維新の会のみの法定協議会における「協定書」の策定強行への見解

2014 年 7 月 24 日
維新の会のみの法定協議会における「協定書」の策定強行への見解
民主党大阪府総支部連合会
代表 おだち 源幸
7 月 23 日、維新の会と橋下大阪市長・松井府知事は、単独で法定協議会を開催し、大阪市を解
体する特別区設置のための「協定書」の策定を強行した。
市長は、大義なき選挙として多くの市民が棄権を表明した「出直し選挙」後、自分の意に沿わない
発言をする委員を法定協議会から排除し、議会構成比を無視した委員構成に替え、7 月 3 日以降、
維新の会と市長・知事は、大阪市会の委員不在のまま維新の会の府委員のみで法定協議会を強行
してきた。私たちは、他会派とともに、そのことの不当性と違法性を訴え、法定協議会の正常化を求
めるため、府議会・大阪市会の本会議開催請求を行なってきたところであるが、知事・市長ともに決
められた期日までに議会召集を行なわなかった。そして、今回の「協定書」の単独策定は、府議会議
長が、7 月 25 日に本会議開催の約束をする一方で、その開催直前に強行されたものであり、このよう
なルール無用の狡猾で欺瞞に満ちた、議論を入口で封じる民主主義を全く無視したやり方は、大阪
の行政運営の長として恥ずべき行為である。
一連の事態に関わって総務大臣及び総務省も、
① 法定協議会において、「否定する議論をしても問題ない」との見解である。
② 府議会・大阪市会の本会議の開催請求に対して、知事・市長ともに決められた期日までに議会
召集しなかったことについて、総務大臣は「法令違反である」と明言している。
③ 維新の会のみの法定協議会を強行する状況について、総務大臣は「正常な状態とは思えない」
と指摘している。
私たちは、このような異常な状態のままで強行された法定協議会も「協定書」も無効であると考え
る。そのうえで、私たちは以下について強く訴えるものである。
1. 自分の思うようにならないからと言って法定協議会の委員入れ替えを強行し、議論も説明もない
まま、協定書を無理矢理に成立させるという、民主主義を否定した暴挙を決して認められない。
2. 「政令市、一度壊すと戻れない。」 大阪市の解体という、とても重要な問題について、もっと議論
が必要である。世論調査によると市民の 6 割がこのことについて十分な議論を求めており、その
他の施策を含め、市長は自分と異なる多様な意見を排除するのではなく、十分な議論に基づく
民主的な行政運営を行なうよう強く求める。
3. 私たちは、今年 5 月に成立した改正地方自治法を活かすことにより、大阪市を解体することなく、
住民ニーズに反したムダな「二重行政」の根絶や、区の役割拡充による住民サービスの充実など
にとりくむことが、最小コストで大阪改革を推進するベストの方法であると考える。
4. もはや必要のない「都構想」のために、大義なき出直し市長選挙に 6 億円以上、府市統合本部
に 2014 年度当初予算ベースで約 12 億円の税金が費やされている。府市の優秀な人材力と多
額の市民の税金の浪費を行なっている。
5. 法定協議会については、議会ルールにもとづき、正常化するよう求める。
以上