平成 27 年度派遣留学生 留学成果報告書 リール・カトリック大学(フランス) 国際文化学部国際文化学科 14KK027 日下 飛翔 『リールでの生活』 私は 2015 年 8 月 21 日から 11 月 24 日まで、フランスのリール・カトリック 大学に留学していました。当初、予定では翌年 1 月 9 日の帰国予定だったので すが、パリで起こったテロの影響で急遽帰国することになり、1カ月半ほど滞在 期間が短くなることになりました。留学の目標は、当時勉強に励んでいたフラン ス語の能力を向上させることで、これまでの滞在は短期間でしたが、3回目とな る今回の長期間での滞在で、現地の人間に触れ合いたいという目標を持って飛 び立ちました。 リール・カトリック大学での授業について、私は仏検準2級を2年の前期に取 り、自分の中ではかなり勉強したつもりでしたが、正直全く歯が立ちませんでし た。唯一ついて行けたのはフランス語の授業のみで、それでも予習復習を毎回き ちんとしていなければ、日本のように内容を理解することはできませんでした。 それから、フランスの授業の特徴として、板書がありません。すべて耳で聞き分 け、それを瞬時に文字に置き換えて、ノートに写していかなければなりません。 授業のスピードもとても速く、仮にその授業が日本語で行われたとしても、私は ついていく自信は今でもありません。これでもかというほど勉強をしていなけ れば、授業中に内容を理解することは不可能かと思います。 テストについて、私は期末テスト期間最後までいなかったので、形式などはわ かりませんが、中間テストは受けたので、わかる範囲で書きます。問題は、1、 2問程度で、それぞれ3、4行で書かれています。回答用紙は、約3枚の罫線の みの用紙に、問題の回答について記述していく形式です。 日常生活にて、一番困ったことは食事です。日本での外食も高くつきますが、 フランスでは予想以上の費用がかかります。一食最低でも1400円以上かか ることを覚悟していてください。また、レストランで席につくとお水が出てくる ことは、日本では当たり前のように思っていましたが、フランスではそのような ことはありません。フリーウォーターというシステムはありますが、これを頼む とレシートでお金を500円ほど取られていることがあるので気を付けてくだ さい。普段の生活ではほぼ自炊ですので、フランスの宿舎に到着後、フライパン などの調理器具を探しますが、無い場合は、購入する必要があります。自分の部 屋にキッチンが設置されていることもありますが、共有部分で利用できるキッ チンを利用したほうが、他国の留学生と交流する機会ができるはずです。私の場 合、この機会を逃したように思います。宿舎にて他国の留学生と関わる場面が増 えることで、その仲間たちと土日を使って遊ぶことで有効に時間を楽しむこと ができるでしょう。そこで気を付けるべきは言語です。他国の留学生は9割方英 語で話してきます。こちらからフランス語で話しかけたり、フランス語で話して ほしいと頼んだとしても、英語で話してきます。フランス語だけでなく、英語の 勉強も欠かさずしてください。 週末の過ごし方は、私は旅行を中心として満喫していましたが、旅行は正直留 学中でなくても行けるものです。現地では土日、祝日を使って様々なイベントが 行われています。そのイベントに積極的に参加することをお勧めします。そこで、 いろんな人と話してください。趣味が合う人達とフェイスブック等で友達にな り、連絡を取り合い、彼らと会い、話すことで人脈が増え、コミュニケーション が必須となるので、語学力も向上すると思います。とにかく人と関わることを意 識しながら、自分で探してみてください。 現在、仏検の準二級を持っているのですが、それが一切役に立たなかったので、 仏検の勉強はやめます。DELF、DALFを中心に勉強していきたいと思いま す。DELFのA1はほぼ100点満点で合格する自信はありますが、A2につ いては今後、満点を目指して勉強し、卒業までにB2まで取得できるようがんば ります。 これから、留学しようと思っている人たちへ。もし、クラス言語の勉強を目標 としていくのであれば、かなり高い目標を持って勉強していかなければついて いけないので、大変だとは思いますが、日本にいる間になるべく追い込んで、と にかく勉強をしてください。会話は欠かせませんので、日常会話に支障がないく らいは勉強しておいてください。旅行感覚でいくと痛い目にあいます。逆に旅行 目当てで行くのもありかもしれませんが、しっかり目標をたてて、フランスに何 をしに行くか、何のために行くか、何を得るためにいくか、それなりにお金もか かります。しっかり考えて決めてください。 以上 平成 27 年度派遣留学生 留学成果報告書 リール・カトリック大学(フランス) 国際文化学部国際文化学科 14KK029 組坂 俊輔 『私のフランス留学』 2015年8月22日、私はリールに到着しました。リールは夏でも気温はあ まり高くなく、半袖半ズボンでは少し肌寒く感じました。 8月25日から、フランス語のサマーコースがはじまり、まず実力テストが行 われました。ライティングとリスニングと会話のテストがあり、会話のテストは 自己紹介をするものでした。ライティングのテストで困ったことは、問題文の意 味が分からないということです。日本の授業では主語のことは主語、述語のこと は述語、のように日本語で学んできました。しかし、もちろんフランスでは主語 も述語もフランス語で書かれます。最初の壁は文法用語を読み取ることでした。 そういうこともあり、テストは全くと言っていいほどできませんでした。おそら くテストを受けた中で1番できていなかったと思います。テストの結果を受け て、2つのクラスに分かれました。サマーコースには日本人が4人いて、3人が 下のクラス、1人が上のクラスに分かれました。私は下のクラスになりました。 サマーコースでは午前中の9時から12時まで文法などのライティングを中心 とした授業、午後の14時から17時まで会話の授業が行われました。午前の授 業はついていくことができ、理解することができました。しかし、会話の授業は さっぱりで最初の1週間まではなんとかついていけましたが、後半になると難 しくなり、まったくわからなくなって大変でした。 9月3日に大学やリール市についての説明会があって、9月4日に履修登録 をし、9月5日にサマーコースのテストがありました。テストの内容はライティ ングとリスニング、会話のテストで、課題は「今までで一番怖かったことを伝え る」ということでした。週末にリールでは蚤の市が行われて、町全体にとても多 くの露店が並んでいて、とてもにぎわっていました。雑貨や、家電製品などなん でもあり、安く売っているのでリールにきたら行くべきだと思います。ちなみに 私は本を購入しました。 週明けから授業が始まりました。教室などがすぐに変更になったりするので 困りましたが、大学の職員の人に聞くと教えてくれるので助かりました。授業は フランス人に合わせているので難しかったです。 授業のコマ数としては12時間以上履修しなければなりません。必修は木曜 日の16時から18時までの2時間、フランス語の授業があります。そのフラン ス語の授業もテストで6つのクラスに分かれて、下から2番目のクラスになり ました。この授業はテスト結果でクラス分けをされるため、自分のレベルにあっ たクラスで受講でき、ある程度理解することができました。 10月中旬から中間テストがはじまります。私が受けたテストは、辞書の持ち 込みは可能ですが、電子辞書は不可で、すべて記述形式で時間は2時間が多かっ たのですが、テストによって変わります。聞いた話ではマークシート形式のテス トもあるようです。10月の下旬から10日間くらい秋休みがあり、1セメスタ ーの半分が終わったということになるようです。 11月になると、終わる授業がでてきて、学校に行く回数なども減っていきま す。下旬には少しずつテストなども始まっていきます。 12月の上旬にはほとんどのテストが終了します。そして、12月18日に完 全に全課程が終了します。 週末を利用し様々な場所へ行きました。移動手段としては、国鉄や飛行機を利 用するのもいいと思いますが、私は早朝バスを利用しました。時間はかかります が、値段はかなり安くて、wi-fi がついていたり、コンセントがついていたりす るので、かなり快適な環境なのでとてもよかったです。リールは交通の便はとて もよく、様々なバスがとまるので行きたいところへほとんどいくことができる と思います。ちなみに私はフランス周囲の10ヶ国ほどに行くことができまし た。 フランスで生活するうえで必要不可欠だったのがバスの定期でした。私の寮 は大学から離れた場所にあり、バスがないとどこにもいくことができませんで した。定期は月に28ユーロでリール全域のバスと地下鉄に乗り放題なのでか なり便利です。自転車に乗れる定期もありますが、リールは雨が多く、自転車は 不便だと思います。 次に寮での生活です。私の寮の規模はほかの寮に比べて小さく、住んでいる人 数も少ないです。私の部屋はキッチン、トイレ、シャワールーム付きで、家賃は 6万円でした。少し高いですが、とても快適でした。12月になるとクリスマス パーティーや、退寮するときは送別会などを開いてくれたので、寮のメンバーと は仲良くしておくととても楽しく生活することができます。 私たちの寮のいいところは、近くに日用品などが買えるスーパーや、とても安 い値段で買えるスーパーがあることです。他にも、IKEA や大型のショッピング モールなどもバスですぐにいくことができます。 安いスーパーのおかげで食費は月に5000円もかからなくて済みます。 フランスに留学するうえで気を付けなければいけないことは、日曜日です。日曜 日はどこの店もほとんどやっておらず、日曜日は特にやることがなくて困りま す。 今後の目標としては、フランス語検定1級取得を目標に勉強を続けていきた いと思います。 留学することを悩んでいる人へ。 私はフランスに留学する前までまったくといっていいほど会話ができません でした。そんな私ですが、留学することで日常会話やいろいろな表現を知ること ができ、かなりのスキルアップにつながりました。フランスはフランス語だけで なく、英語も学ぶことができるので、とてもよい環境だと思います。 他の大学よりも九産大はフランス留学においてサポート面が充実しているとい うことを他の留学生から聞きました。 また、フランスはヨーロッパの中心に位置し、フランスだけでなく様々な国の 文化を学ぶことができます。文化を学ぶ上ではフランス以上の国はないと思い ます。行く前は長いと思っていた半年も、実際は一瞬で過ぎていきました。しか し半年で得たものは一生の財産になると私は思います。 以上
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