2005年7月 広島市立大学 広報委員会 第36号

2005年7月
広島市立大学
広報委員会
第36号
大学院芸術学研究科 博士前期課程 修了 山浦 めぐみ
「夏窓」(日本画) F150号 平成16年度 修了制作
広島市立大学広報誌 2005年7月
②
通巻36号
平成17年度入学者のあらまし
新入生を迎えて
広島市立大学では、
4月5日、
情報科学部の編入学生6人を含む総勢404人の新入生を全国各
地から迎え、
講堂大ホールにおいて平成17年度の入学式を行いました。当日は、
来賓や保護者、
教
職員を含めて約1,000名の方々が出席しました。
芸術学部デザイン工芸学科の東佑実さんが新入生を代表して「学業に励み、
学生としての本分
を尽くします」と宣言をしました。続いて秋葉忠利広島市長、
浅尾宰正広島市議会議長から祝辞
が述べられ、
最後に出席者全員で学歌を斉唱しました。
入学式に引き続き、
ガイダンス等が行われ、
新入生たちはこれからの大学生活に希望をはせなが
ら、
校舎や各施設を見学して回りました。
午後からは、
大学院の入学式を行い、
137人を迎えました。
平成17年度入学者の状況は、
下表のとおりです。
学部入学者
学
部
国 際 学 部
情報科学部
芸 術 学 部
情報科学部編入生
計
(単位:人)
入学
者数
106
210
82
6
404
男
女
17
176
23
6
222
89
34
59
0
182
広島県内 広島
新卒 既卒等
広島市内 広島市外 県外
44
23
39
94
12
110
44
56 181
29
22
9
51
44
38
1
0
5
4
2
177
76 151 323
81
大学院(博士前期課程)入学者
入学
研 究 科 者数
国際学研究科
9
情報科学研究科 75
芸術学研究科 36
計
120
男
女
3
70
15
88
6
5
21
32
(単位:人)
出身大学
本学 他大学
3
6
71
4
30
6
104
16
大学院(博士後期課程)入学者
入学
研 究 科 者数
国際学研究科
3
情報科学研究科
6
芸術学研究科
8
計
17
男
女
2
5
3
10
1
1
5
7
(単位:人)
出身大学
本学 他大学
1
2
3
3
7
1
11
6
入 学 式 訓 辞(抄録)
ふじ もと
広島市立大学学長 藤本
れい じ
黎時
新入生の皆さん、
入学おめでとうございます。
皆さんは今、
大学についてどのようなイメージを描いていますか。皆さんがこれまで在学していた高等学校と大学はどのように違うのでしょ
う。先ず最初に申し上げたいことは、
大学の先生方は教師であると同時に、
研究者であり、
芸術家であるということです。先生方は授業を通
して学術知識と専門の技術を教授されるだけでなく、
新しい先端的な研究に挑戦してすぐれた研究成果を上げ、
社会に貢献しておられま
す。
また、
創作に専念してすばらしい芸術作品を世に問うておられます。感受性の最もみずみずしく活力あふれる皆さんは、
先生方から学
術知識と専門的技術の伝授を受けるだけでなく、
先生方と親しく接することをとおして、
学問や創作への厳しい姿勢や真剣な気構えを教
えられ、
きっと大きな精神的影響を受けることでしょう。学術知識よりも、
むしろそのことの方が大きな収穫といえるのではないでしょうか。
次に、
大学は、
高度な学術知識と専門の技術を学習し、
修得し、
社会へ出るための準備をするところでもあります。皆さんがこれまで取り
組んできた受験勉強と大学での勉強の大きな違いは、
大学では、
高度な学術知識や専門の技術を教えるだけでなく、
自ら考えることを教え、
知的自立を促す点にあります。現代は、
科学の進歩とそれに伴う高度な科学技術の発達で、
原子の世界から宇宙の成立にいたるまで、
科
学的に解明されたかのようです。
しかし、
科学は、
私たちのすべての疑問に対して明快な解答を与えてくれるわけではありません。医学や
生物学や心理学がどんなに発達しても、
人間とは何かという根本的な疑問について、
完全に答えることはできないでしょう。このような学問
研究の限界をよく認識した上で、
皆さんは自分の頭で考え、
自分で答えを探す努力をしてほしいと思います。それが知的自立です。
今日のわが国の社会は、
産業構造の急速な変化と経済の低成長時代の到来で、
日常生活においても経済的格差が広がっているといわ
れています。皆さんと同世代の人たちの中には、
学力と能力は十分に備わっており、
向学心に燃えながらも、
経済的理由などで大学進学を
断念した人たちがたくさんいます。皆さんは、
入学試験に無事合格し、
能力的にも、
経済的にも選ばれたエリートです。ここで、
皆さんに申し
上げたいことは、
本学の学生になることができた幸せを実感し、
エリートとしての誇りをもつだけでなく、
自分たちは恵まれた環境にあることを
謙虚に受け止め、
感謝する心を忘れないでほしいということです。19世紀のイギリス詩人、
ウイリアム・ワーズワスの言葉に、 Plain living
and high thinking (暮らしは質素に、
志は高く)
という私の好きな言葉があります。皆さんは、
物質的な豊かさにおぼれることなく、
できるだ
け質素に、
堅実に、
目指す新たな目標に向かって自分を磨き、
進んでください。
今から24年前の1981年2月25日に、
一昨日亡くなられたローマ法王、
ヨハネ・パウロ2世が「平和の巡礼者」
として広島を訪問され、
平和記
念公園の会場において日本語で『平和アピール』を出されました。その中で、
ヨハネ・パウロ2世
は、
「広島の皆さんは、
最初の原子爆弾投下の記念碑を、
賢明にも平和の記念碑とされました。
わたしはこの英断に敬意を表し、
その考え方に賛同いたします」と仰っておられます。被爆資
料の展示してある資料館は、
「原爆資料館」ではなく、
「広島平和記念資料館」
と呼ばれてい
ます。本学には学術研究によって核廃絶と世界平和の実現に貢献する目的で「広島平和研
究所」が設置されています。今年は広島と長崎に原子爆弾が投下されて60周年となりました。
広島の地で学ぶ皆さんのために、
本学では広島と長崎のことを学ぶ授業科目が設けてあります。
皆さんはこのような授業をとおして平和のすばらしさと人命の尊さについて学んでいただきた
いと思います。かさねて、
ご入学おめでとうございます。
③
新入生の大学生活
広島市立大学広報誌 2005年7月
通巻36号
この春、新入生404人が入学し、新たな大学生活を始めました。
各学部の新入生にその感想を伺ってみました。
みず こし
国際学科 水越 あゆみ さん
国際学部
大学に入学して、
3ヶ月が経とうとしています。部活に入り、
友達にも恵まれ、
本当に充実した毎日を送っています。
私は、
語学や政治、
平和についての勉強がしたくてこの広島市立大学の国際学部に入りました。この大学は情報が充実し
ているので、
授業以外でもそうした勉強をするチャンスがたくさん与えられます。だから、
自分のやる気次第で多くのものを得るこ
とができると思います。
授業について言えば、
特に 国際関係史 がおもしろいと思っています。このクラスでは、
国際政治や平和について考えるうえ
で重要な外交の歴史を幅広く学ぶことができます。歴史の勉強にはまだ慣れませんが、
自分の勉強したい分野の知識を深めるために、
頑張ろうと
思っています。
また、
この学校は、
語学センターや図書館などの施設も充実しているので、
自主学習もとてもしやすいです。
4年間の大学生活は、
決して長くはありませんが、
この恵まれた環境を活かして、
様々なものを吸収し、
勉学においても、
人間的にも、
大きく成長し
たいと思います。
え がみ つよ し
情報科学部
情報メディア工学科 江上 剛志 さん
大学生活を始めて3ヶ月。入学当初は喜びと不安を感じました。
しかし、
今は友達もでき、
クラブ活動にも熱中し、
充実した日々
を過ごしています。
大学生になり、
講義の内容が高校のものと比べ、
数学、
物理、
化学など、
予想以上に難しくなっていることに驚きを感じ、
苦悩
の毎日です。その反面、
心理学やプレゼンテーション技法概説のように、
新しいことを学ぶ楽しい講義もあります。
そのような中、
私が感じているのは、
大学生にとっては自分自身から何かをすることが大切だということです。大学生活はただ
なんとなく過ごすだけでは意味がない。4年間という限られた時間の中でできることは、
ごくわずか。
しかしそれでも、
これからの自分にとってプラスに
なることは間違いないと確信しています。
広島市立大学には、
そのような環境が整っています。これからの4年間、
自分の可能性を広げるため、
様々なことに挑戦してみます。
こ にし ひろ ゆき
芸術学部
美術学科 小西 寛之 さん
校舎を歩き、
まだ知らぬ学生と擦れ違うというだけで、
自らの克己心と緊張を奮わせるあの感覚は、
大学生の特権なのでしょう
か。僕にとってそれは、
新たな生活の変化から自分を強固にし、
どういうものに自分が向かっているのかを明確にしてくれます。
確かに、
大学生になったということは、
自分が世界とどのように関わるのかという問題の最初の門のような気がしないではないで
す。先生や上級生、
同じ教室の学生との会話は、
落ち着いた、
打ち解けたものです。
しかし、
そのどの瞬間にも、
自分はどういう
人間なのかを問われるあの感覚が迫ってき、
感覚を鋭くさせるのです。僕にとって、
大学生とは今のところこうです。見たこともな
い大海を一隻の船で航海するような、
もっと孤独に、
知性と共に責任がのし掛かり、
あらゆる事物が個々の人間性に問い、
必然的に明確な哲学を持
たなければならないという期間、
なのです。
名誉教授称号授与式行われる
7月6日、
名誉教授称号授与式が行われました。名誉教授の称号は、
本学に貢献
された功績を評議会において認められた先生方に授与されます。この度は、
8名の
先生方(下記参照)
に対して称号が授与されました。先生方には、
今後とも本学のた
めにご助言を賜りたいと思います。
磯道名誉教授(前列左から2人目)
磯野名誉教授(前列右から3人目)
潮 名誉教授(前列右から2人目)
この人
ベルギーと言語
国際学部助教授
せき むら
まこと
関村
誠
かつてベルギーのブリュッセルのフランス語系大学に四年間留学した。この国は、
フランス語圏とオランダ語圏とドイツ
語圏があるが、
ブリュッセルはフランス語とオランダ語両方が公用語で、
切符や道路看板上の地名もすべて二つの言語
で併記されている。ブリュッセルはBruxellesとBrusselなので見当はつくが、
モンスという町はMonsとBergenとなり、
それ
が並んでいるので困惑する。カフェのアルバイト募集の張り紙にも、
二言語を話せることが必須条件として明記されてい
た。知人の夫婦は二人ともフランス語系出身だが、
子どもをオランダ語系の幼稚園に入れると話していた。その子は間違
いなくバイリンガルになる。三か国語、
四か国語できるのは当たり前の国なのだ。私が学んだ大学では、
ギリシア・ラテンの
古典語を含めた複数の語学習得を入学前にすませた者も少なくはなく、
それだけで圧倒される思いをした。われわれと
マルチリンガルだった
しては、
文化を学び研究するという意志を原動力にして第二、
第三外国語の習得に進むほかはない。
大家さん夫婦
広島市立大学広報誌 2005年7月
④
通巻36号
教員の研究活動報告
平成17年度科学研究費補助金、
特定研究費等の状況
本学の教員は、
国の制度である科学研究費補助金や民間の各種財団からの助成金を受けて積極的に学術研究活動を展開しています。
また、
本学は教育及び学術研究の振興のため、
特定研究費を設け、
独創的・先駆的な研究を始め、
市政及び地域に貢献する研究、
学部横断的な学際
的研究、
国外研究者との共同研究及び国外での調査研究等、
多岐に渡る研究を推進しています。
平成17年度科学研究費補助金、
特定研究費等の決定状況は次のとおりです。
国際学部 教授 上村直樹
1,100
同盟と核軍縮:日本、
オーストラリア、
ニュージーランドの市民社会と対米同盟
1
情報科学部 教授 吉田彰顕
17年度科学研究費補助金
小計22,500
特定領域研究
3件
(1)
申請交付決定状況
国
情
芸
平
合
内
学
部
際 学
報 科 学
術 学
和 研 究
定
部
部
部
所
計
率
26
86
6
5
123
件
件
件
件
件
申請状況
57,742
168,174
21,160
6,680
253,756
千円
千円
千円
千円
千円
9
35
3
3
50
41
件
件
件
件
件
%
交付決定状況
24,430
49,200
8,400
2,900
84,930
基盤研究
(A)
1件
小計13,130
基盤研究
(B)
5件
情報科学部 助教授 宮原哲浩
2,300
機械学習手法による半構造データマイニングと情報抽出
情報科学部 教授 村田 厚生
千円
千円
千円
千円
千円
33 %
3,000
高齢者の知覚・認知・運動特性を考慮した入力ディバイスの開発
情報科学部 助手 川本佳代
小計9,100
萌芽研究
2件
(2)交付決定者内訳
研究種目名
1,700
東海・伊豆地域におけるVHF帯地震電磁現象に関する研究
3,800
新世紀を担う子どのたちのための数学問題セットの開発
国際学部 教授 塚田健一
500
日本・アフリカ音楽文化交流史-江戸期を中心に芸術学部 教授 中嶋健明
所属・職・氏名
研究課題名
国際学部 教授 篠田知和基
交付決定額(千円)
小計2,300
若手研究(B)
20件
13,130
世界神話のコスモロジー
1,800
ヒロシマ・グランドゼロ
(ヒロシマ爆心地における町並みと原爆爆発のCG再現)
情報科学部 助教授 弘中哲夫
500
分岐ペナルティを低減した高並列スーパスカラ・プロセッサ
情報科学部 助教授 椋木雅之
情報科学部 助教授 市原英行
2,700
テストデータの圧縮・展開を指向したテストアーキテクチャに関する研究
国際学部 教授 ミハイロバ,
ユリア
情報科学部 助手 川本佳代
3,000
情報科学部 助手 大田知行
1,600
情報科学部 助手 田村慶一
5,400
情報科学部 助教授 砂山
パブリック・ディプロマシーにおけるグローバル・メディアの役割と国家戦略の調査
基盤研究
(C)19件
情報科学部 教授 角田良明
治
情報科学部 助手 青山正人
情報科学部 助手 中野幸夫
1,100
成層圏オゾン破壊ハロゲンサイクルでのリザーバの光分解による再活性化の影響力評価
情報科学部 助教授 小嵜貴弘
600
「マケドニア」意識の多義性と
「民族」形成における国際関係要因
600
摩擦オブザーバを用いた空気圧サーボ系の制御
情報科学部 助手 川端英之
1,500
ネットワークカメラによる監視制御システムに関する研究
情報科学部 教授 高濱 徹行
1,500
頭部MRAにおける脳血管構造解析と動脈瘤検出支援に関する研究
1,100
情報科学部 教授 中村泰明
1,300
文書集合の構造化に基づく効率的な情報アクセス技術の開発
体内時計に対して電磁界が及ぼす影響に関する研究
国際学部 助教授 大庭千恵子
1,300
情報科学部 講師 難波英嗣
900
環境適応型エージェントに基づくアシュアランスネットワークソフトウェアの設計と
評価
情報科学部 教授 樋脇
渡
Web情報を用いた新アイデア創発支援環境の構築
1,800
小計14,500
1,300
計算機クラスタ上での動的なトランザクションスケジューリングに関する研究
西藏自治区−青海省を結ぶ藏族の工芸美術と芸能の文化、
その資料と保存に
関する研究
国際学部 助教授 井上泰浩
1,100
自律分散クラスタリングに基づくアドホックネットワークソフトウェアの設計
英語学習者の語用論的能力育成に関する多元的情報サイトの構築
芸術学部 教授 服部等作
700
知的好奇心に基づく継続的探究を実現する地域連携型学習コミュニティの構築
視覚メディアにあらわれた日露相互のイメ−ジと表象−日露関係の理解のために−
国際学部 教授 岩井千秋
700
トップダウンルール知識とボトムアップ映像処理に基づくスポーツビデオの構造化
2,100
行列言語インタプリンタ用ランタイムルーチン生成系の開発
情報科学部 助手 谷川一哉
1,200
500
退化現象を利用した構造学習アルゴリズムとその応用に関する研究
基本処理性能を評価するための再構成型アーキテクチャ用ベンチマークプログラムの開発
情報科学部 助教授 宮原哲浩
情報科学部 助手 古川 亮
1,000
2,200
数値属性とグラフ構造を有するハイブリッドデータからのデータマイニング
双方向テクスチャ関数(BTF)
の拡張による材質表面の微細構造の表現
情報科学部 教授 浅田尚紀
情報科学部 助手 鈴木祐介
1,200
非線形最適化計算による画像列からの3次元形状復元の研究
情報科学部 教授 村田厚生
情報科学部 助手 原
1,200
感性評価・EMG・バイオメカニクスに基づく使い易いペンの開発
情報科学部 助教授 福島
勝
聖哲
章
1,000
中間仮説に基づく分類機構を備えた進化的ルール抽出システムの構築
情報科学部 助手 疋田真一
1,400
表面吸着分子の回転運動の直接観測
平和研究所 助教授 金
900
罫線文書を対象にした機械学習手法の開発とデータマイニングへの応用
2,100
速度知覚によるVORゲイン調節のメカニズム
国際学部 助教授 池田寛子
1,400
1,000
北朝鮮社会主義体系の適応遅滞が対外政策に及ぼす影響:核外交を中心に
19世紀以降のアイルランド文学における文化と言語の多元性の研究
平和研究所 教授 シェラー,
クリスチャン
平和研究所 助手 高橋博子
700
800
大量虐殺と集団暴力の比較研究:その普遍的形態の分析と防止策の考察
米公文書と被ばく者証言に基づく米核実験の史的研究:
1945年-1963年を中心に
情報科学部 教授 石田賢治
国際学部 助教授 金
600
緊急・重要通信のためのIPネットワークサービスのアシュアランス化
芸術学部 教授 服部 等作
小計23,400
情報科学部 教授 北村俊明
合
1,700
情報科学部 助教授 内田智之
1,400
可逆圧縮された大規模グラフ構造データからのデータマイニング手法の開発
情報科学部 教授 北上
始
900
制約問合せ処理の最適化と制約データベースの枠組みに関する研究
情報科学部 助手 高井博之
1,700
空間光通信を用いた複数移動ロボットの共同作業のための相対的な作業空間
地図の作成
1,700
情報科学部 助手 齋藤夏雄
1,200
チベット仏画工房村の伝統技材用法と伝統の継承に関する調査研究
暗号化によるプログラムの保護技能をサポートするプロセッサ・アーキテクチャ
泰旭
大学発ベンチャーの日韓比較
2
1,000
正標数の代数的閉体上定義された代数多様体の研究
計
50件
84,930
助成金(平成16年度新規受入分)
所 属・職
情報科学部 教
情報科学部 講
国際学部 教
情報科学部 助
情報科学部 教
合
名・氏 名
授 樋脇
治
師 難波 英嗣
授 青木 信之
手 川本 佳代
授 生岩 量久
計
助 成 団 体 名
(財)磁気健康科学研究振興財団
新エネルギー・産業技術総合開発機構
平成16年度大学改革推進等補助金
(財)
マツダ財団
(財)放送文化基金
5件
助成額(千円)
600
6,682
14,840
300
1,250
23,672
⑤
3
広島市立大学広報誌 2005年7月
通巻36号
平成17年度特定研究費
特定研究費は、
指定研究費(特定研究費・海外旅費委員会の指定するテーマに基づく研究)
・一般研究費(独創的・先駆的な研究を格段に発
展させるため、
国内で実施する研究)
・国際学術研究費A(国外研究者の協力又は国外における研究調査等を必要とする研究)
・国際学術研究
費B(本学と学術交流協定を締結している海外の大学との学術交流に係る研究費)
・継続研究費(一般研究費)
( 平成16年度において認められ
た一般研究費の継続研究)
・継続研究費(国際学術研究費A)
( 平成16年度において認められた国際学術研究費Aの継続研究)
・継続研究費
(国際学術研究費B)
( 平成16年度において認められた国際学術研究費Bの継続研究)
・研究成果公表経費(平成15年度及び平成16年度をも
って終了した特定研究費の研究成果の印刷及び展示に係る経費の助成)
に分けられます。
①指定研究費
(単位:千円)
所属・職名・代表者氏名
国際学部 教授
研
究
課
題
研究経費
富永憲生 広島地域の産業と企業の研究-マツダと地場サプライヤー
を中心に
国際学部 助教授 井上泰浩 HIROSHIMA and PEACEを発展させるための新しい
平和研究と英語教育-被爆60年報道検証と討論能力養
成に向けて
芸術学部 教授
倉島重友 模写による県内文化財研究と保存継承Ⅱ
970
820
600
芸術学部 助教授 大矢英雄 現代の写実絵画復権の方法と意味を探る-広島被爆者と
その系累の肖像を通して
1,090
荒井貞光 広島広域都市圏における文化・スポーツ空間の再編・発
展に関する研究
460
章 フランスと広島の美術文化比較研究と美術教育システムの関
わりについて-ルーアン美術大学との教育研究提携を通して
1,000
国際学部 教授
芸術学部 助教授 吉井
②一般研究費
(単位:千円)
所属・職名・代表者氏名
研
究
課
題
研
究
課
研究経費
題
芸術学部 助教授 及川久男 日-独相互交流可能なグローバル芸術教育の実践的研究
研究経費
1,202
600
1,802
1,680
章 美術教育システムを形成する東西美術造形観比較研究
と宮島における文化的地域貢献
芸術学部 助教授 吉井
(単位:千円)
所属・職名・代表者氏名
国際学部 教授 篠田知和基 Zodiaqueの比較研究-フランスの中世百科全書と東洋
2,180
芸術学部 助教授 北田克己 日本画製作の現場 4
④国際学術研究費B
⑤継続研究費(一般研究費)
所属・職名・代表者氏名
(単位:千円)
研
究
課
研究経費
題
情報科学部 教授 浅田尚紀 大規模高速3次元形状復元アルゴリズムの開発と原爆ド
ームの高精度ディジタル映像化
1,530
情報科学部 教授 石田賢治 IPネットワークにおける非常時通信技術の研究
1,210
情報科学部 教授 北上
芸術学部 講師
始 グリッドコンピューティング環境におけるデータベース処理
に関する研究
大塚智嗣 轆轤文化の調査研究
術を中心に
中国地方の轆轤文化と技
900
1,250
国際学部 助教授 山口光明 地域に暮らす中高齢者の身体活動を増進させるための
実践的研究
1,200
情報科学部 助手 大田知行 アドホックネットワークルーティングソフトウェアの設計とテス
ト
890
1,450
情報科学部
マルチメディアコンテンツを対象とした特徴抽出アルゴリズ
助教授 内田智之 ムと検索アルゴリズムの開発
850
情報科学部 教授 若林真一 並列分散遺伝的アルゴリズムに基づくULSIフロアプラン
設計手法の開発と評価
情報科学部
バイオディーゼル燃料化装置排水の微生物処理とNPOと
助手 末原憲一郎 の連携による循環型社会実現プロジェクト
1,130
1,530
情報科学部 助教授 福島勝 半導体薄膜成長過程に関わる極微量化学種の真空紫
外レーザーを用いたイオン化による質量分析
情報科学部 助手 高橋雄三 姿勢制御に影響を及ぼす視覚刺激の空間特性と運動特
性に関する産業保健人間工学的検討
800
情報科学部
10GHz帯光変調器を用いた地上ディジタル放送伝送シス
教授 生岩量久 テム
1,610
情報科学部 助手 藤原久志 リアルタイムOSを用いた高速データ取得装置の開発とそ
の応用-広島から発信する計測プログラミングの新展開
1,210
情報科学部 教授 高橋健一 PCクラスタによる並列強化学習の研究
680
情報科学部 助手 市村
匠 携帯端末による健康管理情報のID化手法の構築
情報科学部 助手 原
章 進化的手法による状態汎化を用いたエージェントの行動
学習
情報科学部 教授 林
1,420
朗 パーティクル・フィルタを用いた人間の動作認識
780
情報科学部 教授 中村泰明 空間データの位置変化とバージョン管理のためのデータ
管理構造に関する研究
740
情報科学部 助手 川端英之 MATLABに基づく並列疎行列コード生成
800
情報科学部 助教授 西正博 電波測定に基づいた効率的な地上TV放送のデジタル化
に関する研究
370
情報科学部 講師 難波英嗣 論文間の参照情報を利用した専門用語シソーラスの自動
構築
芸術学部 教授
中嶋健明 ヒロシマ・グランドゼロ
1,060
情報科学部
教材知識の再利用のためのオントロジー構築に関する研
助教授 岩根典之 究
270
情報科学部 教授 吉田彰顕 東海・伊豆地域におけるVHF帯地震電磁現象に関する研究
1,170
処理センター
高品質ストリーム伝送可能な移動体通信ノードの開発と
助教授 前田香織 その評価
880
11,460
750
1,560
14,580
⑥継続研究費(国際学術研究費A)
所属・職名・代表者氏名
研
究
(単位:千円)
課
研究経費
題
国際学部 教授
齋藤哲郎 現代アジア・太平洋の変化と連続性の再検討
1,480
芸術学部 教授
前川義春 国際的視野に基づく都市芸術の創造
1,410
2,890
③国際学術研究費A
(単位:千円)
所属・職名・代表者氏名
国際学部 助教授 関村
国際学部 教授
研
誠 現われ・想像・記憶
代的課題の探求へ
究
課
題
古代ギリシアの思想分析から現
研究経費
820
所属・職名・代表者氏名
研
究
(単位:千円)
課
1,180
国際学部 教授 大東和武司 グローバル環境における地域企業のビジネスモデルの形
成と展開
1,170
芸術学部 助教授 鰕澤達夫 学生交流事業Art Crossing Hiroshima project2005
Autumn−ギフト・オブ・ヒロシマ
2,490
情報科学部 教授 角田良明 アドホックネットワークにおけるモバイル計算機構
⑧研究成果公表経費(印刷経費)
570
所属・職名・代表者氏名
国際学部 助教授 吉
研
1,198
(単位:千円)
究
課
題
洪 神経症症状の出現様式と文化との関連について-日中比
較を通して
国際学部
新たな時空における「女性」の想像・創造
助教授 ウルリケ,ヴェール
研究経費
120
300
420
6,230
この人
研究経費
題
1,198
中島正博 発展途上国における水資源の利用管理の制度改革に関
する評価
平和研究所 教授 田中利幸 第2次世界大戦期における米軍の「精密爆撃」の変容
広島・長崎原爆投下に至る歴史過程の社会学的分析
⑦継続研究費(国際学術研究費B)
撮って画像に
情報科学部教授
ほり い
けん じゅ
堀居
賢樹
画像をピックアップする画像入力デバイスと関わり続けている。画像入力デバイスの面白さは自分が関わったデバイスで画
像が再現でき、
自分の眼でデバイス性能の評価ができる所であろうか。
また画像入力機器を入手し、
顧客視点で評価し、
今
後の技術課題を見いだせるのも他のデバイス開発に無い面白さである。
画像入力デバイスの基本発明から30年余を過ぎ、
各種の画像入力装置の歴史を塗り替えてきた。スチルカメラの市場もコンパクトカ
メラは既にデジタルカメラに置き換わり、
ここにきて一眼レフカメラにも及びつつあり、
35mmフルサイズの画像入力デバイスを装着した超
高精細デジタル一眼レフカメラまでもが入手可能な状況となっている。
ここ数年一眼レフデジタルカメラを手に、
素人が普通に使って良い写真が撮れるための画像入力デバイスの課題を探るべく、
各地の
風景写真を撮り続けている。澄み切った青空に、
陰影ありコントラスト差が大きい被写体の撮影場面で、
色、
階調、
ダイナミックレンジの再
現性になおデバイス面から改善すべき課題が残されていることを痛感する。こうした課題は抱えているものの、
汎用一眼レフカメラ市場
でもフィルム式一眼レフカメラと主役交代を演じるに十分な実力を具えてきたことを実感している。
広島市立大学広報誌 2005年7月
通巻36号
⑥
広島平和研究所新所長就任
広島平和研究所に4月1日付けで浅井基文新所長が就任されました。そこで、
抱負・感想を伺いました。
「広島に土地勘もない私が研究所長という重責をお受けしたのは、
内外情勢が非常に危険な方向に
向かう状況の中で、
日本そして国際社会における平和発信の一つの重要な拠点である広島から、
内外
に向けて、
核廃絶を含む様々な重要な課題について、
研究成果を含むメッセージを発信するのに最適な
ポストだと確信したからです。内外の挑戦は厳しいものがありますが、
たじろがずに前を見つめて進んで
いこうと思います。」
プロフィール
1941年愛知県生まれ。東京大学中退。
外務省勤務(25年)の後、東大教養学部教授、
日本大学法学部教授、明治学院大学国際学部
教授を歴任。専攻は、国際関係論、
日本政治外交論
浅井
基文 新所長
研 究 紹 介
モバイルアドホックネットワークにおけるスケーラブルグループメンバー
確認技術に関する研究開発
広島市立大学の情報ネットワーク工学関連の教員
情報科学部教授 角田 良明
が結集し、
中国電力(株)技術研究センター、
中電技
「戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)」
術コンサルタント
(株)、
KDDI( 株)、
産業技術総合研 プログラム・領域名
地域情報通信技術振興型研究開発(SCOPE-C)
モバイルアドホックネットワークにおけるスケーラブルグループメンバー確認技術
究所情報技術研究部門と連携し、
平成17年度から3 研究開発課題名
に関する研究開発
年間の予定で上記題目の研究開発を推進しています。
ニーズ
シーズ
非常時
これは、
総務省戦略的情報通信研究開発推進制度
地震,台風等
による通信途
(http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/scope/)
要求される 機能
問題点
解決策
革新的要素技術
ア
絶時の通信
ド
グ
グループメン
スケーラビリティが
アドホックネット
手段の確保
通信インフラに依
ホ
に応募して採択されたものです。本研究は、
ネットワ ル
バーが動き回
あ
り
モバイル端末
ワークの自律
存しない通信手
ッ
|
ク
るほど,
の移動速度の変
分散クラスタリン
段による
ネ
メンバー総数
化に適応するアド
グ技術,
階層
プ
グループメンバー
定常時
ークの規模が大きくても、
モバイル端末の移動速度が
ッ
が多く
なるほど
ホ
ッ
クネ
ッ
トワーク
ルーティング技術
の安否等の行動
活
ト
実現困難
技術の開発
等
学校の野外
状況や状態の確
動
ワ
速くても適用可能なアドホックネットワーク技術を開拓
活動,団体旅
認
ー
行等での安
ク
全確認
しそれを応用することにより、
地震、
台風等により通信
地域特性
が途絶した非常時、
および、学校の野外活動、団体
スケーラブル グループメンバー
旅行等の定常時のグループ活動において時々刻々
確認技術
全国の都道府県の中で広島
県は「土砂災害危険箇所」
が最多である
におけるグループメンバーの安否等を迅速に確認す
る機能を実現することを研究目的としています(図参
携帯電話ネットワークの電
波が届かない条件不利地
安心安全な地域社会の確立
域が残っている
照)。既に提案済のアドホックネットワークの自律分散
クラスタリング技術(特許出願中)、
階層ルーティング
技術等を基盤として研究目的の機能を実現し、
安心
安全な地域社会の実現に貢献したいと考えています。
この人
1/150,000
情報科学部助教授
こ さき
たか ひろ
小嵜
貴弘
「自然の叡智」を主題として愛知万博(2005年日本国際博覧会)が開催されている。個人的には、
制御工
学が専門であり、
磁気浮上やロボット制御の基礎研究を経験していたため、
主題からはやや逸れるが、
最
先端のロボットやリニアモーターカーに関する展示に興味を持って会場を訪れた。
世界に冠たると言われる超伝導リニアや世界のトップシェアを誇る日本のロボットなど、
最先端の技術を
間近に見れ、
体験できたことは、
実用化までには至らないものであっても、
科学研究に携わる者にとっては良
い刺激になったと思われる。普段我々が利用しているエレベーターや携帯電話は過去の万博において初
めて一般の人々が触れられる形で紹介されたものであるらしいが、
今回の万博に登場したものが近い将来
我々の身辺で実用化されることを大いに期待したい。
⑦
広島市立大学広報誌 2005年7月
通巻36号
Hiroshima City University Museum of Art
§芸術資料館だより
■ 夏の展覧会報告
□ 新収蔵作品展 7月11日
(月)〜17日
(日)
芸術資料館恒例の新収蔵作品展を開催しました。平成16年度卒業生の卒業制作の中から最も優秀
であった5点と、
大学院修了制作研究室買い上げ作品1点、
退任教員寄贈作品3点そして芸術資料とし
て収蔵した作品18点を展示しました。
新収蔵作品展
□ ドイツハノーバー専科大学留学生による芸術作品展示 LANDLIEBE 7月21日
(木)
〜27日
(水)
広島市の姉妹都市、
ドイツハノーバー市のハノーバー専科大学からの学生4人が、
半年間の留
学期間を終えるのを前に作品展を開催しました。
ヨーローッパの風が感じられる斬新な感覚のあふれた作品展でした。
ハノーバー留学生展
■ 収蔵作品を活用した授業
4月から6月の3年次の立体造形デザイン実習では、
収蔵作品のデザイナーズチェアが研究対象として
使用されます。授業の中で計測、
調査、
使用体感などを調べ、
自分が設計する椅子のヒントとします。この
授業で制作された椅子がコンクールで受賞することも珍しくありません。今年はどんな椅子が生まれるの
でしょうか。
■ 今後のスケジュール
立体造形デザイン実習
□「光の肖像」展 −被爆者たち、
それを受け継ぐ者たちの眼し− 8月1日
(月)〜14日
(日)
□卒業制作買い上げ作品展 10月6日
(木)〜13日
(木) 10日は休館 □市民講座・展覧会をつくる
(仮称)10月17日
(月)〜23日
(日)
□教員作品展 10月26日
(水)〜11月1日
(火)
□斉藤典彦 日本画展(仮称) 11月上旬
*皆様のご来館をお待ちしています。
*
国 際 交 流
5月9日から13日まで、
ハノーバー専科大学のベルンハルト・ガーベルト
(Bernhard Garbert)教授とゲルト・ウベン
(Gerd Ubben)教
授が本学を訪問し、
講演やワークショップ等を行いました。そこで、
ワークショップに参加した学生さんとウベン先生に感想を伺いました。
ガーベルト先生ウベン先生のワークショップに参加して
いま い
芸術学研究科博士前期課程1年(造形計画専攻) 今井 みはる さん
今回、
ハノーバー専科大学から二人の先生を招いたワークショップに私たちは参加しました。普段の制作活動で
は体験できないプロジェクトだったのではないかと思います。それは、
限られた空間にあるものをいくつか使い組合わ
せ、
新しい見え方・可能性を探るというものでした。
(それは、
ある種、
芸術の突発性を自ら体感するものでした。)限ら
れた時間と少ないスペースでの制作で残念なところもありましたが、
これから海外に意識を向けている人たちにとって
は良い交流事業だと感じました。
今回の交流は、
三日間にわたるワークショップ「ファンクショナル/ノンファンクショナル」
(機能的/非機能的)が中心となりました。これは造形的な演習となるもので、
ガーベルト
教授がハノーバーの造形美術基本コースの学生たちやヴァレンシア大学の学生たちとも行なったことのあるワークショップです。基本的には、
既にある家具などを使って空間を
変化させるという練習で、
家具などの物を、
従来の機能から離して、
全く新しい、
その物の形を重視した芸術的緊張関係に置き換えます。グループ作業でありながら、
自発性と
抽象化能力を育てるとともに、
全体的に現代彫刻に対する理解を促進するのに適した演習です。
ワークショップは、
鰕澤助教授の空間造形工房で、
私も含めて約40人が参加するなど、
盛況のうちに行われました。このプログラムには、
演習後空間の変化を画像に記録
し、
その画像を上映したり評価したりすることも含まれています。
市立大学の先生方とお話する中で、
交流を継続することの重要性がよく話題に上りましたし、
留学に対する学生たちの関心が高いことからも、
交流を継続することは非常
に大切であると思います。将来の共同プロジェクトのためにも、
この交流は良い機会となっていると言えるでしょう。
ハノーバー専科大学デザイン・メディア学部教授 ゲルト・ウベン
この人
日本を離れて日本人
芸術学部教授
いそ え
つよし
磯江
毅
私は1974年春、
19歳の時スペインに渡った。親元を離れて、
いきなりの外国だったので、
そのときの不安や驚きは今も体内
に深く刻まれている。
東洋人の絶対数がまだ少なかった頃のスペインである。日常茶飯事にチーノ
(中国人)
と呼ばれ、
腹を立てつつ「俺は日本
人だ!」
と叫び続けた。友人が出来ると、
あれこれ日本人の習慣や文化について聞かれ、
自分がいかに祖国の事を知らないかを思い知
らされた。目に見えない[日本人]
という看板をぶら下げ、
常に世間と対応しなければならない生活が始まったのである。やがてスペイン
の文化を学び、
尊重心を持つようになればなるほど、
日本の文化や美意識、
母国語の素晴らしさを実感するようになった。日本で生まれ
育ち、
スペインで成人して画家になった私は、
自分のルーツ、
アイデンティティー、
そして作家としての源とはなんだろうと常日頃考えてい
る。
ともあれ日本人は、
日本を離れて初めて日本人になる。そんな真理に触れる事は決して悪くない事だと学生諸君に云っておきたい。
発
行/広島市立大学
〒731-3194
広島市安佐南区大塚東三丁目4番1号
TEL:082-830-1500㈹
FAX:082-830-1656
http://www.hiroshima-cu.ac.jp/
発行人/藤本黎時
編集人/石渡
印
孝
刷/株式会社 中本本店
発行日/平成17年(2005年)7月29日
編集後記
入梅宣言以来しばらく雨が降らず、空梅雨を心
配いたしましたが、7月に入り長雨が続きました。
ふと庭を見るとアジサイが見事に咲いていますが、
どこか様子が違います。今年は青でなく、赤い花
をつけています。昨年の夏に植え替えた場所の土
壌がアルカリ性だったためでしょうか。
本号では、新年度の行事や本学の学生や教員の
活動状況などをご覧いただきましたが、新たな発
見がございましたでしょうか。
VOL. 11
NO. 2
●表紙タイトル レイアウト/芸術学部 教授 若山裕昭
広報誌名「WEST BREEZE」は、広島市立大学のある西風新都にちなんで命名されました。BREEZEとは、そよ風、湾を渡る風、風聞、うわさ、
論評などの意味があります。
おめでとうございます
●国際学部国際学科2年 上熊ちはるさん
平成17年7月、
「愛知県立大学国際学生シンポジウム
『共生』21世紀を創るわたしたちの課題-」における懸賞論文に応
募し、
「優秀論文賞」を受賞。
●情報科学研究科博士前期課程
平成16年度修了生 野村和也さん
平成17年3月、
電気学会より電気学会論文発表賞Bを受賞。
●情報科学部 永山忍 助手
平成17年5月、
「IEEE International Symposium on
Multiple-Valued Logic
(ISMVL)
」において「Outstanding
Contributed Paper Award」を受賞。
●情報科学部 市原英行 助教授
平成17年5月、
電子情報通信学会から論文賞を受賞。
●芸術学部 藁谷実 助教授
平成17年3月、
「第60回春の院展」にて「奨励賞」を受賞。
●芸術学部 永見文人 助教授
平成17年3月、
「第44回日本現代工芸美術展」にて「本会
員賞」を受賞。
●芸術学研究科博士後期課程3年 今村真帆さん
芸術学研究科博士後期課程3年 王
培さん
芸術学研究科博士後期課程3年 長瀬香織さん
平成17年3月、
「第60回春の院展」にて入選。
●芸術学研究科博士後期課程平成14年度修了生 平野 薫さん
芸術学研究科博士後期課程平成16年度修了生 藤代茂展さん
芸術学研究科博士後期課程3年
米倉大五郎さん
平成17年4月、
「広島市現代美術館 新・公募展」に入選し、作品を展示。
●芸術学部デザイン工芸学科4年 山田 綾さん
平成17年6月、
「2005京展」にて「京都市美術館賞(コレク
ション賞)」を受賞。
これまで
■駐日EU大使講演会
6月6日、
駐日EU大使ベルンハルト・ツェプター氏の講演会
が、
また7月11日、
カナダ・ケベック州政府在日事務所代表
ジャン・クラヴェ氏の講演会が、
講堂小ホールで開催されま
した。
■後援会総会
6月25日、後援会総会が講堂小ホールで開かれ、16年度
決算、
17年度予算事業計画が承認され、
村上道機会長(再
任)
をはじめ新役員も選出されました。また、
総会の後、
保
護者を対象とした就職セミナーを開催しました。
これから
●企業に対する大学説明会
9月9日
(金)、企業の採用担当者の方をリーガロイヤルホ
テル広島に招いて大学説明会を開催し、本学のPRや就
職情報の交換などを行います。
●市大祭
10月29日
(土)
・30日
(日)
この本〜教員の著書紹介〜
●情報科学部 難波英嗣
講師
『知の科学 テキスト自動要約』、奥村学・難波英嗣著、
2005年3月、
オーム社
活躍する卒業生
●国際学部国際学科平成11年度卒業生
花井利彦さん
現在、NHK沖縄放送局にディレクターとして勤務する花
井さんが制作した「にんげんドキュメント 沖縄へ、
夫婦ふ
たりの旅路〜遺骨収集の15年〜」が、
平成17年6月3日
(金)
及び9日
(木)
にNHK総合テレビで全国放送されました。
平成17年度
学年暦(後期)
後期(10月1日〜3月31日)
10月3日
(月)
後期授業開始
10月3日
(月)〜10月14日
(金)
後期履修手続き期間
10月29日
(土)
・10月30日
(日)
大学祭
12月24日
(土)〜1月7日
(土)
冬季休業
2月1日
(水)〜2月23日
(木)
後期定期試験
2月24日
(金)〜3月31日
(金)
学年末休業
3月23日
(木)
卒業式
教員の人事異動
区分
氏
名
新
旧
広島平和研究所助手 専修大学大学院社会知性開発研究センター/
採用 竹本真希子
(7月1日付け)
歴史学研究センター助手
古紙配合率100%再生紙を使用しています