第1章 基本的な8つの視点 第1章 基本的な8つの視点 次世代育成支援対策推進法(平成15年法律第120号)第7条第1項の規定に基づく行動計画策定指 針では、8つの視点が上げられています。 視 点 行 動 計 画 策 定 指 針 要 約 子どもの視点 我が国は、児童の権利に関する条約の締約国としても、子 どもにかかわる種々の権利が擁護されるように施策を推進 することが要請されている。このような中で、子育て支援サ ービス等により影響を受けるのは多くは子ども自身である ことから、次世代育成支援対策の推進においては、子どもの 幸せを第一に考え、子どもの利益が最大限に尊重されるよう 配慮することが必要であり、特に、子育ては男女が協力して 行うべきものとの視点に立った取り組みが重要である。 子どもの幸せを第一に考 え、子どもの利益が最大限に 尊重されるよう配慮する支 援。 次代の親づくり という視点 子どもは次代の親となるものとの認識のもとに、豊かな人 間性を形成し、自立して家庭を持つことができるよう、長期 的な視野に立った子どもの健全育成のための取り組みを進 めることが必要である。 子どもは次代の親となるも のとの認識のもとに、長期的 な視野に立った子どもの健全 育成のための取り組み。 サービスの利用 者の視点 核家族化や都市化の進行等の社会環境の変化や国民の価 値観の多様化に伴い、子育て家庭の生活実態や子育て支援に 係る利用者のニーズも多様化しており、また、農林水産業等 の個々の業種ごとの家庭の特性を踏まえることも必要であ ることから、次世代育成支援対策の推進においては、このよ うな多様な個別のニーズに柔軟に対応できるように、利用者 の視点に立った柔軟かつ総合的な取り組みが必要である。 多様な個別のニーズに柔軟 に対応できる、柔軟かつ総合 的な取り組み。 社会全体による 支援の視点 次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てにつ いての第一義的責任を有するという基本的認識のもとに、国 および地方公共団体はもとより、企業や地域社会を含めた社 会全体で協力して取り組むべき課題であることから、さまざ まな担い手の協働のもとに対策を進めていくことが必要で ある。 保護者が子育てについての 第一義的責任を有するという 基本的認識のもと、社会全体 で協力する取り組み。 全ての子どもと 家庭への支援の 視点 次世代育成支援対策は、子育てと仕事の両立支援のみなら 子育てと仕事の両立支援の ず、子育ての孤立化等の問題を踏まえ、広くすべての子ども みならず、子育ての孤立化等 と家庭への支援という観点から推進することが必要である。 の問題を踏まえ、広くすべて の子どもと家庭への支援。 地域における社 会資源の効果的 な活用の視点 地域においては、子育てに関する活動を行うNPO、子育 てサークル、母親クラブ、子ども会、自治会を始めとするさ まざまな地域活動団体、社会福祉協議会やベビーシッター等 のさまざまな民間事業者、主任児童委員等が活動するととも に、高齢者、障害者等に対するサービスを提供する民間事業 者等もあるほか、子育て支援等を通じた地域への貢献を希望 する高齢者も多く、加えて森林等の豊かな自然環境や地域に 受け継がれる伝統文化等もあることから、こうしたさまざま - 15 - 地域活動団体、民間事業者、 地域への貢献を希望する高齢 者、伝統文化等さまざまな地 域の社会資源を十分かつ効果 的に活用する取り組み。 第2部 計画の基本的な考え方 な地域の社会資源を十分かつ効果的に活用することが必要 である。 また、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第48条 の2および第48条の3の規定を踏まえた児童養護施設等 および保育所の活用や、児童館、公民館、学校施設等を始め とする各種の公共施設の活用を図ることも必要である。 サービスの質を高めるため には、適切なサービス供給量 を把握し、確保に努めなけれ ばならない。そのために、人 材の資質の向上と情報公開や サービス評価等に取り組む。 サービスの質の 視点 利用者が安心してサービスを利用できる環境を整備する ためには、サービス供給量を適切に確保するとともに、サー ビスの質を確保することが重要である。このため、次世代育 成支援対策においては、サービスの質を評価し、向上させて いくといった視点から、人材の資質の向上を図るとともに、 情報公開やサービス評価等の取り組みを進めることが必要 である。 地域の特性の視 点 地域の特性に準じた利用者 都市部と農山村の間の相違を始め、人口構造や産業構造、 さらには社会資源の状況等地域の特性はさまざまであり、利 のニーズ、および必要とされ 用者のニーズおよび必要とされる支援策も異なることから、 る支援に対応した地域主体の 次世代育成支援対策においては、各地方公共団体が各々の特 取り組み。 性を踏まえて主体的な取り組みを進めていくことが必要で ある。 - 16 -
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