平成25年度 常磐大学・常磐短期大学 「海外研修 C(イギリス)」報告書

2 014
平成25年度 常磐大学・常磐短期大学
「海外研修 C(イギリス)
」報告書
ENGLAND 2014
2013
(平成25)年度
常磐大学・常磐短期大学
『海外研修 C(イギリス)
』
目 次
・イギリス研修のあらまし………………………………………… 2
・日 程…………………………………………………………… 3
■ 研修目的
①ホームステイを体験し、その家族や地域の人々
と密に交流することによって、日常生活をとおし
て異文化理解を深めながらコミュニケーション
能力を養う。
②国際共通語としての英語の運用能力向上のために、
イギリスの語学研修機関において授業を受ける。
③日本とイギリスとの文化の違いに関して、興味
・2013年度「海外研修 C(イギリス)」履修者… …………… 3
・英国公立チチェスターカレッジ紹介………………………… 4
・研修カレンダー………………………………………………… 5
・Chichester 巡り………………………………………………… 6
・イギリス探訪…………………………………………………… 10
・それぞれのイギリス……………………………………………… 13
のあるテーマを各自がひとつ選び、現地で自らリ
サーチをすることにより、英語圏地域研究の一助
とする。
イギリス研修のあらまし
■ 目的達成のための実施方法
①イギリス Chichester 市内の家庭に 1 名ずつ滞在
する。滞在の条件として、朝食・夕食・個室が提
供される。家族のプロフィール(家族構成、年齢、
職業、趣味など)が出発前に各学生のもとに届け
られ、家族状況を把握する。
常磐大学の授業科目として開講されている『海外研修 C(イギリス)』は、
常磐大学の全学部、および常磐短期大学の全学科の学生が受講できます。研
修目的を達成するために、各学生がひとつの家庭に滞在し、3週間の語学研
修を受けながら、
自らのテーマについても調査を行っていきます。さらに、チチェ
スターカレッジでの研修終了後、全員で古いイギリスを残す村コッツウォル
②イギリス Chichester 市内の Chichester College
で、ひとりひとりに合った効果的な授業を受ける。
(
1 日 3 レッスンを 3 週間、
合計45レッスン+文化活動15レッスン。
)
③事前研修において各自が日常生活に密着した課題
を決定し、活動計画を作成し、それに基づいて現
地でフィールドワークを行い、帰国してからレ
ポートにまとめ、「報告書」を作成する。
テーマ分野例:歴史/生活文化/教育/政治/経
済/家庭/スポーツ/社会制度
■ 実施要項
①研修機関:Chichester College
イギリス、チチェスター市
②研修期間:2014年 2 月10日(月)
〜 3 月 6 日(木)25日間
③引率教員:中西 貴行(人間科学部 准教授)
このプログラムを修了した者には、C h i c h e s t e r
Collegeの修了証(Certificate)とともに、常磐大学
生には基盤スキル科目または自由科目として2単位、
常磐短期大学生には学内科目等履修として2単位が
認められます。
ズ、シェイクスピアゆかりの地、ストラットフォード・アポン・エイボン、
首都ロンドンを訪れて、現地の専門家やガイドのレクチャーを受けて研修を
終えます。
2014 ENGLAND
■ 日 程
月 日
現地時間
行 程
2/10(月)
20:00
常磐大学に集合、羽田空港近隣ホテルへ 【ホテル泊】
2/11(火)
06:35
羽田空港発、JL 7083便にて空路、ロンドンへ
10:10
ロンドン(ヒースロー空港)着後
送迎バスでチチェスターへ
2/12(水)
チチェスター カレッジにて語学研修
〜
(ホストファミリー宅に滞在)
2/28(金)
3/ 1(土)
学 部
学科・専攻
学年
名 前
1
短
大
キャリア教養
1
五 味 春 陽
2
短
大
キャリア教養
1
合 木 春 菜
3
短
大
キャリア教養
1
坂 上 友 理
4
人
間
コミュニケーション
2
星 遥 佳
5
人
間
コミュニケーション
2
吉 成 美 里
6
人
間
コミュニケーション
2
佐 藤 梓
7
人
間
コミュニケーション
2
佐 藤 汐 織
8
人
間
心
理
2
藤 田 曜
9
人
間
心
理
2
武 川 未奈子
10
国
際
経
営
2
新 田 愛 実
11
国
際
英
語
1
秋 田 さとみ
米
【チチェスター泊】
朝
朝:チチェスター カレッジ集合
その後、英国国内研修へ
◎コッツウォルズの村見学(途中昼食)
■ 2013年度「海外研修C(イギリス)」履修者
NO
【チチェスター泊】
夕刻
市内レストランにて夕食
【ストラットフォード・アポン・エイボン泊】
3/ 2(日)
朝
ホテルにて朝食後研修へ(途中昼食)
◎アン・ハサウェイの家見学
◎シェイクスピアの生家見学
◎ウォリック城見学
夕刻
市内レストランにて夕食
【ストラットフォード・アポン・エイボン泊】
3/ 3(月)
朝
ホテルにて朝食後、ロンドンへ移動
◎ブレナム・パレス見学
ロンドン到着~ホテルチェックイン
※各自テーマ別研修
夕刻
ホテルにて夕食
【ロンドン泊】
3/ 4(火)
朝
ホテルにて朝食
終日:各自テーマ別研修
夕刻
ホテルにてパーティー
【ロンドン泊】
3/ 5(水)
朝
ホテルにて朝食後、
出発まで各自テーマ別研修
15:50
ロンドン(ヒースロー)空港へ
19:00
JL 402便にて空路、帰国の途へ
【機内泊】
3/ 6(木)
16:00
成田空港着
17:30頃
成田空港発、バスにて常磐大学へ
19:30頃
大学到着~解散
ENGLAND 2014
英国公立チチェスターカレッジ
College
チチェスター・カレッジは1964年に国立のカレッジとして設立され国内の学生だけでなく、留学生にもバラエティー
に富んだコースと質の高い教育を提供しています。
また、国際的な評価を得ており、1999年に留学生に対するサポートを評価され、ブリティッシュ・カウンシルの
Beacon Award を受賞しました。Beacon Award とは、その年の留学生に対して教育および生活支援の質が最も優れて
いると評価されたカレッジに授与されるものです。他にもエリザベス女王から最高の賞を授与されています。
現在では、世界80 ヶ国から2,500人ほどの留学生がこのカレッジで学習しています。
The Chichester Campus Map
1 Woodlands Hall of Residence
2 New Hall of Residence
3‘Coasters’Food Court
P
4 Student Union
5 Learning Resources Centre
6‘Stop’n Shop’
7
P
7 Busy Body’s Fitness Centre
P
8
8 International Centre
9 All Weather Sports Pitch
Tennis Courts
5
6
9
◦創 立:1964年
◦学生数:15,000名
◦留学生数:世界80 ヶ国より約2,500名
10
◦ EFL(英語コース)参加者:約400名(2002年)
◦ EFL 1 クラスの平均学生数:約15名
◦ EFL のレベル分け:6段階
◦ EFL コース内日本人学生数:15%
◦施 設:図書館、メディアセンター、学生食堂、学生寮、保健室、託児所、理容所、
運動場、スポーツクラブ等
◦宿 泊:ホームステイ、学生寮、アパートなど宿泊施設の紹介を行います。
2
1
4
3
P
2014 ENGLAND
TOKIWA UNIVERSITY ENGLISH LANGUAGE PROGRAM 2014
Week 1
Sun 9 Feb
Mon10 Feb
Tue 11 Feb
Wed 12 Feb
Thurs 13 Feb
Fri 14 Feb
Sat 15 Feb
09.15-
The flight was canceled
10.10
English
English
English
Full day
12.30
due to heavy snow
Arrive at
Lessons
Lessons
Lessons
excursion
Heathrow
to London
14.00
Visit to
English
Free
Induction
the City of
Lessons
Afternoon
and
Brighton
Orientation
16.0018.00
Transfer to
host families
Week 2
Sun 16 Feb
Mon 17 Feb
Tue 18 Feb
Wed 19 Feb
Thurs 20 Feb
Fri 21 Feb
09.15-
Free day
English
English
English
English
English
Free day
12.30
with host
Lessons
Lessons
Lessons
Lessons
Lessons
with host
family
Week 3
Sat 22 Feb
family
Old
English
Visit to the
English
English
Bosham-
Lessons
historic
Lessons
Lessons
Traditional
town of
Cream Tea
Winchester
Sun 23 Feb
Mon 24 Feb
Tue 25 Feb
Wed 26 Feb
Thurs 27 Feb
Fri 28 Feb
09.15-
Free day
English
English
English
English
English
Depart
12.30
with host
Lessons
Lessons
Lessons
Lessons
Lessons
09.00
Visit the
English
Visit to
English
Certificate
historic
Lessons
Brinsbury
Lessons
Ceremony
family
dockyard at
campus-
Portsmouth
tour of the
facilities
Sat 1 March
ENGLAND 2014
Welcome to Chi
チチェスターカレッジについて
月、水、金は 9 : 15〜10 : 45、11 : 00〜12 : 30の午前中授業
火、木は午後に13 : 30〜14 : 45、15 : 00〜16 : 15までの一日
授業
休憩は15分あり、ゆっくり休憩できます。
3 週目の水曜日には Chichester College のもう一つのキャ
ンパスである Brinsbury Campus に見学に行きました。そこ
では農業科の人たちが馬やアルパカ、昆虫、爬虫類など色々な
動物たちを飼育しています。普段見ることが出来ない動物など
チチェスターカレッジの玄関
3週間このチチェスターカレッ
ジで色々な国の人たちと勉強し
ました。クラスによっては宿題
もたくさん出ます。
クラスは多国籍
クラスは 習 熟 度 別 に分か れ 、
それぞれ の学力に合った授業
を受けました。
スペイン やフランス、 カ
タール、ブラジルなど色々
な国 の人たちとコミュニ
ケーションを取ることが出
来たよ。
を見るとこが出来て、とても貴重な体験が出来ました。
2014 ENGLAND
chester College
学 食
学校内にはイギリス料理を味
わうことが出来る食堂や、日
本にもあるサブウェイがあり、
とてもおススメ。コンビニの
様なお店もあるよ。
・筆記用具
持ち物
・ノート
・ファイル
・辞書
・水筒(あると便利)
Brinsbury
Campus
の持ち物
・汚れてもいい服
・捨ててもいい靴
・カメラ(撮影不可な場所もある)
授業の合間
授業はしっかり受けて、休
憩中はお菓子を食べながら
おしゃべり。柿ピーはアラ
ブ人に大好評!
放課後
放課後は学校の敷地内でテニス
も出来るよ。他にもロッククラ
イミングやバスケなど様々なス
ポーツが出来るよ。
ENGLAND 2014
15
19
10
12
2
18
26
20
21
25
22
14
5
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24
3
17
11
13
1
16
7
9
6
8
4
❶ Chichester College
❷ 郵便局
❸ 換金所
❹ Chichester Station
〈スーパー〉
❺ MARKS&SPENCER
❻ TESCO
❼ Iceland
❽ Waitrose
〈カフェ&レストラン〉
❾ Knife&Fork
STARBUCKS
NERO
THE SWALLOW BAKERY
THE BUTTERY
ASK
PASTY
MAISON BLANC
〈パブ〉
Nags
THE DOLPHIN&ANCHOR
THE Old Cross
〈ショッピング〉
本屋
アンティークショップ
National trust
H&M
NEW LOOK
Accessorize
Monsoon
2014 ENGLAND
Chichester Information
チチェスターインフォメーション
大聖堂から見た街の景色
チチェスター大聖堂
Chichester Cathedral
カフェ,本屋、雑貨屋
などがある。
日本とは違ったスタイ
ルの建物が並んでい
て,歩いているだけで
おしゃれな気分に♪
昼下がりの街を散歩
ギターの弾き語りや
サックス四重奏な
ど、様々なスタイル
の音楽を聴くことが
できる。
チチェスター駅
切符は、複数人や往復
で買うと安くなるこ
とも。
チチェスター大聖堂は、約900年の歴史を持っている。シャ
ガールのデザインしたステンドグラスや、作曲家ホルストの墓
がある。朝や夜のお祈りの時間には聖歌隊の歌声を聴くことも
できる。敷地内にはカフェやショップもあり、気軽に出入りで
きる場所になっている。
wagamama
ここでは日本料理を食べることができ
る。ラーメンや丼ぶりなどがあった。こ
の写真はチキンラーメン。値段は少し
高め。地元の人がたくさん訪れていた。
NAGS HEAD(PUB)
ローストビーフ・ターキー・チキンが
食べ放題。目の前で肉を切り分けて
くれる。飲み物はカウンターで注文。
BULMERが飲みやすかった。(お酒は
18歳からOK)
Cream Tea
チチェスターから車を使って約20分で
Boshamという海沿いの街に行き、ス
コーンと紅茶のセット「Cream Tea」を
楽しんだ。
10
ENGLAND 2014
Sherlock
Holmes
Museum
s
King's Cros
Station
キングスクロス駅
3
飛び込みたい9と 番線
4
Baker
Street
シャーロック・ホームズ博物館
( The Sherlock Holmes Museum )
シャーロック ・ ホームズファン(シャーロキアン)にはぜひ行っ
てほしい場所です!ミュージアム脇にグッズショップがあり、小物
から DVD、あの探偵帽までたくさんのグッズがそろえてあります。
ここでチケット(入場料£ 8 )を買い、いよいよベイカー街221 b 番
地に!中は映画で見るよりも小さく感じられ、実際に使っていた物
が展示されています。シャーロックが事件で使っていたものなど、
物語を知っていればもっと面白いかもしれません。事件での有名な
シーンは蝋人形になって展示してあります。さあ、あなたも、ホー
ムズワールドに飛び込め!
Buckingham
Palace
Sherlock Holmes
Museum
Harrods
Knightsbridge
Buckingham
Palace
Green Park
Harrods
ハロッズ ( Harrods )
1849年創業の老舗デパートで、日本では三越などの百貨店で商品が
取り扱われている一流ブランド。店舗総面積は1万8000㎡と、その広
大さに圧倒されます!迷子になります!
この Harrods は、
実は『くまのプーさん』と深い縁があることは知っ
ていますか?主人公のクリストファー・ ロビンは Harrods のテディベ
アをプレゼントされたという設定になっているのです。そんなプーの
兄弟たちをおもちゃ売り場にて発見。£ 15前後で GET しました!
2014 ENGLAND
eum
British Mus
大英博物館( British Museum )
大英博物館には約800万点もの品が収蔵されていて、なんと入場
無料。博物館好きは1日過ごすことが可能。その中でも有名なのは
ロゼッタストーン、アテネのレリーフ、そしてミイラ! 3つの言語
が彫られたロゼッタストーンの展示前には人だかりが絶えないほど
の人気。アテネのレリーフ(浮彫)はアテネの人々の生活を物語の
様に描いています。エジプトゾーンの二階には大量のミイラが、人
間以外にも猫や魚などのミイラが見られ、とても迫力があります。
al
The Nation
Gallery
King’s Cross
St. Pancrass
Harry Potter
Holborn
British Museum
National Gallery
Borough
Market
London
Bridge
Borough
Market
バラ・マーケット( Borough Market )
London Bridge 駅のすぐそばに位置する高架下のマーケット。様々なジャンル
のフードが立ち食いできるほか、お菓子やパンにチーズから、野菜や生鮮食品ま
で、ありとあらゆるグルメが楽しめる、地元民・旅行者ともに大人気のスポット。
ただし!おいしいものばかりだけど、生のオイスターなど食中毒になる恐れのあ
るものは避けたほうが良さそう・・・。
オイスター
イギリスでは牡蠣を一年中食べることができ、
ロンドンでも新鮮な牡蠣を食べることができる。
牡蠣は注文後殻を開けてもらい立ち食い!レモ
ンをかけても良し!玉ねぎやハーブ、スパイス
の入ったビネガーをかけるのも良し!平牡蠣と
日本でも採れる真牡蠣の2種類があります。
11
12
ENGLAND 2014
Brighton
Brighton には、休日でも Chichester Station
から鉄道を利用して一時間半ほどで行けます。
切符はグループで買うととってもお得 !!
Brighton の浜は砂ではなく小石でした。
Winchester
イングランド最大級の
大聖堂である
ウィンチェスター大聖堂。
入場料は£4。
アルフレッド大王の像が
道の真ん中にドーン!と
建っていました。
イギリスの文豪、シェイクスピア
Stratford-upon-Avon
の生まれた家(中央の写真は彼が生まれた
ベッド)と、右下は母のメアリー・アーデン
の家、そして左は妻のアン・ハサウェイの家
を見学。アンの庭には
月のオブジェがありました。
2014 ENGLAND
Portsmouth
Cotswolds
アウトレットで shopping をしたり、
風景を撮ったり、ドーナツを食べた
りしました。
Bourton on the
Water Village にある
美しい川として知られる Windrush。
ウォリック城は昔の戦争で身を
守るために作られた建物。城の
見張り台で撮った写真です。
Blenheim Palace
パレス(宮殿)という名前ではありますが、王宮では
なく、モールバラ公爵家が代々暮らしてきたイギリス
貴族の館です。また、世界遺産にも登録されています。
ちなみに、宮殿の中は日本人のガイドさんが案内して
くれます。
13
14
ENGLAND 2014
それぞれのイギリス
d
n
a
l
g
n
E
m
o
fr
t
r
o
p
e
r
Ea c h
生まれてはじめての英国
短期大学キャリア教養学科 1年 五味 春陽
今回の研修で自分の英語力のなさを嫌というほど痛感したが、
ジェスチャーや相手の表情を読み取りながら会話したら、意外
とノリでやっていくことができた。ホストファミリーをはじめ、
私がイギリス研修に参加しようと思ったきっかけは、見聞を
クラスメートや現地の方々など、私の未熟な英語に耳を傾け、
広げたいと思ったからだ。私は高校の修学旅行でハワイに行っ
一生懸命理解しようとしてくれた。私は多くの人に助けられ、
た際、2日間ではあったが友達と4人でホームステイをした。
いろいろなことを学ぶことができた。
それまでは、外国なんてただの憧れでしかなかったが、その時
私は短大生で、すでに就職活動が始まっていて忙しい時期で
に感じた身振り手振りなどいろいろな手段を使ってコミュニ
はあったが、今回のイギリス研修では日本では体験できない経
ケーションをとれた喜び、また初めて見る他国の風景にとても
験をたくさんし、いい想い出を作ることができてよかった。ま
感動し、実際にアメリカの文化に触れるという貴重な体験した
た、自分自身を見つめなおすいい機会になった。機会があれば、
ので、今度は伝統あるヨーロッパの文化を実際に体験し学びた
またイギリスに行きたいと思う。
いと思い、イギリスに行く決心をした。
しかし、いざ出発日が近づくにつれ、新しい生活環境につい
ていけるか、3週間もの間ホームステイをうまくやっていける
異国の人達との出会い
短期大学キャリア教養学科 1年 合木 春菜
か、授業についていけるかなど、どんどん不安ばかりが増して
いった。しかし、約12時間の飛行機の旅を終え待っていてくれ
私は、短大での生活は短いので少しでも充実して過ごすため
たのは、明るく優しいホストファミリーだった。ホストファミ
にも、国際文化研修には絶対参加すると決めていた。そのため、
リーは、母親と息子の二人暮らしをしていた。本来ならば、私
今回のイギリス研修をとても楽しみにしていた。初めての海外
から積極的に声をかけてコミュニケーションを取らなければな
ということで、期待と不安もあった。出発するまで、30年に一
らなかったが、不安と緊張でうまく言葉が出てこなかった。し
度という大雪などの影響のため、空港で長時間待つなど大変
かし、相手からどんどん話しかけてくれて、いつの間にか自然
だったが、無事に目的地までたどり着くことが出来たので安堵
と不安や緊張がなくなり、安心して3週間過ごすことができた。
感を覚えた。
二人暮らしにもかかわらず、家にトイレが3つとシャワーが2
私がこのイギリス研修で得たことは、コミュニケーション力
つあり驚いた。ホームステイでは食事はもちろん、一緒にテレ
と表現力の大切さである。初めてのホームステイではそこで一
ビを見たり、宿題でわからないところを聞いたり手伝っても
緒に暮らす新しい家族に出会った。英語だけで会話をしなけれ
らったり、テレビゲームをして楽しんだりした。とても居心地
ばならないため、そこで3週間近くの生活が出来るかどうかと
良くて過ごしやすく、3週間はあっという間だった。
ても不安だったが、ホストマザーが学校まで迎えに来てくれて
日本の大学での授業は、あまり積極的に手を挙げて発言する
からは期待に変わった。お父さんとお母さんと娘さんの3人家
人は少なく、先生に指名されてから答える人が多いが、チチェ
族で、犬が2匹いた。しかし、娘さんはロンドンで一人暮らし
スター大学にいたフランスやスペイン等の他国の学生は、先生
をしていたため、一度しか会えなかった。日本からのおみやげ
に指される前に思ったことを発言し、わからないことがあれば
として、着物を着た女の子の人形や犬の置物や掛け軸を持って
直ちに聞いていて、圧倒されることが多かった。
行った。それを見たホストファミリーは、とても喜んでハグを
3週間という短期間だったので、あまり英語力は向上したと
してくれた。また、2人が作ってくれた手料理は日本に持って
は思えないが、いろいろと感じたこと、得たこと、学んだこと
帰りたいほどおいしかった。学校から帰宅してからは、一緒に
があった。一つ目は、英語に対するモチベーションが上がった
オリンピックを観たり、会話をしたりして、3週間近くの生活
ことだ。これからは授業の時以外にも英語を聞く時間を増やし、
はあっという間に過ぎっていった。とても温かみのある家族に
意欲的に英語の勉強に励みたいと強く思う。二つ目は、英語が
出会うことが出来たので良かった。ホームステイは、英語が出
できるできないに関係なく、コミュニケーションをとるうえで
来ないといけないと思っている人もいるかもしれませんが、話
最も大切なことは、言葉を伝えようとする強い意志だと思う。
そうと思う気持ちと表現力で、私は乗り越えることが出来た。
2014 ENGLAND
大学では異国の人との出会いがあった。毎日皆でメインレセ
シンプルな料理法でした。中でも一番驚いたことは、
「リンゴを
プションに集まって、教室へ移動した。それぞれレベルにあっ
買ってきたから食後に食べよう」と言われたので、日本で当た
たクラスに入ることが出来るため、授業についていけないとい
り前にやっているように皮を剥いて食べやすい大きさに切る、
うことはなかった。私のクラスにはカタール人やフランス人や
ということをホストマザーの前でやったところ「 It’
s a nice
スペイン人がいた。国によって英語の発音が違い、聞き取るの
idea!」と驚かれて、その反応に私も驚きました。それからは、
が難しかった。しかし、授業の内容はゲームやリスニングやペ
休日のお昼に友達をよんで一緒に日本食を作ったり、逆にホス
アワークを含め、中学校で習った文法だったので、復習感覚で
トマザーがお昼を作ってくれて友達を招待して一緒に食べたり
また勉強することが出来たので良かった。また、異国の人と会
と、イギリスでの食文化を大いに楽しみました。また、イギリ
話をしたり、先生に質問したりと積極的に話しかけようとする
スでの食事はどれも美味しく、イギリス料理は不味いという考
コミュニケーション力と英語力を身に付けることが出来た。異
えはまったくの思い込みだったのだと実感しました。
国の人は、話す人の目をきちんと見ていて、疑問を感じたら、
他にも学校帰りにお使いを頼まれてスーパーに寄って帰った
先生にすぐに質問をしていた姿を見て、日本人のようにあまり
り、ご飯を食べながらオリンピックを見たり、お互いに好きな
シャイではないのかなと感じた。
音楽の話などをして、ホストマザーと本当に充実した楽しい時
今回は初めての経験や出会いがあり、結果とても充実した生活
間を過ごしました。その中で私が最も思い出に残っていること
を送ることが出来た。自分達で電車や念願の2階建てバスを使っ
は、ホストマザーとオリンピックを見ていたときのことです。
てBrightonという町にいったり、自主研修のロンドンではタク
私は日本のフィギュアスケートの結果が気になり、空いた時間
シーに乗ったりと観光を楽しんだ。また、友達のホームステイ先
はずっとテレビを見ていました。しかし、ホストマザーはス
に行ってハンバーグを作ったり、お昼やディナーをご馳走になっ
ポーツがあまり好きではないようで、初めは私が見ているから
たりした。12時間という長時間のフライトのため、就職してから
一緒に見ているという感じでした。ですが、一緒にテレビを見
はなかなかヨーロッパ諸国へは行けないと言われている中、今回
始めて数日経ったとき、ホストマザーに「スケートって面白い
は参加出来て本当に良かったなと思った。ここには書き切れない
のね、あなたと生活してから私もスポーツに興味が湧くように
出来事がまだたくさんあるが、この報告書を読んで是非、常磐短
なったわ」と言われ、私は本当に嬉しかったです。たとえ国や
大の学生にも参加してもらえたらいいなと思う。
文化が異なっても、気持ちや考えは伝わるのだと知りました。
今回のイギリス研修で今までよりも海外を近くに感じること
英語は出来なくとも生活は出来る
短期大学キャリア教養学科 1年 坂上 友理
イギリスに行こうと思ったのはただの思い付きで、
「そうだ、
京都に行こう」くらいの気軽さでこの研修に参加しました。正
が出来ました。短い期間でしたが、この経験はこれからの考え
や行動にとても良い影響を与えると思います。また、以前より
も英語に対する苦手意識が薄くなりました。これをきっかけに
英語だけではなく、様々なことに積極的に関わっていきたいと
思います。
直、お金や現地でのホームステイのことなど、何も考えておら
ず、むしろ英語は大嫌いで、中学 ・ 高校と英語の成績は下から
数えた方が早い方です。しかし、海外に行ってみたいという気
持ちは以前からあり、自分で旅行するよりも安い値段で、さら
に1ヶ月という長期間イギリスにいられるということに惹かれ
て私は参加を決めました。
刺激的なイギリス研修
人間科学部コミュニケーション学科 2年 星 遥佳
私がこの研修に参加した理由は、実際に外国の生活を知ること
のできるホームステイを体験したかったからだ。ホームステイ
イギリスに着いてからは楽しいことばかりで、時間がとても
は、観光で滞在するよりも身近に外国の暮らしを感じることがで
速く過ぎていきました。その中でも、ホームステイの3週間は
きる。また、この研修では、ホームステイ滞在中に現地の大学で
特に速かったと感じています。私がお世話になった家は、おば
英語を学ぶことができる。この様な経験は、大学生である今しか
あちゃんの一人暮らしで、ホームステイでは、もちろん英語を
できないことだと考える。しかし、初めは研修に参加したいとい
話さなければ会話は出来ません。しかし、英語が苦手な私が必
う思いと同時に不安が強くあった。私は英語に自信がなく、英検
死になって考えた英文は、発音がよくないのか上手く伝わらな
3級以外にテストを受けたことがなかった。また、海外に行った
いこともありました。そんな時は伝えたいことを紙に書いたり、
経験もなかったことから、未知の世界だとさえ感じていた。しか
電子辞書を使ったりなどして、少しでもコミュニケーションが
し、イギリスでの1か月を充実したものにすることができた。1
取れるように頑張りました。初めは緊張してあまり会話は出来
か月があっという間に過ぎていったことから、今では不安な気持
ませんしでたが、一緒に生活していく中で緊張も解れ、
私から
ちを振り払ってこの研修に参加してよかったと感じている。
話しかけることも多くなっていきました。
私は毎日ホストマザーと一緒に夕食を作っていました。そこ
私は、Patさんという1人暮らしの女性の家にお世話になっ
た。Patさん宅には、今までに沢山の留学生が訪れているので、
で驚いたことは、ホストマザーの用意するイギリス料理は、日
様々な国からのお土産が飾られていた。初めにPatさんは、私
本のように包丁を使って野菜を切ったり、鍋を火にかけたりな
が不安に感じていた洗濯物やインターネット接続などについて
どしないということです。一人暮らしということもあったのか
説明してくれた。留学生を受け入れる対応を整えてくれていた
もしれませんが、基本的にスーパーで買ってきた冷凍食品をそ
おかげで問題なく生活することができた。既に1年間Patさん
のままオーブンに入れて焼きあがりを待つだけ、というとても
宅にホームステイしているというベトナムからの留学生Queen
15
16
ENGLAND 2014
が居たのだが、彼女も優しく、沢山話してくれたので楽しく過
く行きました。カフェは、チチェスターの中心部だけでも、
ごすことができた。
STARBUCKS、COSTA、NERO などをはじめ、小さな店舗が
私はPatさんに、日本人の女の子は自己主張が弱いと教えら
いくつもありました。紅茶は日本のカフェよりも安く(私が行っ
れた。このことから、
自分の意見を沢山伝えるようにした。また、
た中での最安値は£1.5でした)、ティーポットに入って出てく
明日の予定や今度行く予定の場所、今日の出来事を夕食後にソ
ることがほとんどなので、3〜4杯程度楽しむことができるの
ファーで紅茶を飲みながらPatさんと話をした。Patさんは自身
で、気軽にお店に入ることができました。茶葉の種類はお店の
がインドに行った時の話や、結婚についての考え方、イギリス
人に聞いたところ丁寧に教えてくれました。
の車事情など、沢山話してくれた。
チチェスター大学では日本人の他にカタール人、中国人など
イギリスといえば、
「 Afternoon Tea」というイメージを持つ
人も多いと思いますが、私はこれよりもっと量の少ない、3時
の留学生がいた。私のクラスの学生はとても積極的に発言して
のおやつの時間にちょうどいい「 Cream Tea」が好きになり、
いたので、私は見習って、その人達に負けないくらい発言する
みんなで行ったBoshamで1回、Chichesterで3回食べました。
ことを目標にした。私のクラスは、初めの2週間は5人くらい
これは、紅茶とスコーン(クリームとストロベリージャム付
の少人数だったが、最後の週に日本人留学生がたくさん来て11
き)のセットのことです。ほとんどのカフェにCream Teaはあ
人になった。短い期間でも、積極的な人達に囲まれて、少人数
り、お店によってスコーンのサクサクふわふわ具合が違ってい
で学ぶことができたので、幸せだったと感じた。また、いつも
て、食べ比べるのが面白かったです。イギリスに行くならぜひ
授業前に私の宿題を写していた中国人がいたのだが、授業最終
カフェを巡って欲しいです。
日に、彼女が「もう帰っちゃうの?!」と驚いた顔で言ってくれ
たので嬉しかった。
今回の研修から、人の優しさに触れ合うことができた。また、
カフェには、テラス席のように、店の外にテーブルと椅子を
置いているお店が多く、晴れている日は外で飲食をしました。
その時、道端で楽器を演奏している人をよく見かけました。ア
普段感じることのできない外国という、自分の知らない所でた
コースティックギターで弾き語り、エレキギター、サックス4
くさんの人たちが自分とは違った常識の中で生活していること
重奏、トランペット…道路を歩く人達は、手拍子をしたり、一
を実感することができた。また、日々お金の管理だけではなく
緒に歌ったりしていて、日本よりあたたかな心で演奏を聴いて
日記をつけるべきだったと感じた。記録をしないとPatさんの
いるように感じました。
話もそこで感じたことも忘れてしまう。この反省を生かして、
午後からは、チチェスター大聖堂に行ってのんびりする日も
日本でも日記を付けたいと思った。また、事前にイギリスの歴
ありました。晴れていれば、大聖堂の外に座って、日時計を眺
史などについてもっと勉強してくればよかったと感じた。ブレ
めてぼーっとするのが好きでした。また、大聖堂の中にある
ナムパレスなどのお城や名所を周る際、知識があったらもっと
ショップは、ポストカードや、ステンドグラスのシールなどを
楽しめたのにと感じることが多かった。例えば、沢山の偉大な
始め、かわいい雑貨が販売されていたので、見ていて飽きるこ
人の名前が出てきたが、予備知識がなかったため何をした人か
とはありませんでした。店内では聖歌隊のCDが流れているので、
分からず勿体なかったと思う。このイギリス研修は、大雪で飛
聞きながらウィンドウショッピングを楽しみました。そうして
行機が欠航となったり、牡蠣にあたってしまったり、ロンドン
いるうちに、あっという間に夜になるので、お祈りに参加して、
の真ん中で迷子になったりと毎日が刺激的で楽しかった。また
聖歌隊のコーラスを聴くこともありました。混声のハーモニー
外国へ行ってみたいと思う。
はとても美しく、心が穏やかになりました。
Chichester の街のさまざまなところへ1人で出歩いてみて、
チチェスターの街を歩いて
人間科学部コミュニケーション学科 2年 吉成 美里
この街には、人が街中でくつろいだり、長い時間過ごしたりで
きる居場所がたくさんあることに気が付きました。自分の故郷
を長期間離れるのは初めてだったので、自分が今暮らしている
私がこの研修に参加した理由は、
「学校に行かなければならな
街にはない良さに気付くと同時に、あたりまえだと思っていた
い環境に身を置きたいから」ただそれだけでした。海外に関す
日本の暮らしの良さにも気づくことができました。今回の経験
る知識はゼロに等しかったので、出発までは不安でいっぱいで
を大切にして、これからも行ったことのない場所にどんどん旅
したが、Chichesterに着いてからは「住めば都」という言葉の
をしてみたいと思います。
通り、とても快適な日々を過ごすことができました。
Chichesterでの生活は、日本で暮らしているより心穏やかで
いることができました。どうせ長期間いるなら、この街を楽し
最後になりましたが、体調に不安のある私に優しくしてくだ
さった先生方、国際交流語学学習センターの方、参加者のみな
さま、ありがとうございました。
みたい!と思い、授業や近隣の都市に遊びに行くほかに、1人
で、公園、カフェ、さまざまな場所へ行ってみました。
まず、行きやすい場所にあったPriory Parkは、もちろん利用
にお金はかからないし、広々としていて静かなので、朝や夕方
あっという間の海外研修
人間科学部コミュニケーション学科 2年 佐藤 梓
に散歩するにはとびきり良い場所でした。隅の方に木でできた
私は入学した時から海外研修に興味があったが、英語が苦手
アスレチックもあったので、子どもたちが遊具で遊んでいるこ
だったのでなかなか参加してみようと思うことができなかっ
ともあり、その姿に元気をもらうこともありました。
た。しかし説明会だけでも参加してみようと思い、行ってみた。
雨の日は、公園を歩くのは大変なので、カフェや本屋によ
説明会に参加してみて、去年の様子やイギリスのことについて
2014 ENGLAND
の話を聞いてみると、やはり学生時代のうちに留学したいとい
う気持ちが大きくなり、海外研修に参加することを決めた。
チチェスターカレッジでの授業は、日本人だけではないので
安感もじわりじわりとやってきます。
当初、
私が一番心配していたのは言語の壁。思っていたとおり、
話そうとしても、すぐに文章を話すことはできません。しかし、
とても緊張した。授業での内容は日本で学んでいることと同じ
単語を並べ、身振り手振りを加えることで、ある程度意思疎通
ような内容だったが、すべて英語で説明されるので理解するこ
は可能でした。また、相手の言っていることをイメージで理解
とに時間がかかってしまった。2人組で問題を解くときも、英
するなど、会話のコツさえ掴んでしまえば、外国でのコミュニ
語で会話をしなければいけないので難しかった。また授業中は
ケーションは案外リラックスして行えるものです。
みんな積極的に発言していて、日本との違いを感じた。授業が
カレッジでの授業内容は、比較級や進行形・過去形・過去分
ない日は、友達とチチェスターの街を散歩したり昼食を食べた
詞など中高レベルの内容で、想像していたよりも難易度は低く
りした。街並みが日本とは全然違うので歩いているだけでも楽
感じました。クラスメイトの中にはスペイン人やイスラエル人、
しかった。しかし、私は方向音痴なので自分がどこにいるかよ
韓国人なども居て、授業の中で飛び交う英語を聞いていると、
くわからなくなってしまうことがあり、ホストファミリーの家
それぞれの国の言語に依存した発音やアクセントになっている
まで帰るときはいつも不安だった。そのため、最初の頃はたく
ことがよくわかり、面白さを感じました(が、きっと私の話す
さんの人に道をききながら帰ったため、時間がかかってしまっ
英語も聞くに堪えない稚拙なものなのだろうなと、とても恥ず
た。しかし、
道を尋ねるとみんな優しく教えてくれてうれしかっ
かしくなりました)。
た。1週間ほどたつと慣れてきて迷わずに帰ることができた。
ホストファミリーはとても優しかった。しかし、最初の頃は
授業が午前中のみの日や休日の日、それから研修の最後の数
日間で、チチェスター以外の様々な町や村に訪問しましたが、
まず何を聞かれているのか、何を話しているのか理解すること
その中でも、最も深く印象に残っているのは、やはりイギリス
ができなかった。そのため、単語を紙に書いて説明してもらっ
の首都、ロンドンです。聖堂や街中の建物は日本のそれとはま
たり、イラストを描いてもらったりして会話をすすめていった。
るで異なっており、装飾の凝ったつくりから外壁から、建築者
また家の中にあるものの名前をたくさん教えてもらった。ホス
の芸術的なセンスが見え隠れする建物の数々に魅入られること
トマザーは、平日に仕事があるためたくさん会話をすることは
が多々ありました。
難しかったが、休日は一緒に食事をしたりテレビを見たりする
おいしいものも沢山あります。イギリスの食べ物はまずいと
ことができた。好きな食べ物をきかれ、チキンが好きと言った
聞いていましたが、そんなことはなく、イギリスのソウルフー
ら食事によく出してくれてとてもおいしかった。また、夕食の
ド、フィッシュ&チップス、エールパイ、スコーン、他にも、
あとに一緒にデザートを食べたりお酒を飲みながらテレビを見
名前のついていない家庭料理のようなものまで、また食べたい
たりした。ホストファミリーは犬を飼っていたので、平日は犬
と思えるおいしいものがほとんどでした。帰国後の私の体重が
といっしょに遊んでいた。最初は噛み付かれたり引っ掻かれた
そう言っています。
りして怖いと思ったけれど、徐々に噛み付かれないようになり、
次第に家の中では私についてくるようになって愛着が沸いた。
海外研修に参加するまで悩んだけれど、
参加して本当に良かっ
た。海外研修に行く当日は、雪が降ってしまい、電車が止まり
車で行くことも難しい状況であった。しかしその中で先生方や
この研修を通して私が最も強く感じたこと、それは、自分の
知る世界はなんて小さなものだったか、ということでした。と
ある曲中で、
「世界は狭い〜」と歌っていますが、嘘です。世界
は想像以上に広いものだと思います。
今、ビッグベンの近くのカフェで紅茶を飲んでいる人が居る。
父に助けてもらい、2日後に飛行機に乗って海外研修に参加す
コッツウォルズのあの橋を渡る人が居る。私が知っている地で
ることができた。実際にイギリスに行くまでは不安でいっぱい
生きている人が居ます。その一方で、私の知らない地で生きて
だったけれど、1日1日が新しい発見や予想外の出来事など、
いる人も居るのです。その割合の方が、圧倒的に多いのです。
とても楽しく過ごすことができた。しかし、チチェスターカ
知らないことをもっと知りたい。見てみたい。その衝動がどん
レッジでの授業やホストファミリーとの会話で、伝えたいこと
どん膨らんでいます。この研修は広い世界を知りに行くための
をなかなか伝えることができないもどかしさを感じた。イギリ
最初の一歩となり、また、今後の人生をどう歩んでいくのかに
スで出会った人たちはみんな積極的に話しかけてくれたが、私
ついて再び考え直すきっかけとなりました。
は少しの単語でしか会話をすることができず、とても悔しかっ
た。もっと勉強してまた行ってみたいと思う。
限られた時間の中で
この機会を与えてくれたすべての人に、今、心から感謝をし
ています。本当にありがとうございました。
きっとまた行きたくなる
人間科学部 コミュニケーション学科 2年 佐藤 汐織
目を覚ましたら想像を絶する大雪。すぐそこの大通りまで車
を出すことすらできないという絶望的な状況。このような状況
人間科学部心理学科 2年 藤田 曜
私がこの海外研修に参加した理由は、友達に誘われたことが
きっかけであった。
の中でも、
「イギリスに行きたい」
「イギリスに行かせてあげた
初日2日間は、大雪でフライトすることが出来なかった。先
い」という情熱は実に強力なもので、家族と大学職員の方々の
生方も、こんな事は初めてだと驚いていて、私自身それのせい
力によって、私は異国の地に足を下ろすことに成功しました。
で余計に日本を飛び立つという実感が湧かなくなってしまって
とうとうイギリスに来たのだという喜びがあふれる反面、不
いた。その後急遽学校からの連絡で日本を飛び立ち、イギリス
17
18
ENGLAND 2014
に12時間後に到着した。だが、その時も自分はイギリスに居る
春休みをバイトだけに費やすのも忍びないと考え、行くことを
のだという実感は湧かなかった。
決意しました。
学校に到着後、ホストマザーと初めての対面を果たした。ホ
そう決意し、いざ当日となったのですが、その日は前日から
ストマザーは、とても優しく接してくれて、私に「 Carly」と
ひどい大雪で、道路が見えないほどの積雪量でした。それでも、
いうあだ名を付けてくれた。ホストマザー宅に到着した初めて
雪を掻き分けバスに辿り着き、成田に到着したのはいいのです
の日の夜、ホストマザーは私にグラス一杯の水を手渡し、
「今
が、飛行機が飛ばず、イギリス到着は予定よりも2日遅れとなっ
日は疲れただろうからゆっくり眠りなさい」と気遣ってくれて、
てしまいました。
私はその心遣いにとても胸が温かくなった。
そうして辿り着いたイギリスでの生活は、驚きの連続でした。
翌日からの授業は外国人の生徒達と一緒のクラスで勉強する
まず驚いたのが、イギリス料理の味についてです。イギリス
こととなった。勿論先生が外国人であれば、授業は全て英語で
料理はまずいというように聞いていたので、覚悟をしていたの
行われるという徹底ぶりであった。初めはやっていける訳がな
ですが、それは杞憂に終わりました。私の食べたイギリス料理
いと思っていたと同時に、授業では分からない所もあった。し
はまずいどころか、ほとんどの料理がおいしかったのです。こ
かし、先生に尋ねると、先生は私の分からなかった文を違う言
れには衝撃を受けたと同時に自分が偏見をもっていたことを反
い方に直して説明してくれたり、他の生徒が教えてくれたりと
省しました。百聞は一見に如かずとはこのことだと思います。
他人の手助けのお陰で何とか楽しく授業を受けることができ
た。こんな経験も、留学でしかできないと思う。
イギリスで食べた料理の中でも、 特に Chichester にある
Batteryというカフェのデザートの味の虜になり、数回通ってし
授業が終わり、初めて自分達のみで各個人の家へ帰ることと
まいましたし、他にもThe Old Crossというお店のフィッシュ
なった日には、こんな体験もした。只でさえ方向音痴の私は、
&チップスが非常においしく、こちらにも何度か足を運びまし
真っ直ぐ家まで帰れるわけが無かった。帰りの方向が同じで
た。帰国した今、イギリス料理の味が恋しいです。
あった友人がその場にいたということがせめてもの救いであっ
そして、イギリスの美しい街並みにも驚かされました。日本
た。途方に暮れた私達は、話し合いの結果、これはネイティブ
と違い、イギリスの住居は古いものが多く、特に石造りの教会
の人に道を聞く良い機会ではないかという結論に至った。勇気
や、そのステンドグラスなども美しく、街中のどこを切り取っ
を振り絞り、バス停にいる男性に話しかけてみると、男性は親
てもおしゃれな街並みが広がっていました。
切に私達に道を教えてくれた。私達が「ありがとう、ありがとう」
と何度も言うと、その男性は「頑張ってね」というような事を
英語で言って、私の背中を叩いてくれた。日本を飛び立つまで
の私の外国人に対するイメージが払拭された瞬間であった。
それからというもの、私は道に迷ってしまった時は消極的に
ならずに道行く人に道を尋ねることが出来るようになった。地
この他にも、文化の違いや、お店の店員さんの様子など、日
本とは違う面を発見でき、一日一日が新鮮で心が躍りました。
学校生活においては、英語だけしか使わないクラスでやって
いけるのか不安がありましたが、わからない単語があった場合
には、簡単な英語で解説してくれたりなどわかりやすく、安心
して授業を受けることが出来ました。
図を片手に稚拙な英語を話す私に、殆どの人が一生懸命耳を傾
ホームステイ先では、たどたどしい英語しか話せない私に対
け、
親切に道を教えてくれた。私はChichesterの人々の優しさを、
し、皆が気遣ってくれて、人の温かさを感じました。そして、
身をもって感じた。
同じ家にホームステイをしていたタイ人の女性と友達になるこ
最後の一週間では、イギリスの深い文化に触れることができ
た。イギリスの建造物はどれも綺麗で、その美しさに魅了され
ともできました。他にも、ここには書ききれないほどの貴重な
体験をすることができました。
た。特にブレナム ・ パレスは壁から天井まで何もかもが歴史の
この海外研修に参加したことで本当に有意義な一か月を過ご
ある美しいもので囲まれており、素晴らしいひと時を味わうこ
すことができました。日本で生活しているだけでは、
見えなかっ
とができた。
た世界を見せてくれた海外研修だったと思います。
初め、英語や外国の文化にあまり興味が湧いていなかった私
であったが、この海外研修を終えてもっと沢山の外国文化に触
帰国した今、イギリスでの生活が夢でも見ていたかのように
感じます。できることなら、またイギリスに訪れたいです。
れてみたい、もっと英語で自分を表現したいと思えるように
なった。私にとってこの海外研修は、本当に貴重な経験になっ
ただろう。もし迷っている人がいるとするならば、私は「参加
するべきだ」と、自信を持ってお勧めしたい。
世界への一歩
国際学部経営学科 2年 新田 愛実
大学に集合するため、豪雪の中午前1時30分に私は家を出た。
初めての海外ということで不安ばかりの私の心中では、この瞬
驚きと発見の連続
心理学科 2年 武川 未奈子
間、正直「行きたくない」とも思った。しかし、今は本当にこ
の海外研修に参加して良かった、また行きたいと思っている。
私が留学に参加しようと思ったのは、学生のうちにしかで経
ホームステイ先は一人の女性と猫一匹。自己紹介の時に「メ
験できないことに挑戦したいと考えたのがきっかけでした。し
グって呼んでほしい。
」と言うと、快くOKしてくれ、本当の家
かし、すぐに決断することができたわけではありませんでした。
族のように感じられてとても嬉しかった。そして毎日、一人に
ホームステイをするということで、人見知りがちな私は、行く
なるのが怖くて、ホストマザーについて歩く私に、ゆっくりと
かどうかについてギリギリまで悩みましたが、せっかくの機会、
はっきりと簡単な英語で話してくれた。完璧な文章で話さなく
2014 ENGLAND
ても、日常的に使う単語と、難しい単語を別の言葉で表現する
しまい、何とか成田空港に着き8時間待ったものの、結局その
ことで、会話は成り立っていたと思う。その成果もあり、研修
日のフライトは欠航となった。しかし、国際センターのスタッ
の終盤にはスラスラと会話ができていた気がする。
フの方々が色々と働きかけてくださったおかげで、2月11日に
学校には、様々な国の人が通っていて驚いた。英語のスキル
出発できると聞いて嬉しかった。
は似通っているが、発音が母国語寄りで、簡単な英会話でも伝
12時間のフライトを終えて、空港からChichester Collegeに向
わらない時もあった。授業の内容は会話が中心で、難しい内容
かい、大学内を案内してもらった後、ホストファミリーが迎え
なのかと思いきや、簡単な内容だったので理解はできていた。
に来てくれた。私のホストファミリーは夫婦と9歳と12歳の息
しかし、積極的に話さないと授業を受けている意味がないと感
子が2人、それから黒猫が一匹の家族だった。家に着いて部屋
じられた。恥ずかしがらずに、間違ってもいいから、発言する
に案内されると、壁のコルクボードに息子2人が書いてくれた
という志が大切だと思う。
Welcome Satomiの紙と、滞在中の約束事が書かれた紙が貼って
食べ物は、不味くないと断言する。ホストマザーが作ってく
あった。約束事の内容は、家でWi-Fiを使いたい場合は滞在期
れる料理はどれも美味しくて、少しばかり太ってしまった。太
間中に10ポンド払うことや、シャワーは10分で、平日は朝8時
るほど美味しいものを食べられたという事だ。朝昼晩の食事は、
以降に使うことなどであった。夕食はいつも9時ごろに夫婦と
どれも日本にはなくて魅力的だった。オススメなのは、corner
3人で取り、私の家族やペットの話や大雪の話をしたり、オリ
というヨーグルトだ。学校やスーパー、コンビニなどに売って
ンピックを一緒に見たりして過ごした。夫婦は穏やかで優しく、
いるので、ぜひ試してみてほしい。
子供たちは毎日元気に家の中を駆け回っていた。私は滞在中に
授業の合間に組まれていたバスでの観光では、たくさん変な
2度、今まで受け入れてきた日本人の中であなたの英語が一番
ポーズをして写真を撮った。海外での楽しさでテンションが高
素晴らしいと言われたことがとても嬉しかった。しかし、やは
かったというのもあるが、普通に撮るよりも思い出に残りそう
り時々アメリカ英語が混ざるね、とも言われて改めて自分が今
だと思ったからだ。みんなで、お買い物をしながら、地図を見
まで習ってきたアメリカ英語とイギリス英語の違いを感じた。
ながら、当てずっぽうに道を歩くというのはとても楽しかった。
どこを見てもキレイな街並みで、心を奪われた。
大学の授業では、初めの1週間は他の留学生に圧倒されて終
わってしまった。午前中の私のクラスには、自分を含め4人の
ロンドンでは、大英博物館、シャーロック・ホームズミュージ
日本人、それからスペイン人とフランス人、香港人、ベトナム
アム、バッキンガム宮殿、キングスクロス駅に行った。タクシー
人がそれぞれ一人ずついた。日本人以外の学生は、先生が違う
に乗ったり、地下鉄に乗ったりしての観光は、皆で行きたいとこ
人を指しているのにその人が答える前に答えを言ったり、先生
ろをまとめていたので、
計画的に行くことができた。しかし、もっ
が誰となく投げかけた質問に対して自分の意見を臆せず発して
と深くまで下調べをしておくと、より楽しめたかなとも感じた。
いた。午後のクラスでは、日本人が10人近くいるのに対してカ
イギリス研修に参加したことで、私にはここでは書ききれな
タール人が3人、スペイン人が1人という状況なのに、日本人
いほどの思い出ができた。毎日が本当に発見と未知の体験ばか
全員が先生に“ Speak English !”と言われてしまった。私はこ
りで、自らが積極的に行動することで、得られるものが多かっ
れでは大学に来ている意味がないと、自分の発言力の無さと他
たと感じられた。私は、毎日かかさず日記を書いていた。ホス
人任せの態度を反省し、2週目からは積極的に発言することを
トマザーとのささいな会話や、小さな出来事も後から読み返す
心掛けた。たとえ間違えたとしても先生はフォローしてくれ、
と、自分にとっての大切な日々が鮮明に蘇る。ホストマザーに
当たっていたときには“Well done !”や“Lovely !”と言ってく
浴衣をプレゼントすると、とても喜んでくれて「私は日本のプ
れた。授業中に、スペイン人やフランス人とペアになって意見
ロフェッショナルなの。
」と浴衣を纏った自分の写真をとても
交換をするときは、普段は違う言葉を話している人間が、英語
大切にしてくれた。ボーイフレンドも日本が好きで、日本の面
という共通の言葉を使ってコミュニケーションを取っているこ
白いところが書かれている用紙を見せてくれた。生の馬の肉を
とに感動し、改めて英語の大切さを思い知った。
食べることや、授業後に掃除の時間があることなどが書かれて
私の特に印象に残っていることは、男性が家事にも子育てにも
おり、中には使用済みの下着の自動販売機があることも書かれ
積極的であることだった。街を歩くと、夫婦でベビーカーを押し
ていて二人で大笑いをした。その他にも食文化の違いや、学校
ていたり、お父さんだけでたくさんの子供の面倒を見ていたりす
や仕事に関して、環境問題についてなど、様々なことを話した。
る場面に遭遇することが多かった。家事の面でも、
私のホストファ
世界を知り、日本を客観的な目線から見ることで、未だ知りえ
ミリーではお父さんが夕食を作ることが多く、また友達のホスト
ない自国の課題もみえてきた。国外への一歩が踏み出せず、出
ファミリーでもお父さんがよく料理をするという話を聞いた。更
だしからハプニングだらけの研修だったが、どれもがいい思い
には、社会的にも子育てに積極性を感じた。それはバスと電車の
出だ。また機会があったら行きたいと思う。
席が折りたたみ式で、ベビーカーのままでも気兼ねせずに乗るこ
とができることであった。ここに日本社会との大きな違いを感
初めて、相違、衝撃、そして感謝
国際学部英米語学科 1年 秋田 さとみ
大変な旅になりそうだ。私たちは先ず、行きから大変な体験
じ、衝撃を受けた。
最後に、暖かく送り出してくれた家族、引率してくださった
先生、国際センターの方と旅行会社の皆さん、友達、ホストファ
ミリー、そしてイギリスで出会えたすべての人に感謝し、これ
をし、そう思わざるを得なかった。生まれて初めて外国へ行こ
らの経験を生かして大学生活を有意義に過ごしたいと思う。
うと意気込んでいた出発日が何十年かに一度の大雪と重なって
最後の最後に、イギリスの料理は全く不味くない!!!
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England 2014
CHICHESTER - Tokiwa University
- Tokiwa Junior College