学習プラン~「学校をたんけんしよう!」

資料A
牛の成長から牛乳の流通まで
① 誕生
② 哺乳
体重約40kgで誕生します。
⑩ 牛乳工場
2ヶ月間はミルクで育ちます。
⑨ 集乳
ワークシート ② ⑤ の解説にご利用ください。
③ 離乳
④ 育成
誕生から2ヶ月後に離乳します。
誕生から14〜16ヶ月間は育成期間です。
IJƞƘƴǎƏ
⑦ 搾乳
⑧ 保管
⑤ 妊娠
約10ヶ月間、おなかの中で赤ちゃんを育てます。
⑥ 出産
ıƠǎƬƞǜ
○○牛乳 工場
ミルクの処理、加工をします。
⑪ 均質化
当日または翌日、専用のタンクローリーで
集乳されます。
⑫ 殺菌
搾られたミルクは、バルククーラーで
低温貯蔵し保管されます。
⑬ 充てん
(加工)
子牛を産んで初めてミルクを出します。
⑭ 出荷
約10ヶ月後に子牛が誕生します。
⑮ 消費者 学校・家庭・店
○○パン
「ホモゲナイザー」と呼ばれる機械で、
脂肪の粒を同じ大きさにします。
「殺菌機」と呼ばれる機械で、ミルクに
熱を加え殺菌し、すぐに冷却します。
充てん室で、充てん機により容器を組み
立て、殺菌、乾燥して牛乳を充てんします。
検査に合格した牛乳は冷蔵保存され、
トラックで出荷されます。
ア
○○スト
学校やスーパー、コンビニエンスストア
などいろいろな場所に運ばれます。
2007.05
資料B
哺乳類の仲間
サル
ニホンザルは春から夏にかけて赤ちゃんをうみます。
うまれたときの体重は 500‑600 グラムほどで、うま
れて3か月までは
ミルクをのみます。
おっぱいは、人間
と同じで 2 つです。
先生の参考資料だけではなく、子どもたちの資料としてもお使いいただけます。
ミルクを のんで大きくなるのは 人間の赤ちゃんだけ
ではありません。
お母さんの おなかから生まれ、おっぱいをのんで
そだつ動物を ほにゅうるいといいます。
ほにゅうるいの お母さんには おっぱいがあります。
おなかに赤ちゃんができると、おっぱいの中では ミルク
を 作るじゅんびがはじまり、赤ちゃんが生まれると すぐ
にミルクがつくられます。
ウシ
生まれて一しゅうかんはおかあさんのミル
クを飲みますが、7ヶげつもするとおかあ
さん牛と同じエサを食べて大きくなります。
牛のおっぱいは 4 つあります。
クジラ
ゾウ
ゾウはふつう4年にいちど、いっとうの赤ち
ゃんをうみます。
ゾウはしぼうぶんの少ないミルクを出します。
親子で 2 年かんぐらいいっしょにくらし、ほ
かの動物よりずっと長くいっしょにいます。
クジラは海のなかで生きるほにゅうるいです。
クジラは、おかあさんクジラのおっぱいをく
わえるだけでこいミルクが出てきます。
2007.05
資料C
牛の成長と食べ物の変化
誕生
体重の推移
生後1〜6週間
ワークシート ① ③ の解説にご利用ください。
生後6週間〜6ヶ月
生後7ヶ月〜
誕生:4 0 k g
60ヶ月:680kg
(ホルスタイン例)
好きなえさ
初
乳
代用乳またはミルク
離乳用飼料(粒状のえさ)
ペレット
できごと
生まれて間もない子牛
は免疫力が弱いため、
生まれて30分以内に母
牛の初乳(出産後はじ
めてでるミルク)を与
えます。また、子牛は
生まれてまもなく立ち
上がり、歩くことがで
きます。
生まれて2週目からは、子牛
用の哺乳瓶や哺乳バケツなど
を使って、代用乳やミルクを
酪農家に飲ませてもらいます。
生まれて1ヶ月で体重が3倍
以上にも増えます。
良質な乾草や穀類を中心にし
た濃厚飼料、あるいは離乳さ
せるための粒状のエサを与え、
だいたい3ヶ月くらいから、
成牛と同じ飼料に切り替えます。
草をメインにした大人とほぼ同じえさ
ピートパルプ
ヘイキューブ
乾草
牛がミルクを出すためには、子牛を生ませなくてはなりませ
ん。そのため、生まれて15ヶ月前後で最初の交配を行い、約
280日前後の妊娠期間を経て子牛を生みます。その後、3〜4
産を行い、5〜6歳でその一生を終えます。
2007.05
資料D
牛乳の栄養成分
牛乳 1 本分(200ml)に含まれる
エネルギーは
138 キロカロリー。
ワークシート ④ の解説にご利用ください。
牛乳100gに含まれる栄養成分
ビタミンB2 ・・・・・・・・・・・・・・・0.15mg
・成長を助ける ・髪の毛や爪、
肌を美しく保つ。
ビタミンA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
「準完全栄養食品」と呼ばれる牛乳の栄養バランス
牛乳は生命維持のために不可欠な三大栄養素「たんぱく質」「脂質」
「炭水化物(牛乳の場合はほとんどが乳糖)」に加え、日本人の食生
活に不足しがちなカルシウムなどのミネラルや、ビタミンA、B1な
ども豊富に含んでいます。
ただし、すべての栄養素が含まれているわけではありません。例えば
鉄分やビタミンCの含有量はわずかです。そのため、「準完全栄養食
品」と呼ばれていますが、肉類、果物などと一緒に摂ることで補うこ
g
・病気にかかりにくくする ・目ををつかれにくくする
カルシウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・110mg
・骨や歯を強くする ・心臓の働きを正常に保つ
・だるさやイライラをかいしょうする
たんぱく質 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.3g
・血や筋肉になる
乳糖 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.5g
・元気のもとになる。
子どもたちに必要なカルシウム
最近は、ちょっとしたことで骨折する子どもが増えています。これらは
欧米の土壌にくらべ日本人のカルシウム分が低いこと、乳製品の摂取量
が少ないこと、また運動不足による吸収力の低下などが原因とされてい
ます。
ミルクはカルシウムの含有率も高いうえに、吸収率が高いという利点も
ある育ち盛りの子どもたちに大変適した食品です。
炭水化物(乳糖) ・・・・・・・・・・・・・・・4.8g
・脳のエネルギーになる
水分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87.4g
良質のたんぱく質やビタミン類
皮膚や、髪の毛に至るあらゆる細胞を構成するたんぱく質。ミルクに含
まれるたんぱく質は、人間の体内で合成できないアミノ酸をバランスよ
く含む良質なものです。また、神経鎮静作用を持つオピオイドペプチド
なども生成されています。
脳の発達を助ける乳糖
牛乳に含まれる炭水化物のうち、99.8%は幼児期の脳細胞の発達に必要
な乳糖で、牛乳100g中4.8gも含まれています。この乳糖は分解吸収され
る前に小腸でミネラルの吸収を高め、小腸で吸収されない乳糖は大腸で
ビフィズス菌を増加させ腸の働きを活発にします。
資料:文部科学省
「五訂日本食品標準成分表」
2007.05
酪農家のおもい
資料E
酪農家の牛を育てる思い
︵酪農体験で語る酪農家の言葉より︶
酪農家が嬉しいときはどんなときかとい
うと︑子牛が生まれたときです︒新しいい
のちの誕生の喜びと同時に︑赤ちゃんを産
むと牛はいっぱいミルクを出してくれます︒
逆に大変なときは︑牛が病気になったとき
です︒餌を食べないと心配になりますし︑
〜
朝起きて牛舎であの大きな牛が死んでいた
ら︑すごいショックです︒牛は本来
15
松下牧場/静岡県
おいしいミルクをいっぱい出してくれます︒
す︒そうすると牛はそれに答えてくれて︑
が病気にならないように︑一生懸命育てま
そ︑いのちをあきらめる日が来るまで︑牛
酪農家は︑そのことをわかっているからこ
を途中であきらめなくてはいけないのです︒
にはいかないのです︒だから︑牛のいのち
ットではないので︑ずっと飼っているわけ
なるし︑赤ちゃんも産めなくなります︒ペ
せん︒牛は5〜6年経つとミルクも出なく
ているため︑5〜6年のいのちしかありま
を終えていく経済動物のこと︶として飼っ
︵人間のために生きて︑人間のために役目
年くらいの寿命があります︒しかし︑家畜
13
2007.05
資料F
ミルク(生乳)からできる食品
ワークシート ⑥ の解説にご利用ください。
搾乳後の加工前のミルク(生乳)を加工してできる食品を総称して
「乳製品」といいます。乳製品の代表的なものを紹介します。
プロセスチーズ
●牛乳・加工乳・乳飲料
チーズ
牛乳はミルク
(生乳)にもっともちかい飲料で、
「乳脂肪が、3.0%以上、無脂肪固形分8.0%
ナチュラルチーズ
カッテージチーズ
以上」
と法律でさだめられています。加工乳・乳飲料・乳酸菌飲料は、
「還元乳」と呼ばれる
乳製品を水で溶かし生乳状にしたものから、加工されたもので乳脂肪を多くした濃厚牛
乳や、
乳脂肪を抑えた低脂肪乳などがあります。
加糖れん乳
●チーズ
れん乳
加熱殺菌したプロセスチーズ、非加熱のナチュラルチーズ、脱脂したカッテージチーズな
どがあります。
ナチュラルチーズは更に硬質、軟質タイプなど細かなに分類されています。
バター
アイスクリーム
●アイスクリーム
乳脂肪と無脂乳固形分を主に砂糖やバニラといった香料を加え、凍結段階で気泡を含ま
せたのがアイスクリームです。脂肪分の含有率で、アイスクリーム(乳固形分15%以上、
乳脂肪8%以上)
、アイスミルク(乳固形分10%以上、乳脂肪3%以上)、
ラクトアイス(
ラクトアイス
アイスミルク
乳酸菌飲料
加工乳
低脂肪乳
乳飲料
濃厚牛乳
ヨーグルト
発酵乳
牛乳
乳固形3%以上)
と分類されています。
生クリーム
サワークリーム
コーヒー用
クリーム
ミニゲーム
もあります。
CDの中にはフラッシュコンテンツの簡易ゲームが
用意されています。パソコン使用の習熟にあわせ、ご
利用ください。
ゲームでは、間違えやすい食品も
表示されており、楽しくゲームで
まなべます。
ミルク
※酪農教育ファームでは、搾乳直後の
「生乳」
を
「ミルク」と表現しています。
2007.05
資料G
バターのつくり方
1〜2分振り続けると容器が軽くなり、
■用意するもの
カタカタと音がするようになる。
そうしたら、バターの出来上がり!
牛乳
(40cc)
生クリーム
(60cc)
容器
*脂肪分47%で、
必ず動物性のもの
計量カップ
茶こし
*ペットボトル
でも可で、
凹凸が
あるものがよい
ボール
塩(少々)
容器のふたを開け、固まりができていたら、
茶こしで水分をこす。
クッキングパーパーを茶こしの上に敷き、
水分をよくきる。
■作り方
牛乳40ccと生クリーム60ccを容器に入れる。
水分をよくきったら器にうつし、
好みに合わせてお塩を少々バターにまぶす。
クラッカーなどにつけて食べる場合は、
クラッカーにお塩がついているので、
そのまま食べても、とてもおいしい。
材料を入れたら、
容器を振りはじめる。
しばらく振り続ける
(10〜15分くらい)と、
ホイップクリーム状に中身が変化する。
ホイップクリーム状になったら、
バターになるまであと一息。
さらに、
1〜2分容器を振り続ける。
▼バターを上手に作るワンポイントアドバイス
*牛乳と生クリームの比率をさまざまな分量で実験した結果、牛乳:生クリーム=2:3で、
生クリームの濃さは47%のものが、一番上手にバターが出来上がりました。 しかし、こ
れはあくまでもひとつの目安ですから、いろんな比率で試してみてもおもしろいと思
います。
*バターの最もできやすい温度は、容器の中の牛乳や生クリームが20〜25℃といわれて
います。 夏場は外の温度も高いので、振る直前まで冷蔵庫で冷やし、冬場は逆に室温で
調整するようにしましょう。 また、容器の中の温度が上がると固まりにくくなります
ので、
振りはじめから思い切って容器を振りましょう。
2007.05