ネルソン・マンデラ氏の言葉に学ぶ 愛することを学びながら生きる 避難所

平成25年12月25日
〒175-0082 東京都板橋区高島平 2‐24‐1
Tel 03(3936)1591 Fax 03(3935)6441
板橋区立高島第二中学校
校長 荒 井 秀 樹
ネルソン・マンデラ氏の言葉に学ぶ 愛することを学びながら生きる
12月には世界各国で人権週間が設定されています。その折しも、人権問題で大きな一歩を示
した南アフリカの元大統領 ネルソン・マンデラ氏 が世界中の人々から惜しまれながら95歳で
人生の幕を閉じました。彼の追悼式では、世界各国の要人が彼の功績を称え、そして彼の死を
悼(いた)みました。
彼の人生は、アパルトヘイト(人種差別)との闘いでした。彼が生まれた時代の南アフリカ
では、日本では考えられないような人種差別がありました。黒人が白人専用バスに乗るのは犯
罪、白人専用の水飲み場を使うことや白人専用の海岸を歩くことも犯罪、そしてこれらの差別
に逆らっても犯罪だったのです。黒人の「人間」としての尊厳は奪い取られていました。マンデラ氏は尐年時
代から、いたる所で、何百もの侮蔑を目にし、何百もの屈辱を味わってきました。
彼は人種差別と闘うことを決意します。何かを変えるためには誰かが立ち上がらなければならないからです。
そして、闘争を繰り広げます。しかし彼の活動は罪に問われ、政治犯として拘束されます。そして、終身刑の
判決を受けるのです。その日から27年間という長きにわたる歳月を刑務所で過ごすのです。
長い獄中生活は、1時間が1年間にも感じられるほど、苦しいものだったそうです。刑務所での差別はより厳
しく、食事も服装も同じ囚人でありながら違う。看守の差別の意識も厳しいものでした。長い獄中の生活の間
に、彼は母と息子を失いました。葬儀への出席を求めましたが、許可されることはありませんでした。
そんな厳しい状況の中、彼の心を支えたのは、アンネ・フランクの日記だったそうです。苦しい状況の中で
も、前向きに生きた彼女の姿。「13歳の子どもにできるなら私にもできる。」と心を励まし続けます。
マンデラ氏は、囚人に「このままの社会でいいのか」と訴えかけ、政治についての教えを説きます。そして
彼のその思想は、白人の看守の考え方までも動かしていったのです。
獄中での生活の中で、マンデラ氏の考えは徐々に変わっていきます。力による闘争ではなく、人間のもつ正
義の心を動かすことが何よりも強い力になることに気がつくのです。
その頃の彼の言葉を紹介します。「生まれながらにして肌の色や出身や宗教を理由に他人を憎む人は誰もい
ない。憎しみは後から学ぶものであり、もし憎しみを学ぶことができるなら、愛することも教えられるはずだ。
愛はその反対の感情よりも、人間の心にとって自然に馴染むものだから」
彼の心から、白人への憎しみは消えました。悪いのは制度であって人間ではない。この世に生まれた時は、
誰もが差別とは無縁のきれいな心をもって生まれてくるのです。だから私たちは、憎しみを学び生きるのでは
なく、愛することを学び生きていくことができる人になればいいのです。私たちの心は、人を傷つけたり、苦
しめたりするためにあるわけではないのです。身近な生活に置き換えても同じことが言えます。毎日の学校生
活の中で、友達を、家族を、皆さんの生活にかかわる人たちを愛することは誰にでもできるということを知っ
ておくことが、自分の生き方を変える支えになるのです。
避難所運営防災連絡会議
小学校と連携した避難所設営を地域の方々と考える
7日(土)に本校の防災連絡会議を図書室で開きました。災害時の避難所設営の責任者を二丁目団地自治会
長の戸田敏之さんにお引き受けいただきました。災害時には隣接した高島第二小学校も本校同様に避難所にな
ります。しかし児童・生徒の安全確保も同時に求められます。災害時には多くの混乱が予想され
ます。地域の方々の避難所設営の役割分担を明確にし、避難所設営機能と児童生徒の安全確保機
能を小・中学校で分担することにより、スムーズな運営が可能になります。そのための新たな方
策を、今後地域の皆さんと小・中学校で構築していくことを確認しました。来年度は地域と小・
中学校が連携し、避難所設営訓練を実施していけるよう計画していきます。
学校運営連絡協議会
地域の代表に方々と共に学校づくりを進めます
11日(水)に第2回学校運営連絡協議会を開催しました。地域・保護者の代表の方々から学校運
営について意見をいただく貴重な機会です。協議会を開催するにあたって、生徒の日常の生活の様子を知って
いただくために、4時間目の授業を参観していただき、また生徒が毎日食している給食を召し上がっていただ
きました。
今年度から始めた様々な取り組みやこの一年間の様子について説明し、授業の様子、学校行事や奉仕活動の
取組などに評価をいただきました。今後も引き続き学校への協力をいただくことを約束しました。
救急救命講習
命を守る力を備える
16 日(月)志村消防署と大勢のボランティアの方々の指導で、3 年生が救
急救命講習を受講しました。今年中国人青年が、川に流される子どもを救助
し、感動を呼びました。命の大切さを知っている人だからこそ、危険を顧み
ず、人命救助に当たったのだと思います。3 年生は命を守る知識と技術と人命救助の心を学
びました。何よりも大切な命です。一度失われると、二度と取り戻せないのが命です。皆さ
んの学んだ講習は、皆さんの周りで生活する多くの人たちにとっても、万が一の場合に役立
つ命の講習です。3 年生の皆さんも、これからは命を守る一員です。
保健委員会 風邪・インフルエンザ予防講座
この冬を健康に過ごすために
今年はインフルエンザの流行が早く、11月末に2年生では学級閉鎖の措置を取りました。保健委員会では16
日(月)の生徒会朝礼で、全校生徒に向けてインフルエンザの予防について発表をしました。
パワーポイントで作成した資料をスクリーンに映し出し、丁寧に説明をしてくれました。
感染力の強い病気だけに、一人一人の予防の心掛けが、自分の健康を守るだけでなく、流
行の防止につながっていきます。特に 3 学期は、3 年生にとっては進路にかかわる大切な時
期となります。保健委員の発表から学び、一人一人が日々の生活を見直し、インフルエンザ
の予防に向け、精一杯の努力をしてほしいと思います。
落ち葉掃き
心温まる寒い朝の光景
冬の訪れと共に、学校周辺の道を落ち葉が埋め尽くしました。生徒会、美化委員を中心に
朝の落ち葉掃きに取り組みました。この取組には、多くの生徒が有志で参加してくれました。
毎日寒い朝の光景のはずですが、きれいな学校、きれいな街づくりに仲良く取り組む小学生
と中学生の姿を見ていると、心が温かになります。毎日清掃に参加している児童、生徒、省
職員の皆さん、ありがとうございました。
面接練習から思うこと
自分を知れば生活が変わる、未来が変わる(終業式にて)
岡山県にあるノートルダム清心学園の理事長を務める 渡辺和子さん の著書「置かれた場所で咲きなさい」
という著書の中に、年の瀬についての記述があります。その中にこのようなことが書かれています。「瀬と言
う言葉には、点とか節という意味があり、年の瀬とは、一つの年から次の年にバトンタッチする節目の時期と
考えていいのではないでしょうか。」
12月は師走とも呼ばれています。除夜の鐘が1年の区切りをつける前に、やるべきことを
年内に済ませる。普段は悠然と構えているお師匠さんたちも走り回るほど、忙しく過ごさね
ばならないということから師走と呼ばれています。新しい年を迎える準備もしなければいけ
ません。多くの人は、年の瀬と言う言葉の響きに対して、「心」を「亡くす」ほど「忙しい」
というイメージをもっているのではないでしょうか。
渡辺さんは修道院に入会し、初めてアメリカの大きな修棟院で学んでいる時に、それまでに経験したことの
ない「年の瀬」を迎えたそうです。年末の3日間は静けさの中で過ごすのです。1日目は1年を反省する日、2日
目は1年間にいただいた恵みに感謝する日、3日目は新しく迎える1年間をいかに過ごすかという決意を固める日。
「きりをつける」という点では、初めて体験したこの年の瀬は、彼女には心が清められたようなとても新鮮な
3日間だったそうです。平素の中で見失っていた「自分の内部」を見つめ直す機会になったと言っています。
3年生の面接練習を行いました。多くの3年生と直接話す機会をもてました。こんな質問をしてみます。「委
員会活動、部活動、様々な行事の体験から、成長できた点はどこですか」すぐに答えが返ってこない生徒に、
「その経験を積んだ自分とそうでない自分と同じだと思いますか?」と聞くと、自分を振り返ります。経験か
らの学びが、何かしらの形で自分づくりの大切な要素となるのです。でも、自分の成長を振り返り、学びを自
覚しなければ、その経験は意味をなしません。学びも生かされることはないでしょう。もったいないことです。
またこんな質問をします。「中学校でもっとこれを頑張ればよかった、高校でこれを身に付けたい、と思う
ことは何ですか?」生徒は自分の3年間を振り返ります。自分に欠けている点を自覚することで、目標を定め
られます。そのための努力に踏み出すのです。でも自覚がなければ、努力しようという発想は出てきません。
中学校と変わりない毎日を送るのです。しかしすべきことをわかっている人は、高校で新たな挑戦を始めます。
一つの道、一つの区切りを迎えるときに自分を見つめ直すことは、自分づくりに欠かせない要素なのです。
新たな道、新しく始まる未来の時間に、自分がどうあるべきか、という目的を定めてくれるからです。同じ生
活からは同じ自分しか生まれません。違う生活からは違う自分が生まれてきます。一歩前に踏み出すために、
この1年の生活を、
2学期の生活を見直し、
新たな年そして新しく始まる3学期に違った自分を発見してください。
生徒表彰
卓球部 第 66 回区民大会 優勝 女カデット
2 年 久保田彩楓
優勝 男子カデットA3 部 2 年 高嶋俊介
税についての作文
入選
3 年 池田かれん
3 年 國分凱
学校公開(第 4 回土曜授業プラン)のお知らせ
今年度最後の学校公開を行います。
☆1 月 11 日(土) 1 時間目から 4 時間目 [給食なし]
1 年生は、4 時間目にPTA地域清掃を実施します