∼先輩ママから後輩ママへのメッセージ∼ ママを孤立から救う

ママを孤立から救う
∼先輩ママから後輩ママへのメッセージ∼
Mama with smile
2016年3月
0歳児ママVOICE2015実行委員会
※本事業は産科婦人科舘出張佐藤病院様他ママ基金へのご寄附により実施しました。
0歳児ママVOICE
ママの笑顔を増やすプロジェクト
小さなアクションでママを笑顔に
ママたちは孤独なんじゃないか 。
「旦那の帰りが遅くて手伝ってもらえない」
「夫の転勤で誰も知らない場所での育児は大変」
「高齢出産で、気軽に話せるママ友がなかなか見つからなくて」
ママが抱えている状況を、
それぞれの言葉で書き出してもらった0歳児ママVOICE。
目 次
- Index-
そこには、悩みながらも日々、ひとりで 小さな命と向き合いながら
果敢に生きているママたちがいました。
ママをひとりにしないために、側にいるあなたにできること。
02
はじめに
03
この冊子について
04
子育て中の困った!『こんなことあんなこと』
挨拶をする、声をかける、笑顔で会釈する・・
小さくてささやかな心遣いが、
あなたとママの暮らしに
「安心」
や
「安全」
をもたらしてくれます。
0歳児ママVOICE2015実行委員会では
子育ての孤立を予防するために
子育てで困った体験とそれを乗り越えた
エピソードを集め後輩ママに伝えようと
アンケートを実施しました。
その結果、多くのママ達から体験談や
08
ママたちを笑顔にするために
『ママを孤立から救う』
∼先輩ママから後輩ママへのメッセージ∼
座談会から見えてくるママのホンネ
エピソード、
そして切実な想いが届きました。
ママ達のおかれている現状や
それを何とかしようと頑張っている姿を
あなたは今から何をしますか?
12
アンケート集計&結果
多くの方々に伝え
アクションにつながるようにと
この冊子にまとめました。
18
日本財団ママの笑顔を増やすプロジェクト
エピソード集
20
日本と外国の子育て事情
22
0歳児ママVOICE2015実行委員団体紹介
0歳児ママVOICE2015実行委員会
02
特定非営利活動法人シャーロックホームズ
一般社団法人ママプロぐんま
特定非営利活動法人亀岡子育てネットワーク
特定非営利活動法人あっと
日本財団ママプロ http://mamapro.jp
編 集:0歳児ママVOICE2015実行委員会
東 恵子
田中 美賀子
都丸 一昭
藤井 智佳子
03
出産
&
その直簿
その直後
子育て中の困った!
『こんなことあんなこと』
わかるわかる!
ワタシもあった!
あるある∼
泣き止まない
どうして? ? ?
産後3ヶ月頃
こんなハズじゃ
なかった...
出産がゴールと思っていたら、
そこから始まる育児の現実。
ミルクも飲ませたし、
オムツも替えたばかりだし、
どーして泣くの?
暑いの? 寒いの? どこか痛いの?
抱っこしてないと泣くからずっと抱っこ。
そのまま座って寝てると睡眠時間はほんの少し。
もうフラフラ。
うつになりそう…。
いつまでこんなのが続くんだろう...
結婚後もフルタイムで働いていたワタシ。
妊娠9ヶ月迄働き続け、
出産のため退職。
実家は遠く、
同じマンションにも知り合いがいない。
知らない土地で子どもと2人っきりの孤独な日々が始まる...。
周りからは楽しそうでにぎやかな声が聞こえてくるのに、
ワタシは別世界で自分だけ取り残されてる感じ。
「子育ては私の仕事」
とがんばるけど空回り。
バリバリ仕事をこなしていた頃が懐かしい。
母乳が出ないと
母失格!?
引きこもり
夫の帰りを待つ毎日
友達も両親も近くにいないので、
初めての子どもで、家族みんな大喜び。
同居しているので、
お祝いがてら親戚も
よく訪ねてくるこの頃。
必ず聞かれるのが
「母乳?」
「ミルク?」
。
母乳はあきらめてしまってミルクだけど。
「やっぱり母乳がいちばんなのよね」
という義母の言葉に、
母親失格と言われているようで落ち込む。
それに、子育ての考え方の違いに戸惑ったり、
ゆっくりしたくても息抜きできない。
04
引きこもり育児の毎日。
子どもは確かに可愛いんだけど、
ずっと付き合っているとすごく消耗してしまい、
朝が来ると
「また今日も1日が始まるんだな…」
と憂鬱になる。
支援センターなどはあるようだけど、
実際の様子がわからないので、
いきなり1人でいく勇気もまだ出ない。
仕事で疲れて帰って来た夫にその日1日のことを喋りまくり、
夫は少し困惑気味なのがわかる...それがまた腹立たしい。
05
※
産後6ヶ月以降
ダブルケアで
疲れ果て...
他の子と比べちゃう。
ママ友ができない。。
元々あまり社交的でないし、
子育てサークルなんかは苦手。
高齢出産だったから、
しっかりしなきゃと思うと
誰にも相談できない。
そろそろ夜は長時間寝てくれるようになってきたので、
最近はネットにハマってしまい、色々と検索しては、
「うちの子はもう6ヶ月なのに」
「こんなことできないわ」
「ちょっと違う?」
とやたら気になってしまう。
SNSでつながった人は何人かできたけど、
リアルのママ友とはちょっと違う気がして。
2人目・3人目
妊娠 & 子育て
3人目出産後、義母の体調はいまいちだし親戚の介護も重なり
助けてもらえなくなった。
夫もずっと帰宅は遅く、育児の負担が増えたのにサポートが
減って毎日めちゃくちゃ。
幼稚園準備・送迎、乳児の世話、
習い事送迎・付き添い…
と私もヘトヘト。
夕方は毎日途方に暮れる。
家にいると発狂しそうなので、
スーパーに出かけてお惣菜を買う事も多いけど、
味付けが濃くて毎日食べてると体調が悪くなってくる。
とにかく人手が足りなくてキツイ。
ママ友はいるけど、
困った時に頼るというほどでもない…。
とても孤独。
※ダブルケア=育児と介護を並行して行うこと
だれか手伝って!
!
HELP!
双子の子育て。妊娠中は切迫早産で入院したり、
とにかく無事産むことだけを考えていた。
これから
どうしたらいいの?
夫は仕事が忙しく、
どっちの実家も遠く
近くに頼れる人はいない。
ここまでなんとか2人を育ててきたけど、
疲れきってる...。
散歩なんかしたいけど、
1人で2階から子どもたちを運ぶのは大変。
それに町の中はバリアがいっぱいで、
ベビーカーで外出もできない。
産後11ヶ月まで、寂しさやストレスで
1日中何回も死にたいと思った。
何回も子どもたちを怒鳴ったこともあるけど、
06
我慢して乗り越えてきた。
1人目の時もそれなりに大変だったけど、
年子で2人目を産んでこんなに大変だとは
想像もしなかった。
だいたい、
どうやってこんな寒い時期に2人
の子ども達をお風呂に入れるのよ。
平日はパパの帰りも遅い。
上の子は赤ちゃん返りして
めちゃくちゃやりにくくなっているし...。
イラスト: 野村 渉子
07
特別企画
ママ座談会
座談会から見えてくる
マ マ
の
ホ ン ネ
妊娠中、
約半分のママは出産や妊娠期について不安を覚えている!
1.座談会の目的
子育ての孤立を予防するために、子育てで困った体験とそれを乗り越えたエピソードを
後輩ママに伝えるアンケートの実施と平行し、全国4か所で主に0歳∼2歳児を育児中の
母親の声を聞くために座談会を実施しました。
妊娠中に不安だったことは何ですか?
出産してからのイメージを持っていなかった。
妊娠中は産後のイメージがつかない。
妊娠中は妊婦であることに精一杯だった。
2.座談会の概要
今まで赤ちゃんを抱っこしたこともなく出産は
未知なこと。出産の痛さがどれくらいのものか。
4地区2回の座談会(1回約2時間)
を開催し、42人の子育て中の母親が参加。
開催団体
第1回
参加者数
第2回
参加者数
NPO法人 あっと
(山口市)
10月24日
5人
10月28日
6人
NPO法人 亀岡子育てネットワーク
(亀岡市)
10月30日
5人
12月12日
4人
一般社団法人 ママプロぐんま
(高崎市)
11月29日
6人
12月19日
3人
シャーロックホームズ(横浜市)
12月10日
6人
12月13日
7人
産後は、
育児の不安を感じるママが妊娠中の5倍に!
産後不安だったことは何ですか?
ほんとに寝ない子で、大変だった。
ママの
平均年齢
座談会に参加
したママの数
42人
95%
子どもの人数
の平均
1.6人
怖くて外に出られず、夫の帰りも遅くて、
自分の
母親に毎日電話をして孤独を解消していた。
子どもが0歳の時が約70%だった。
ママの困りごと!
困りごとのあった子どもの時期はいつですか?
0歳: 68.2%
育児休暇中の
ママの割合
核家族の割合
3­4ヶ月がおかしくなりそうだった。
小さく産まれた。母乳がうまく飲めなかった。
自分で母乳を頑張ると決めていたのでプレッシャーになった。
主に下記項目について聞き取り形式で座談会を行いました。
① 属性の確認とアンケートの実施
② 出産前の困りごとについて
③ 産後に一番困ったこととと解決したエピソード
08
妊娠時の診断で出産のリスクがあったので心配していた。
昼間も起きているし夜も一時間おきに授乳。
1日の睡眠時間が2時間くらい。
3.座談会の方法
35歳
仕事をやめたので生活ができるか不安だった。
43%
0歳台、
ずっと大変だった。成長とともに解決した。
夫または妻の
地元の割合
40%
シングルマザーなのでこれからの息子の成長が不安。
1歳を過ぎて外出するときの人見知り場所見知りが
ひどくて、
出かけるのが 大変でしんどかった。
発達障がいがありそう。
グレーゾーンかもしれないが
今後が不安。
09
座談会から見えてくる
ママのホンネ
外とつながり、
人と話すことで困りごとを乗り越えたママが多い!
先輩ママからメッセージ
外出し人と話す
子育ては
大変だけど、
可愛い!
ひろばへ行き子育ての悩みを言う仲間がようやく出
来るようになり、
悩みを言えることでとても楽になった。
転勤族妻の会に参加し、不安を共有できた。
子どもが寝ている時間に子育ての先輩でもある
友人にメールをしたりして、孤独を解消した。
赤ちゃん学級で外に出て身近に相談できる相
手も出来よかった。
暖かくなってから赤ちゃん学級に行くようになり、
そこで少しでも話をすることで楽になっていった。
自分で努力した
同じ月齢の子どもでも成
長に違いはあるので
「みんなやっている」
という
ことにしばられないこと。
ママ友に相談できるという
ことが安心につながる。
1人では悩まずに。
無理をしないようにしている。
子どもの病気について勉強してみる。
成長とともに解決した
悩んでいるうちに子どもの成長により
解決できた。
早めに子育て広場に
行ってみるといいかも。
どこが行きやすいかなどもある。
自分がリフレッシュできる
時間を持つことと、
人に頼ることが大切。
家族の協力
パパとよく話し合うことでやってほしいことを伝える。
実家の母が手伝ってくれた。
まだ乗り越えてない
孤独になるのが一番ダメ。
大変なときには自分では
そう思えないものなので、
外部から気づいてもらえる
ような環境が大切。
今も悩んでいる。
● 情報について ●
・ネットには地域情報が薄い。検索しても載っていない。知り合いづての情報が強いと思った。
・情報は区役所や赤ちゃん学級などで得られた。
ネットには載っていない。
つらいときこそ
味方を捜す。
出産して子どもがいる
友達とつながっておく
ことがいい。
介護とは違い、子育て
は成長とともに解決す
ることが多い。
子どものために
頑張れるはず!
時が過ぎたら解決する、
と信じる。
・ネットに振り回されないで、
ママの口コミを拾っておく。
● マタニティ期にしておくこと ●
・マタニティ時期からのつながりは大切。産後すぐに外に出られないので、
そのときに孤独に過ごさないため、
マタニテイ時期からママ友を作っておくといい。
・マタニティの間に、困った事を想定して、情報を得ておく。
10
子育てひろばへ行き、
たくさん
話して不安がなくなった。
Message
11
アンケート調査は、
2015年9月15日 ∼2016年1月20日、群馬・横浜・京都・山口の
各地域でWEBまたは産婦人科や子育て支援拠点、
およびママプロサイトにて実施。
318人のママから回答がありました。
アンケート集計&結果
1. 第1子のお子さんについて:
誰もいない
1%
(1)
妊娠中に近所に親・親戚や知り合いはいましたか
※複数回答
両親
31%
友達
38%
親戚
7%
Check!!
第1子を妊娠中に
「近所に知り合いが誰もいない」
と回答した人は、
なんと1%しかいないのです。
多くの人が、たとえ知り合いがいても頼ることがで
きなかったり、孤独を感じてしまっているという状況
が見えてきます。
義理の両親
23%
(3)
妊娠中、一番、関心をもっていたことは何ですか
Check!!
その他の回答としては、
子どもに障害があるかどうか、
子どもがちゃんと育っていくのか
などの子どもの健康について、
同居する祖父母の介護と健康、
地域に知り合いがいるか、
生活ペースや夫のことなどが
あげられました。
その他
3%
出産準備
27%
12%
自分の健康
子育てのこと
していなかった
20%
産後の生活
21%
産院
5%
家計
Check!!
妊娠・出産時に仕事をしていなかった専業主婦が
はい
44%
(4)
つまり第1子の妊娠・出産時に仕事をしていない
妊娠中/産後何ヶ月のときに退職しましたか
12
3%
3%
16%
7%
1%
0
5
10
100
150
200
(人)
パパママ教室に参加した人、
意外と多い!
2割。また、仕事をしていたが退職した人が4割、
自分だけで
参加した
女性は6割という結果が出ました。
7%
8%
7%
50
妊婦教室(パパママ教室)
へは参加しましたか
37%
1%
1%
1%
7%
第1子の妊娠・出産時、仕事はしていましたか
していたが退職した
36%
18ヶ月
13ヶ月
12ヶ月
11ヶ月
10ヶ月
9ヶ月
8ヶ月
7ヶ月
6ヶ月
5ヶ月
4ヶ月
3ヶ月
2ヶ月
1ヶ月
19%
6%
仕事
0
(2)
※2つまで選択
23%
11%
11%
15
20
25
30
(人)
妊娠8ヶ月前後まで
働く人が多い!
(5)
夫婦で
参加した
参加していない
49%
14%
子育ての話をする人はいましたか
いた
いなかった
75%
23%
子育てに
関心がなかった
2%
13
Mama with smile
(6)
妊娠する前、住んでいる地域の
子育て情報を知っていましたか
(7)
妊娠する前からの友達で、
困ったときに頼れる方はいましたか
よく知っていた
2%
2.ご自身について、
お聞きします:
年齢
お子さんの年齢
21∼25 歳
0∼2歳児が第1子というママが半数以上。
41 歳∼
少し知っていた
23%
いなかった
45%
いた
55%
初めての子育てで、
困りごとに直面していたり、
少し
出口が見えたママ達からのリアルな声が届きました。
26∼30 歳
36∼40 歳
知らなかった
75%
一番大変だったときお子さんは何歳でしたか?
31∼35 歳
第1子の0ヶ月∼12ヶ月までに
約半数の回答が集中しました。
(9)
産後の1ヶ月は、
誰のサポートを受けましたか?
近所の人
1%
出会えた
36%
出会えなかった
64%
5%
その他
病院 6%
義母
10%
パートナー
29%
※複数回答
家族構成
三世代家庭
6%
4%
三世代家庭の家族構成は
義父母と同居が圧倒的に多い
その他
(8)
現在、困ったときに頼れるママ友と
妊娠期間中に出会えましたか
現在、仕事をしていますか
パートタイム
11%
フルタイム
12%
育児休業中
実母
49%
夫婦と子どもだけの家族
90%
28%
自営
3%
専業主婦
42%
内職
2%
その他
2%
0
Check!!
妊娠するまで仕事に出ていたりして、地域の情報がわからない状況でいきなり子育てが
始まるパターンが多く、妊娠中には新しい友達はできにくいようです。
また、産後1ヶ月のサポートは8割近くの人が実母とパートナーのサポートで乗り切っ
ています。
14
核家族化が
進んでいることが
孤立する原因の
ひとつかも
30
60
90
120
150
(人)
Check!!
専業主婦と育児休業中を合わせると全体の約7割
になります。子どもが2歳までは働いていない女性
が多いです。その他と答えた方の働き方としては、
時短正社員・育児短時間勤務・クラウドソーシング
・アウトソーシングなどがありました。
15
Mama with smile
困ったときに人に頼ることができる
パートナーが育児・家事サポートをしてくれる
『とても当てはまる』
『やや当てはまる』
を合わせると約7割。
まったく当てはまらない
5%
あまり
やや当てはまる
どちらともいえない
パパも頑張ってる !!
当てはまらない
12%
12%
やや当てはまる
12%
とても当てはまる
28%
当てはまらない
150
(人)
どちらともいえない
51%
16%
14%
2%
0
50
100
150
200
(人)
やや当てはまる 35%
初対面の人とのやり取りが得意である
祖父母が遠方にいる
35%
祖父母と同居している
8%
祖父母の住まいが歩いて行ける
とても当てはまる
14%
祖父母の住まいが車で気軽に行ける
30
60
90
120
現在の住居がある地域
28%
27%
どちらともいえない
1%
0
6%
やや当てはまる
42%
祖父母がいない
29%
あまり当てはまらない
150
(人)
10%
まったく当てはまらない
0
夫の地元である
23%
私の勤務地である
20
40
60
80
100
(人)
頼ることができると思っていても、実際子育てとなると、まずは自分で何とかしようと
15%
0
60
と認識している人も多かったです。
10%
上記のどれでもない
40
「人に頼ることができる」
と自覚している人でも、同時に「困ったときに自分で抱えがち」
26%
私の地元である
20
Check!!
26%
夫の勤務地である
16
120
17%
まったく当てはまらない
どちらともいえない
10%
90
やや当てはまる
あまり当てはまらない
15%
ただし、祖父母がある程度
近くにいる場合に限られる!
60
とても当てはまる
あまり
おじいちゃん、
おばあちゃんも
頼りにされている!
30
困ったときに自分で抱えがちである
まったく当てはまらない
43%
祖父母との関係
0
祖父母が育児サポートをしてくれる
17%
2%
まったく当てはまらない
28%
41%
20%
あまり当てはまらない
とても当てはまる
どちらともいえない
20%
とても当てはまる
抱え込んでしまいがちなのかもしれません。
80
100
120
(人)
17
エピソード集
大変だったこと色々
こうして乗り越えた!
行動で
友だちの先輩ママに相談した。
生後2ヶ月で夫の転勤で実家から離れた土地で生活することになった。初めての子育てのうえ、
頼る人もいなかったので、
精神的にいっぱいいっぱいだった。
うつになりかけていたと思う。
子育て講座に参加し聞いたことを実践して
みた。
ママ友ができたのもよかった。
旦那がだめなひとで私が1人で子育てしました。子どものことなんて話しすらしませんでした。
第2子の時に上の子が赤ちゃんがえりがひどくて夜中泣き叫ぶのがしんどかった…
今は第3子を子育て中。親が認知症になり頼る人が全くいない…。
家事も子育ても全て自分でやらなきゃいけないので、寝る時間もない…。
食が細く、食べないので何を食べさせたら良いか分からない外食もあまりできない。
夫が1人で子どもを見る事があまりできないので、美容院に行けない。
まだ月齢が小さいので、連れ出せるような場所が少なく、
出掛けても交通機関の中でぐずられる恐怖か
らなかなか外出できません。
それゆえ当然家でふたりきりになってしまうことが多く閉塞感を感じること
があります。
パパは子育てに参加する意思はあるものの、仕事の疲れからか、休みも寝ていることが多く、
イライラを隠せない時間があります。
産後1ヶ月の間はほとんど家から出ず産まれたばかりの子供と向き合わざるを得なかった。旦那か実母と
しか会話せず、
テレビも見れず、泣いてばかりの子どもを抱っこし続けた…気がする。気が狂うかと思った。
夫が朝から深夜の仕事でほとんどおらず、生後2ヶ月くらいからはほぼ1人での育児。 義理の両親は近
くにおり、関係も悪くはなかったが会えばお互い気遣いをしてしまいあまり頼れなかった。
あまりに泣き
続ける子どもに、何度か大声出したりおしゃぶりをムリヤリくわえさせて睡眠をとったこともあった。
3∼4ヶ月がしんどかったです。
家事をしたくても1人でネンネできない子だったのでネンネ中はずっと抱っこをしていて、
できないことに
イライラすることがあった。義母が毎日のように会いに来るのが精神的にしんどかった。
バスに乗車中、
当時0歳だった子どもが泣いてしまった時に、乗客にうるさいといわれ途中でバスを降り
たが居場所がないと感じた。
よく泣く子で泣きやまなかった時に、誰かに通報されたようで児童相談所
が来たのがものすごくショックで、私も泣き続け、育児をする気力がなくなった。
いまだにその時のことを
思い出すと泣いてしまう。
里帰り出産をしたが、両親がまだ働いているため日中は1人で子育てをしなくてはならず、初めての子育
てなのでどうして良いか悩んでいる。家事をしなくて済むのは助かるが、
ぐずる子どもをどうやってあやす
かわからない。
また、子育て支援センターがあっても、行きにくいところだと車がないのでなかなか行けな
い。電話で問い合わせをするにしても、子どもがいつ泣くかとか思うと、電話もできない。
ガルガル 期がきて複雑な心境でした。友達の子どもと頻繁に喧嘩する時期もあって困りましたが、
負け
じと遊ばせていたらだんだん仲良くなってくれました。
主人の転勤で近くに親族もいない中での育児は大変ですが、支援センターなどに通い続けて友人がで
き、友人が困ったとき助けてくれたり、地域の子育て情報を教えてくれて助かりました。
引っ越して頻繁に
は会えなくなりましたが今でも仲の良い友人です。
実家の母が更年期になり2人目は里帰り出産ができませんでした。
でもなんとかなるもんです。使える支援をフルに使えば乗り越えられます。
18
妊娠中からお世話になっていた市の職員さ
んに電話して泣きながら話を聞いてもらい
ました。
とにかくいろんな窓口に行ったり集まりに
顔を出した。サークルに入り子育て仲間
を見つけ何かにつけ一緒に子育てした。
誕生日プレゼントは何もいらないから自由
な時間がほしいと夫にいって1日育児から解
放させてもらった。たった1日でこんなにす
っきりできるのかと驚いた。
何もかも嫌になり地元に帰りたい気持ちが爆発する度、
キャリ
ーケースを持ち出して最寄駅まで行き、
しばらくベンチでボー
ッとしてる内に落ち着いて家に戻る。要は実家に帰る真似をし
て、思い直して帰るということをしていた。
天気の良い日はお散歩し、
近所のおじいちゃんおばあ
ちゃんとお話したりして気
分転換した。
家事をあきらめ、今日はとこ
とん付き合ってあげようと気
持ちを切り替えたり、外に行
って気分転換したりした。
習い事を始め、強制的に外に
でる日を増やした。送迎バスが
近所まで来てくれるので、雨の
日でも行く気になれたし、
バス
で知り合ったママさんと交流
ができ、他の場所にも一緒に
出かけるようになった。
気持ちで
赤ちゃんが泣いている時間はとっても長く
感じるけど、永遠に泣いてしまうことはな
いんだと気付いた時、少し心の余裕が持て
るようになった。
子育てに対して、
自分の理想を大きく掲げ
ない方が自分自身も楽だと思う。3人の子
どもを育てているが、同じ親から生まれて
も本当に各々異なっている。
この子はこん
な感じなんだな∼とゆるい感じで接して
いくという感じかな?
ママ友ができ共感できることが
うれしい。
育児支援施設のスタッフの方と
何気ない会話をすることで癒さ
れた。
地域の赤ちゃん訪問の方と話した
り実母に来てもらったり、誰かと
話をするだけで少し楽になった。
子どもは叱りつけても解決しない、意外と
時間が解決してくれる場合がある。大変
だったが、
とにかく付き合うことにした。
助産師さんに悩みを聞いてもらい、育児の
大変さに寄り添ってくれたのも、気持ちが
前向きになれたひとつだと思う。
自分がイライラしてしまってどうしようもな
いときは手をあげたくないので、
1人トイレ
にこもったりして落ち着く時間を作る。
環境で
自然と寄り添える相手がいる環境で子育てが
できればいいなと思います(ご主人でも実母
さんでも、
ちょっと話した先輩ママさんでも、
出
産した病院でもとにかくどこでもです)。
産後の助産師さんの訪問で「赤ちゃん学級」
を教えてもらい参加してママ友ができた。
一歩を踏み出す勇気を持てば意外に道は開
けているものだと感じている。
アパートが新婚ばかりだったので子育てを
助け合えた。
支援センターなどに最初に足を運ぶのはハ
ードルが高いので、妊娠中に見学や登録す
る機会があれば良かった。
会社や学生時代の友人とは別に、新しい関
係を築け、助け合える人を見つけておくこ
とが大切だと思った。
市の産前産後支援ヘルパー
制度を思い出し、利用してと
ても助かった。
ただ、
妊婦自身
が入院したら制度は利用で
きないため、上の子の育児な
どで本当に必要な時にも制
度が使えるといいと感じた。
自身に余裕がないと追い詰めてしまいがち。
何とか余裕を持てるようにご主人に協力し
てもらったり、育児の間にリフレッシュでき
る時間を持ったり、
自分だけのことを考えた
りすることがとても大切だと思う。
19
ちょっと ?
違う
日本と外国の子育て事情
子育てのスタートは妊娠がわかった時から。
今、日本で注目されている
フィンランドの子育て支援。
お母さんにやさしい国ランキング
1位(注1)のフィンランドと
日本の子育て事情を見てみましょう。
注1=出典:母の日レポート2013,2014、
セーブ・ザ・チルドレン
妊娠がわかったら
【母子手帳交付】
妊婦中は
【妊婦健診】
【赤ちゃん訪問】
【乳児健診】
【親子交流】
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日 本
フィンランド
保健センター・市役所など
ネウボラ
個人または集団で交付。
最近は妊婦1人ずつにヒアリングを
したり、子育て世代包括支援センタ
ーで交付する自治体もある。
保健師(助産師)との面談の予約。
約1時間半の初回面談と健診。
母親の心身の健康状態、家族関係、
世帯の経済状況などをじっくり時間
をかけて対話をする。
産婦人科医院・助産院
初期・中期は約4週に1回。
第37週以
降は2週に1回、
必要な場合は毎週。
30分∼1時間かけて、早期リスク予
防や健康管理、
家族関係や子育ての
見通しを把握。本人が必要と感じて
いる情報やアドバイスを提供。
パート
ナーが同行することが多い。健診費
は無料。
妊娠初期∼中期4週毎、妊娠中期
は2週毎、妊娠後期は毎週。
健康状態の把握、検査計測、超音
波検査、保健指導など。
妊婦健診受診券または補助券が
交付される。
産婦人科医院・助産院
公立病院
産婦人科医院が多く、
助産院や自宅
出産もある。
入院期間は1週間ぐらい。
退院後の
「里帰り」
は1ヶ月ぐらいが多
いが、
最近は里帰りしない人も増えて
いる。
入院費用は40∼50万円(病院
や地域によっても違う)だが、
健康保険
加入の場合は国から出金育児手当て
金として42万円が補助される。
ほとんどの場合、本人が住んでいる
自治体が管轄する公立病院。
分 費は無料。
出産後の入院期間は
1泊∼2泊で自宅に戻り、
カップルで
協力して子育てが始まる。
保健センター
ネウボラ
1ヶ月健診は出産した病院。
2ヶ月頃ま
でに乳児家庭へ全戸訪問。
その後は
保健センターで集団または個別健診。
時期は、
4ヶ月頃、
11ヶ月頃、
1歳6ヶ月
頃、
3歳頃など自治体により違う。
生後1∼2週間で自宅へ訪問。1ヶ
月∼12ヶ月で約9回。内、家族対象
の総合健診は、4ヶ月、18ヶ月、4歳
(自治体によっても違う)。健診は個
別で時間は30分∼60分。
子育て支援センターなど
オープン保育園など
全国には約7,000か所の子育てひろ
ばがあり、
子育てサークルやサロン、
園
庭開放なども地域に多数ある。
オープン保育園や教会での親子が
集える場が多くある。
また子育てサ
ークルの活動も活発。
■5つのキーワードでとらえるネウボラ■ ※出典:高橋睦子(2015)「ネウボラ フィンランドの出産・子育て支援」 かもがわ出版
妊娠の届け出 大切な最初の一歩
全員対象 困る前につながる
個別対応 1人ひとりとの対話・面談
かかりつけの担当者 継続して信頼関係をきずく
専門性 サポートの質の保証
男性の育児休業取得率80%以上
「父親休業」
という最大54勤務日の休業取得が可能。
給与の70∼75%が支払われる。
イクメンという言葉はなく、
「手伝う」
のではなく父親として主体的に子育てをする。
ベビーカー
13の市で公共交通機関、電車、地下鉄、
バス、
トラムには、
ベビー
カー・車椅子専用スペースがあり、
0∼6歳までの子どもを乗せ
たベビーカーや車椅子の利用者は、大人も子どもも運賃が無料。
真冬の寒い時期でも街の中では、
ベビーカーをよく見かける。
プリスクール
情報共有
子どもが生まれたら
Finland
ネウボラとは、
フィンランド語で「助言・アドバイスの場」を意味します。妊娠から就学前まで、かか
りつけの専門職(主に保健師=ネウボラおばさん)が担当の母子および家族全体を継続的に寄り
添い支える制度の名称。そして、子育て家族本人たちにとっては身近なサポートが得られ、頼りに
なる地域の拠点です。妊娠を知った女性は、
まず地元のネウボラで最初の面談を受けます。
情報共有
出産は
Japan
ネウボラとは?
What’s Neuvola?
小学校に通う1年前の6歳児が受ける就学前教育。
授業は午前中のみ。以前は自由参加だったが昨年秋から義務化。
学習の基礎となるスキルや知識、能力を、年齢と能力に応じて
様々なかたちで身につけていく。遊びながら学ぶというのが大前提。
大学の授業料が無料
大学は全て公立で授業料が無料。
それに生活費援助が約月5百ユーロが受けられる。
私立大学はなく大学間のレベルの差はほとんどない。
高校卒業後すぐ大学に進学する学生ばかりでなく、
違う勉強をしたり
社会で仕事をしてから入学する学生も多く、
平均年齢は23才。
18歳になったら家を出て自立
子どもは18歳を過ぎると家を出て親と同居はしない。親も子どもの
独立を希望し、夫婦二人の静かな時間を過ごすのを望んでいる。
それぞれ独立した人間としてお互い干渉せず、
つかず離れずの関係
を維持しようとするが、
コミュニケーションは大切にしている。
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0歳児ママVOICE2015実行委員団体紹介
0歳児ママVOICE2015実行委員団体紹介
特定非営利活動法人 あっと
山口県山口市
地域の中で子育て支援を中心とした活動を行うとともに、子育て中の母親が活躍する場をつくることに
より、子育てから始まるコミュニティの創造や、子育てがハンデではなく、
アドバンテージになる社会づく
りを目指しています。
商店街の空き店舗で地域子育て支援拠点施設「ほっとさろん西門前てとてと」
を運営する他、子育て支
援者に向けた研修や、新たな子育てひろばの開設支援などにより、地域に密着した子育てひろばづくり
をサポートしています。
一般社団法人 ママプロぐんま
子育てしやすく、活躍しやすい群馬県を、子育て期の母親と地域住民の自助・共助を通じて、
うみだすこと。
・Line@「ぐんまの子育てコンシェルジュ
「」
・食育キッチン
・ハンドブックぐんまそだち
[高崎版]
・音楽活動「エミコネクション」
・ふるさとチャットカフェin たかさき
・わくわくキッズパーティー
●やまぐち子育て公益ポータルサイトあっとほーむ
http://attohome.org/
●フェイスブックページ
https://www.facebook.com/npoatto/
亀岡子育てネットワーク
京都府亀岡市
1998年から子育て当事者として
「子育て支援」
や
「親支援」
の活動を企画立案・運営しているNPOです。
「子育てがしやすいまちに」
なるようにと子どもを産み育てる中で、
当事者だからこそできること必要なこ
とをひとつひとつ実現してきました。
当事者の視点で子育て家庭のニーズに沿った支援を行い、子育てし
ている人にあったか∼い気持ちを届けること、子育てしている人の小さな声を行政や専門家・企業に届け
ることを継続して行っています。
・親と子のほっこりスペース
「ゆりかごひろば」
・ゆりかごひろば
「かめおか駅前」
・子育て応援メルマガ
「Gyuttoめ∼る」
・子育て応援情報誌「Gyutto」
・親子ふれあい教室「COCOいく」
・一時保育「あったかroom
『りとっぽ』」
・保育サポート
「あったかmam(マム)」
・産前・産後サポート
「うぃずmom」
・保育付き講座・講演会・イベントの開催
・女性の再チャレンジ事業
●団体公式サイト
http://gunmachiiku.com/
特定非営利活動法人 シャーロックホームズ
神奈川県横浜市
親子のつどいの広場や小学生の放課後事業などの居場所づくりと、
居場所に来られない人への情報支援事業に取り組み、誰もが住みやすい街づくりを目指しています。
・みんなが集まる
「シャーロックBABy」
サロン
・横浜子育て応援「ベイ★キッズ」
・横浜子育て情報スポット
「あ・の・ね」
K
・放課後キッズクラブ
am oka
e
全国のママたちから出産後の孤立した状況や孤独
な気持ち、
また直面する不安や悩みなど
「ママたち
の本音」
が寄せられました。
「しんどかった」
「助けて
と言えなかった」
「誰かと話がしたい」
という声も非
常に多くあり、私たちのするべきことを確信しまし
た。NPOならではのスピード感と柔軟性をもって改
善していきたいです。
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・クラウドソーシングの普及
・在宅でのスキルアップ
「テレワーク」
・子連れで学べる
「ママカレッジ」
・子連れ期を活かす
「ママアクション」
・子連れで遊ぶ
「あそびば」
地域で子育てサロンを運営しているため、
ママの声
をそれなりに聴いているつもりでした。
今回の匿名アンケートには、たくさんの驚きと気付
きをいただきました。
今後の事業活動に欠かせない貴重なプロジェクト
になりました。
ぜひ、読んでみてください。
そして、無理なく続けられる
サポートを一緒に考えましょう。
子育て支援の充実はハードの整備だけでなく、
ソフ
トの部分をいかに充実させることができるかが大き
なカギになると感じた、
そのソフトの充実はNPOだ
からこそできると思うので、
そこを強みに全国の子育
て支援団体とつながって子育てママの支援をしてい
きたい。
特定非営利活動法人
群馬県高崎市
●団体公式サイト
http://k-kosodate.net/
●フェイスブックページ
https://www.facebook.com/kameoka.kosodate/
「広場でのパーティー」
ママ友健診の様子
いつの時代も初めての子育てには不安がつきもの。
その不安を乗り越えた経験を、
いま子育てに奮闘し
ているママたちに伝えたいという思いがたくさん集
まりました。
このママたちの声を多くの人たちに届け、子育てが
しやすい社会になることを願っています。
●団体公式サイト
http://sherlock.jp
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