2011年12月 「委譲と依存」 2011年も残すところあとわずかです! ホロ社丁度13年(2008年12月創業ですから)が終えようとしています いつもこの時期になると創業の頃から今に至るまでの節目だった時期を振り返えることがあり ます 今から3年前(創業10年経過の頃)の12月、ホテルシステム21社と資本提携しました これはいわゆるホロ社初のM&Aでした 今から7年前(創業6年経過の頃)の12月の舞子のセトレを購入するための合意が神戸市と なされました(確か12月24日に神戸地方裁判所に行った記憶があります) ホロ社初の自社所有でのホテル経営に乗り出した頃です 今から11年前(創業2年経過の頃)の12月に創業の地であり、収益(というか会社維持) に最も貢献した神戸御影「蘇州園」を後にして今の六甲アイランドに本社を移しました こう振り返るとオリンピックではないですが4年毎に何かある!とすると来年の今頃には何か あるということでしょうか??。 。 。。 いずれにせよ、これらは今までの中でも大きな節目の時期であったと思い返されます そしてその都度、その節目の後には会社の危機がやってきていました! それは企業の三大資源と言われる「ヒト・モノ・カネ」の中で「モノ」は厚みを増す一方で「カ ネ」の不足による窮地でした。 その物理的な窮地にあわせ精神的な窮地は「ヒト」でした。 ホロ社は(というか私は) 、元来、 「人に任す」 、人が活きる組織、そのためには権限が委譲され ている、つまりトップダウンではなくボトムアップ型の組織がよいという考えでした ホロニックという社名も私自身のその組織観に由来しています。 それは今でもそう思っています! しかし、その当時はかなりペラペラな思いでそれを主張していたような気がします 仲間にこう言われました 「今の時代、権限委譲という言葉が礼賛されているけど、それって社長の甘えだと思うんだよね」 と・・・ 今でも鮮明に覚えているそのひと言に、その時はあまり自分事として捉えなかったような気がし ます・・・“でも自分は違う!”と しかしそれ以降、これまでの経緯を振り返ると“違っていません”でした 私は確実に「委譲」と「依存」を一緒にしていました! “権限委譲”、それによって”人材が活性化する(であろう)”という確信の元、その耳障りのよ いマネジメント用語?に陶酔していたのかもしれません。 社会人として最初の会社は大手証券会社でした そこで目の前にしたのは垂直統合、年功的なその組織のあり方に疑問を持ったものでした。 その疑問から水平的な組織、いわば皆が経営者的な意識を持った組織に対する憧れもあり、たま たま誘われたプランドゥシーという会社に参画しました まさしく「経営者的感覚」でした(といっても組織といえるようなものでない、いわゆる個人商 店みたいなものです・・・) そこではカリスマ的な吸引力のある経営者と共に事業の立ち上げをやってきました まさしく私はじめそこの集まってくる人たちは「経営者的」というか経営者になりたい人が多か ったため、とてもアグレッシブな社員たちでした! ベンチャー企業の経営者は、当然「起業家」です その頃色々知り合った「起業家」に共通しているのは「強いエネルギー」でした。 一方で、エネルギーの強さゆえに、従業員がついていけなくて辞めていくシーンもよく目の当た りにしました。 そこは「経営者」と「経営者的」のギャップです やがて社員が増えてくると「経営者的」も減って「経営者への憧憬する人」が集まってきました。 考えてみると当たり前なのですが、起業した人間のそれにかける情熱は、そうでない人と決定的 に違いがあります、が、起業家はそのテンションを皆に押し付けます! これがギャップを生む最大の要因です。 その割りに権限など委譲しない、つまり任せない そんな2社を体験した私がホロニックを創業してもっとも大事にしたことは、「人が活きるため の組織」でした。 社名もそれを反映した言葉でもある「ホロニック」 どんな事業を行っていくことよりもはるかに優先したことでした。 そして足掛け10年余り・・・・ この大事にしていた「人が活きる組織づくり」は、大事にしていたつもりに過ぎませんでした 全然出来ていません その証拠に人材が定着している状態とは言えません 人材が定着しないことの反面教師で前職の会社とは「違う!」と叫ぶ私自身の強いイメージがあ ったにも関わらず・・・・です。 まだまだよい給料を払えていません よいキャリアパスを皆が捉えられているわけではありません 自己責任の時代といわれている、その言葉だけをとらえて、組織の長として本来必要とされる“責 任や覚悟”を示せていない、そんな自責の念がいまだ絶えることはありません。 この結果こそが 「社長の甘え!」 に他ならないのだと思います 会社の課題、問題の収拾、とどの詰まりは全てこのひと言で片付けられるような気がします! 委譲と依存の違いを根底から知ることを求められているように感じます 原因は全て自分にあるのだと・・・ 社員に委譲していくことは大事なことだと思います、しかし依存してはいけません。 そこを履き違えてはいけません 履き違えるから、原因を自分に振り向けられない、つまり矢印を他へ向けてしまう。 ある言葉に「自力には限界がある、他力には限界がない」という一文を目にしました。 自分の無力さに気付くこと、そして他人様の力によっていかされている、おかげさまでと思える 大事さと理解しました しかし、これをとらえまちがえると、他力依存になります、自己放棄を正当化する言葉にもなり ます。 そこを改めて再認識する、そして今一度自分を見詰めなおして来年に向けて精神を統一していき たいと思います。 数十年前出会った言葉たちの中で、今一度見つめなおしたい「つもり違い10か条」を紹介して 今年を締めくくりたいと思います 高いつもりで低いのが教養 低いつもりで高いのが気位 深いつもりで浅いのが知識 浅いつもりで深いのが欲望 厚いつもりで薄いのが人情 薄いつもりで厚いのが面皮 強いつもりで弱いのが根性 弱いつもりで強いのが自我 多いつもりで少いのが分別 少いつもりで多いのが無駄 そのつもりで頑張りましょう! まさにそのつもりで頑張りたいと思います!
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