基礎資料 s1003001 平成 17 年度 小学校 道徳 3 年 命の大切さ 「生き

基礎資料
番号(
※)
s1003001
年度
平成 17 年度
校種・
教科等
学年または分野
単元・
題材名
本時
小学校 道徳
3 年
命の大切さ 「
生きているしるし」
1 時間中 1 時間目
児童・
生徒数
21名
指導者 フラッシュカード 赤ちゃんのビデオ
主な準備物
児童
生徒
お家の方からの手紙
教材(
ワークシート等)
(
「
あり」
または「
なし」
と
あり
ご記入ください。)
学校名
京都市立紫竹小学校
指導者
キーワード(
注)
小杉之美
命の大切さ 保護者参加型
親の手紙から生命の大切さ・
親のおもいを
真剣に受け止める子供たち。
注目したい視点(
※)
また,一人一人の生命はみんなで支えられ
ていること。
道
徳 学
習 指 導
案
指導者
1
日
時
2
学年・組
第3学年ろ組
3
主題名
大切な生命
小杉之美
平成17年12月2日(金)第3ブロック後半
21名
3−(2)
生命の尊さを感じ取り,生命あるものを大切にしようとする心情を育て
る。
4
資料名
「生きているしるし」(出典
京都市道徳指導資料集『ゆめいっぱい』
第 1 集)
5
主題設定の理由
(1)ねらいとする価値について
すべての生命体に対して畏敬の念を抱き,それをいとおしむ心をもつことは生命の
尊重に深くかかわるものである。また,自己の生命を尊重することと,他人の生命を
尊重することは,深くつながっている。
この時期の子どもは,時として,夢中になると危険なことを平気で行うことがある。
また,友だちとけんかすると,乱暴な行動で相手を傷つけてしまうこともある。そん
な行動が自他の生命にどのように影響してくるかどうかはあまり意識していない。そ
こで,自分の生育を振り返ることから生命の尊さに気づかせ,生命あるものを大切に
しようとする心情を育てていきたい。
(2)児童について
本学級の子どもは,中学年らしく,元気で活発なである。係りの活動も活発で,週
に2回はみんなで遊ぶ計画を立て楽しく遊ぶ姿が見られる。また,男女が一緒に遊ぶ
ことが多く,男女の仲も良い。また,4月の頃に比べ,交友関係がより広がり,友だ
ちを大切にしようとする傾向も強くなってきた。
3年生になって理科の学習でチョウをそだてたり,ホウセンカやオクラを育てたり
して生命の不思議や,生命の大切さに触れてきた。チョウのえさ(キャベツ)がしお
れたり,水やりを忘れてしまったりすると「ちょうや花がかわいそう。」という声が聞
こえてくる。草むらでの虫の観察にも意欲的に取り組むが,世話が不十分で小さな命
を奪ってしまうこともある。どんなに小さな動植物でも,かけがえのない命があると
いうことに気づき,むやみにその命を奪うことのないように命あるものすべてを大切
にしようとする心情を育てたい。
そこで,授業を通して,生命を大切にすることとはどういうものかを考え,自分と
同じように友だちの生命も大切にされてきたことに目を向けさせたい。このことは,
自他の生命を大切にしていこうとする気持ちを育てていくために欠かせないことであ
ると考える。また,自他の生命を大切にすることができたらどんな良いことがあるか
を考えることを通して,より,実践しようとする意欲を持たせたい。
(3)資料について
本資料は,妹の誕生をきっかけに自分の誕生にまつわる話を聞き,自分は多くの人々
に支えられて生きていることや,生命の尊さを自覚していくちえ子を中心に描かれて
いる。
ちえ子は誕生の際に生命の危機があった。しかし,周りの人々が愛情を込めて関わ
ってくれたことで,乗り越えられたことを聞き,気持ちが変わっていく。泣いている
妹を改めて見ると,自分の姿が重なって赤ちゃんの生命力に感動していく。そして,
大事にしてあげようとする気持ちがわいてくる。ちえ子の心の変容に共感することに
よって,ねらいにせまることができる資料である。
6
資料の分析
話題につなげたい場面
1 妹 に 初め て 会い に
行く時のちえ子。
キーワード
し ぜ ん にス キ ッ プ に
なっていました。
考えさせたい心の内
かわいいだろうな。
早く会いたいな。
わたしに 似ているかな 。
(期
2 はじめて 赤 ちゃん
を見た時のちえ子。
待)
かわいい妹を期待して
「全然にてないわ。」
いたがそうでなかった
ような気持ちになる。
(失
3 ち え 子に ち え子 の
出産の話しをする
むねがいっぱいにな
何 と か 助か っ て ほ し
った。
い。
お父さん。
4 もう一度赤ちゃんを
のぞきこむちえ子。
望)
(親の願い)
何だか,元気がもりも
命ってすばらしい。
り出てきました。
生きてるってすごい。
(感
動)
7
主題に迫る他教科・領域等との関係
「大切な生命」
自分の成育を振り返ることから生命の尊さを
知り,生命あるものを大切にしようとする心情
を育てる。
学級活動
10月
「毎日の生活とけんこう」
・自分の健康に関心をもち,じょうぶな 体
づくりに心がけることができる。
道
徳
学級目標
「みんな仲良く協力する仲間」
目指す子どもの姿
・自分も友だちも大切にする子
11月
資料名
「太助が行く」
主題名
生命のために 3−(2)
生命の尊さを感じ取り,かけがえのない 生
命を大切にしようとする心情を育てる。
日常活動
朝の会(スピーチ)
道
徳
12月
・オクラの実ができてうれしかった。
資料名
「生きているしるし」
・チョウの幼虫がさなぎになった。
主題名
大切な生命
・お母さんの妹が赤ちゃんを産ん だ
3−(2)
・自分の誕生に対すると家族の思い
よ。
と生命の尊さを知り,生命を大切
帰りの会
にしようとする心情を育てる。
・∼君が退院して登校で き て よ か っ
〈保護者との連携〉
【事前】
た。
・∼さんの良いところを見つけたよ。
・我が子の誕生にまつわる親の気持
ちを手紙に書いてもらう。
【本時】
【事後】
国
語
12月
・子どもの手紙を読んでもらう。
「感謝の手紙」
・保護者の感想を各家庭に広める。
・家族の人に自分の気持ちを伝えるために
手紙を書く。
8
本時のねらい
父の話から,自分の誕生に対する家族の思いを知るちえ子の気持ちを考えることで,
生命の尊さを感じ取り,生命を大切にしようとする心情を育てる。
9
本時の展開
ふ
学習活動と主な発問
予想される子どもの思い
●支援○留意点
1.赤ちゃんのビデオを見
・赤いかお
●自分の 誕生に 興味をも
れ
て感じたことを話し合う。 ・ぼくは,∼な赤ちゃんだ
る
った。
2.資料「生きているしる
評価
ち,資料への導入を図ると
共に,自分たちの誕生につ
いても考えるようにする。
し」を聞き,ちえ子と父の
気持ちを中心に話し合う。 ・私,こんなにしわくちゃ
「全然似てないわ。」とつ
ぶやいたちえ子はどんな
ことを思ったでしょ う。
じゃないわ。
・泣いてばかりでかわいく
○場面絵 やキーワードを
活用し,内容を整理して資
料を提示する。
ない。
○せ つ な く悲し い父の気
・何とか助けてほしい。
会
たお父さんは,どんな気
・がんばれって応援したい。 どもの無 事を願 う両親の
持ちになったでしょう。
・生きていてほしい。
う・深
出
むねがいっぱいになっ
持ちをとりあげながら,子
思いに焦 点をあてるよう
にする。
め
「赤ちゃんが泣くのは
る
生きているしるし。」と
言われた後,赤ちゃんを
見た時のちえ子の 気持
ちが変わったのはなぜ
でしょう。
3.お家の方からの手紙を
みつめる
読み,感想を交流する。
・生命はすごいと思ったか
ら。
・生きてるってすばらしい
と思ったから。
○父の話 を聞く 前のちえ
子の気持ちと比べ,妹に対
する見方 が変化 したちえ
子の気持ちを考えさせる。
・家族に支えられてること
が分かったから。
・お母さんはこんなに苦労
して産んでくれた。
・お母さん・お父さんに「あ
●感想を 書くメ モをとら
せる。
●自分と同じように,友だ
りがとう」って言いたい。 ちもかけがえのない命を
・こんなに心配してくれた
あたためる
って知らなかった。
4.お家の方に今日の学習
の感想を聞く。
・みんな,みんな大切に思
われてたんだ。
・生命を大切にしないとい
けないなあ。
はぐくんできたことに気
付くようにする。
〈道徳的心情〉
生命を大切にしようとする
思いがもてたか。
板書計画
11.
授業の視点
10.
・子どもの思いを引き出すための発問は適当であったか。
・保護者の手紙やお話は,ねらいとする価値に近づけるために有効であったか。
生きているしるし
かわいくない。
﹁ぜんぜんにてないわ。﹂
何とか助 けて
がんばって
生き て い て
されていたんだ。
こんなに家族に大 切に
生命ってすごいなあ。
生まれてよかったね。﹂
﹁えらいぞ、妹ちゃん。じょうぶに
場面絵
﹁助かるかどうか何とも言えない。﹂
場面絵