留学成果報告書

平成 26 年度派遣留学生
留学成果報告書
リール・カトリック大学(フランス)
国際文化学部国際文化学科
12KK068
山口 瞳
私は、今回この派遣留学でフランスに行って、様々なことを学びました。到着
したときは本当に不安でいっぱいで、何度も帰りたいと思いましたが、少しずつ
慣れていくことが出来ました。知らない土地で緊張しているのもあり、部屋に布
団がないだけで焦ったりしました。そして、到着した日には買い物をしたのです
が、それだけで達成感があったりもしました。町は、日本と違い、古典的だった
ので歩くだけでも楽しかったのを覚えています。
到着して数日後、サマーコースのテストがありました。初めて学校に行ったの
もあり、とても緊張しました。サマーコースが始まると、外国人との触れ合いも
少しずつ増えてきました。サマーコースには、アメリカ人やイタリア人など沢山
の外国人がいました。最初にフランス語で自己紹介の練習をしました。うまく喋
ることが出来なくて戸惑っているなか、隣に座っていたアメリカ人の女の子は、
私が分からない単語などを優しく教えてくれたりしました。それがきっかけで、
不安などもなくなりクラスの仲間と一生懸命授業に取り組むことが出来ました。
最初の緊張や不安は人とのコミュニケーションや触れ合いで助けられたと思っ
ています。留学に行く前は、会話したりすることに意味なんて考えていませんで
したが、外国ではコミュニケーションがとても大事だという事を感じます。
次に、寮でも人との繋がりを感じる場面がありました。私は、基本的に人見知
りをしてしまう性格だったので、自分から話しかけることが出来ず困ることが
何度もありました。そんな時に、同じ寮のフランス人の女の子が話しかけてくれ
ました。最初は、挨拶のようなそんな感じではなしかけてきたんだろうと思って
いましたが、会うたびに挨拶してくれたり、元気?と聞いてくれたりしていまし
た。私が、フランス語はもちろん英語もままならない状態なのに一生懸命に理解
しようとしてくれたり、伝えようとしてくれました。キッチンで会うことが多か
ったので、お互いの作っている料理について話したりすることが多かったです
が、いつも日本について聞いてきたりしていました。それを通して、フランスの
料理や文化について聞いたりすることも出来ましたし日本のことも話しました。
その子だけじゃなく、キッチンにいると、ほかの留学生の子と料理について話し
たりすることが多かったです。
「これは何ですか?」と聞かれることが多かった
ので、それを意識して日本料理を作るようにしていました。そうすると、私も話
しやすくなって自然と会話をするようになりましたし、一生懸命伝えようとす
ると誰もが理解しようとしてくれました。この子は、医者になるのが夢で話を聞
くことも多く、だから勉強しないといけないと言っていました。最後、帰国する
ときに頑張って絶対に医者になってという事を伝えました。短い期間でしたが、
こんなに良い友達と出会えて本当に良かったと思います。
留学では、様々な人との関わりがありました。日本にいる時は、なんとなく曖
昧に返事をしたり、適当に終わらせることも多かったのですが、留学をして、そ
れがいけない事だという事が分かりました。フランスにいる時、同じような事を
すると、はっきりと、分かるとか分からない、
「はい」や「いいえ」を言わない
といけないということが分かりました。そうしなければ、フランス人はおかしく
思ったりするからです。断ったり、自分の主張することもはっきりと言わないこ
とに疑問を持ったりします。最初は、はっきり言うこと、言われることにも抵抗
がありましたが、留学を通してそういう事にも慣れることが出来ました。
また、日本から留学している他大学の学生にも出会うことが出来ました。とて
も親切で、私が言葉が分からないときなどに代わって聴き取ってくれたり、教室
の場所を教えてくれたりしました。私が困っているときはいつも助けてくれて
いました。行ったばかりの時は、自分のほかに日本人がいるという事だけで心の
支えになりましたが、留学生活を送っていくうえでみんなで協力し合ったりす
る場面もあり仲間という感覚になっていました。また、その他に日本語が話せる
フランス人のチューターの女の子にも助けてもらいました。親身になってお互
いに会える時間を調節してくれたり、会った時には地下鉄の乗り方を教えてく
れたり、リールの町にどのようなものがあるのか案内してくれたりしました。
勉強面では、一番印象に残っているのは最初のサマーコースの授業です。午前
と午後に二部体制で授業が行われていたのですが、丸一日勉強をしていたので
集中的にフランス語を学ぶことが出来ました。午前は文法で、午後は会話の授業
でした。特に困ったことはフランス語が聞き取れない事です。聞き取れなかった
ら辞書で調べることも出来ないので工夫をして聴き取れた単語だけ調べるなど
していました。しかし、先生もゆっくりと喋ってくれていたので回数を重ねるう
ちに少しずつ聞き取れるようになりました。先生にも会話をして通じたときは
本当にうれしかったです。
私は、この留学生活を通して、勉強だけでなく、コミュニケーションの重要さ、
人との繋がりの大切さを学ぶことが出来ました。そして、これから4年に進級を
して就職活動が始まるので、留学で培った力を生かしていきたいと思います。何
よりも、留学をして異国の地で生活ができたという達成感を感じることが出来
ました。また、日本での生活に慣れていたため、自分の物差しで考えていました。
それが外国では非常識であったり、逆に常識であったりすることを知りました。
そのようなことから、適応力もついたと実感しています。そして、日本での生活
に感謝するようになりました。留学生活で学んだことをこれからも忘れず、さら
に成長していきたいです。
以上
平成 26 年度派遣留学生
留学成果報告書
リール・カトリック大学(フランス)
経営学部国際経営学科
13MI144
灰田
優馬
「留学を通して学んだこと」
私は、今回のフランス留学でとても多くのことを学びました。
最初は何も考えず、行けばどうにかなるだろうと思っていて不安は全くあり
ませんでした。しかし、現実はうまくいかずとても大変なことばかりでした。
フランスに着いて学校が始まるまで、初めて見る景色や周りには日本人以外
の人たちがいて、ワクワク気分で過ごしていました。しかし、学校の授業が始
まる前にあったサマーコースを受けた時、正直授業の内容についていけなくて
そこから不安が出てきて少し落ち込んでしまいました。そこで自分の考えが甘
かったということに気づきました。そのサマーコースは2週間程あり、午前と
午後で先生が変わり授業をしました。最初の授業では学校があるリールという
街を皆で探索しました。リールという街はフランスの北側にあり、北にあるベ
ルギーにとても近いです。街並みはとても綺麗で一つ一つが写真で見るような
美しい建物ばかりでした。サマーコースを受けている学生は他の国からの留学
生を合わせて16、7人で、そこから2つのグループに分かれて授業しました
が、周りにいる他の留学生はフランス語のレベルがとても高く、先生とも問題
なく流暢に話していました。私は、その授業でほとんど理解することができま
せんでした。先生の話す速度にも、プリントにでる単語にも自分の知識は追い
つかず、自分の部屋に帰り勉強ばかりでした。この時思ったのは、言葉を聴き
取るのはまだしも、今部屋でしていることは日本でもできる勉強で、何故、留
学前に勉強しなかったんだと後悔しました。留学へ行く前の人は語彙力を増や
すなど海外に行かずとも勉強できることをしっかりして海外では海外ならでは
の経験をしてほしいと思います。
そして、そのサマーコースが終わり学校の授業が始まりました。大学の授業
は最初に自分で好きな授業を探して履修登録をすることができます。私はとに
かくフランス語を話すことが目的だったので、映画を観て会話を学ぼうと映画
の授業を中心に授業を履修しました。そして授業が始まりいろいろな授業を受
けていると、気づくことがたくさんありました。まず、一つの授業で受ける生
徒数は 10 人くらいの少人数で、気づいたこと、疑問に思ったことをどんどん
言いながら先生と会話をするような感じで、生徒も理解しながら授業が進んで
いるなと思いました。フランスでの授業は黒板を全く使いません。先生が喋っ
て、生徒はノートパソコンを使って大事な部分を書き込んでいく形でした。こ
の時思ったことは、日本にいる間、私は黒板に書いたことと貰ったプリントで
授業を受けていました。しかし、授業は先生が持っている知識を生徒たちに伝
えるもので、先生が話していることが一番大切ということに今では気づくこと
ができ、今後の授業では先生の話をちゃんと聞いて理解しながら学ぼうと思い
ました。そしてテストでは、論述式で自分の考えや自分なりの説明を書いてい
くというものでした。問題文が2行などのものもあり、日本と違うなと改めて
思いました。
次に、フランスという国ですが、今一番思うことは皆とてもフレンドリーと
いうことです。人と人との壁があまりなく、皆が助け合っていてとても素晴ら
しい国だと思いました。バス、電車、飲み屋、街中、いたるところで知らない
人同士でも会話が行われています。道が分からなかったら人に聞き、聞かれた
人も丁寧に教えてくれます。飲み屋でも若い集団が隣の夫婦と話が盛り上がっ
ていたりと、この皆フレンドリーなところが私はとても大好きです。日本は人
と人との壁、そして男女での壁も大きいと感じます。距離を程よくあけること
もいいと思いますが、皆で支え合い、皆で楽しく過ごすことを学んだので、今
後はそれを活かしたいと思いました。しかし、日本には浮浪者や物乞いがいな
いとは言い切れませんが、フランスではしばしば見かけ、一回一回止まるとき
りがないので、目を合わせずに通り過ぎるのが一番の方法だと思います。
日本にいる時は日本がどのくらい安全かというのが分からないけど、海外に
行くことで外から日本を見ることができ、日本の安全性など日本の良い所を知
ることができました。
私は、今回の留学を語学留学とし、フランス語の上達を目的としていました
が、フランス語の他に英語の大切さを学ぶことができました。
サマーコースから始まり、授業、周りの人とのコミュニケーション、様々な
お店での説明、どこに行っても思うことは早く喋れるようになりたい、言葉を
理解したいということでした。そこで大事なのは、フランス語を学ぶことなの
ですが、他のコミュニケーションをとる方法が英語でした。世界共通言語の英
語は、やはりどこへ行っても通じ、留学生は必ずと言っていいほど全員喋って
いました。英語は小学校から中学高校とずっと授業があったはずなのに、私は
真面目に勉強をしてなかったため全然喋ることも理解することも難しく、英語
でのコミュニケーションはとれませんでした。この時、英語の大切さ・重要性
を本当に知ることができたと思います。以前はどれほど大切かというのを分か
った気でいましたが、全然分かっていなかったと今では思います。私が英語を
学ぶ理由は、海外での生活に必要又は日本でもビジネスでも必要になるからと
いうことで学んでいたのですが、今ではもう一つの理由として学んでいます。
それは、ただ単にいろんな人と会話をしたいからです。世界には色々な国があ
り、言語があります。その一つ一つを覚えなくても、世界共通言語の英語を覚
えることで世界の様々な国の人と話すことができます。
留学を通して、その英語の便利さに気づくことができました。私は、たわい
もない日常の会話を日本人と日本語で話すだけじゃなく、フランス語又は英語
を使って海外の人と話したいと思うようになり、留学前と比べて語学を学ぶこ
とがとても楽しくなり、もっと早く話したいなと思うようになりました。
最後に、私が伝えたいことは「語学の楽しさ」「留学することで人として成
長できること」です。細かいことまでは書ききれませんが、この2つのこと
は、留学をすることで身をもって体験することができたと思います。
留学前は、語学能力だけ上げられるだろうなと思っていましたが、自分が考
えているもの以外のことを経験でき、語学力以外の部分で自分を成長させるこ
とができました。
以上