患者さんの保護者の方へ - SCORCHレジストリ

見本
患者さんの保護者の方へ
「オクトレオチド皮下注射療法」の臨床研究
(観察研究)について
先天性高インスリン性血症に対する
オクトレオチド皮下注射療法レジストリ (SCORCH レジストリ)
これから、この臨床研究の内容について説明いたしますので、参加されるかど
うかあなたの自由な意思でお決めください。たとえ参加されなくても、今後の
治療に不利益になることは一切ありません。あなたがこの臨床研究への参加を
取りやめたいと思われましたら、臨床研究の途中であっても、いつでも参加を
取りやめることができます。
わからないことがあれば、どんなことでも遠慮なさらずに質問してください。
作成年月日
第 1.1版
2013 年4月2日
目 次
1.臨床研究とは? ··················· 1
2.先天性高インスリン血症について ··········· 2
3.臨床研究の目的 ··················· 3
4.臨床研究の方法 ··················· 3
5.予想される患者さんの利益と生じるおそれのある不利益につい
て ··························· 8
6. 臨床研究に参加する期間について ············ 9
7.臨床研究に関する情報について ············ 9
8.臨床研究への参加とその撤回について·········· 9
9.臨床研究を中止する場合について ··········· 9
10.プライバシーの保護について ··········· 10
11.臨床研究の費用について ············· 10
12.知的財産権の帰属について ············ 10
13.担当医師への連絡と相談窓口 ··········· 11
1.臨床研究とは?
研究室での細胞や動物を使用した研究で開発された様々な疾患の新しい診
断や治療の方法が、実際に有効かどうかを確かめるために、ヒトを対象とし
た検討を行うものが臨床研究です。臨床研究にはいろいろな種類があります
が、今回ご説明する試験は「観察研究」と呼ばれているものです。これは、
新しいお薬や治療法を試す研究ではなく、現在、日本小児内分泌学会ガイド
ラインで推奨されている治療を行い、その結果を「観察」させていただくも
のです。つまり、今のお子さんの病気の状態からみて適切な治療を行い、そ
の治療前、治療中あるいは治療後のお子さんの身体所見や検査結果などをデ
ータとして集めさせていただきます。このようにして、多くの患者さんのデ
ータを集めたデータベースを「レジストリ」と呼んでいます。この研究は、
レジストリのデータを分析することにより、病気の原因の解明やよりよい治
療方法の開発に役立てようとするものです。したがいまして、通常の治療を
行いながら、お子さんのデータを利用させていただくことが、今回の臨床研
究でお願いすることです。
本臨床研究は、製薬会社が主催するものではなく、当該疾患の診療を専門
とする医師が主導するもので、日本小児内分泌学会の後援のもとで、大阪市
立総合医療センター小児代謝・内分泌内科を研究事務局として行うものです。
臨床研究倫理委員会について
当病院内には、病院長が臨床研究倫理委員会を設けており、本臨床研究
はその承認のもとで行われています。委員会ではこの臨床研究の実施に
ついて、参加される患者さんが不利益を受けないように、倫理的、科学
的および医学的・薬学的に妥当であるかを審査し、承認をおこなってい
ます。臨床研究倫理委員会に関してお聞きになりたいことがあれば、担
当医師にお申し出下さい。
1
名称:
設置者:
ご施設での手続き時には、本記載を施設の実施体制に
あわせてご変更ください。
(施設版作成時には本内容は削除してください)
所在地:
また、この臨床研究は別に研究事務局所在施設(大阪市立総合医療セン
ター)でも臨床研究倫理委員会の承認を受けています。この臨床研究倫
理委員会は、医師・医師以外の方・また病院及び病院長と利害関係のな
い方により構成されており、臨床研究倫理委員会の手順書(審査の手順
を定めた文書)・審査委員名簿および会議の議事録の概要は、インター
ネットホームページ
(http://www.byouin.city.osaka.lg.jp/ocgh/department/bumon/chiken/rinri.
html)で公表しています。
この臨床研究は厚生労働省科学研究費補助金から資金の提供を受けています
が、臨床研究倫理委員会に当該内容を申告し、利益相反*が適切に管理された上
で実施されています。
*
り え き そ う はん
利益相 反 :患者さんの利益と研究者や企業の利益が相反(衝突)する可能性
がある状態のことです。
2.先天性高インスリン血症について
先天性高インスリン血症(以下、本症)とは、新生児・乳児期に多く発症し膵臓
(すいぞう)からのインスリンの過多分泌によって低血糖を引き起こす病気で
す。適切に対応できないとけいれんや意識障害を起こすだけでなく、低血糖に
よる後遺症(発達遅滞やけいれん、脳性まひなど)につながる可能性があるた
め、早期の適切な治療が重要です。
いままで高濃度ブドウ糖の点滴やジアゾキサイド(インスリン分泌を抑える
内服薬)のみが保険適用で、これらの治療でも改善しない場合には場合は膵臓
の大部分を手術で摘出する治療が選択されていましたが、ほとんどの場合、術
後に低血糖が治癒しなかったり、仮に低血糖が改善しても逆に糖尿病になった
りという後遺症がでました。
2
オクトレオチドは先端巨大症などのホルモン産生腫瘍や、進行再発癌による
消化管閉塞に対して保険適応のある薬ですが、インスリン分泌を抑える働きが
あることが知られていました。海外では先天性高インスリン血症に対しての有
効性が確立しており、日本でも術前の一時的な管理の目的で使用されてきまし
たが、最近の研究で手術が難しい患者さんの長期管理に有効であること、手術
せずにこの治療のみで治癒できる本症の患者さんがいることが判ってきていま
す。ジアゾキサイドに反応しない先天性高インスリン血症に対して、国内でオ
クトレオチド持続皮下注射が長期に行われた 15 例では、2 年間以上の長期治
療になった例(3 例)のうち 2 例で成長障害がみられたほかは、目立った副作
用がなく、全例に有効であったと報告されています。
3.臨床研究の目的
今回の臨床研究の目的は、オクトレオチドの皮下注射を行われる(行われた)
先天性高インスリン血症のお子さんの検査結果や治療内容などのデータを集め、
安全性と効果を確認することです。安全性については、オクトレオチドを使用
することで副作用がおこらなかったかどうかを調べます。また、効果について
は、オクトレオチドを使用することにより、低血糖が改善したかどうかを調べ
ます。全国の医療機関で約 15 名の患者さんに参加いただく予定です。
4.臨床研究の方法
1)担当の医師が、お子さんが表1、2の基準にあてはまることを確認して、オ
クトレオチド治療が必要であると判断した場合、ご家族にこの説明文書の内容
を十分ご理解いただいた上で、この臨床研究へ参加することを同意して頂きま
す。
3
表1:臨床研究へ参加する際にすべてに該当する必要がある基準
 生後 2 週間以降~1歳未満でジアゾキサイド内服で低血糖が改善しない(ジ
アゾキサイド不応性)先天性高インスリン血症と診断されていること
 オクトレオチドの頻回皮下注射療法または持続皮下注射療法を行う予定で
ある、またはすでに行っていること
表2:ジアゾキサイド不応性先天性高インスリン血症の基準
 持続する低血糖があり、インスリンが基準以上であること。
 血糖値を維持するためにブドウ糖の点滴が必要であること。
 ジアゾキサイド内服でも低血糖が改善しないこと。
*上記の全てを満たすこと
2)この臨床研究では表3のスケジュール表に示した通り、オクトレオチドの
皮下注射療法を行っている期間、一定の時期に臨床経過及び検査結果等の観察
を行います。観察項目は、通常の医療として普通に行われるもので、この観察
のために特別に行われるものではありません。決められた時期のデータを収集
するのは、最終的にこの治療の有効性・安全性を科学的に検討するためです。
4
表3:スケジュール表
治療前
治療開始時
1週
1回
1回
1回
1 回/1 週
○
○
○
○
2 週以内
検査頻度
体重
身体測定
2 週―4 週
身長
期間中 1 回
5 週―治療終了まで
1 回/3 か月
期間中 1 回
○
○
治療終了時
治療終了
―1 年後
1回
期間中 1 回
○
○
○
○
頭囲
○
血糖値*
○
血液検査
○
○
○
○
○
○
○
○
腹部超音波検査
○
発達テスト
○(治療開始後 1 年以上経過後 1 回)
6
遺伝子検査
○
18F-DOPA PET
○
*血糖値は簡易血糖測定器での自己測定、または病院での採血により検査を実施します。
[観察項目について]
これらの検査は通常診療の一環として行われたものの結果を記録します。
 血液検査
血糖値、
末梢血液像(血算、白血球分画)
血液生化学(Na、K、Cl、Ca、AST、ALT、ALP、TBil、DBil、BUN、CRE、
TP、ALB)

身体測定
オクトレオチドによる成長への影響を確認するために、身長、体重、頭囲の測
定結果を記録します。
 腹部超音波検査
オクトレオチドにより胆石ができやすくなることがあります。超音波検査で胆
のうの観察を行われた場合、その結果を記録します。
 発達テスト
低血糖による神経後遺症の有無を確認するために発達テストを行われた場合、
その結果を記録します。
4)補助検査について
以下の2種類の検査については別途同意説明文書を用いて詳しく説明いたしま
す。
<遺伝子検査>
オクトレオチドによる治療と並行して、病気のタイプ(膵臓全体がインスリ
ンを過剰分泌しているか(びまん性)、一部のみがインスリンを過剰分泌してい
るか(局所性))を診断するために、ご家族の同意の上でお子さんと御両親の採血
を行い、大阪市立総合医療センターにて遺伝子解析を行います。
この解析によって、インスリンを過剰に分泌する細胞が膵臓の一部に限られ
て(局所性)いることが分かった場合、比較的簡単な手術で治癒できる症例がある
ことが分かっています。遺伝子解析に必要な費用(59800 円)は研究事務局
で負担いたします。
7
なお、本研究に参加する前に既にこの遺伝子検査を施行済みの場合は再度の
検査は不要です。
<18F-DOPA PET>
遺伝子解析結果が局所性の場合、18F-DOPA PET という膵臓の画像検査を
行い、本当に病変が膵臓の一部に限局しているのかどうかを調べます。その結
果、膵臓の部分的な摘出で治癒可能と考えられる場合にはご家族と相談の上、
手術を受けるかどうか決定します。手術を行い、治癒した場合はその時点で臨
床研究終了とします。18F-DOPA PET 検査は、現在共同研究者の勤務する木
沢記念病院(岐阜県美濃加茂市)でしか行われておらず、適応のある患者さん
には、そちらへ出向いていただいて検査を受けて頂きます。検査費用の自己負
担分 20 万円は、研究事務局で負担いたしますが、交通費等は、患者さんのご
負担となります。
18F-DOPA PET 検査は 18F-DOPA という物質を点滴で注射しておいて、
PET 検査を行うものです。この検査も、保険適用のある一般的な検査ではあり
ませんが、既に研究用も含めて多くの方に行われている安全な検査です。ただ
し、年少の患者さんの場合は睡眠薬で眠ってもらって行う必要があります。
5.予想される患者さんの利益と生じるおそれのある不利
益について
1)予想される利益
レジストリ研究参加により、本疾患の治療方針の決定に重要な遺伝子検査や
18F-DOPA PET 検査の費用が研究事務局から負担されるため、ご家族の経済
的負担が軽減されます。
2)予想される不利益
この臨床研究は、担当医がオクトレオチド治療を必要と判断した場合に通常
の医療として行われる診療の結果を記録するものであり、参加することによる
不利益は特にありません。
8
6. 臨床研究に参加する期間について
お子さんがこの臨床研究に参加していただく期間はおおむね参加した日から
平成28年3月31日または治療終了後 1 年以内の観察期間までです。
なお、遺伝子検査や 18F-DOPA PET の無償での提供は平成27 年3月31
日までとなります。
7.臨床研究に関する情報について
この臨床研究の実施中に、オクトレオチド治療の継続について、お子さんの
保護者の意思に影響を与える可能性のある新たな情報が得られたときには、す
みやかにお知らせします。そして、臨床研究に継続して参加いただけるかどう
か確認させていただきます。
また、この研究に関して、研究計画や関係する資料をお知りになりたい場合
は、他の患者さんの個人情報や研究全体に支障となる事項以外はお知らせする
ことができます。研究全体の成果につきましては、ご希望があればお知らせい
たします。いずれの場合も担当医師にお申し出ください。
8.臨床研究への参加とその撤回について
この臨床研究に参加されるかどうかは、お子さんの保護者の自由な意思で決
めてください。説明をよく聞いて、十分考えた上で、参加してもよいと思われ
る場合には、同意書に署名してください。また臨床研究参加に同意された後で
も、いつでも参加を取りやめることができます。その場合には担当医師に申し
出てください。お子さんが臨床研究に参加しなかったことや、臨床研究の途中
で参加を取りやめることで、不利益を受けることはありません。これまでどお
りに最善の治療を行ないます。
9.臨床研究を中止する場合について
以下の場合には臨床研究を中止させていただきます。
1.お子さんの保護者が臨床研究参加の中止を希望されたとき
9
2.お子さんが今回の臨床研究の参加基準を満たしていなかったとき
3.疾患の悪化や副作用などのために担当医師がオクトレオチド治療の開始を
中止したほうがよいと判断したとき
10.プライバシーの保護について
この臨床研究の結果は、医薬品として承認を得るための申請資料として使用
されたり、また医学雑誌などに発表されることがありますが、その際にお子さ
んのお名前などが明らかになるようなことはありません。
11.臨床研究の費用について
お子さんが本研究に参加している間は、遺伝子検査、18F-DOPA PET 検
査費用は、研究事務局が負担します。その他の一般的な検査、治療にかかわる
費用は通常の診療と同様となります。
12.知的財産権の帰属について
この研究から成果が得られ、知的財産権などが生じる可能性がありますが、
その権利は研究グループに帰属します。
10
13.担当医師への連絡と相談窓口
この臨床研究について、心配なことや、わからないこと、何か異常を感じら
れた時は、いつでも遠慮なく担当医師に申し出てください。
1)担当医師の連絡先
担当医師:
科
名前:
連絡先:
責任医師:大阪市立総合医療センター
部長
小児代謝・内分泌内科
名前:依藤
亨
連絡先:大阪市立総合医療センター
〒534-0021
大阪市都島区都島本通 2-13-22
TEL 06-6929-1221(代表)
2)臨床研究の相談窓口
大阪市立総合医療センター
こちらは見本です。ご施設での手続き時には、
本項目の記載内容を施設の実施体制にあわせて
ご変更ください。
臨床研究センター
連絡先:大阪市立総合医療センター
〒534-0021
大阪市都島区都島本通 2-13-22
TEL 06-6929-1221(代表)
9:00~17:00
11
土日祝除く
カルテ保管用
臨床研究参加についての同意文書
私は『先天性高インスリン性血症に対するオクトレオチド皮下注射療法のレ
ジストリ』について、患者説明文書による十分な説明を受け、内容を理解したうえで、
この臨床研究に参加することに代諾者として同意いたしました。
但し、臨床研究参加の途中でお断りすることがあることを申し添えます。
同意日:
年
月
日
氏名(本人):
代諾者
)
氏名(続柄
印
担当医師
説明日:
年
月
日
年
月
日
医師名:
臨床研究協力者
説明日:
氏名:
作成年月日
第 1.1版
2013 年4月2日
患者さん用
臨床研究参加についての同意文書
私は『先天性高インスリン性血症に対するオクトレオチド皮下注射療法のレ
ジストリ』について、患者説明文書による十分な説明を受け、内容を理解したうえで、
この臨床研究に参加することに代諾者として同意いたしました。
但し、臨床研究参加の途中でお断りすることがあることを申し添えます。
同意日:
年
月
日
氏名(本人):
代諾者
)
氏名(続柄
印
担当医師
説明日:
年
月
日
年
月
日
医師名:
臨床研究協力者
説明日:
氏名:
第
号
作成年月日
第 1.1 版
2013 年 4 月 2 日