わたしがあなたがたを愛したように、 あなたがたも互いに愛し合いなさい。ヨハネによる福音書15章12節 朝の気温24,5度の気持ちの良い日々を感謝しつつ7月を迎えました。暑さに負けない元気 な7月を祈りましょう。 そばを戴きながら思い出したこと、去る3月に31歳になった卒園児が尋ねてきました。 「ラーメン店を開業する前に、幼い時に育ったところを見たいと思ってきました」末っ子だが優 しい子でした。お母さんの事、ご家族の話、嬉しいひと時でした。「お祈りしていい」「お願い します」「お店が周囲の方の喜びの場となるように、神様の祝福を・・・」「勇気がでました。 ありがとうございました」と帰った彼の姿を忘れることはできません。 「目の前の子どもたちもやがては彼のように社会人になる」その日を目指して、努力しましょ う。そう、社会みんなに向かって叫びたい私がここにいます。 6月25日の朝日の声の欄に「僕は戦場で人を殺せません」と15歳の中 学生が投稿していました。その横には社説があり「集団的自衛権、命かかわ る議論の軽さ」が載せられています。 15歳の彼の訴え。「僕の友人の中にも、集団的自衛権の行使が必要だと 考える人はいます。・・人を殺すことは、通常の世界では最も重い罪です。その一番重い罪であ る人殺しを命令されるのです。・・命令に背けば罰せられます。・・・・ 人はなんのために生まれるのでしょうか。・・・・・・集団的自衛権行使の意味を、国全体で 考え直す必要があると強く思います。」と(抜粋ですみません) 昭和20年、私は旧制師範(教育学部の前身)を出て、国民学校(小学校)の教師になりまし た。8月15日、中華民国山東省の学校は、国府軍(蒋介石の)に撤収され、旧日本軍の収容所 になりました。日本に帰れない幾人かの小学生が我が家を訪ねてきましたが、治安のこともあっ て、休校状態が帰国まで続きました。 「広島には大きな爆弾が落とされ70年は草も木も芽をださないそうだ」「日本は四つの国に 分割される、九州は中国、四国はオーストラリア、本州はアメリカ、北海道はロシア」 など、様々なうわさが飛び交いました。 親しい中国人は日本に帰ることを止めるように父に幾度も話に来ました。私たちの家族は21 年3月まで帰国を考えなかったのですが、父は幾人もいた小学校、中学校途中の弟や妹の事を思 い、家族を帰国させる決心をしたと思います。 あれから68年、まだ100年にはならないのに、中流階級が増え、豊かな社会を取り戻した 日本では、戦争は遠い昔になりました。 その中での15歳少年の声です。心に留めてくださればと思い書かせていただきました。 夢を持って歩こうとしている私たちの子、孫、ひ孫の社会に神の祝福を祈りながら。 シャローム 犬童松子
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