノフィラメント
呉興業(岩国、松山)
Arnhem Central Office,QRI)
(シンガポール) Teijin Polycarbonate Singapore
帝人エコ・サイエンス(茨木、羽村、高機能分析センター)
帝人エンテック(松山動力センター)
帝人ファーマ(医療岩国製造所)
インフォコム
*社名の(株)
、Limitedは省略しました。
TEIJIN CSR Report 2005
37
ISO、OHSASの取得状況
第三者審査報告
第三者審査報告
審査を終えて
本報告書の対象範囲
経営には明瞭な方針と管理のしくみ
が重要です。2005 年 4 月に帝人グルー
国内 46 社:
プは CSRO とグループ CSR 委員会を
帝人(株)、帝人ファイバー(株)、帝人テクノプロダクツ(株)、
設置することで CSR を経営の枢軸に
帝人デュポンフィルム(株)
、帝人ファーマ(株)
、帝人化成(株)
、
位置付け、CSR 経営の方針と仕組み
東邦テナックス(株)
、東邦テキスタイル(株)
、トーホウダイラッ
ク(株)、帝人コードレ(株)、帝三製薬(株)、広島プラスチック
を社内外に明確に示しました。
一方で帝人グループは、これに 2 年
先立つこと 2003 年 4 月に分社化・持
株会社制を導入しました。グループ会
(株)
、帝人テディ(株)
、帝人モノフィラメント(株)
、帝人ネステッ
あずさサスティナビリティ株式会社
マネジャー
クス(株)、帝人加工糸(株)、帝人テクロス(株)、和興(株)、
帝人興産(株)、ユニオンタイヤコード(株)、ユニセル(株)、
松尾 幸喜 氏
大塚高分子工業(株)、NI 帝人商事(株)、呉興業(株)、帝人物
社の独立性を重視しながら、同時にグループのコアバリューの
流(株)
、帝人エコ・サイエンス(株)
、帝人在宅医療販売会社(6
浸透・定着を図ることで全体を統率するという取り組みが続け
社)、帝人クリエイティブスタッフ(株)、帝人ワオ(株)、
(株)テ
られているわけですが、この取り組みにいかに CSR を組み込み、
イジンアソシアリテイル、インフォコム(株)、
(株)帝健、尾張整
実 施し、管 理 するかということが 重 要 な 課 題になります 。
染(株)、錦海化学(株)、テイヨー(株)、帝京レース(株)、新
CSRO, グループ CSR 委員会のリーダーシップのもとに世界に
和合繊(株)
、新サンニット(株)
、
(株)フォークナー、
(株)オー
範たるグループ CSR 経営を推進されることを期待します。
ビーシー、帝人アドバンストフィルム(株)
海外 16 社:
Teijin Polyester(Thailand) Limited、Teijin (Thailand)
Limited、 P.T.Teijin Indonesia Fiber Corporation Tbk、
P.T. Indonesia Teijin DuPont Films、Teijin Polycarbonate
Singapore Pte Ltd.、Teijin Twaron B.V.、Teijin Akra S.A.
de C.V.*1、Teijin Monofilament(2 社)、Thai Namsiri
Intertex Co.,Ltd.、TMI Europe S.p.A*2、南通帝人有限公
司、Teijin Cord(Thailand)Co., Ltd.、帝人化成複合塑料(上
海)
、Fashion Force No.1、Tenax Fibers GmbH
*1:2005 年 3月末で事業撤収を行い、4月より別会社となりました。
*2:2005 年 6月末、会社解散し、清算会社となります。
編集方針
「2005 年帝人グループ CSR 報告」は、これまで「環境・社会報告」として帝人グルー
プの環境・社会活動を報告していたものを、CSR(Corporate Social Responsibility)
の観点を織り込み、より広範な内容を掲載しました。なお、掲載したデータは暦年(2004
年 1 月∼ 12 月)および決算期(2004 年 4 月∼ 2005 年 3 月)の 2 種類となります。記
述情報は、本報告作成の間近までのものとしています。
作成にあたっては、環境省の「環境報告書ガイドライン(2003 年度版)
」とGRI(Global
Reporting Initiative)の「GRI サステナビリティリポーティングガイドライン 2002」を
参考に、より多くの皆様に帝人グループをご理解いただけるよう心がけました。
帝人グループは、経営全般にわたり、企業倫理を重視するとともに、積極的な情報
公開および情報の信頼性向上に努めています。この観点より、本報告の記述内容につ
いては、第三者審査を受けています。
38
(次回発行予定は、2006 年 6 月です)
TEIJIN CSR Report 2005
Ian Berry/Magnum Photos/amana
地球上には、森林や草原、沼地、
また海中にも、
多くの生き物が存在し、一見競争しているように
見えますが、それぞれが共生しあって生態系を
保っています。この生態系が崩れれば、自然環境
も崩壊してしまいます。野生の動物たちは互い
の特性を利用しあって暮らしており、持ちつ持た
れつの共生の関係を維持しています。ゾウの背
中にサギがのっていますが、サギはゾウの寄生虫
をエサにします。ゾウにとっては厄介者の寄生虫
をとってもらうわけで、サギを追い払うことはあ
りません。
自然の中のお手本に学ぶ。
・
・
・それが帝人グループの考え方です。
〒100-8585 東京都千代田区内幸町2-1-1(飯野ビル)
お問い合わせ先:環境・安全室
TEL.03-3506-4383 FAX.03-3506-4492
ホームページ http://www.teijin.co.jp
HP での情報開示
本報告書以外にもさらに充実した環境や社会性の報告の内
容については、HP 上に掲載しています。環境の最新情報やエ
コクイズなどの楽しい話題も掲載しています。ぜひご覧ください。
帝 人 グ ル ープ 環 境 総 合 サイト「 エコ W E B 」
http://www.teijin-eco.com/
印刷サービスのグリーン購入に取り組んでいます
(2005年6月発行)
この報告書は再生紙および大豆インキを使用しています。
Printed on 100% recycled paper