会 員 だ よ り 肌の色についての考察 和 田 皆様は白くなりたいですか、それとも黒くなりた いですか。私は今悩んでます。 肌の色は人を印象づける重要なファクターです。 祐 造(南甲弁理士クラブ) 丁で大学のグラウンドでひなたぼっこをし、黒さを 競ったこともありました。 決して黒光りをしたボディビルダーのような肌 S木S子さんというもう 70 すぎ(あるいは 80 ちか を目指していたわけではありませんが(あれは肌に く)の化粧品会社の女性社長が、大変な厚化粧を施 特殊な塗料を塗布するために黒光りするのであって、 し各種メディアに露出しては「おんなは美白よ」な 決して健康のために光り輝いているのでは無いと思 どと謳い、その亡き後もその影響力は未だ衰えてお います。ビルダーの会員の方がいらっしゃったらす りません。美白ブームはほんの一時期だけ流行った みません)、 「黒」=どちらかといえばよい、 「白」= 「がんグロ」 (死語です)との単なる歴史の中での勢 あまりよくない、というような図式がなんとなく 力争いということで片づけられるものなのでしょう あったような気がします。若かったからなのでしょ か。そうには思えないような気がします。 うか。 日の光に当たったこんがり小麦色の肌を美しい 他にも、日の光を浴びることで、体内の生活リズ と思うか、それともおしろいを塗ったような、歌舞 ムを正常化し、不眠などの不規則な生活リズムを解 伎役者のような真っ白透明感のある肌を美しいと思 消するというメリットがあります。蛍光灯などの光 うか、その判断基準は人それぞれ異なるもので大変 で代用できるのかははっきり分かりませんが、最近 分かりづらいものだと思いますが、日に当たること 不眠症の人が増えているというのは、人類が日の光 により体にどのような影響があるかはある程度科学 を浴びる生活から遠ざかっていることの一つの証な 的に解明されています。 のかもしれません。 近年の大気中のオゾン層破壊により、地表に降り 今の子供たちが大人になった頃には、紫外線など 注ぐ紫外線の量が急激に増加しております。その結 に対する防衛意識が今以上に強くなって日焼けを極 果、日の光に当たることは、ヒトの肌や細胞に大き 力避けるようになり、街を歩いても日焼けをしてる なダメージを与えることで良くないという話が広 人を見かけることは少なくなるかもしれません。昔 がってきております。 は日焼けした黒い人を見たときに、ネガティブなも オーストラリアでは、15 分間以上(その数値に臨 のを連想することは少なかったと思いますが、最近 界的な意義があるのかは未だ分かりません)日の光 はちょっと違ってきてるような気がします。黒すぎ の下では子供を遊ばせないという暗黙のルールが出 ると、あの人たぶんどっか悪いのよ、肝臓かどっか 来上がってきているそうです。 おかしいのよ、何よあの黒さは、人間離れしてるわ 一方、日の光に当たると、鉄分などが体内に吸収 ね、ちょっと怖いわなどと囁かれるかもしれません。 され、また体内の殺菌作用などにより(本当にそう そのように言われるのは、日焼けサロンなどで人工 いう話だったかどうかはっきり覚えておりません 的に日焼け出来る仕組みができたからという単純な が)体にとても良いというとても有りがたいお話を 理由では無いように思われます。20 年くらいたつと、 大学だったか高校だったかの体育の授業でいただい 「あの人白くてとっても健康そうね」などとなるの たことがございます。大学時代は、友達とパンツ一 でしょうか。 0 会 員 だ よ り この間テレビのニュースを見ておりましたら、子 ト・デメリットについていろいろ思いめぐらせてみ 供たちが外で遊ぶときには、ある幼稚園では必ず帽 ても結論といえる結論は出てきませんが、自分とし 子を被るそうです。しかも、その幼稚園で支給され ては、黒くても白くても、健康であればよいと思っ る帽子は、 “cap”にひだひだのついたもので、防災 ております。但し、どの程度日の光に当たれば健康 ずきんを彷彿させました。その帽子を被ると、顔面 なのかはやはり分かりません。また、程度がたとえ のみならず、首筋まで紫外線が直射するのを防止で 数値で示されたとしても、本当に信じられるものと き、紫外線から子供たちを守ることができるのだそ は思えません。例えば赤ワインを数十 ml 飲むと健 うです。 康だといわれておりますが、数百 ml 飲む人と飲ま 小さい頃、家にいないで外で遊んでらっしゃいと ない人はどちらが健康なのかなどの疑問もわいてき よく親に言われたものですが、これからは「外で遊 ますし、数十 ml の根拠は健康な人と不健康な人に んでらっしゃい」ではなく、 「危ないからおうちの中 アンケートをとったら健康な人の平均がそうなった で遊びなさい」と言うのでしょうか。 なんてことかもしれません。それほど気にしてる割 そうすると、体に良いのは、海よりも室内プール、 には君は黒いじゃないか、などというつっこみが聞 アウトドアよりもインドア、サッカーよりもお手玉 こえてきそうですが、結局気にしてたら何にもでき ということになってしまうのでしょうか。30 年後に なくなってしまうので半分諦め、なすがままに過ご は、プレステ2(もうそのころには無いでしょうが) しております。 で遊んでる子供の方が、海で遊んでる子供よりも健 自身の近況報告という内容からはほど遠くなっ 康だなんてことが当たり前になってくるかもしれま てしまいましたが、 紫外線をおそれずに子供たち (大 せん。ここまでくると嘘臭くなってきますが、上述 人たちも)が外で少なくとも 15 分は思いっきり遊べ した予測のいずれかが 30 年後に現実のものになっ る紫外線防止グッズが発明されることを祈念して筆 ている可能性はありえないとは言い切れません。 をおかせていただきます。 このように、日に焼けることについてのメリッ 0
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