【参考資料】 <企画概要> 美術というアートと、音楽というアートが出会い、ともに響き合う――。出光興産が美術展の開 催に合わせて行っている「ミュージック・イン・ミュージアム」コンサートは今回、常滑焼の巨匠・ 三代山田常山(1923~2005 年)の作品を紹介する知多市歴史民俗博物館の特別企画展「出 光美術館コレクション 人間国宝・三代山田常山 故郷に帰る」と連動します。 三代山田常山は、初代の祖父山田常山、二代の父堂山の下で朱泥(しゅでい)急須を中心 とした伝統技法を学び、その伝統を忠実に継承しながら、そこに今日的感覚を盛り込んだ急須 造りに挑んだ作家でした。代表作には、岩肌のような自然釉に彩られた質実剛健で“実用美” を究めた作品が多く、それらの愚直なまでの佇まいは、繊細な成形から焼成・仕上げに至るま で制作のすべての工程に精通していた彼らしさが強く反映されていると言えます。伝統を受け 継ぐだけでなく、今日的感覚を盛り込んだ作品造りに挑み、多彩な急須の世界を築き上げた三 代山田常山。そこで、コンサートのタイトルを「伝統と革新」と題して、西洋音楽の世界の伝統と その革新性に目配りしたコンサートプログラムとし、三代山田常山にも共通する部分にスポット を当てます。 出演は、日本を代表するヴァイオリン奏者としてオーケストラ・ソロ・室内楽の分野で活躍し、 栄えある第 1 回出光音楽賞も受賞している豊嶋泰嗣を中心とした弦楽アンサンブル「豊嶋泰嗣 とその仲間たち」。豊嶋泰嗣のソロヴァイオリンと、彼が音楽仲間の若手女性奏者たちを集めて このコンサートのために特別に編成した弦楽アンサンブルとの共演を通して、彼らの高い技術 に裏打ちされたストリングスの魅力をたっぷりと堪能していただきます。心に染み入る情感豊か な弦楽器の調べが、知多市の市制施行 45 周年、出光興産の愛知製油所操業 40 周年という 記念の年のコンサートを艶やかに彩ります。 <演奏予定曲> ・バッハ:ゴルトベルク変奏曲より アリア ・チャイコフスキー:弦楽セレナード ・バッハ:無伴奏パルティータより “シャコンヌ” ・モンティ:チャールダッシュ 他 <出演者プロフィール> 豊嶋泰嗣とその仲間たち 豊嶋泰嗣が音楽仲間の若手女性奏者たちを集めてこのコンサートのために弦楽アンサンブル を特別に編成。今回のメンバーは、大竹貴子/福嶋令奈/林七奈/ビルマン良弓光(ヴァイオリ ン)、大槻桃子/江口純子(ヴィオラ) 、足立成礼(チェロ) 、松江佐知子(コントラバス) 。それ ぞれが兵庫芸術文化センター管弦楽団など各地のオーケストラで活躍するほか、国内外において 数々のリサイタルや室内楽の分野で活動中。 豊嶋泰嗣(Yasushi Toyoshima, ヴァイオリン) 1964年、東京生まれ。桐朋女子高等学校音楽科に入学、江藤俊哉・アンジェラ夫妻に学 び、86年に卒業すると若くして新日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターに就 任した。新日本フィル以外にも、「サイトウ・キネン・オーケストラ」、 「ジャパン・ヴィルト ゥオーゾ・オーケストラ」、兵庫芸術文化センター管弦楽団などのコンサートマスターなどを 歴任、その一方でソリストとしても国際的な活動を続けている。また、演奏活動のかたわら、 京都市立芸術大学准教授、桐朋学園大学および大学院講師として後進の指導に当たっている。 91年に村松賞と第1回出光音楽賞、92年に芸術選奨文部大臣新人賞を受賞するなど、受賞 多数。 豊嶋泰嗣 ©大窪道治 大竹貴子(おおたけ・たかこ) 福嶋令奈(ふくしま・れいな) 林七奈(はやし・なな) ビルマン良弓光(びるまん・まゆみ)大槻桃子(おおつき・ももこ)江口純子(えぐち・じゅんこ) 足立成礼(あだち・せいら) 松江佐知子(まつえ・さちこ) 以上
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