第1回 服務規律研修

平成23年4月28日
不祥事検討委員会
第1回 服務規律研修
1 ねらい
不祥事の具体的な場面を想定し,ロールプレイを通して,被害者や加害者の立場で感じたり,考えたり
することを通して,不祥事を自分のこととして受け止め,行動規範について主体的に考える。
2 研修内容
○下記に事例をもとに,3グループに分かれ,校長,A教諭,保護者の立場でロールプレイングを行う。
○事例「個人情報の紛失」
(資料「教職員による不祥事の根絶(改訂版)」より)
A教諭は,日頃から家族との連絡のために家庭調査票を校長の許可なく持ち帰っていた。家庭
調査票には,児童の家族構成,住所,電話番号,地図,健康状態などが記載されていた。A教諭
は,勤務時間が終了した後,帰宅途中にスーパーマーケットに立ち寄り,家庭調査票を入れた鞄
を車内に残したまま店内に入った。30分後車に戻ってみると,車のドアの鍵が壊され鞄ごと家
庭調査票が盗まれており,多くの個人情報を含む家庭調査票を紛失した。
そのことが,メディアを通して保護者の耳にも入った。数人の保護者は,事実を確かめるべく
学校にやってきた。そして,校長室にて話し合いとなった。
○シェアリング(ロールプレイング後の感想)
・仕事は,家庭には持ち帰ることなく学校でするという方法で対応するしかないと思う。しかし,それ
も難しいとなれば,途中で寄り道をしないということを気を付けるしかないのかな。重大なことにつ
ながるのでは・・・といつも考える必要がある。
・A教諭の立場としては,許可を得ていないところに一番の問題がある。調査票のすべてを持ち出すの
ではなく,メモを取って帰るなどの手段もあったのではないか。校長の立場をやってみて,ただ謝罪
するしかない。
「指導していた。
」と言っても,とりかえしがつかないことなので,何と言ったら良い
か分からなかった。
・いつ誰に起きても不思議ではない現状がある中で,学校でこなし切れない仕事をどうすればいいか分
からない。仕事が減らない限りデータの持ち出しは無くならないのではと思いました。見えるところ
に置いて買い物に行くという行為は軽率だと思う。トランクに入れるとか,持って出るとか考えるべ
き。人の物を盗むという行為を想定しなければならないことが悲しい。人の規範意識が薄れている。
・大事な物を持ち帰った時は,寄り道をしないなどの配慮が必要。もしくは鞄を手から離さないなど。
・保護者の「謝ってすむことではありませんね。
」という追求に対しては,返答の仕様がない。やはり
持ち出しをしないことが一番。
「急がば回れ」鞄の中に入っていたら,学校へ戻り,金庫へ保管して
帰宅する。
・校外へ持ち出してまで家庭と連絡を取らなくてもいいような環境整備を整える必要がある。学校とし
ても取り組むべきだし,教育委員会でも取り組むべきである。
・確認や手続きをいくら取っていたとしても,紛失したとなると責任を問われることになる。取り扱い
については十分気をつけておかなくてはならない。
常にこのような事例が起こりうると配慮をすることが必要だと思います。いつも児童・保護者の個
人情報を扱っているという自覚を持った上で行動していきましょう。