大正時代、昭和初期に活躍した長波用送信施設は、この記念館に保存されているだけで、 他は全て廃棄処分してしまいました。この無線送信施設は世界最大級であり、機械遺産と して指定されております。 原ノ町送信所で活躍していた長波送信施設は、米国アレキサンダ-ソン式高周波発電機 と同形式を使用していたが、依佐美送信所はドイツ人ゴ-ルドシュミットが開発した高出 力誘導子高周波発電機の違いはあるが、原理は同じなので箇々の機器を見ます。 主誘導発電機・ 主直流発電機 高周波塞流線輪 主直流機励磁用・ 電動発電機 主直流電動機・ 高周波発電機 バリオメ-タ-型 ロ-デング型 高周波コイル 高周波コイル この外にも多数の機器が展示されております。 1994 年(平成 6 年)米海軍の接収が解除され、日本側へ返還、東海道新幹線の海側の車 窓から見えた 8 基の赤・白に塗り分けられていた無線塔の解体が行われ、送信設備の一部 が記念館として保存されており、高周波発電装置類は、機械遺産に認定され一般公開され ている。 ◎ ロンドン会議 パリ会議やワシントン会議は世界の諸々の 問題を討議する会議でしたが、イギリスが提 唱し開催されたロンドン会議は、海軍兵力に 関する軍縮に絞られた文字通りの軍縮会議 1930 年(昭和 5 年)1 月 21 日 4 月 22 日でし た。 出席国は、イギリス、アメリカ、日本、フ ランス、イタリヤの五カ国、議題は補助艦艇の保有比率で米英対日本 の比率が焦点で、日本海軍の補助艦艇の比率をいかに押さえ込むかだ から会議は白熱した。 我が国の全権は、元総理の若槻礼次郎、財部彪海軍大臣、松平恒雄 駐英大使が任命され、海軍大臣不在中は浜口首相が海相事務管理兼任 でした。 閣議で対応策を協議し、次の三原則を決しております。 補助艦艇総トン数対米 7 割 (財部彪全権) -9-
© Copyright 2024 Paperzz