通勤の疲労コストと最適混雑料金の測定

通勤の疲労コストと最適混雑料金の測定
山鹿久木
大阪大学.
盃凶す
入国達夫
東京大学柑
本稿では、 JR中央線沿線の家賃デ…タをもとに、東京駅までの通勤時践と通勤時
混雑喜容を説明変数とする家賃関数を推定し、それをど用いて 2つの分析を行う。
第 lに、通勤における総費用、時爵愛用、疲労費用を、等価変分の概念を用いて求
めるむその結果、
におめる疲労費用の害対合は 5~29% で、残りが時間望号
用であることを示す。
2に、迫力2
釣な通勤者によってもたらされる混雑懇化の外部不経済を、混雑率増
大の F
畏界費用寄どもとに算出する。さらにそれにもとづいて、 JR中央線の通勤混雑ピ
土、通勤区間ゾ
ーク時に課すべき最適混雑料金を各通勤区間ごとに求める。混雑料金 l
とに異なるが、分析の結果、現行の定期運賃に比べてほぼ 1~3 倍に設定する
あることが示される。
L
はじめに
この論文の自的は、通勤鉄道話線の家賃および鉄溺混雑度データを用いて次の 2
つを測定することである。第
uこ 、 通 勤 の 時 間 費 用 と 混 雑 の 疲 労 費 用 を 等 価 変 分 と
1
し て 測 定 す る 。 第 2に 、 章 受 適 混 雑 料 金 会 計 調 す る 。 こ れ ら の 測 定 の た め に 、 疲 労 に
ヌド稿を作成するにあたって、大竹文雄氏と文役一氏から数々の食堂なコメントを頂戴した。さらに
大飯大学社会経済研究所、京都大学縫済学妻名、筑波大学社会工学科、学慾渓大学経済学部における研
究会に参加された方々から有益なご立メントを頂いた。山続福葬祭・浅忠義久の跨氏からは、鉄道の区間
毎の混雑率のデータの所在を教えていただいた。とのことが、この論文を悉く契機になった会これら
の方々に摩く御礼申し上げたい。
合ロr
567-0047茨木市美穂ヶ.Ei:6
1 大妓大学社会経済研究所、 y
a
m
a
g
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@
i
s
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r
.
o
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註k
a心 a
C
.
J
p
拍子1
1
3
- 3
3東京都文京区本郷ト 3
1 東京大学空罪悪情報科学研究センタ一、 h
a
t
t
a
@
c
s
i
s,u
t
o
k
y
o
.
a
c
.
j
p
lfr
都圏白書によると、通勤時の鉄道の混雑塁手は路線平均 189%と高い値を示しており、 200%そ超えて
いる路線も 1
0路線ほどある会
∞
110 B本綾淡長野手¥:
1
¥
'
0
.
41,2
0
0
0
.
9
影響を及ぼす変数である混雑震が直接効用関数に入るモデ〉レ全課用する点に本犠の
特散がある。
第 1の準雑むよる疲労費用と混雑度の爵訴の測定に的を較っ?と研究としては、 2
つの先行業譲がある。補地(1976) は、濃雑による疲労費用を、議雑に{半つ
とされる
ロリー揖費量まJ を用いて瀦定した。このカロリー消費撃を、
作業を行った場合のカロリー畿を用いて時間軍基算し、それを全通勤者について合計
したものを、混雑度ごとに針測した。これをさらに繋金率によって金銭換算したも
のを、通勤濃雑費用としている。家間他(I988,1
9
8
9
) では、通勤鉄道の利用者が議
雑を盟避するためにどのような行動をとっているかを実擦に観測し、その回漉のた
めに乗客が受け入れている遇動時間延長を実測した。この通勤時間延長を、混雑疲
労の不効用を示す変数として、混雑疫を?説明変数とする捜雑不効用鵠数を挽定した。
両萌究とも、漉雑疲労の、時間で表した鑓絡が、混雑度の濃いによってどう変化
するかを実証した独創的な研究である。補地の務究は、仮に通勤疲労や事務作業疲
労の主観的価値が、カロジー消費と比例するとすれ試、疲労の主観的髄穫を(カロ
リー消費を仲立ちとすることによって)時間で計挺できることを来している。ただ
し、疲労の主観的髄穫が、カロリ…議費と本当に比併するのか否かは事j
熱としない
B等の研究では、翠雑疲労を金銭換算するに当たって、
という問題が喋る。一方、家 E
通勤待問をどう金銭評錨するかという隈騒が残る。時爵を鍍金率で評{髄するのは、
態勢と労動では時間髄鑑が異なる。さらに通
一つの方誌である。しかし、実際には i
勤の時間価値;士、通勤時間距離農体からも影響を受ける。いずれの研究でも、提雑
疲労費用の測定において、通勤者による
と混雑度の総合的評価を反換した市場
{適格データが用いられていないことが限界になっているといえよう c
第 2の最適混雑料金の部設に関しては、八回(19
9
5
) 、および山崎・議沼(19
9
9
)
の 2つの先宥業績がある。なお、最適、混雑料金とは、 l人の乗客が謹雑した列車に
乗車した時に能の乗客の疲労を増大させる外部不経済効果に等しい料金のことであ
る
。
入国(19
9
5
) は、混雑疲労費用の Z
朗建において、通勤者による時務と混雑度の総
合的評髄を反映した市場髄格データを初めて用いた。防本では、通勤に関する金銭
的費用が支給さ5
れている。それにもかかわらず、蕃心から離れるにしたがって地樺,
っている。これは、通勤に要する時間及び混雑による疲労という非金銭
的な費用が地{医家捜に反映されているからである。このことに蕃潤した Hattaand
19
9
4
) は、中央線沿線の議題関数を時間を変数として推惹し、そのパ
Ohkawara (
i
霊室主の後労コストと議室i
塞混雑料金の測定
111
ラメ…タを用いて疲労費用込みの通勤時間費用を測定した。この通勤費用の測定穫
を、人里 (1995) は、さらに時間費用と疲労費用とに分離し、こうして得られた疲
労費用を混雑度の関数として表した。さらに、この関数から最適撹雑料金を算出す
る方法を示し、それによって、最連製雑料金を算出した。
ただし護労費用を分離す
る際に、外生的な仮主主を用いている。
J
l
JI
崎,機関(1999) は、通勤鉄道沿線の家重偶数を通勤時聞を変数として
推定した。つぎに鉄道の混雑震のデータをと龍接利用することによって、八回(199の
のような外生前薮定を用いずに、混雑の疲労費罵を算出し、それを準雑度の関数と
して表した。さらにこの関数を用いて)¥.E
B(
I995) の方式によって最適滋雑料金を
算出した。ただしこの論文の理論モデルの熟期関数の中には、疲労に影響を及ぼす
変数である混雑度が入っていなし、 2 このため、混雑度が効用麗数に入るモデル ιよ
って、その結果を解釈することが難しいし、通勤の疲労費用の等価変分を期定する
こともできない。
本輸では、議雑療が直接効期鰐数に入る元々の入呂(1995) のそデ〉レ安採用する
ことによって、議雑麦と通勤時間を変数とする家賃爵数を導きだし、これを山崎‘
浅田(1999) が用いたのと問ーの混雑護データを用いて推定する。さらに、この結
果に基づいて、通勤の疲労費用の等価変分と最適識雑料金を測定する。
異手本的には、機窓した家賃関数のパラメータ…から効果関数日体のパラメーター
し、それ会もとに、通勤の疲労費用の等価変分を野鶴し、疲労饗題を差是雑度
の関数として表わす。本棋では、混雑庶が直接効期関数に入るそヂノレを用いること
によって、等髄変分の計測も可能になるし、理論的に意味づけが明快な形で最適混
雑料金が測定される。なお、本稿は、通量時間と混雑率を同時に変数として含む家
貴闘数の推定としては最初の予定託研究である。
J;l.下、論文の講或は次の i
議りである。まず、第 2節で混雑率の欝数である
を表す関数を含んだ鶏用関数の説明をい、通勤の混雑による疲労を時需に検算し
たそヂノレを墨示する。第 3童話で l
士、第 2室主で与えられた弟弟関数のもと、家計が効
用最大化問題をった結果導出で、きる単位家賃関数を具体的に計算する。第 4箭で
はデータの特性と譲雑率の主主義を示し、第 5節では家繋関数を推定し、第 6節で加
の推定された家賃関数のパラメータ令使って、通勤の総費男、時間費用、
2
U
J
U
務・浅田 (
1
9
9
9
) は、続?注で、混雑度が効用額数 i
こ'含まれるモデルでもその測定縁。祭会説明できる
としているが、ぞれは正しくなし、本稿脚注 6参照。
112 日本業主淡研究泌総, 2
0
0
0,9
を等価変分の概念を用いて具体的な金額で計算する。また第?節で辻、混雑率増大
の限界的な疲労費用を隈界代替率を用いて計算する。第 8節では、この第 7節で求
められた限界的な疲労費用を応用し、通勤者の外部不経済効果を測定する方法を提
示し、それに基づいて最適な通勤料金を各駅ごとに来す。ここで区間によって現行
の通勤定期議震に対して異なる倍率の最適な混雑料金が明示される。そして第 9鎮
で結論が述べられる。
2
. モデル
郊外から都心へ延びている鉄道を考える。全ての通勤者は、都心で悪用されてお
り、この鉄道の沿線に岩往しているとする。すなわち、議勤者は最寄!釈から鉄道を
手u
罵し、都やへ通勤して所持を得、家計が予算制約にしたがって効用を最大化する。
との通勤者の主力黒関数を、
)
(3A
u
(
h,z,
/
トhsz吋
r
とする。 hは住宅の床霞積、 zlj:住宅以外の合成樹、 fは余暇時間である。余暇時期
余暇の初期楳有時間 δから通勤時間 x をさい、たものであるとする九都ゃから
還義時間車離 xの地点に住む{主民が 直
i 面している時間制約式は、
l=d
(
2
)
X
ま 1 日i
こ
李u
用可能な総時間から、
である。労働時開は固定されているとすると、 δi
労働詩関と暗殺や食事などの生誕維持に最低鍛必要な持関を差し引し、た詩聞で、
べての住民が共通の一定時間を持っとする。
(
1
) 式の lを (
2
) 式でおきかえると、
、
効用関数 uは
U(h,
z,
x
)=
hszト s
(
d
X
J
(
3
)
とな
さて、この効舟関数では、現雑による疲労が効用に与える効果が明呆されていな
い。これを明示するために、混雑による疲労から酪箆に饗する時間を (
2
) まえの右辺
からさらに差し引くと、余暇時間は次のよう
る
。
ぷ
ー
い+
α
)
(
4
)
議通勤時間 xは片道当?とりの時間であるため、以後の効用関数の各変数は δ に限
グ)
l
j
設まである 2
全てヰ土日当?とり
i
議室きの疲労コストとま設遼混雑料金(7)設立主主
113
m伊)関数の形状例
図
m
(
k
)
l
m
(
)
1
o
ここで、
三二二~
k
(
)
k
k
G は疲労調整時間である。混雑した電車に乗ると疲労回復に G 分休憩が
必要であるとする。この場合 G は正である。しかしすいた電車に座って乗れ、居眠
りや新聞や小説を読んだりできる場合には、通勤時間は勤務時間に比べて負担が軽
いため
G の値は負になる。
x+αを「調整済通勤時間」と呼ぶと、通勤時聞が xで通勤混雑率が kのときの調
整済通勤時間は、関数 m
(
k
)
.
xで表すことができる 4。すなわち、
x+α=m
(
k
)
.
x
(
5
)
m
(
k
)の値を疲労乗数と呼ぶ。 (
m
(
k
)
l
)
.
xに当たる時間は、 m
(
k
)が Iより大
(
k
)が Iよ
きいとすれば、この疲労を回復するのに必要な休憩時間である。反対に m
である。
り小さければ、それは混雑率が低いためにリラックスすることによって得られる疲
m
(
k
)関数の形状の例としては図 Iのようであると想定する。い
くらすいている車両であっても、 m
(
k
)
.xの値が限りなくゼロの値に近づくというこ
労回復時間である。
とはありえない。グラフでは、混雑率 kが低い時には、 m
(
)で水平になっている。す
なわち全員がシートにゆったりと座ったまま通勤した状態の疲労乗数は m。である。
ただし混雑率が k
(
).
b
l上になると mか)曲線は右上がりになる。
(
4
)、 (
5
) 式を(1)式に代入することによって次を得る。
4
関数 m
(
k
)は、混雑率 kに対し、単調増加関数であるとする。
114 日本経済研究
N
o
.
41,
2
0
0
0
.9
uか
,
z
,
x
,
k
)口がz吋 (
8
m
(
k)
x
)
"
(
6
)
このような効用調数のもとで家計は予算制約式にしたがって効用を最大化するわけ
である。その家計の弟弟最大化問難者解くことにより以下で示すようえ主家賃関数が
できる。
3
. 家賃関数の導出
東京の通動者 i
立通勤の金銭的費用を支給され、自ら支払っていない。このため、
東京の都心から離れるにつれて家賃が下がっているのは、蔀心から離れるにつれて
通勤の時間と
が増大するためである。
とにより通勤者の効男関数と
って、築費関数を推定する世
m
(
k
)関数のパラメ…タを明らかにすることができる
はずである。以下では家撃を関数を導出しよう。
都心からの時間距離 xの地点に生む家計は、効患を予算制約式、
r
(
x
)
h
+
z
ぉ
Y
(
7
)
のもとで最大 f
とする。ただし r
付 は x地点でのレントで、 Yは所持である。合成財
の傭格はこのシステムのニューメレールであり、 I に等しいとする。家計の効用最
大化問購は、 Y、 x、 r
い)を所与として z、 hを選択することにより、
算
書
予i
約のもとで、
(
7
) 式の予
(
6
) 式の効用を最大化することである。すなわち、
ペヂ U
{
h,
z,
x,
k
)
S
.
t
.
r
か}
h+
z
Y
によって与えられる。
予算制約のもとで家計が連成する最大効用レベルを、問機効用関数 vひか,)Y,
x,
k
)
とする。都市外での効用水準を F とし、この都市内の住民は都市外へ蔚詮の移動が
告白であるとすると、都心からの罷離にかかわらず効用水準はジ
となる。立
地均復で、 r
か
)
、 Y、 x、 kは
、
v
(
,
付,Y,x
,
k
)
=
v
(
8
)
I
さなければならない。
r
(
x
) r・
(
Y,
x
,
k
,
v
)
ニ
(
8
)
r
(
x
)t
こついて解くと、
(
9
)
i
蚤主主IT)主主労コストと最適i
経後料金の現J
I:
i
E
: l!5
となる。この関数〆が家賃関数である 5,s
o
さて、
(
6
) 式のように効用関数は特定化されているので、
(
9
) 式で定義される
こ計算することができ、
家繋関数を次のように具捧釣 i
h鳩
LP4
制
1wy
k
,
r
s
z
R
、
署m
入M
r
i
z
a
一
v
y
i
a
p
QUZ
位打 Y
QUZ
22
、
rf
一
一azzJ
v
、
、
x
κ
λ
rf
y
a
、
r
となる。ま
所得 Y と効用水準 F
ることを考慮、して、上式の定数項を
まとめて、
r
'
(
x
,
k
)
=
C
お-m(k)xp
る
。
と
し
、
(
1
0
)
C斗 (
l
s
)
千y
F
j
iである。
m仰を特定化しよう
3
この関数
l
したような形状をし
ているが、ヂ…タとして得られる逗雑率;土、 k 1よりはるかに大きいため、右上が
りの部分を近{践した額数形を集う。 m争)関数は増加関数であるので、これを溝たす
ものとして、ベき
曹をふ
F2
1A
を採用するにパラメ…タ入は混雑率 kが 1である場合、 1
﹀
、
、
号
m
(
k
) 入.
k
"
の通勤時間が何時間
の調整務通勤時間になるかを示している。 σ はべき乗関数の形状を決定するパラメ
した m
(
k
)関数を考慮すると、
J
tEA
ti
,
、
J
'
s
、
、
ータである。
(
1
0
)
'
rC…
ドλ.k .
x
;
U
(
12
)
これは都市経済学でいうところの付け獲鑓委主である。すなわち、ある一定の効用水準 vを維持して交
払える最大の F
友
達5
穣当たりの霊祭章受である e
6 山車寄・浅間 (
1践的;ま際金主で、効用綴数に蕊接混雑度を入れたモデルと入れないモデルはヌド蓄電的;こ問
5
伎であると述べている。しかし、これら 2つめモデルは同値で1
まない。後らのモデルで、効用関数にまま
接混雑度を入れた場合の通勤務の効用最大化問題 i
土
、 m
axu
t
h,z
,
k
Js
.
t
.r
t
x
J
h
+
z
rt
xである。ただ
し、院は x地点、から都心までの金銭的交滋援である。この問題を解くと間接効用関数叫が,
)r
t
x,k
)が
得られる。これを引こ等しいとお~, r
(
x
)について解いた家賃関数は r
(
x
)=R
(
r
t
x,k
けとなり、混
雑度 kが家賃関数にji[綬後れるはずである。しかし、彼らのモデルは、混雑度が直接効用関数 l
こ入っ
ていないため家賃関数に混雑皮が絞れなし、ο したがって推定される家賃関数が異なり、本質的に 2つ
のモデルは問値ではないことがわかる。
7 この特定化は、家間他(1
9
8
9
) に義づいたが、この他の関数形を用いた場合の結論の変化の比較も今
後の課題となるであろう。
116 B本経済僚交
N<
l
41,
2000。
告
となる。
実欝の推定にあたっては、
(
12
) 式の 5を 1
8
0と掻いた上で(12
) 式の寓 i
l
lの対
数をとり、右辺にさらに欝整変数を加えた、
ー
を
l
o
g〆リ0+p
l・s+P21+P3・y+史 l
o
g
[
1
8
0
s
pO=logC,
s
+入,kcr.
x
)
]付
Xw
(
1
3
)
y三築年数
s三
いる。誤差壌 eI
土、期待{藍がゼロで分散が…定な
ij,d
.なランダム変数である。
実際の単位家賃は (
1
2
) 式の説明変数のほかに多くの変数の艶響を受ける。特に床
面積に対して単位家貰は、水田り
ほとんど依存しない関窓的な費用の影
響で、床面積 7
0平 米 り で 最 も 抵 く な る U 字型をしている。これをコントロ…ル
するために床面積とその逆数の変数が入っている九
XwI
ま最寄駅までの徒歩の時間
であり、この{肢は混雑率と i
玄関係がないため、鉄道での務饗時間 xとは分離した形
で組み入れたたまた初嬢部有時間 8の艦であるが、 NHK (
19
9
5
) のアンケート譲
罷の通勤者の平日の余暇の初期保有時間は、ほ i
ま6時間であると
査によると、嘗者3
いう。通勤者はこの 6時間を余暇と通勤 i
こ振り分けるわけである。よって 6時間を
モデ/レの設定に合わせて半日当たりに換算
3a
寺問、
り1
8
0分とし、外生約
に与えた。
4
. ヂータの特性
しよう。この推定に培、 JR中央譲
以下では(13
) 式で特定化した家賃関数
f
会議の{国頭家賃データを用いる。 JR中央繰を今回の分続対象路線とした主な理由は、
中央擦は高尾駅から
で乗り
なしに直通で作くこと
合、地理的にも
都心から郊外へ薩線的に延びている路線であり、理論モデルに当てはまるからであ
る。また、中央線治線の所得水準にばらつきがあまりみられないということも対象
路隷とし
のひとつである。データの撞類は、
当たりの民営器家家賃、
サンプノレの立地点から JR中央線最寄駅までの捷歩での所要持鶴、最寄駅から
駅までの所要時艶距離、東京都設の平均所得 y、J
l
走中央鰻の
J
との混雑彩 kで
ある。以下でそれぞれのデータについて説明する。
8 ここでの
F
衣装立積 S は効用関数中の床面積の需聖書畿である hとは異なったものである。すなわち S はあく
a若
手
弁 (
1
9
9
6
) ,こ詳しい。
土八罰
までも披震の際の誘整変数に過ぎないc この翻整方法 i
通勤の疲労コストと章受i
蓮混雑料余 V
J総主主
117
表 1 ヂ…タと各費用
i
誘致
X
奪実夜間
被
(
k
)
'
x [m(k)-lJ
x
休草原時間
区間
総費用
待問愛用
(
p
:
j)
(円)
{円)
疲労費用
。
疲労後
用割合
号
ぐ
③
(
%
)
号
さ
.3
6
7 1
.3
6
7 1
8
.
3
1
6 1
2
.
3
2
8
.
8
223.4
1
9
4
.
5
1
2‘9
.3
名
古
2
0 1
1
.3
6
8 2
2‘9
2
.
9
3
7
.
3
2
8
4
.3
247.0
1
3
.1
2
2 1
.2
7
3 1
.3
5
1 2
4
.
8
2
.
8
3
6
.
9
3
1
0
.7
2
7
3
.7
1
1
.
9
.2
0
7 1
.3
2
2
4 1
26.4
2
.
4
3
15
3
3
2
.
3
3
0
0
.7
9
.
5
西荻穫
.1
6
4 1
、3
0
1 2
8
.
1
2
6 1
2
.1
28.4
3
5
6
.
6
328.2
8
.0
吉祥寺
2
9 1
.1
2
1 1
.2
8
1 3
0
.
8
1
.8
2
4
.
9
3
9
5
.1
3
7
0
.2
6
.
3
三鷹
.1
7
5 1
.2
6
6 3
3
1 1
2
.
5
1
.5
21
.0
4
1
9
.7
3
9
8
.7
5
.
0
武蔵撲
.
2
7宮1.3
9
3 40.8
3
5 2
5
.
8
84.9
5
4
5
.
2
460.4
1
5
.
6
東小金井
.1
2
3 1
.4
74 47.2
3
8 2
9
.
2
1
3
9
.
0
647.8
5
0
8
.
8
21
.5
武蔵小金井
8
7 1
.5
0
9 51
.0
4
0 L9
1
1
.
0
1
7
0
.
1
7
11
.8
5
41
.7
23.9
密分寺
.9
1
7 1
.5
5
9 5
44 1
8‘2
1
4
.
2
229.4
8
3
9
.1
6
0
9
.7
2
7
.
3
4
8 1
.6
4
7 1
.5
6
8 6
3
.
8
1
5
.
8
267.5
9
4
6
.
8
6
7
9
.
3
2
8‘3
.5
6
3 1
.5
6
8 66.5
5
0 1
1
6
.
5
2
8
4
.3
999.4
7
1
5
.
1
28.4
3
1
:
)1
.3
4
8 1
.5
4
8 7
0
.
8
5
4 1
1
6
.8
3
0
0
.0
1
,0
87.6 7
8
7
.6
27.6
R野
.1
0
9 1
.5
1
5
8 1
7
4
.
0
1
6
.
0
2
9
4
.1 1
,1
5
5
.
4 861
.3
25.5
豊田
6
1
1
.0
4 1
.4
82 7
6
.
2
1
5
.
2
,2
0
4
.
4 9
2
8
6
.3 1
1
8
.1
23.8
J
¥
.
:
E
子
6
5
O
.8
9 1
.4
3
8 7
8
.
5
1
3
.
5
12
5
6
.9 995.2
261
.7 ,
2
0
.
8
.
7
9
2 1
.3
9
4 81
.7
7
0 0
.7
11
2
3
4
.
8
1
,3
3
1
.
0 1
,0
9
6
.
2
1
7
.
6
.
4
9
7 1
7
3 0
.3
5
9.2
1
8
7
.
6
1
,3
4
3
.
3 1
,1
5
5
.
7
1
4
.
0
(分) 混 雑 率 混 雑 ネ
最寄駅
中野
高丹寺
阿佐ヶ
商八王子
高尾
〉
ヨ
C
号
第 lに家賃の
号
ミ
(
分
〉
④
82.2
タとして
くことのできる地点に立地
5
号
蓑
中央隷の駅が最寄駅となり、徒歩で最寄京ま
いる
には管理費も含まれる。使用する
を床蕗覆でった
{分)
議貸マンショ
を採用し
家賃
ータはりクルート(1999) を用い、それ
7
2件である。
を分析には集った。サンプノレ数は 7
こ通勤時開距離 xの傭誌、 JR中央線の換速でラッシュのピーク時の片道所要
第 2I
持関金時刻表より得た。表 lの第金子IJがそのデータであり、
9
Xwの 係 数 yf
土、労働終閤;こ対する i
誘致。フ徒歩の時間の比率を表すc
118
筏詩文経済研究
No
.
4
1,2
0
0
0
.9
ら東京駅まで
国 2 駅震聞と運動産関
都 Jト … 今
郊外
第
f叡
第
口
1-1駅
口
第i
駅
第i 駅
第 1差
異
第 9叡
…ベ〉一一-Q-一一一口
•
44
可司
・
第
ii
選勤区隣
口
ー
砂
h
""
第 i駅区鶴
の通勤じま障の片道所饗時間である。また今回のデータには、サンプノレの立地点か
ら最苦手駅までの徒さかの時間 X"のヂータも存在する。
3に混雑率 kのデータである。ここでは混雑率を、 2つの「区間 J を示すこと
によって定義しようへ鉄道路擦には、都心の終着駅までに、最も郊外にある姑発
釈を含め f留の駅が存在する(図 2参照)。蔀 J心の終者駅を Oとし、郊外へ向けて
こ1
,
2,
-・-,1とする。第 i駅 と 第 較 と の 区 罵 (
j=
1
,
2,・--,1であり、以
都心機から!瞬 i
下問様)を f
第 i駅匿関 j と将ぶ。第 i叡区障の誕雑率 k'
は
、
,
k'
N'
(
14)
K
で定義される。ただし、第 i叡区間の叢間 1両当たりの通渦人員をゲ入、その車両
の輸送能力(定員数)を K 人とする。この駅区間混雑率の謹を各蕗隷ごとに示した
は、各路線の最謹雑時間警
のが表 1の第参列である a 車需 l間当たりの通過人数 N'
の穫を採用している。
次に第 i釈から第 O駅までの通勤区聞を f
第 i通勤区間 j と呼ぶ。これは第 i駅か
ら乗車する違勤者が乗車する較区聞をすべてつなぎ合わせた庶関である。第 i通勤
悲観の混雑率は、この通勤区間に含まれるすべての駅区間ごとの漉雑率令、京夜間
時間をウエイトにして平均化し、通勤区間の浪雑率として定義する。すなわち、
(
15
)
k
, ZFMiELL-j
芯
と表せる。 ω は駅区間待問のウェイトである。この(15
) 式で定義された混雑率
である。第③列 i
ま(15
) 式の定義 i
こ基づいて、番最寄
を恭したのが表 l の第怨列j
軟から終着駅までの各駅区間混雑率の平均を求めた通勤区部漉雑率である。これ
j
1
0
通勤手段が鉄遂の場合、混雑喜界を定義するにあたって特定の区簡を定義寸る必裂がある祭
i
盈室主7)疲労コス、と後遺i
昆奪襲撃ト重宝の調1え
119
により最寄叡を第 i駅とする通勤者の通鶴区間の混雑率 kを得ることができた 11
5
. 家賃関数の推定
(
13
) 式を非線型最小二乗法で、推定した結果は以下の通りである。括弧内はt{j直
である。
l
o
g
r
'口 3
.
7
1
6
+
0
.
0
0
1・HS410.1-0.009・y
S
(
2
.
1
1
)(
2
.
2
8
) (
15
.
9
)
十
(
1
2
.
9
)
l
0
.
8
4
0・
l
o
g
I
[
8
01
.1
5
0・
X.
,
.0.807.kL11
.X]
(
2
.
4
4
)
(
3‘ 5
0
)
(
3
.
9
6
)(
4
.0
2
)
(
16
)
。
位.78
α/β=0
.
8
4
0と推定されている。
(1おとな 6
) の比較から明らかなよう
(
6
)
式で与えられた効用関数がコブ=ダグラス裂であることより、パラメ…タ βは、所
占める家震支出の審I
1合にほかならない。この鍍詩家計調査年報からおよそれ弘
る12 よって β =0
.
2
1より αニ 0
.
1
7
6が求められる。また疲労乗数嬰数辻、
の結果、
m
(
k
)ニ 0.807 k 12であり、その形状は困
・
l
.
l
3i
こ示されている。ただし、間 1
で定められている m。
とk
。は瀦定されていない。
ま
しつ
示車
列の
小宮中
り疲労間識に必要な休憩時熊を示し
xを到し
の配はわ
次に、第@列 l
こはこの調整清瀬勤時間から
l r M‘
疲労回護に必要な調整持聞を加えた欝整漬通勤時間 m料 x
う。まず、所要時間 X
iこ
第)
この推定された成k
)関数をもとに求められる各髄
加れによると、かなり郊外の駅では低い鑑
を示している。これは、遠距離になると、始発列車の本数が多く、その釈あるいは、
の近辺の駅の利用者は十分E
主席に座れる可能性があるため疲労回復に必要
時間はそれほど必要でないということを表しているためである。しかし、それより
東京寄りの区鶴であれば、躍惑に座れる
はなく、かっ終着駅まではまだまだ窪
こ捜労度が高く、その結果、疲労回復に必要
離があるという状況であるため、非索 i
も多く算出されてし、る。そして、さらに都心に近づくと休聴時需が抵下して
いるが、とれは乗車時聞が
1
1
(
5
) 式で定義される
m
(
り 潟 数i
土
、
り短くなることによる。
(
15
) 式で定義される通勤区間の混雑率の関数である。
はこの値は、東宝衣都での民営借家の 1ヶ月当たりの寺主主治家資 9方 2043円をど、民営借家に居住している
世帯主の lヶ月の定期収入 43万 2350丹で除したものである(住宅統計調笈報告)。
120 段 * 総 務 研 究 詑0.
4
1
,2
0
ω ‘9
認
3 推定された m料 開 数
n
i
03
2
.5
mが
)
雛
号.
8
1k
"
"
2
↑5
η5
m喜ータ
O
1
.5
O
2
2
.
5
hv
円
動の時間費用と疲
3
k
量
一
用はいくら会¥?
疲労乗数関数 m
(
けと家賃関数の推定により、効用鵠数の各パラメータが明らかに
なったので、通勤
費患と疲労費馬の分析が等価変分の概念を用いて分析でき
る。以下では等髄変分によって通勤の総費用を求める。さらにそれ者通勤の時間費
と疲労費用 i
こ分解する c ここでは家黄の変化が起こらい短期を想定する。
(
k
)をかけた調整請通勤時間が
まず通勤の総費患である。通義時間 xに疲労乗数 m
Iであった。イ互にこの調整議議勤時間
表 lの第三会安J
ロとなる場合合考える。
飽勤者の効期は
り、通勤の時間費用も疲労費掲もなくなった場合である o この持、 i
、
を相殺する所得 Yの変化分 13が
上昇する。その
の総襲熊を表す等価変
分であるョ以下でこの等縞変分を式で表すっ
ある地点からの組勤が不必要になった (X=0となった)とすると、その地点
る
の効用
家重は変化しないとして、上昇した猿用
があった状態で達成するのに必要な所得の増分を Cで表すとすれば、
を、離の i
議勤
(
9
) 式の家賃
関数の式を黒いで、
ペY,x,k,:V)日
〆(
Y
'-c
,
x,
k,
斗
と表すことができる。右辺の d玄
、
(
1
7
)
なくなった場合に上昇した効用
連覇がある状態で時るのに必要な所持 Y
'から、土地点における
1
'
3
を
、
られた家賃のも
ャこでの計算 i
こ使ったと幹臼当たりの所得 Y0)1夜は次のように定めた。まず l
吉9
7年の東京との勤労者
1人当たりの定期収入、 4
3万 2
3
5合問を、 lヶ月 i
こ22 t
:
li
議勤するとして、それぞ半日当
たりに換算マる。つi:り、 4
3万 2350円を 4
4で創った部2
6円である。
通畿の受託労コストと糸工~ì宝主総事与量含め調IJ 主主
121
とで、この熟期の上昇分を樟殺する新得の誠少合である。これを解くと c
c
(
x
)が千尋
られる。 この C の大きさが、通勤の総費用をと表す等髄変分だと解釈できる。 よって
通勤の総費用を次のように定義する。
広
時
定 義I
a喝
/
.
ごおげ-3遊離ゅ謝費・5止段、瀞嘉手持滞x.
;
j
J
'
ずr
:
z
t
:企っ主義夢話予jぷ この越広
越 点x
0
m
(
k
)1が成り立つ混雑率 Z(国
次に通勤の疲労酬を求める。
では、握雑による
l
のもと
なくなる。すなわち第@列の調整請通勤時間
の通
需
しくなる。混雑率を kにすると、疲労がなくなった結果、 x地点に
勤区間時間
おける与えられた
Yの
もとでの効用は上昇する。その上昇分を相殺する
ヒ分を通勤の疲労費飛を表す等伍変分とする。この所得 Yの変 f
ヒ分を Cfと
変f
,
K
zzg
、
一
v
)
(
18
ノ
FF
X
ハ
し
a
ap
d'ez
,
r
v
t
著
書
、
、
r
'
(
Y
.
x
.
k,
:
v
)
が成り立つ。 f 辻
、 k kの時の上昇した効用
加
を変{ヒ前の混雑率の水準 kの
に達成するのに必要な所得である。とれを解くと Cr
通勤の疲労費用
ると、
に他ならない。し
c
A
x
)が得られる。この C
r
(
x
)は
A
x
)が x地点における瀧
って c
雑による通勤の疲労費用である。
え言語 2
説 草x
/
.
ごおj
ア3議選者ゆ灘五按疲労長幸男丘、議議接持の滋ゑ害事を、
ず-3議選手!rk /.ご TI7ìを暴露合jどこ 6紘~Aご:tJtt -3
分遅子期設す-31.す謬 Yt
V
変北分であ夕、
て時間費用
C
ら品た若賞C る t で互参'f!JtV止昇
白8) の 席CJ(
x
),ご事
f
0
&
1
0
最後に、通勤の時間襲用を定義する。通勤の
動の総費用から定義 2
l
f
f
支デ乗還をm科診 lt
:
られた疲労費用を引し
は、定義 1で定められ
ると定義できる。
ょ
っ
を定義すると、
三宮謙 3
諮'
A
fx/.ごおが吾選議6場滞費ノ野 c
,
(
x
)丘、護基穿の義者j零点すから若支デ妻沼をタ/い去るの、
r
之
'
tb ちc
(
x
)
-c
A
x
)で忍ぞめら n-3産であ-3
0
シ
る
。
以上の各費用を各締ごとに
列
。
し、表 1の第骨列から第@:71jに示した。 まず、
定義 2で定めら
の疲労費用が示されている。 これは第号列の溜識の
疲労に必要な休憩、時間
こ通勤の総費用、第舎到に
と考えられる。第舎初H
122 E
I本経済研究苔0.4
1,2
0
0
ふき
d
ご tであ 3
、
におが-3~手;t. Gni
を若震のる止で玉誉沼の止昇分をI
!
l
殺す-31.芳薄 Yt
V
変佑分、の}の
の総費用から第@刻j
の疲労費用を引いた通勤の時開費男が訴されている。
議較で疲労費罵が下がるのは、議々
となり、ミ三驚始発の列車本数が議、激に増
が総費題に占める霊i
合を第母列に恭し
ることが反挟されている。ま
これによると、連覇の疲労費男
のうちの 5
"
'
"
'
2
9誌であることがわかる。
7
. 漉雑率増大の限界費用
第 6節では混雑による疲労費用を算出したが、次に混雑率増大による限界費用を
る 第 7節で、効用関数の各パラメ…夕、ならびに m(k)関数が推症されたので、
b
中央離での朝のラッシュ時の通勤の疲労襲用を合成財で換算したものを測定できる。
疲労費用を合成財で評 f揮したものは、
MRS
か,z,
x,
k
)V
k の Z に対する~1l界代替率 MRSF として、
j ( I 9 )
と会る 14 ただし、 U=Uk l
i,熟期関数 U争,"-よりの z、 kI
こ対する限界強罵である。
) 式の
すると、合成財の髄絡は lであることより、上記(19
疲労の費用を円で評価したものとなる。すなわち、
では 1%)当たりの費用が円
(
19
) 式は漉雑率 1
されたものである。
さらに本論文では、コブ口ダグラス型の効用関数を用いているため、床間積 hと
合成財 zの 需 要 量 は 所 後 Yの関数となる。すなわち h
止
このことより、
h
(
r
)、 z z
(
r
)と書ける。
(
19
) 式の臨界代毒事率は謹雑率 kと時間距離 xのみの関数で表せる。
仏x
)として、
これを覆労費用調数 f
f争,
x
) MRS
r
,)z
(
r
,)x
,
k
)
f争(
(
2
0
)
三
と定義する。なお、 Y
さて、
(
6
)
ので疲労費用関数
f
O
ら
、 z、 kに対する F
畏界効用品、
砂I
I
Z
:
I
(
O m
い
)
x
)
α
Uk …
0
ト
…刈
m
1吋
k)
x
)ν
h
仇日
n
ど
z1
1
m
一
α
α(
U==
(
1
口
として設むない。
べ市制(い
)
{
包
2
1
叫
l
愉
.
ト
叫
拘
可
い)
jdkである。これらを使って
となる。ただし、 m
'
(
片
山 dm
。
(
2
0
) 式を導出すると、
'
(
k
)
mか
)
x
)
f(k, x) 叩rr_m\K!~ ,
1
4
(
2
3
)
限界代替等主役導入するにあたっての効用関数が瀦?とすべき後媛、 i
築続性、韓三鶏増加位、強い意味 (f)緩
i議まW (1)~災労コストと縁遠i足後料金の讃Ij J主
123
表 2 通 勤 の 娘 界 疲 労 費 用 と 畿 適j
毘雑料金
x
限界疲労費用
定期料金
?星雑料金
f
(
k,x
)
(分}
{円)
(汚}
(円)
中野
1
6
1
6
0
1
1
5
1
1
0
0.96
高内寺
20
206
1
6
1
1
6
0
0.99
開佐ヶ谷
22
229
1
6
1
210
1
.3
2
4
252
1
6
1
250
1
.5
5
西荻窪
2
6
2
7
6
207
300
1
.4
5
吉祥寺
2
9
3
1
3
2
0
7
340
1
.64
τ
t
Z
奪
3
1
338
207
400
し9
3
武蔵境
3
5
410
247
480
1
.94
東小金井
3
8
472
247
590
2.39
武蔵小金井
40
5
1
3
247
670
2
.7
1
間分寺
44
604
2
9
3
770
2.63
立富国分寺
48
6
9
2
293
830
2.83
5
0
7
3
9
293
890
3.04
立川│
5
4
830
3
3
8
970
2.87
関野
5
8
916
378
1
,060
2.8
豊回
6
1
9
8
3
378
1
,1
0
0
2
.
9
1
八王子
6
5
1
,0
7
1
424
,1
80
1
2
.7
8
西八王子
7
0
し1
8
3
424
1
,230
2.9
高尾
7
3
,
12
3
8
487
1
,
260
2
.5
9
注) L 運賃は片道料金で表示してある。定期逐繁は 6ヶ月定期を片道当たりに換算したものである。
2 上記通常運賃と定期運賃は全ておきS年 1
2月現在のものである o
となる。
(
2
3
) 式 に ( 16
)式の推定結果で得られたパラメ
とにより、限界疲労費用の具体的な値が脊最寄較ごと
も の が 表 2の第三号列である。
タ群の櫨を代入するヤ
られる。それらを表にし
f
(
k
"
x
)は 、 各 釈 か ら 通 勤 す る 通 勤 者 の 、 混 雑 率 増 分
l判 当 た り の 費 用 者 ど 金 銭 換 算 し た も の で あ る 15
飴性、 i
察後 2回微分可能性は仮定されていると寸る c
混 幾 家 kを%表示で表しでも、 (
2
3
) 式の後は変化しない。よって、
1
5
1
2
4
日本意表済研究
ぬ4
1,2
0
0
0,
ち
(
2
3
) 式の解釈の際に限界的な
8
. 通勤の外部不経済効果の測定
上の推定で(19
) 式の蝿雑率増大の隷界疲労費用が求められた。これを使って通
勤の外部不経諒効果を測定し、それを金銭換算する。この外器不経済が測定できれ
ば、ラッシュ時の通勤の最適な混雑料金を求められる。最適な混雑料金の誼U
A
誌がこ
の節の昌的である。
まず外部不経済効果を導出する。ここでの外部不経、済とは、混雑した搾車に通勤
者が l人増えることによって、その車両の能の通畿者すべての疲労を増加させるこ
とである。よって外部不経済費舟 i
士、発生した i
議選人胤全員の疲労費用の増分を総
したものである。
ある駅から追加的な通動者が l人乗るとする。追加的な通勤者は、告分が乗るこ
扇動
とによってその駅豆聞での詫雑率金上昇させ、この混雑率の上昇を通じて能の i
者の疲労費用を上昇させる。この通勤者が乗り続ける駅芭関全ての乗客の護労費患
の上昇を合計したものが追加約な通勤者が及ぼす外部不経清効果の大きさである。
標数から、追加的な通勤者が引き記こす外部不総務効果を導出する方法
を、駅区関が複数である一般的な場合について補議に示す。ここでは、全通勤区間
が…較区間のみである場合について図 4を用いて例示しよう o 駅思聞が lつである
ため、駅区間混雑率と通勤毘鰐混雑率は問じものであるが、説明の硬宜上区別して
おくと、まず、駅豆潤混雑率を k、その平坊である通勤区鶴議雑率を k川 、 こ の 区
間の通過人数を N、通議時間を xであるとする。通勤者の 1弘三当たりの疲労費用は、
(
2
3
) 式より鵠数 f
(
k1(
k
)
,
x
)である。
この駅長主間で通過人員が l 人増えることによって記きる駅区間擁雑率 kの増
士
、
分i
(
14
) 式より、
d
k
(
2
4
)
dN K
である。そしてさらにこの駅区間混雑率 kが、通勤区間諜雑率 kl
d
kl年
)
d
k
える彰響 i
立
、
(
2
5
)
である。
混雑率の変化を
1%としても間緩はない
G
浴室主の疲労コストと査をi
遂混雑料金の場.
I
J
A 125
国 4 第 1釈からの通勤者の外部不経済
追加的な通勤者
¥
口
〈
N人
k
U
第 O史
j
l
!
第 1駅
"
k
,
(
k
)
1人の増加が叡lK嬰混
次に、外部不経済の総計の方法である。駅長互関
を経て通勤区鱈混雑率に与える影響は、
(
2
4
)、 (
2
5
)
を考議して、
dk
利一 dk,
科三三一 dk,
料工
dN
dk dN
dk K
(
2
6
)
められる。第 1軟から乗車する通勤者が 1人増えた場合、この駅lK閤;こは
f
(
k
)の疲労費期間数を持つ N 人の通勤者が移動中である。よってこの第
,
料x
からの適加的な通勤者が及ぼす外部不経靖効果 Eは
、
E口
と
1駅
(
2
6
) 式より、
,
っr
三
万
dk(
k
)dk
N
.f
(
k
,
(
k
)
,
x
)
(
2
7
)
る。つまり、連加的な通勤者が l人増えたことによる
f
Oへの
したのである。
i
士、獣区間が模数ある場合 i
こも詞様 i
こ拡議できる。そうし
2の第三島列である。これによると、通勤区輯ごとに異なるが、
り料金〈表 2第窃夢1
]
)の 1
"
"
'3告の高い料金設定が必要であることが
定額
わかる o
1lJ~湾・主義 EE
(
19
9
9
) によれば設らの科金設定は現行定顛達震の 2
.3
"
"
'
5搭であり、
また人間(1995)
"
"
'3f
吾i
土
、 2
も 3語以上という結論を出している。本稿の算出結果、 l
と比べてみても整会的であると言えるであろう。
9
. 結論
本稿では、通勤の疲労を
こより
それ l
126 日本意表済研究
し、それを含んだ家賃関数を導出し推定し
混雑率の関数として求められ、混雑による時間
主0.
41
,
2
0
0
0
.9
、疲労費用が等儲変分の概念を黒いて分析でき、護雑の疲労費用が通勤の総襲用
の5
"
"
'
2
9鳴を占めていることがわかっ
混雑解消の手段である漉雑料金設窓の議論は理議的には単純である。ところが、
実際、濯雑の組度は場所と持間によって異なっている。また混雑外部性の科患者は、
混雑の外部不経済の被審者であると同時に加害者である。このため実際の混雑料金
はそれ出ど簡単には求められなかった α しかし、本構の外部不経済の挺定方法では、
混雑率増大の限界的な費用を限界代替率を穫って求め、それを;ft
J
現して通勤者 1人
が及ぼす外部不軽装をど各駅区間ごとに全て求めることができ、最終的に君主雑料金を
現行定期藩繋のほぽ 1
"
"
'
3告の問に設定する必要があるという結論を得た。もちろん、
ここで求めた謹雑料金は、視雑率が通勤ラッシェェのピーク時のものであるため、料
金もザーク時にかけられる料金である α
補論複数の駅区需における外部不軽震効果の算出会法
理解しやすいように始発駅と終着駅の聞に釈が iつしかなく、
が 2つ の 場 合 を 考 え る ( 図 的 。 第 2駅区間の漉雑率がど、第 1
k
'であるとする。通勤者の l引当たりの疲労費用は、
間
間の蝿雑率が
(
2
4
) 式で与えられた関数
f
(
k,x
)で、あった。
一方、各駅区間で通過人員が l人増えることによって記きる混雑率 k
'の増分は、
(
1
4
) 式より、
d
k
'
d
N
' K
1
,
2
(
2
8
)
である。そしてさらにこの駅区間謹雑率が通勤区関謹雑率に与える影響はそれぞれ、
生ιりまたは Z金~
d
k
'
d
k
'
,
2
i=1
(
2
9
)
である。
次に、外部不経請の総計の方法である。各通勤区間混雑率試行 5
) 式で定義され
ているため、駅区間での通勤者 1人の増加が駅区鶴混雑率を経て i
議動 E
玄関混雑率に
与える影響は、
生
(
2
8
)、 (
2
9
)式
して、それぞれ、
ι = 生ιe)全一生ιe)~
2
k)
dN:
d
k
'
dN'
生生~生Uι: 担金主}土
dN'
d
k
' dN'
d
k
' K
d
k
'
K
i=1
.
2
(
3
0
)
)
(
31
j
i
量殺の疲労コストと綴途混雑料金の滋l
'
i
E1
.27
い
半
日
図 5 2駅区需の場合
2
e
N1
k1
υ
ト 向
V
N
k2
ー
惨
k
l
調
惨
で定められる。
また第 i駅から
,、各駅から終着駅までの各選動産聞の所
した通勤者の数を n
要時間金それぞれ x1'X2 とすると、第 i釈から乗車した n,人の疲労費期
f
(
k
;,x
,
)c
i1
幻である。
さて今{互に第 l駅から
る通勤者が 1
えた場合
6
) 、官
的な
が外部不経済を及 J
ま す 駅 誌 間 は 第 l駅長E閣 で あ る 。 こ の 較 区 間 に は
f争
2か
I,
k
'}xJ という疲労費黒関数を持つ n z 入の通勤者 ~, f
(
k
l
(
k
l
}
x
Jの疲労費用
関数を持つ nl入の通勤者が移動中である。よってこの第 1釈からの追加的な通勤者
Iとすると (
3
0
)、 (
31)式より、
立、これを E
が及ぼす外部不経祷鶏果 i
器
日 パ ム(
K
1
2
)
,
xjqρtnzf(KAKI)442
ど表せる。
1項;土、第 l駅区間で遠 i
識人員が追加的に増えたときに獣区間混
を通じて第 2軟からの通勤者の護苦費用
ある。また j
弓接に本 i
忍第 2項 i
土、第 l駅区間
1駅からの通勤者の疲労費用関数に与える大きさ
第 1!軟からの通勤者 l人が、
る述惑の大きさ
(
3
2
)
える大きさを総計したもので
が追加的
えたとき
している。つまり E
1辻
、
の車両に乗り込むことによって他の乗客に与えてい
したものである c
次に、第 2較からの通勤者について同様に韻ベる。第 2駅からの通勤者が l
えたとしまう(図 7
) 。するとまず、第 2叡区間で通勤者が 1人増える。この京証
l
司 には、疲労費用関数 f
(
k2ベ)をもっ町人の通勤者が乗車している c よって、この
3
0
)
2京区間で連指的な通勤者が及ぼす外部不経減効果 i
土、これを EZとすると、 (
式より、
128 B本綾泌総究持0.4
1
.
2
0
∞今宮
長
♀
k
第 2駅
N1人
k
'
当
コ
y
)
k
(
k1
2
第 1駅
第 0駅
惨
k,
(
k1)
第 1駅からの追加的な通勤者はこの区間の
k
'にのみ影響を与える。
判長
E
'=n,
•f(k,
(
k
',
)
ど xjq!
(
3
3
)
で表せる。次にこの列車は、第 l駅で n,
人の乗客を乗せる。すると、第 2駅から乗
っ た こ の 追 加 的 な 通 勤 者 は 、 第 l駅 区 間 で は 第 2 駅 か ら す で に 乗 車 し て い る
.
x
J
f
(
k, の疲労 費 用 関 数 を 持 つ n,
人の通勤者と、さらに第 I駅から乗りこんだ
f(k"xJの疲労費用関数を持つ n,
人の通勤者にも外部不経済を及ぼすことになる。
'とすると、
これらの外部不経済効果を E
E1=n2• f
(
k2(
k
'ν
)
,
x
,
)生
(
3
0
)、 (
31)式より、
ιd笠
+n,
.
f
(
k,
(
りx
J盈
金1
4
dN
1
(日)
である。これは (
27)式とまったく同じ式である。これは当然のことで、追加的な
通勤者の乗車駅に関係なく、第 l区間での追加的な乗客の存在のみが迷惑になって
いるからである。よって、
(
3
3
) 式と (
3
4
) 式の和が、第 2駅からの追加的な通勤
者が通勤時に及ぼす外部不経済効果の総和であり、それを E2 とすれば、以下のよう
になる。
E2 =E1+E'
ι
己 主 刊"
+角川 ,
k
'
)
, ,
)弓
月£
ι(k 叫)生
=n
(
2 'f
1
1
dN1
ω生
f
(
k,
(
k1),
xJ生
(
3
5
)
X
さて、以上で求めた E,
、 E2の値を、限界運営費用をゼロと仮定し、各駅から第 O
駅までの運賃として設定することにより、
「適正な」混雑度を達成する混雑料金水
準が得られたことになる。この 2駅区間での方法がそのまま I駅に拡張できる。第
通勤の疲労コストと最適混雑料金の測定
129
題 7 第 2駅からの通勤者の外部不経済
追加的な通勤者
n
人
k
¥ e
人
N2
)
かe
k2
第 2釈
,
I
N1人
町人
k'
ぎ
│
笹
kz争
I,
e
)
第 l駅
kl
(
k1)
1.第 2釈からの追加的な通勤者はまず
との区間
第 9釈
.
.
.
2
. 次にこの区間の k1i
こ
(
/
)
eに影響告と与える。
影響をと与える。
i駅 か ら の 追 加 的 遥 識 者 の 外 部 不 経 清 効 果 、 つ ま り 第 i
E
iは
、
均
コ
ら第 O駅 ま で の 提 雑 料 金
ι
心
Eぺ
=
円
E
ι
E
I
μi
(
3
6
)
川
欄
叶
広
E
"=0 宇
ト
苫
1
,
2
,
'
一
…
.
一
勺
"
!
)
である。
(
3
6
) 式に基づき JR中失離の各駅から東京駅までの混雑料金を導出した。
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J
l1
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9年 4月号.
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"ousingandtheJourneytoWorkintheTokyo
Hatta,T
.andOhkawara
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1部 4
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持参 "
inYukioNoguchiandJamesM.P
o
t
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.HousingMarkets
M
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t
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o
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o
l
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r
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略。 P
r
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i
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i
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t
a
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e
sandみ 'Pan
i
温室主の委主労コストと責主i
車i
毘線料金の繍主主
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