子は親の背中を見て育つ 家 庭 数

家 庭 数
6月 29 日発行
平成24年度
小金井市立前原小学校
校長
浦川
潔
№4
小金井市前原町 3-4-22
TEL 042-383-1146
FAX 042-382-2046
E-mail : [email protected]
子は親の背中を見て育つ
校長
浦川
潔
子は親を信頼しています。だから、自分に見せてくれたとおりのことをするようになります。親
に見せられたら、間違ったことでも、それがその子の「当たり前のこと」になってしまいます。
初夏から晩秋にかけて休みの日には、千葉県の外房方面の磯や漁港に出かけることがよくありま
す。黒潮に流されて南の海からやってくる死滅回遊魚(主にチョウチョウウオ)を採集するためで
す。この趣味も雑誌や新聞に取り上げられることもあり、愛好家が増えてきているように思います。
(昨年は、震災の影響で家族連れが激減)
一昨年のこと。いつも出かけている港で、2年生くらいの男の子を連れ
た若いお父さんに話しかけられました。2人とも、柄の長さが2mくらい
の網とバケツを持っていました。豆チョウ(チョウチョウウオの稚魚)採
集を始めたばかりだそうです。豆チョウの見つけ方や捕まえ方、飼い方そ
れぞれの難しさを話されていました。「ここにセグロチョウ(希尐価値あ
り)がいますよ。」と教えてあげたら、「本当にいるんですね。初めて本
物を見ました。」とすごく感激している様子が伝わってきました。私が捕獲しようと網を構えると、
「邪魔したら、だめだよ。尐し離れなさい。」と男の子に注意してくれました。男の子は素直に私
から離れました。しばらくすると、お母さんも合流しました。その後、家族3人であちらこちらを
のぞき込んでいますが、何も見つけることができないようでした。私は、トノサマダイ(とても希
尐価値あり)を見つけました。これも捕まえようと網を構えていると、先ほどの男の子とお母さん
が近づいてきました。私は、捕まえることを中断して、男の子に「ここにトノサマダイがいるよ。」
を教えてあげました。すると、それを見たお母さんが男の子に、「それ行け!」と言ったではあり
ませんか。男の子もその声に呼応して、持っていた網を水面に突っ込みました。もちろん、そのト
ノサマダイは海の底に逃げて行ってしまいました。「採れない。」という男の子に、「あ~あ、だ
めじゃない。」と言うお母さん。その場にお父さんがいたら、何と言ったのでしょうか。
親は子の鏡です。「ルールだけではなく、マナーも自分たちが鏡なんだ。」という自覚を持つこ
とが大切です。間違ったことを当たり前のことと覚えてしまった子は、正しいことを覚えた子に比
べると大きなリスクを背負い込むことになります。子を本当に守ってあげられるのは、親だけです。
◇地域の方からの声
「大事に育てていた花が切られました。
」…西之台会館西側の集合住宅の大家さんからの連絡です。道沿いの植栽スペースで育てて
いる花が切られる(折られる)被害が昨年度から続いているそうです。茎を折ったり蕾をつぶしたりする小学生らしき子供の姿
が目撃されています。
「危険な道路の歩き方をしています。」…東八道路付近から小金井街道の歩道を北向きに歩く、登校時の児童の様子を見た方からの
連絡です。狭い歩道で傘を振り回したり追いかけっこや押し合いっこをしたりして歩いている。車道に飛び出す場面も見られ大
変危険なので注意の声かけをしたら「うるせえ!」と罵声を返されたとのこと。3・4年生と思われる男子たちだったそうです。
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学校では児童を指導していきますが、ご家庭でもぜひ話題にして。社会生活や安全のルールを話し合ってみてください。