自動車に載せる バック・カメラと左右確認カメラ

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自動車に載せる
バック・カメラと左右確認カメラ
廉価なカメラをクルマに搭載しよう
深山 武
CCDセンサやCMOSセンサのカメラが搭載された低価格なカメラ・ボードのキットを秋月電子通商などで入手す
ることができます.これらのキットには,映像ケーブル(RCA 端子付き)と電源ケーブル(直径3.2mm のプラグ付
き)が同梱されています.そこで,このカメラ・ボードを使った車載用のモニタ・カメラを2種類作ってみました.
車の後ろをカーナビの画面に映す
最近では,ナビゲーション(カーナビ)システム
リア・モニタ・カメラの製作
● ケースの選択と防水処理
のオプションとして,自動車のバック・モニタ用
カメラ・ボードを入れるためのちょうどよいケー
のカメラが用意されているものがあります.これ
スがなかったので,PET ボトルを図1 に示すよう
を秋月電子通商(http://akizukidenshi.
にカットしてケースを作りました.レンズ部分の
com/catalog/)などで売られている廉価なカメ
カバーには,透明度の高いアクリル板やガラスを
ラ・ボード(写真1)を使って製作してみました.
使うことも考慮しましたが,PET ボトルの透明度
製作するにあたって必要な条件は,リアに付け
るバック・カメラは鏡像(天地をそのままに左右
が反対に映る)に対応していることと,NTSC 方
式のビデオ信号を取り出せることです.
写真1
カメラ・ボードの例
秋月電子通商の 1/3 インチ
CMOS カラー・センサのカメ
ラ・ボード.切手ほどのサイズ
(40 × 29 × 19mm)の基板に映
像素子やビデオ回路が組み込ま
れ,入出力ターミナルまで付い
ている.あとは同梱されている
ケーブルを使用してテレビのビ
デオ端子につなぐと映像を映し
出せる.写真のものは車のフロ
ントの左右確認用のカメラに用
いた(950円).
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も悪くないので使ってみることにしました.
ドライヤで暖めて丸みをとり,カットして作り
ます(写真2 ∼写真5).
2 ライブ・カメラに挑戦!
バック・カメラの製作
● カメラの設置とケーブルの引き込み
に,外れないパーツのどこに力がかかっているか
筆者の愛車はステーション・ワゴンで,跳ね上
を調べながら作業します.なお,カー・ディーラ
げ式後部ドア(以下,リア・ハッチ)の上方にカメ
には,整備要領書という車種ごとのパーツ脱着の
ラを付けました.仮設の状態でモニタに映し,カ
方法が書かれた本があるので尋ねてみるとよいで
メラの角度を決めます.固定するには両面テープ
しょう.
を用いますが,カー用品店で入手できる屋外用の
強力タイプを選びます.厚みがあるので,多少の
凹凸にも対応します.
ケース本体に使用
(どんなペット・ボトルでも OK)
● ナンバー・プレート灯付近へ取り付けた場合の
レンズ・カバーなどに使用
(透明なものに限る.模様が
あるものは不可)
引き込み
この作業は,やや大がかりな作業になります.
※大きな面積で平らにするの
は難しい.ドライヤなどで
熱を加えてやわらかくして
グラスの底など平らなもの
で押さえる
リア・ハッチの裏面の内張をきれいにはがしてか
ら作業します.内張は,プラスチック製のネジや
フックで固定されていることが多く,その割には
しっかりと固定されています.無理な力をかけず
図1 PETボトルの詳細と加工手順
写真2
PET ボトルの上部を
カット
あらかじめカメラ・
ボードをあてがいなが
ら寸法をあわせ,切
りすぎに注意する.
キャップ部分の切断
は工作用のこぎりが便
利.カッタやニッパな
どでは切りにくい.レ
ンズ・カバー面はヤス
リをかけておく.
写真4
自己融着テープと発
砲スチロールなどを
詰めてカメラ・ボー
ドを固定 カメラ・ボード背面の
防水加工を施す.レ
ンズ・カバーはまだ取
り付けていない.ここ
で焦点の調整をして
おく.レンズまわりに
は PET ボトルの
キャップを利用してレ
ンズの芯だし治具と
した.
写真3
カメラ・ボードとの
寸法確認
リア・モニタ用に使用
したカメラは秋月電子
通商の「超小型カラー
カメラ1/4インチ26万
画素CCD」
(5,970円)
.
切り出した PET ボト
ル上部にカメラ・ボー
ドをあわせてみる.
キャップ部分の切断
面とレンズ前面をちょ
うどよい高さにする.
写真5
レンズ・カバーを取
り付けたバック・カ
メラ
レンズ・カバーを乗せ
てテープがレンズ面に
かからないように防水
処理をする.自己融
着テープはあらかじめ
10cm ほどをタテ半分
に切っておき,少し
引っ張り気味に(テー
プ幅の 1.5 倍程度に広
げる)して巻く.
2007 February
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