第66回(2012年5月)

第 66 号
2012 年 5 月
第 56 回国連女性の地位委員会(CSW)にて、
タイのガールスカウトが身体のイメージについて意見を述べる
タイのプリーワ・タモンワンは、ニューヨークで開催された CSW(2012 年 2 月 27 日‐3 月
9 日)にて、身体イメージについてのイベントに参加しました。プリーワは、WAGGGS 代表
の中で唯一の AP 地域からの参加者でした。彼女の体験談をお読みください。
みなさん、こんにちは。私は、ガールガイドタイ連
盟のガールガイドであり、またタイ連盟の青年委員
会の委員も務めています。
私は、ニューヨークの国連本部で開催された第 56 回
国連女性の地位委員会(CSW)に参加する青年代表
の一人に WAGGGS から選ばれました。
今回の青年代表は、タイをはじめとして、イギリス、
ルワンダ、チュニジア、エルサルバドル、マラウイ、カナダの 7 カ国から集まった 8 人の若
い女性でした。その中には、2010 年にイギリスで開催された若い女性の世界フォーラムで知
り会った 2 人が入っていたので、とてもうれしかったです。
CSW は、国連経済社会理事会の機能委員会の一つであり、男女平等と女性の地位向上のため
に専門的な活動を行います。私たちは、1 千万人の少女と若い女性の声を国連に確実に届け
るために参加しました。
毎年この会議には、国連加盟国の政府代表や NGO が世界中から集まり、世界中で男女平等と
女性の地位向上が促進されるよう、進捗状況の確認、課題の明確化、世界基準の設定、具体
策の策定を行います。各国政府が、確実に男女平等と女性の地位向上に取り組むよう、参加
している意思決定者たちに働きかけるのが私たちの役割です。
CSW では、各 WAGGGS 代表がそれぞれいくつかのイベントに参加し、意見を述べ、マスコ
ミのインタビューを受け、自分の国の政府代表と会いました。皆が、素晴らしい活躍をした
と思います!
より詳しく知りたい方は、下記のウェブサイトをご覧ください。
http://www.wagggsworld.org/en/CSW2012
1
2012 年 2 月 28 日木曜日、エルサルバドルとイギリスからの代表 2 人とともに、国連財団に
「あなたの国において、少女であるとは、どんなことでしょうか?」というインタビューを
受ける機会を得ました。これは、私にとって初めてのマスコミインタビューであり、専門家
とともに活動できたことはとても興味深いものでした。
また、2012 年 2 月 29 日、金曜日には、国連総会会議場ビルの会議室 A にて開催された「メ
ディアにおける身体イメージ」というイベントで話をするという大変貴重な機会を得ました。
この会議室の収容人数は、たったの 76 人ですが、床に座っている方がたくさんいましたし、
さらに人が増え続けていました。あまりに混雑しすぎたために、警察官が来たほどです。100
人以上の人がいたと思います!
イギリスのリン・フェザーストーン平等相、タイの女性の地位委員会のジュリー・ヴィチッ
ト-ヴァダカン、デンマークのマヌー・サリーン男女平等大臣、UN Women のラクシュミ・プ
ーリ副事務局長、心理カウンセラー兼作家のスージー・オーバッハといった方がたと出会え
たことは、大変素晴らしい経験でした。私の話を共有できたことは大変光栄であり、多くの
人々への刺激となってほしいと願っています。私のスピーチは、下記のウェブサイトで読む
ことができます。
http://www.wagggsworld.org/en/CSW2012/Blog#b1
CSWで世界中の女性の声を聞いたことは、たくさんの何にも変えがたい経験となり、私のラ
イフスキルを発展させることになりました。彼らの話を聞き、現在の活動を続け、できる限
り多くの少女を助けるために変化を起こす意欲をかき立てられました。
1.ガールガイド・ガールスカウト活動の質が強化される
ニュージーランドのガールガイドが、楽しさと冒険を体験
ガールガイドニュージーランド連盟のジャンボリーは、いつも注目の的ですが、今年は、国中か
ら 2,500 人以上もの少女たちがロトルアに集まり、楽しく過ごしました。
1 月 14 日から 20 日にかけて、テュイ・リッジパークで開催された「テュイ 12 ジャンボリー」で
は、1 週間のキャンプ期間中に、驚くほど多種多様な野外・屋内活動が繰り広げられ、大成功を
おさめました。ニュージーランドのガールガイドとともに、台湾、フィリピン、マレーシア、フ
ィジー、オーストラリアのガールガイド・ガールスカウトも参加し、国際的なイベントとなりま
した。
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「当連盟の少女たちは、ジャンボリーが大好きです。彼らには、新しい冒険に挑戦する機会が山
ほどありますし、ロトルアには、やることがたくさんあります。
」とガールガイドニュージーラン
ド連盟のソニア・フォークナー会長は述べました。
レンジャー部門の参加者は、ニュージーランド北島の中心部にあるロトルア地域のさまざまな場
所でキャンプしました。活動には、タラウェラ湖畔ハイキング、湖や海での水泳、絶景のタラウ
ェラ滝へのハイキングや、テ・コウタ・パ洞窟見学などがありました。
ガールガイド部門のキャンプの目玉はジェットボートで、その他にもグループで課題に挑戦する
活動や地域奉仕活動はもちろん、カヤック、いかだ作り、アブセイリング、マウンテンバイク、
ロッククライミング、チアリーディング、ウクレレ演奏、ボリーウッドダンスなどのさまざまな
活動に挑戦する機会がありました。
ガールガイドニュージーランド連盟のジャンボリーは、4 年に 1 度開催されており、前回はクラ
イストチャーチで開催された「J’08」でした。毎回のことですが、ジャンボリーには、キャンプ
を裏で支える多大なる活動が欠かせず、食糧担当チームは、少女たちに十分な食事が行きわたる
ように懸命に働きました。その買い物リストに連なったのは、2,000 リットルの牛乳、10,000 個
のロールパン、500Kg のオレンジ、リンゴ、バナナでした!
今年は、保護者が様子を見ることのできるフェイスブックやキャンプサイトのビデオ映像といっ
た情報技術が、イベントの構成において大きな役割を果たしました。
少女たちは、家族や友人と分かち合うたくさんの思い出を抱え、疲れながらも楽しく、500人のリ
ーダーや保護者とともに家路につきました。
ガールガイドパキスタン連盟が「創造、変化、挑戦」トレイニングを開催
ガールガイドパキスタン連盟(PGGA)は、2012 年 3 月 12 日-17 日にトレイナーを対象としたト
レイニングを実施しました。このワークショップのテーマは、
「創造、変化、挑戦」で、パキスタ
ンのあらゆる地域のトレイナーが参加しました。このトレイニングは、マレーシアで開催された
トレイナーのトレイニング(ToT)の参加者が進行し、ToT と連携した形で実施されました。進行
役は、さまざまな興味深い方法を用いて、それぞれの知識を伝えました。
トレイニングセッションは、発表と参加者の選んだ活動で構成されました。マレーシアでのトレ
イニング参加者のサルマ・サジャドとマリヤム・ファロークのほか、タヒラ・アーマド、シャム
サ・カシフ、シーダ・カーワー・エーサンが進行役を務めました。また、連盟のチーフコミッシ
ョナーであるファラーナ・アジムの話もあ
り、新しい技術と手法を取り入れることの
重要性を説きました。
WAGGGS、現在と 21 世紀のトレイニン
グ方法の比較、コミュニケーション能力、
創造性、効果的な企画立案、女性の健康と
問題、国際的なガールガイド運動、報告書
の作り方、ストレスへの対応方法について
のセッションが、今回のワークショップの
中核プログラムでした。ワークショップと
並行して、特別 IT 技術セッションも実施
3
され、参加者の技術を向上させました。3 月 14 日には、トレイナー達がトレイニングマーケット
を開き、それぞれの地方の民芸品を展示しました。
3月15日は、デイキャンプの日でした。3月16日に閉会式が行われ、主賓としてヌザート・アーミ
ール・サディクを迎えました。彼女は、パキスタン国内でも遠方から来ている参加者に感謝の意
を示し、全員に証明書を手渡しました。
ガールガイドスリランカ連盟 95 周年記念
95 周年を記念して、ガールガイドスリランカ連盟は、全国と地域レベルで数多くの活動を実施し
ました。ポロンナルワでのガールガイド全島キャンプ、ガレでの障害児ガールガイドのための楽
しい活動の日、女性に対する暴力防止についての国民会議などは、3 月から 4 月にかけて開催さ
れた活動の一部です。また、祝賀の日の朝には、津波で被災した 1 家族に家を譲与しました。
スリランカのワールドシンキングデイ
2 月 22 日、スリランカ中の年少ガールガイド、シニアガールガイド、リーダーたちは、ワールド
シンキングデイのテーマ「私たちは地球を救える」のもと、2012 年ワールドシンキングデイを楽
しく祝いました。ビニールごみの取り扱い方、野菜畑を作る、地滑りへの対処、キャンディ市の
湖の保護に対する認識向上プログラム、ごみ処理プロジェク
トの始動など、活動は多岐にわたりました。
各団は、自分たちの象徴となる「シンキングデイの木」を植
樹しました。多くの団は、ワールドシンキングデイプログラ
ムを自分たちの学校内で実施しました。いくつかの団は、市
内を行進し、リトルフレンド(年少部門)、ガールガイド、シ
ニアガールガイドたちが自分たちで作ったポスターを掲げ、
一般の人々に「環境保護」を訴えるメッセージを伝えました。
2. あらゆるレベルでのリーダーシップ能力の向上
日本でギャザリング全国大会を実施
2011 年 12 月 23 日~25 日、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて、ガール
スカウトギャザリング全国大会が開催されました。今大会の目標は、「家族や学校・地域を巻き込
んで GAT にもとづいた具体的に行動(発信)を起こすことを目指す」で、全国からレンジャース
カウト 115 人が集まり、分科会のテーマは 8 つの GAT のアドボカシーメッセージを取り組みまし
た。
具体に行動を起こすことは難しいことです。しかし実際に、具体に行動を起こした人から話を聞
きくことで、きっかけをもてるプログラムを企画しました。
ひとつは、この度の東日本大震災で自身も被災をされながらも避難所で傾聴ボランティアとして
活動をされた、山本理悦子トレイナー。もうひとつは、参加者の中ですでに行動をおこしている
3 人のスカウトの事例発表がありました。それぞれの話から、「行動を起こすために大切なこと」
を聞き、それぞれの原動力には「ガールスカウトだから自分たちの行動に繋がる」ということを
それぞれの話から感じました。
4
そして、8 つの分科会ごとに話し合い、最後に話し合ったことを全体会で発表しました。会場か
らは、団や学校(地域)を巻き込んで行動を起こすためには「もっとガールスカウトの認知度を
高めよう!」という声がありました。分科会での成果をもって地域に戻り、具体に行動を起こした
らそのことを共有し、その輪を全国に広めていきたいと考えています。
タイがASEANワークショップに参加
2012 年 3 月 28 日、ガールガイド(ガールスカウト)タイ連盟(GGAT)は、会長のワディー・
ケオウライ准教授・博士の引率のもと、タイ最大の女性団体であるタイ全国女性協議会によって
開催された、
「ASEAN 共同体(AC)設立に備えるにあたっての女性の役割」についてのワークシ
ョップに参加しました。このイベントの目的は、2015 年にタイが ASEAN 共同体の一部を担うた
めの準備を効果的に進めるために、ASEAN 共同体についてや、女性の権利と責任、女性の役割と
可能性についての認識を向上させることにあります。
これは、GGAT の存在感を高めるだけでなく、GGAT にとっても他団体の動きを知るよい機会と
なりました。
GGAT は、タイのトップビジネスウーマンである東芝系グループ会社のコブカーン・ワッタナワ
ラングーン会長が示された、課題が山積みの時に会社を前向きに動かすことを成功させるための
アドバイスを他連盟にもぜひ共有したいと思います。(彼女の工場は、2011 年にタイで発生した
大洪水で多大な損害を受けました。
)
1. 障害を乗り越えることができると信じ、自信を持つ。
2. 他の ASEAN 加盟国について学び、知識を得たうえで戦略的に考えることができるようにす
るとともに、必要があれば自分たちを変えていく。
3. 共に働くために、他の人々に敬意を払う態度を示す。すべての人が平等に扱われるように。
4. 自分たちの強みを見出し、そこに価値をつけ加える新しいアイデアを活かす。
5. 焦点を絞り、自分たちが焦点を当てていることについての専門家となる。
6. 効率的でありながら、良質の物を生み出す。効率性について、基準に沿って評価し向上させ
ながらも、質を高める。
7. 優れた管理を行い、継承者を育てるよう努める。もしくは、専門家の助けを得る。
8. 誠実に働き、優れた管理運営をする。
9. グループで活動し、結束する。
10. 十分な経済基盤を持って活動する(自給自足する)
。これは、タイ王国プミポン国王陛下の信
条である。
アジア太平洋地域からのパックスロッジボランティアスタッフ
現在、パックスロッジには、アジア太平洋地域からのボランティアスタッフが 3 人います。彼ら
の体験談です。
「こんにちは。香港から来ているキウです。私は、10 歳
の時にブラウニーとしてガールガイド活動を始めました。
そして、ガールガイドとして 4 年間活動しました。イギ
リスの大学で修士号を取得し、香港に帰ってからガール
ガイド香港連盟で働き(こうなるとは、予想していませ
んでした!)
、とても充実していました。海外での就労経
験を得ることは素晴らしいことだと考え、パックスロッ
ジのスタッフに応募し、今日に至ります(こうなること
も、まったく予想していませんでした!!)
。
5
パックスロッジでの生活は、始まったばかりですが、このような国際的なスタッフチームの
中で働いていると、すべてのことがとても刺激的で挑戦し甲斐のあることに思えます!私が
パックスロッジに来て最も楽しんでいることは、世界中の人々と出会えることです!スタッ
フ仲間とのおしゃべりは楽しく、彼らの国や文化について学べます。また、訪れてくる人々
と出会うと、お互いの興味深い人生談を語りあえます!あなたが世界について学び、素晴ら
しい人々と出会いたいと思うなら、パックスロッジに勝る場所はありませんよ!」
「私の名前はジェス、2012 年 1 月末から 5 月末まで、パックスロッジでレジデントボランティ
アを務めています。現在は、私が一番年下で、高校卒業したての 18 歳半です。
私は、ニュージーランドで 7 歳からガールガイド活動をはじめ、これまで 11 年間続けてきまし
た。小さい時から、できる限りたくさんのバッジを取得することに夢中だったので、私のブラ
ンケットを見ればそれは一目瞭然です!ニュージーランド以外の場で、リーダーシップを取る
機会を得るという強い情熱と大きな夢は、シニアガールガイドの時から始まりました。その頃、
私は団のお手伝いとしてブラウニー部門の活動にかかわり、レンジャーのためのリーダーシッ
ププログラムに 5 年弱参加しました。エジンバラ公賞ゴールドアワードを取得するための山や
美しい景色の中のハイキングから、ベルギーで開催されたボーイスカウトジャンボリーへの参
加まで、ガールガイド活動で得たさまざまな機会を楽しみました。クイーンズガイドアワード
への挑戦は、私の人生の中でも最も大変な挑戦の一つで、それを達成できたことに、自分でも
驚いています。まさに、私の人生を変えることになり、それまでに考えもしなかったことに挑
戦するようになりました。
パックスロッジに来ることを決めたのは、2009 年にベルギーから帰宅す
る前にパックスロッジに泊まった時です。いろいろ調べて(そして、旅
が好きだという新しい発見により)
、学校を卒業したらロンドンに戻ろう
と決意しました。ここでの滞在半ばですが、すでに自分の新しい目標を
立てました。それは、30 歳までにすべてのワールドセンターで働く、と
いうものです(そのために、旅行資金を貯め始めます)
。
パックスロッジで楽しいことはたくさんあります。ロンドンの文化にく
らし、息づくことに加え、たくさんの異なる文化や背景のさまざまな人々と出会い、共に働き、
生活することを楽しんでいます。また、時々、課題に直面することも楽しいものです。パック
スロッジでの生活は、忘れられない思い出がいっぱい詰まっています。まさに国際的な雰囲気
の中で、最も忘れられない思い出は、やくそくを唱和し、タップスを歌った私のための歓迎セ
レモニーです。一人ひとり、それぞれの国を象徴するろうそくに灯をともし、それぞれのガー
ルガイド・ガールスカウトのやくそくを唱えました。そして、みんなが自分の国の言葉でタッ
プスの歌を歌った後で、全員が英語で一緒に歌いました。それはとても感動的な経験で、絶対
に忘れることができません。地球の裏側まで来て、慣れ親しんだ世界すべてと離れたものの、
新たな心地よい家族に受け入れられたおかげで、楽しく過ごしていけるのです。
」
「こんにちは。韓国のソウルから来たミルです。パックスロッジで、レンジデントボランティ
アをやっています。ここにきて 2 カ月になりますが、パックスロッジでのボランティアを心か
ら楽しんでいます。他の人々とともにガールガイド・ガールスカウト活動にかかわることが好
きで、パックスロッジでは、いつでもそうしていることになります。
私と他のボランティアやスタッフの人々は、それぞれの文化、技能などあらゆることを共有し
ます。私たちは、大きな国際的家族です。現在、パックスロッジには 14 カ国の人がいて、その
うちの一つが韓国です。私は、ワールドセンターで韓国文化や韓国のガールスカウトとしての
私の考え方を共有できることをうれしく思います。イベントやトレイニングが開催されるごと
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に、私はたくさんの技能、知識を身につけ、そして何よりも楽し
んでいます!もし、誰かになぜパックスロッジで働いているのか
と聞かれたら、最初に思いつくことは、友人たちです。ここで友
人たちに出会えたことに、とても感謝しています。とても素晴ら
しい時間をともに過ごしていますし、彼らと一緒の時間をすべて
楽しみたいと思っています。パックスロッジは、ロンドンのとて
も美しい町、ハムステッドにありますし、みなさんにもロンドン
と国際的なガールガイド・ガールスカウト活動をパックスロッジ
で体験してほしいと思います。
」
3. あらゆるレベルにおけるガールスカウトのイメージと知名度の向上
国際女性の日セミナーへのパキスタンからの参加者
2012 年 3 月 8 日、クエッタセレナホテルにて、SHHER(パキスタンの人道支援団体)、USAID
(アメリカ国際開発庁)
、GEP の協働により「国際女性の日」につ
いてのセミナーが開催されました。ガールガイドパキスタン連盟
(PGGA)の会長と会員が、このセミナーに参加しました。ラヒラ・
ダーラニが、このイベントの主賓でした。PGGA のバロキスタン支
部長であるベグム・ハッサン・バロックは、女性の権利についての
彼女の見解を共有するために招待講演者として招かれました。
このセミナーでは、女性のエンパワーメントについての講演もあり
ました。招待講演者は、さまざまな宗教における女性の権利につい
て、説明しました。また、女性の権利や嫌がらせについての詩や寸
劇も披露されました。PGGA バロキスタン支部は、活動展示のブー
スを設けました。最後には、すべての招待講演者に対して、特別功労賞が授与されました。
ガールガイドニュージーランド連盟が、ダーガビルにて最長のブラジャーの鎖を達成
疲れた中にも喜びあふれるダーガビルのガールガイドグループは、世界最長のブラジャーの鎖達
成をお祝いしました。彼らは、2 年にわたって国内外からブラジャーを集めていました。当初は、
ガールガイドニュージーランド連盟チャレンジの一環として、乳がん検査と予防の認識向上のた
めに開始された活動でしたが、ロビン・マルティノビッチと彼女の団のガールガイドたちは、喜
びつつも疲れきっていました。
この夢にかかわった人々からの多大なる支援により、ダーガビルメ
モリアル公園にて、169,234 個のブラジャーを 2 日間でつなぎ合わせ
たのち、2012 年 2 月 19 日夜 9 時 30 分にブラジャーの鎖の世界最長
記録を達成しました。
ダーガビルメモリアル公園は、注意深くつなぎあわされたブラジャ
ーの列で埋め尽くされ、ロビンと支援者グループが数を数えました。
「ダーガビルを基盤とするピピン、ブラウニー、ガールガイド会員
は、たったの 12 人くらいですから、世界記録を破ることができたの
は、ひとえに地域社会の多大なる貢献によるものです。
」とロビンは
述べました。
過去 2 年にわたって、国中のガールガイド会員、友人、家族、そしてまったく知らない人々から
もブラジャーの寄付が集められました。ポスティーやベンドンアウトレットのようなお店も参加
7
し、また遠くはアメリカ、イギリス、オーストラリアからもロビンにブラジャーが送られてきま
した。
ロビン・マルティノビッチは、集まったブラジャーのうち状態のよい物については、支援団体と
協力してアフリカや太平洋地域に送る予定です。
4. 資金調達の増強
日本人ガールスカウトが、タイの恵まれない少女たちに奨学金を提供
日本のガールスカウト出身の冨永幸子さ
んは、これまで 15 年間、ガールガイド
タイ連盟の恵まれない少女に対して、国
際協力 NGO の「IV JAPAN」とその他の
彼女の慈善活動より、奨学金を提供し続
けています。先日、彼女は公益社団法人
社会貢献支援財団から社会貢献者表彰を
受賞しました。これにともない、GGAT
会長であるワディー・ケオウライ准教
授・博士は、冨永氏の受賞を祝いました。
祝賀会は、2012 年 3 月 31 日に他のタイ
連盟理事とともに開催されました。
ニュージーランドの注目を集めるガールガイドビスケット
ガールガイドビスケットは、歳を重ねるにつれニュージーランドのガールガイド運動の象徴とな
り、地域社会でガールガイド・ガールスカウト運動の知名度を上げる有効な手段となっています。
毎年、ビスケット販売による利益は、ガールガイドニュージーランド連盟の収入の半分以上を占
めるほどです。
ガールガイドビスケットは、54 年前に初めて作られ、2 月から 3 月のガールガイドビスケット期
間内のみに販売されます。毎年、とてもたくさんのビスケットか作られ、3 種類から選べます。3
種類は、プレーンビスケットのオリジナル、片面がチョコレートで覆われたチョコ、ミニチョコ
です。
それぞれのビスケットの表には、三弁章が型押しされていて、オークランドにあるグリフィンフ
ード会社にて、特別レシピで作られます。特別な缶入りのビスケットも 1 年おきにつくられ、と
ても好評です。
この大好評のバニラビスケットの宣伝広告キャンペーンは、毎年変わります。今年は、チョイサ・
ティー(ニュージーランドの紅茶販売会社)が、今年の紅茶販売量増を目指して、キャンペーン
の支援に参加しました。キャンペーン初日には、ウェリントン駅にて朝食時間帯に合わせて「(ク
ッキーを)紅茶につけて」と宣伝しました。
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テレビコマーシャルでは、ガールガイドの声と元ガールガイドであるネットボールチーム「シル
バーファーン」の選手として有名なマリア・テュタイアが起用されました。最初の一箱目のビス
ケットは、インターネットオークションサイトのトレード・ミーでオークションにかけられ、競
り落とした人は 49 箱のビスケットとともに受け取りました。
2012 年のガールガイドビスケットキャンペーンに参加した他の支援企業には、ウェストパック銀
行があり、この銀行の支店長たちは、支店ビスケットチャンピオンになりました。全国にチェー
ン展開している肉屋の「マッド・ブッチャー」、衣料品の「ポスティー」と「ベビーシティー」な
どもガールガイドニュージーランド連盟のためにビスケットを販売しました。
レモンチーズケーキやロッキーロードスライスといった、ガールガイドビスケットを使って作る
さまざまなお菓子のレシピも作られました。
ガールガイドビスケットは、ニュージーランド
連盟の収入の 50%以上を占める重要な資金調
達活動の一つではありますが、同時に、国中で
少女たちが屋外の出店で販売する機会を提供す
るものです。
ガールガイドビスケット販売は、予想を上回る
成果をあげ、すでに来年のビスケットを待ちわ
びています。
AP 地域へのエイミー・ブッシュ奨学金
アジア太平洋地域の会員には、ワールドセンターのサンガムで開催される国際的なイベント/体験
に参加するための費用を受け取る素晴らしい機会があります。これは、エイミー・ブッシュ奨学
金により提供されています。
エイミー・ブッシュは、国際スカウト・ガイド友好協会とともに幅広く活動したオーストラリア
のトレイナーで、国際的な友情をはぐくむために使ってほしいとサンガムに多額の遺産を残して
ください。
この奨学金は、参加費の全額を支給するもので、サンガムへの往復の旅費と手数料の 1,500 イン
ドルピーに対しては支給されません。
2012 年のプログラムで、奨学金の対象となるプログラムは以下の通りです。
「4 週間の地域社会プログラム体験」2 人
4 週間プログラムは、サンガムで暮らしながら、サンガムの地域社会パー
トナー団体の一つで短期間のボランティア体験をするものです。2 日間の
オリエンテーションを受けたのち、タレ(参加者のこと)は、サンガムの
地域社会パートナー団体に配属され、4 週間のボランティア活動を行いま
す。4 週間地域社会プログラムの参加者は、12 週間のタレと同じ場でボ
ランティアをするので、彼らが相談役となり、地域社会プログラム体験や
それぞれの地域社会パートナー団体に早くなじめるよう支援してくれます。年齢制限はありませ
ん。
http://www.sangamworldcentre.org/en/programmes/cp01
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2012 年 11 月 26 日‐12 月 2 日開催の「変化を起こそう:インドにおける MDG6」
6人
この刺激的なイベントに世界中から集う参加者の一人となり、地域社会パートナーを訪れてイン
ド文化に浸りきってください。参加型学習によって、自分の経験を国連ミレニアム開発目標や
WAGGGS グローバルアクションテーマと結び付けましょう。地域社会パートナーの世界エイズ
デーの取り組みに参加し、この問題を提唱するためにインドで行われていることを自分の目で確
かめましょう。あなたが望む世界の変化の一端を担いましょう!対象年齢:16‐30 歳
http://www.sangamworldcentre.org/en/events/20698
2012 年 12 月 17 日‐12 月 26 日開催の「変化のための贈り物」5 人
今年の冬休みシーズンには、あなたの時間をサンガムのプロジェクトへのボランティア活動や地
域社会パートナー団体との活動をすることで、自分に贈り物をしましょう。あなたの人生に、そ
してほかの人々の人生に真の変化をもたらしましょう。年齢制限なし。
http://www.sangamaworldcentre.org/en/events/20699
詳細については、各連盟の国際コミッショナーにお問い合わせください。
5. 会員数の増加と多様化
東日本大震災関連
1 月 7 日に埼玉県支部が埼玉県会館で「東日本大震災被災
地復興支援チャリティーイベント」を行いました。会場に
は会員内外から 370 人の方が足を運びました。テーマは
「届けよう 私たちの祈り つなげよう 私たちの心」と
して、会員や OG によるパフォーマンスを披露しました。
最後に全員で 90 周年記念に作られたガールスカウトテー
マソング「せかいへ!!」を合唱し、幕を閉じました。
東日本大震災から 1 年がたち、日本各地では震災をふりか
えり、今後の災害に備える意識を高める活動が行われました。
震災後に募集をした(社)日本損害保険協会主催「第 8 回小学生のぼうさい探検隊マップコンク
ール」では 2 作品が入賞し、千葉県第 3 団は、震災直後の街の様子をふりかえり、その教訓をい
かして、ぼうさいマップを作成し、ユネスコ共催事業優秀賞を受賞しました。
日本連盟では、現在、新年度の会員手続きの作業を進めていますが、被災した方々が継続して登
録できるよう、会費の補助を含めた支援を引き続き行うとともに、被災したエリアでガールスカ
ウトの活動が楽しくできるよう計画を進めています。
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6.少女と若い女性に関わる問題への影響力の強化
環境に優しい未来をもたらす若い女性
「環境に優しい未来をもたらす若い女性」は、WAGGGS リーダーシップ開発プログラム(WLDP)
の 1 年間プロジェクトの一つです。この WLDP は欧州委員会の資金援助を受け、アジア太平洋地
域も協力して、ヨーロッパ地域の主催で開催されました(行動計画 3.2 世界の青年)
。
このプロジェクトの目的は、若者の指導者や労働者、特に若い女性に力
をつけ、教育し、意見を述べ、行動し、より緑の多い地球にしていくた
めに行動を起こすよう他の人々に働きかけられるようにすることです。
プロジェクトには、ヨーロッパ、アフリカ、西半球、アジアの 42 カ国か
ら 46 人の若い女性が参加しています。彼らは、3 月にインドのプネーに
あるサンガムで開催されたリーダーシップイベントに参加するに先立ち、
それぞれの国でプロジェクトを実施してきました。
参加者は自分の国において、WAGGGS にある情報/資料を利用しながら環境保護教育とアドボカ
シーの分野におけるリーダーシップを体験し、その後、より大きな影響を与えるために、現存の
情報/資料をいかに向上させることができるか、もしくはよりよい使い方があるかについて評価し
ました。
また、トレイニングイベントで気付いたことを報告したと同時に、各地域社会における情報/資料
の利用は、より幅広い人々の認識向上に役立ったかどうかを把握するよう指導を受けました。
日本で少女に対する暴力をなくすためのキャンペーンを実施
2011 年 12 月 23 日、GAC に関連し、東京のガールスカウト会館で少女に対する暴力をなくすた
めのセミナーを開催しました。これは内閣府とガールスカウト日本連盟の共催で行われ、40 人が
参加しました。DV/デート DV 防止に取り組んでいる講師による体験型ワークショップでは、参加
者は少女や若い女性が被害者にも加害者にもなりえる DV/デート DV の問題について理解を深め
ました。そして、問題の根底にはジェンダーによる差別や、
「女性はこうあるべきだ」という社会
通念にとらわれた考え方が原因になっていることに気がつき
ました。参加者は少女の自尊・他尊の心を育むと同時に、この
問題について社会の認識を変えるよう発信していくことが必
要だと改めて感じました。ガールスカウト日本連盟では、ヤン
グリーダーが DV/デート DV に対する問題意識を高め、ピアエ
デュケーターとして普及していくためのツールキットを作成
しており、10 月 11 日の国際女の子デー(International Day of
the Girl Child)とリンクした活動を計画しています。
ガールスカウトフィリピン連盟の台風被災者支援活動
2011 年 12 月、フィリピン南部で、何十万人もの人々が台風センドン(国際名はワシ)の壊滅的
な被害にあいました。この台風は、大洪水を引き起こし、家々を飲み込み、千人もの人々を寝て
いる間に溺死させました。
ガールスカウトフィリピン連盟(GSP)の連盟本部から地域や支部事務局までが素早く対応し、
カガヤン・デ・オロ、イリガン、ネグロスオリエンタルの他、ビサヤ諸島とミンダナオ地区の深
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刻な被害を受けた地域で緊急支援を必要としている人々への救援活動と支援を提供しました。
ガールスカウトのボランティアやスタッフ、ガールスカウトフィリピン連盟災害基金に加え、日
本のガールスカウト、タイのガールガイド、元 WAGGGS アジア太平洋地域委員長のジュセオン・
ビュン博士、アントニオ・マ
セダインターナショナルス
クールから寄せられた寄付
金は、台風被害者への支援物
資や学校に通い続けること
ができるようにするための
児童のための学用品の購入
に使われました。
さまざまな学校が、支援物資
の配給場所や、被災した町の
避難所となりました。支援物
資は、被災地域に配分されま
した。
「このような事態に、ガールスカウトフィリピン連盟は、最も適切な行動-『支援』をします。
被災地は、遠く離れていましたが、私たちはなにもしないということではありません。やるべき
ことはたくさんあり、マニラにある本部では、毛布、タオル、ベッド用シーツを含む使用可能な
衣類の寄付活動を開始し、東ミンダナオ地区のナティ・ジェナルグー地区長、西ミンダナオ地区
のティタ・アルヴァレズ地区長、ビサヤ諸島地区のアイーダ・サロミネス地区長らと協力して、
被災者に贈るようにしました。ボランティアとスタッフの熱心な働きと積極的な参加は、ガール
スカウト精神の神髄を見せつけてくれました。」と GSP のナショナルエグゼクティブディレクタ
ーであるドロレス・サンチャゴは述べました。
APリンクニュースでは、毎号、4つのワールドセンターの中から一つ
を選んで特集します。今号は、ロンドンにあるパックスロッジでの活動
についてご紹介します!
パックスロッジは 21 歳に!
3 月 15 日、パックスロッジは 21 歳になりました!これを記念して、4 日間にわたる祝賀行事を
開催しました。誕生日当日は、資金調達の夕食会で祝いました。3 月 16 日は、
「ロンドンを発見
しよう」プログラムの日で、夜のプログラムではキャンプファイアをしました。3 月 17 日は、BBQ
をして、パックスロッジ友の会の会合も開かれました。祝賀は、18 日の地域社会への一般公開と
祝宴で最後を結びました。このイベントへの参加者は、パックスロッジの建設計画と開館にかか
わった人々から、過去と現在のボランティア、パックスロッジを集会所として活動するレインボ
ーたちでした。
人間の人生においては、21 歳になるということは、とても重要な分岐点となります(欧米では成
人の年)
。この年齢は、家族の中でも大人の仲間入りをしたと認められ、家の鍵を渡されます。こ
のことに基づき、今回のイベントを記念する特別なロゴマークを作りました。特別ロゴは、楕円
の中に鍵がデザインされており、鍵の長く伸びた板状の部分に「21 歳の誕生日」と書かれていて、
手で持つ丸状の部分にパックスロッジのハトのロゴが描かれています。
資金調達の夕食会では、その誕生日ロゴがついたTシャツを着ている真っ白なクマのぬいぐるみ
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が参加者に配られました。このクマはとてもかわいく、大好評でした。皆が写真を撮りたくなる
でしょう。クマは、この時のパテ、羊肉、パブロバケーキの食事よりも人気でした。そして、ケ
ーキ!たくさんのケーキもありました!
地域社会への一般公開と祝宴では、フェイスペインティング、空気で膨らませた大きな城(子ど
もがその中でトランポリンのように跳ねて遊ぶ)
、焼き立てソーセージ、トンボラ(イタリアのビ
ンゴゲーム)
、ラッキーディップ(袋の中に手を入れて、何か一つとりだす)、写真コーナー、フ
ェアゲームなどがありました。写真コーナーでは、ドレスを着て、ウィリアム王子とケイト・ミ
ドルトンの等身大パネルとともにポーズをとりました。何人かは、ふざけてケイトを無視し、王
子の頬にキスしている写真を撮っていました。空気のお城では、私たちのほとんどは疲れ果てた
だけでした。子どもたちがいとも簡単にはねて楽しんでいる横で、大人が格闘して落っこちてい
る姿は、とてもおかしなものでした。
素晴らしい誕生会となり、参加し、思いを寄せてくださった皆さんに感謝申し上げます。たくさ
んの温かい言葉や美しいカードもいただきました。この大切な節目を本当に思い出深いものとし
てくれた皆さんに感謝いたします。
パックスロッジでのワールドシンキングデイ
パックスロッジのワールドシンキングデイは、とても充実した楽しいものでした。お祝いは、朝
の旗揚げの儀式から始まりました。夕方には、ウェストミンスター寺院での晩祷式に 26 人が参
加しました。晩祷式の後には、ベーデン-ポウエル卿ご夫妻の記念碑の前に集まりました。そこで、
自分の国の言語でやくそくを唱え、スカウト運動創始者への敬意を表しました。
礼拝の後は、パックスロッジに戻ってワールドシンキング式典を行いました。夜のプログラムは、
キャンドルウォークでした。ろうそくで床に道を作り、灯をともしました。灯がともるとともに、
45 人の参加者がワールドシンキングデイに関連する言葉を読みました。
2 月の 18/19 日と 25/26 日の週末は、一般の人が参加できるワールドシンキングデイを開催し、
216 人が参加しました。このイベントでは、国際をテーマにしたプログラムが実施されました。
AP 地域からの参加者は次のようなプログラムを行いました。
パックスロッジ国際プログラム-「ポイ作り」
ニュージーランド人のジェスがポイ作りを始動し、少女たちはミニチュアのポイを作りました。
ポイとは、ニュージーランドのマオリ族の女性たちの伝統的な踊りに使う道具です。通常、ポイ
を使うときは、振付に合わせてポイを回しながら踊り、歌い、お話しを語ります。少女たちは、
記念にポイを持ち帰れることを喜びました。
パックスロッジ国際プログラム-「折り紙で魚を作る」
日本から来ている真織は、少女たちに折り紙の金魚の折り方を教えました。最初に、きれいな模
様のついた四角い紙を選びました。そして、真織が折り方を教えます。何人かは、すぐに折り方
が分からなくなってしまいましたが、真織の手助けを得て、全員が折り紙の金魚を作ることがで
き、家に持ち帰りました。
パックスロッジ国際プログラム-「パキスタンダンス」
ラミーンは、パキスタンの歌に合わせて体を動かすことを少女たちに教えました。少女たちは、
ホールで嵐を表現したダンスをし、流れるように揺れる動きを学んで楽しんでいました。ダンス
に続いて、ラミーンは興味を持った参加者の人差し指にヘナ染料で絵をつけました。
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パックスロッジ国際プログラム-「ジェギ蹴り」
ミルは、少女たちにジェギの作り方と遊び方を教えました。ジェギとは、ハッキーサック(数人
でお手玉のようなものを蹴る遊び)とよく似たおもちゃであり、ゲームのことです。ジェギは、
韓国の伝統的な子どもの遊びで、特に冬、お正月ごろに遊びます。ミルは、参加者に韓国の歴史
的なことを教えるのではなく、何か新しいけれどとっても韓国らしいものを体験してほしかった
ために、このゲームを参加者に紹介したと言っています。
ワールドシンキングデイの理念に基づき、ジェギのボールは、買い物のビニール袋をリサイクル
し、お米を中に詰めて作りました。
上記のような国際的なプログラムに加え、フェア、バッジの展示、国際試食会を実施しました。
試食会は、大人気でした。アジア太平洋地域からの物としては、オーストラリアのアンザックビ
スケット、ニュージーランドのマーマイトとチーズサンド、日本のしょうゆせんべいとピーナッ
ツ、カンネンイ(韓国のポップコーン)がありました。おいしかった!
パックスロッジのプログラム予定の詳細は、ウェブサイトをご覧ください。
http://www.paxlodge.org/en/programmes/events/events2012
サンガムコーナー
サンガムの 4 週間地域社会プログラム体験開始!
2012 年 9 月 22 日から 4 週間の地域社会プログラム体験がいよいよ始まります。
タレ(ヒンズー語で「スター」の意味)として 4 週間を過ごす間に、みなさんはインドの光景と
音、ヒンズー教の光の祭りであるディワリの準備を体験します。そして世界中から集まるガール
ガイド・ガールスカウトと出会い、サンガムの 46 歳の誕生日を祝います。ボランティア活動中は、
とても忙しく、インドのせわしない環境で働くことになりますが、サンガムという家に帰ると、
平穏で美しく、のんびりした雰囲気の中で過ごせます。
1 週間のうち 4 日間は、サンガムがパートナーとしている団体の一つでボランティア活動をしま
す。昼食は、インド風のお弁当箱のティフィンに詰めて、人力車か公共のバスで通います。1 週
間に 1 日は、サンガムで、語学専門の先生によるヒンズー語教室、文化を知る小旅行、報告会、
異文化理解のプログラムに参加します。すべての活動は、みなさんの将来のための自己開発につ
ながります。
「タレを経験したおかげで、私は国に帰ってから自分の新しく得た知識と経験を分かち合い、他
の人々に世界を広げて素晴らしい国際的な経験をするよう勧められずにはいられません。なによ
りも、私はたとえようもないほど楽しい時を過ごし、10 人の素晴らしい、魅力的なタレと一生の
友達になれました。
」‐シャーロッテ、イギリス
あなたもぜひ応募しましょう
サンガムの地域社会プログラムのウェブサイトで詳細を知ることができます。全額あるいは一部
の奨学金を受けられる可能性があります。2012 年 8 月 25 日から始まる 12 週間プログラムとと
もに、4 週間プログラムの申し込み締め切りは、2012 年 5 月 15 日です。ご質問は、下記までメ
ールでお問い合わせください。
[email protected].
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「私は、未来を担う子どもたちのために、人生を変えていると感じました。サンガムに滞在中、
ガールガイド運動についても多くのことを学び、若い女性に力をつけ、彼らの自尊心を高めまし
た。私たち一人ひとりにとって、よりよい場所を作るために、このことを世界中に広めたいと思
います。
」‐ステイシー、ケニア
6 おしらせ
ジュセオン・ビュン博士が、柳寛順(ユ・グァンスン)賞を受賞
女性のリーダーシップを開発し、子どもの権利を守ることを目的とした柳寛順(ユ・グァンスン)
賞委員会は、ジュセオン・ビュン博士を第 11 回柳寛順賞受賞者に選出しました。柳寛順賞は、韓
国の女性愛国家の柳寛順を記念するものです。この賞は、国や地域社会に身をささげた女性に与
えられます。韓国における女性のための賞としては最高のもので、忠清南道、ドンア日報、梨花
女子高校が後援しています。
柳寛順賞委員会は、ジュソン・ビュン博士の受賞理由について、下記の 3 点をあげました。
1. 1971 年より、ガールスカウト韓国連盟の少女と若い女性のリーダーシップ開発に貢献してい
る。
2. ジュセオン・ビュン博士は、韓国出身で初めてのアジア太平洋地域委員長を務めた。また、任
期中には、WAGGGS のアジア太平洋地域友の会を設立、平和キャンペーンを実施し、韓国の
信望を高めた。
3. ジュセオン・ビュン博士は、国連の子どもの権利条約の批准に献身した。子どもの権利条約を
制度的に確立するために、全力を尽くした。
授賞式は、梨花女子高校内にある柳寛順記念館にて、3 月 29 日に開催され、ビュン博士はトロフ
ィーと 20,000 米ドルを受け取りました。
2011 年に日本を襲った津波について、
ガールスカウト日本連盟会長からのメッセージ
ガールスカウト日本連盟の浅野真理子会長より、2011 年 3 月 11 日の津波災害以降のガールスカ
ウト日本連盟の活動についてお知らせします。
“あの日”以来、日めくりをくるようにして日を重ね、365 日が過ぎました。
日本の人口の三分の一が何らかの被害を受けた、とい
われる巨大な地震と津波、それに原発事故が加わり、事
態はより複雑に、さらに深刻になりました。被害に遭っ
たひとりひとりのニーズに合わせた、個別のプロジェク
トが必要な状況が続いています。このように今を生きる
のが精一杯な中で、明日に思いを巡らせることができる
ような手がかりを求め、足がかりを探して懸命に支え合
い、共に歩んでいるのが 1 年経った今の日本です。
日本のガールスカウトは元気でいます。
少女たちは生まれて初めての経験を、その豊かで鋭い感性でとらえ、声にすること、あるいは
文章につづることで表現し、行動を始めています。日本以外の国で起こっている災害にも目を向
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け、痛みを共有したいと考えています。
日本連盟の呼びかけに応え、全国から集まった 18 名のリーダーたちで構成されるプロジェクト
チームは、限られた資源を最大限に活かし、ガールスカウトの力を結集し、さらには国内外の団
体組織を巻き込んだ、中長期の支援プロジェクトを考えています。
被災地の支部では、会員やその家族と連絡を取り、時には訪問して話に耳を傾けています。3
つの支部で、今年の夏に支部キャンプを計画するところまでこぎつけました。
ガールスカウトの活動そのものが地域と国の復興に一役も二役も買っています。女性たちの底
力は計り知れません。
ガールスカウトは人に役立つことをいつも心にかけ、生きる喜びとしています。どんな状況に
あっても、自分が果たすべき役割を察知し、行動に移します。
世界中から寄せられた有形無形の励ましに、私たちは大きな力を得ました。
“ありがとう”の言
葉と共に、日本人が古来大事にしている“恩返し”ができる日まで見守っていてくださるようお
願いします。日本連盟が 100 周年を迎える 2020 年がその時であることを信じて。
アジア太平洋地域委員会をパースで開催
アジア太平洋地域委員会は、5 月 11‐16 日にオーストラリアのパースで開催され、2012-2014
年のアジア太平洋地域行動計画(APOP)を今年はどのように効果的に実施していくかについて、
深く検討しました。委員会には、ナディーン・エルアシィ世界連盟理事長と WAGGGS の会員増
強ディレクターであるサリー・オニールも出席しました。
AP 地域委員長のロー・リー・ジェンは、この委員会の成果と AP 地域の加盟連盟に今年期待して
ほしいことについて、2012 年 4 月の委員長レターで共有しています。その委員長レターから一部
抜粋してお知らせします。
AP 会員の木
最後に、2012-2014 年の私たちのビジョンは下記の通りです。
AP の木は、
・やくそくとおきての価値観に深く根ざす;
・加盟連盟という力強い幹を持つ;
・枝は、活気あふれる今日的なプログラムで満ちている;
・質の良いトレイニング方法という肥料を得る;
・貢献するリーダー、ボランティア、スタッフという緑の葉をつけて青々と茂る;
・少女と若い女性という実をつけ、その実は自分たちの世界の課題に挑み、地域社会、国ま
たそれを超えて役立つ市民となる準備をし、能力をつけ、自ら行動する。
産休から戻ってきました
アジア太平洋地域の開発エグゼクティブである、カテリ・アン・チャルコス-プヨが、産休から明
けて戻ってきました。彼女は、2012 年 3 月 11 日に元気な女の赤ちゃんを産み、ケイトリン・ラ
ヤと名付けました。
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