徳島県立国府支援学校 e-とくしまICT活用研究チーム 横田 紀子 自閉症・ADHD等の発達障害の児童生徒にとって、コミュニ ケーションの困難や時間・空間の理解困難、並立処理ができ ない、刺激の過剰選択性等の障害特性があり、特に視覚の 優位性を活用することが有効である。 学校生活における日々のタイムスケジュールや,学習内容 の手順書は必要不可欠になっている。 言葉は一瞬で消えてしまうので、視覚的に提示されること で安心し、さらに、視覚的に確認できるので内容をより把 握でき易くなる。 生活の全ての場面においての支援が1台のタブレット型 端末で可能となる 教材開 発・指導 助言 四国大学 前田宏治先生 徳島県立教育総合 センター教材デー タベース 効果的な 支援 分かりやす い授業をす るために e-とくしま ICT活用研究 チーム 公開する 授業実践教員 モデル授業 授業改 善 NPO法人ふぁみ りぃNOTE 丸岡玲子先生 iPadを使って 教材開発用 支援ツール の紹介・活 用 QOLの向上 家庭や地域社会で生かす スケジュール帳として スケジュール提示として タイムタイマーとして e-とくしまICT活用研究チーム ICTを使い こなせな い iPadを使ったモデル授業と授業改善 小学部 ・校長 ・情報担当教頭 ・小・中・高等部主 事 ・情報教育課長 ・研究課長 ・寄宿舎指導員長 ・授業実践教員 教室以外でもス ケジュール帳や タイムタイマー として使いたい 構成員と研究内容 中学部 高等部 授業実践教員を中心になり、職員 全体にICTを広げていく 職員研修会での活用 ゲームの中 でルールを 守る指導が したい iPadが1 台で頑 張って いる 様々な場面での効果的な活用 運動会 学校祭 職場実習 寄宿舎 家庭 般化できる・・・生活の場で使いこなせる e-とくしまICT活用研究チーム 構成員と事業内容 教材ソフトの開発 テクニカル面 ・情報教育課長 ・研究課長 ・寄宿舎指導員長 ・授業実践教員 コンテンツ面 教材ソフト開発 と指導助言 教材ソフト開発 と操作の演習 四国大学 前田宏治先生 NPO法人ふぁみりぃNOTE 理事長 丸岡玲子先生 授業で使う個人用 スケジュールに VTRを入れたいが 分からない Skypeを利用し て、支援ツール の紹介をして欲 しい モデル授業での実践・生徒の主体的な活用・ 教材データベースに登録・公開など ①この研究を通して、授業に積極的にICTを活用し、 教員のスキルアップを目指す。 ②自閉症を併せ有する知的障害児童生徒が見通し を持って、積極的に授業に参加できる教材・支 援ツールの開発を目指す。 ③児童生徒自身が、自ら機器を操作できることに より、自立を目指す。 ④学校で学習した内容を、家庭や地域社会等、生 活全般の中でも生かす。 これら4項目を目的とする。 iPadを使ったモデル授業と授業改善 (例)中学部 体育 大玉転がしの様子をiPadで撮影し、その場で自分た ちの活動を検証する。・・・フィードバック 他にも、ビンゴゲームを通して、順番を守る、ボタ ンを押す等のルールを理解させる等。 8月 教材開発における打合会(1) 丸岡 玲子先生 「端末機器の活用例Ⅰ」 自閉症児の生活支援ツールとなるアプリの紹介 と使用方法の説明・演習 教材開発における打合会(2) 前田 宏治先生 「教材開発Ⅰ」 自閉症児の支援ツール(作業学習時における手順 書アプリの作成)・・・高等部の活用事例 8月・9月 モデル授業の実践と授業改善 後期「個別の指導計画」におけるICTを活用 した授業の立案 ICT授業実践教員を中心に、各学部・寄宿舎 での具体的な取り組み内容の検討 10・11月 活用事例(1) 学校行事「運動会での活用」 スケジュール提示として・・・iPad・スマート フォンを使った事例 活用事例(2) 学校行事「学校祭での活用」 タイムタイマー(劇の出番どれくらい待つ か) 活用事例(3) 学校行事「学部集会での活用」 見通しを持てる式次第・・・ iPad・スマート フォンを使った事例 12月 活用事例(4) 学校行事「職場実習での活用」 個に応じたスケジュール帳として その他の活用事例 余暇「太鼓の達人」「仮想動物園」 教科算数「OH !CLOCK!!」(時刻の読み方) 教科国語「文字なぞーる」(平仮名、片仮名 の練習)等 12月 教材開発における打合会(3) 丸岡 玲子先生 「端末機器の活用例Ⅱ」 自閉症児の教育支援ツールとなるアプリの紹 介と使用方法の説明・演習 教材開発における打合会(4) 前田 宏治先生 「ソフト教材開発Ⅱ」 自閉症児の支援ツール(調理実習・教科学習時 における手順書アプリの作成) 平成25年度1・2月 後期「個別の指導計画」の評価作成 色々なソフトの開発 余暇「今日の給食」・・・メニューと、クリックする と材料・カロリー等が表示される 余暇「感情コントロールアプリ」・・・高等部等で、 自分で使う 以上、生活の中で生かせる身近なソフトを考案・開 発し、それらを教材データベースやAPP Storeで公開 することで、たくさんの人たちに使って貰う。 児童生徒についても、視覚的支援ツールを使用することで、 積極的に学習活動や社会参加ができる。 その結果 卒業後や家庭生活・社会生活の中でも、自らICTを活用する ことにより、ストレスのない生活を送ることができるので、 情緒が安定し、問題行動が減ってくる。 般化として 高等学校、中学校、小学校、幼稚園、保育所等に在籍して いる問題行動を抱える幼児、児童生徒への指導にも役に立 つ。 視点を変えると お年寄りの生活支援ツールと しても利用できる。 既存のアプリにも使えるものはたくさんあるが、個々の ニーズに合わせた支援は難しい。 ニーズに合わせて自由に設定ができ、色々なアイテム(身近 な写真、ビデオ、イラスト等)を使用できるようなソフトが 必要とされてきている。 これらの支援は学校だけでなく、寄宿舎や施設、家庭でも 活用できる。障害特性として初めての場所や環境に戸惑う 生徒のために、事前に情報を入れておく非常に有効な手段 になると期待できる。 ご静聴ありがとうございました。
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