富岡市庁舎市民検討委員会中間報告書(案) 「富岡市庁舎市民検討委員会」は、新庁舎建設の是非を含む、今後の新たな市庁舎 のあり方について、市民の立場から総合的に協議・検討すべく、昨年8月、市議会、地 域審議会、各種団体からの推薦者、公募市民、学識経験者からなる20名の委員により 発足いたしました。 委員会では、現在の庁舎や行政機構の抱える問題点を共有しながら、富岡市のまちづ くりや行政サービスの進むべき方向性などから、市庁舎の今後のあり方について真剣に 協議・検討を重ねてまいりました。その結果、第7回委員会において、新庁舎建設の是 非と市庁舎の位置に関して本委員会の見解がまとまりました。まだ、市庁舎のあり方や 具体的整備方針については継続検討中ですが、これまでの検討結果を中間報告いたしま す。 平成23年5月 富岡市庁舎市民検討委員会 委員長 戸所 隆 1 新庁舎建設の是非について 新築による庁舎整備が望ましい。 富岡市の行政の中心となっている富岡・南・北庁舎は、いずれも築40年以上が経 過し、建物や設備の老朽化が進んでいます。そのため、地震に対する脆弱性が懸念さ れ、市民サービスにも支障をきたしているなど多くの課題を抱えています。現庁舎の 改修や代替物件では課題解決が困難であることから、新庁舎を建設し、それらの課題 を解決し、市民サービスの向上に努めるべきとの結論に至りました。 2 市庁舎の位置について 富岡市富岡1460番地1及びその隣接地が望ましい。 現在地は、上信電鉄上州富岡駅に近く、超高齢社会に対応するコンパクトシティの 実現、富岡製糸場を活用した活気あるまちづくりなど、これからの「富岡市のまちづ くり」に有意性の高い位置と考えます。また、上町駐車場・ガス水道会館など既存ス トックが活用できる位置にあり、将来性のある新庁舎建設地との結論に至りました。 3 委員会開催状況について 開催日 22.8.23 内 容 ・委嘱状交付 備 考 富岡庁舎大会議室 ・委員会の運営について(傍聴等) ・市庁舎の変遷と現状について 22.9.30 ・委員会傍聴規程について 富岡庁舎大会議室 ・市庁舎についての意見交換 22.11.26 ・先進地視察 青梅市、立川市 市庁舎の先進機能の実地見学 23.1.28 ・先進地視察報告 富岡庁舎大会議室 ・市庁舎の機能について 23.2.28 ・まちづくりと市庁舎について 生涯学習センター 23.3.24 ・市庁舎の位置について 富岡庁舎大会議室 23.5.27 ・中間報告書について 富岡庁舎大会議室 ・市庁舎の機能及び整備方針等について 資料 1 『こんな市庁舎がいい』、 『市庁舎にこんな機能がほしい』各委員さんからの意見 ≪防災・災害対策≫ ○災害時に拠点となり得る市庁舎 ○災害に対応した安全な建物 ○地震等災害に配慮した建物 ○災害時の対策本部として機能する建物 ○災害時の対策拠点としての機能を有する ○災害に強く、災害対応の拠点となる庁舎 ○災害時の救援を確実に行える庁舎 ○耐震性に優れた工法 ○災害に対して安心・安全な避難場所として強度ある建物 ○大規模災害時、停電時でも、通常活動のできる市役所 ○廊下を広く、災害時等に使用できるように ≪環境との共生≫ ○省エネ・環境を意識したもの ○自然エネルギーを活用した建物 ○自然と共生する建築 ○省エネ、省電力に力を入れたエコな建物 ○環境負荷の少ないエネルギー効率のよい、環境に配慮した庁舎 ○屋上に太陽電池パネル、バッテリー(電気自動車)を購入、スマートグリッド方式 (電 力 の 流 れ を 供 給 側 ・ 需 要 側 の 両 方 か ら 制 御 し 、 最 適 化 で き る 送 電 網 ) を実現させる ○電力を使わず、窓を多く設けた明るい庁舎 ○窓を大きく明るい部屋に、壁の色も明るく ≪ユニバーサルデザイン・バリアフリー≫ ○障害者にやさしい庁舎 ○高齢者にやさしい庁舎 ○お年寄りも不自由なく使用できる構造 ○ユニバーサルデザインで使いやすい ○バリアフリー ○大平面(1階のカウンターは低く) ○誰かの目が届く、(連れてきた)幼児を遊ばせておけるオープンスペース ≪交流・憩い・市民利用≫ ○市民が使いやすい(利用しやすい)市役所 ○市民が親しみやすく、集まりやすく、市民の拠り所となる庁舎 ○市民協働ができるよう、市民ボランティアの窓口を備えた市役所 ○住民参加を踏まえた庁舎 資料 1 ○市民や市外の人が集える ○市民交流や市民協働が展開できる ○高齢者が休めるスペース ○(外から直接入れるような)喫茶コーナー※街に出てきたお年寄りが時間をつぶせ る場所 ○外来者、職員の休憩スペースの確保(喫茶コーナー等) ○庁舎内にレストラン・カフェ等を入れ市民が気軽に立ち寄れる市役所 ○軽食のできる小さなレストランのような店 ○軽食のできる場所 ○外来者、職員が利用できる食堂(職員の出前の食器等の整理) ○会議室の充実 ○ちょっとした買い物ができるコンビニ ○土・日曜日も利用可能なゾーンがある ○(公民館活動などの)市民の作品を展示できるギャラリー ○授乳の場所があると良い ○喫煙コーナーの設置(外来者用) ○一か所で用事が済む優しさのある庁舎 ≪まちづくり≫ ○新しい富岡駅との連続性を意識した建物 ○まちづくりのトータルプランで考えた市役所 ○富岡らしい庁舎 ○景観に貢献できる ○景観に配慮した庁舎 ○まちの景観づくりに配慮し、富岡製糸場がイメージされるような庁舎 ○富岡製糸場をイメージできる構造 ○富岡製糸場とリンクさせた外観 ○地域の活性化やまちづくりに配慮した庁舎 ○商工会議所等の関係機関も収容できる構造 ○消防署など関係機関が近くにあったほうが良い ○地場の産材を利用した建物 ○庁舎近くで、地元特産品、野菜などを売る店を作りまちの活性化につなげる ○既存施設(妙義庁舎等)の有効活用 ≪財政≫ ○財政負担を極力小さくしたい ○新庁舎の完成後、市民に負担が掛からないようにする ○コンパクトな建物 ○社会の情勢の変化に対応できるフレキシブルであること ○将来の行政の変化に対応できる庁舎 資料 1 ○増築に柔軟に対応できる造りの庁舎 ○将来的変化に対応できる建物 ≪情報管理≫ ○プライバシーの保護(仕切り) ○プライバシーを守る ○来庁者のプライバシーを確保する相談室(個室) ≪行政機能≫ ○議会を近くに感じられる庁舎 ○市民と職員のコミュニケーションを大切にした市庁舎 ○行政サービスが図れること 〇職員が使いやすい(仕事、作業のしやすい)庁舎 〇職員の業務も見える化できる構造 資料 2 富岡市の財政状況 ■実質公債費比率の推移 実質公債費比率は、起債する際、許可が必要かどうかを判断する基準の一つです。自治体 の一般会計に占める借金だけでなく、出資する公営企業への繰り出しや、他の自治体と共同 でつくっている一部事務組合などの借金なども反映させものです。この比率が、18%を超 えた自治体は、起債に許可が必要で、今後の財務の見通しを示した適正化計画を提出しなけ ればならなくなります。国が定める、財政破たん寸前といわれる早期健全化基準は25%です。 ■将来負担比率の推移 自治体が翌年度以降において負担することが確定している債務及び負担が見込まれる債務 等の大きさを示す指標です。一般会計等の借入金(地方債)や公営企業、組合、設立法人等 に対して将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高を指標化し、将来、財政を 圧迫する可能性の度合いを示す指標とも言えます。この比率の早期健全化基準は350%です。 資料 2 ■経常収支比率の推移 経常収支比率とは、財政構造の弾力性、つまり自由に使えるお金が多いか少ないかを測定 する指標です。 人件費や扶助費、公債費など縮減することが容易でない経費(義務的経費)に、市税や地 方交付税などの一般財源がどの程度費やされているかを算出したものであり、80%を超え る場合は、財政構造が弾力性を欠いているとされてきました。地方財政全体が悪化している 今日では、大部分の自治体が80%を超えて要注意の状態です。 ■起債現在高の推移(見込) 資料 2 この表は、平成18年度からの各年度末における起債現在高及び将来見込をグラフにしたものです。 将来見込みについては、平成24年度以降、毎年度何らかの建設事業等で10億円借入れ(15年償還) 、その他、平成25年度に東中建設事業で 5億円借入れ(20年償還) 、新庁舎建設事業は平成26年度に7億円、27年度に約8億円(25年償還)を借入れると想定して算出しています。
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