序 章 序 章 観光基本計画策定の趣旨 観光基本計画策定の趣旨 1.出雲市が観光振興に取り組む意義 序 章 (1)出雲市の経済的な自立のために 観光における宿泊、飲食、移動、買物、施設利用などにより消費が生まれます。これら の消費は単に宿泊施設、観光施設、交通事業者などの限定された業種にとどまらず、 食材を提供する生産者、商品を加工する加工業者、一般商店などの多くの業種に間接 的な波及効果を与えます。国土交通省が実施した「旅行・観光産業の経済効果に関す る調査研究7 」によると、2006年の旅行消費額は、23.5兆円でその生産波及効果は 52.9兆円と推計されています。この生産波及効果は、国内生産額949.1兆円の5.6%に あたります。 このように、観光産業は、地域外の人たちに対し、製品・サービスを提供し対価を得る 産業であり、交流人口の拡大により地域内の経済活性化を加速させ、定住人口の増加 の厳しい中で、今後、重要な役割を担うものといえます。また、他業種と横断的に組合わ さる複合産業であり、雇用の創出、住民所得の増大など地域への経済波及効果は大き いものがあります。 (2)全市民をあげた魅力ある地域づくりのために 出雲市には、出雲大社をはじめとする歴史・文化資源、海、湖、山等の自然資源とそこ でのレクリエーション資源、郷土料理や年中行事等生活文化的資源など多様な地域資 源があります。このような多様で地域独自の資源を活用することが、地域外からの誘客 につながります。観光による地域づくりを行うには、地域が有する資源を掘り起こし、 その 魅力を磨きあげるということから始まり、地域の資源を見直す格好の機会になります 。 さらに、 そうした資源を持続的に活用していくことにより、地域資源を保存・継承していく ことも可能にします。 また、地域住民にとって普段気がつかない地域資源も、地域外から訪れる観光客が 大きな関心を寄せ、私達は、 その価値を再認させられるケースもしばしばあります。また、 住民自らが地域の魅力を発見し、観光客に提供し共感を得ることもあります。 観光は、観光客との交流により、住民の地域への意識高揚やイメージの向上、 さらには、 地域に対する愛着と誇りの醸成につながります。 2 観光基本計画策定の趣旨 2.計画期間 序 章 本基本計画の期間は、平成21年度( 2009 )から平成30年度( 2018 ) までの10年間と します。なお、計画策定後は、進捗状況の把握に努めるとともに、観光を取り巻く社会経 済情勢の変化などにも対応しながら、必要に応じて計画内容の見直しを行うこととします。 3. 計画の構成 本基本計画の構成は、以下のとおりです。 序章:観光基本計画策定の趣旨 計画をたてる上での前提として、計画の背景、 目的、位置づけ、期間、構成を示しています。 第1章:出雲市観光の現状と課題 出雲市の歴史や統計データなどをふまえ、 現状と課題を整理しています。 第2章:計画の基本方針 現状と課題をふまえ、計画の目標、基本方針を たてています。 第3章:計画推進施策 目標・基本方針を実現していくための 具体的な施策をたてています。 第4章:重点施策 (リーディングプロジェクト) 施策のなかで、最初に重点的に取り組む施策を 示しています。 第5章:エリア別施策 各施策の空間的な位置を確認するための エリアを図示しています。 第6章:計画の進行管理 計画を進めていくための主体や体制、 実施時期を示しています。 (上位・関連計画) (国の方針・計画) 観光立国推進基本法(H18) 【21世紀出雲神話観光大国の創造】 施政方針 21世紀出雲のグランドデザイン(H17) 21世紀出雲神話観光大国の建設促進条例(H17) 出雲市観光 基本計画 観光立国推進基本計画(H19) (県の方針・計画) しまね観光立県条例(H20) 21世紀出雲「神在月」文化振興条例(H19) など 施策の実施・計画の進行管理 市民、行政、観光関連団体、観光関連事業者、民間関連事業者 3
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