宮城県女川町災害廃棄物仮置き場及び選別処理施設の状況について

宮城県女川町災害廃棄物仮置き場及び選別処理施設の状況について
平成 23 年 12 月 12 日作成
3
災害廃棄物仮置き場について
視察した災害廃棄物仮置き場及び中間選別処理施設の位置は下図のとおりです。
1 宮城県女川町の被災状況
● 地震・津波の概要
発 生 日 時
平成 23 年 3 月 11 日(金) 14:46 頃
規模・震度
M9.0 震度 6 弱
津波被害概要
最大津波高さ 14.8 m
浸水区域
320 ha
被害区域
240 ha
● 建造物被害数
下表のとおり
コンクリート殻
仮置き場
住家被害数
4,568
2,937
166
160
625
669
11
総数
全壊
大規模半壊
半壊
一部損壊
被害なし
未調査等
棟
棟
棟
棟
棟
棟
棟
非住家被害数
1,943 棟
1,396 棟
13 棟
25 棟
52 棟
456 棟
1棟
① 未処理混合
ごみ仮置き場
③ 鉄類等
仮置き場
④ 中間選別
処理施設
② 混合ごみ
仮置き場
平成23年7月1日 現在
2 女川町の災害廃棄物推定発生量
444,000 トン(環境省による推定)
廃棄物種別推定量内訳
種別
粗分別時
混合廃棄
総重量 重量比(%)
物分別後
80,917 84,469
19.0
48,915 193,659
43.6
34,344 67,644
15.2
0
444
0.1
0
444
0.1
0
444
0.1
木材
コンクリート
金属
タイヤ
畳
家電類
3,552
144,744
33,300
444
444
444
可燃分
不燃物
土砂
合
0 65,046 65,046
0
9,106
9,106
888 21,856 22,744
183,816 260,184 444,000
計
総重量は 105,949 トンです。
14.7
2.1
5.1
100.0
種別
このうち、焼却処理対象物の内訳
被災地の状況
発生量
摘 要
木材
40,458 再利用44,011tを考慮
廃プラ
34,227
紙くず
繊維くず
畳
その他(皮革・ゴム等)
合計
3,678
環境省による震災廃棄物総量の推計値
25,287 (444,000t)を基にサンプリングによる混合廃棄
444
1,855
105,949
地図中① 混合廃棄物仮置き場(選別未処理)
写真は、地図中の女川第一中学校付近の仮置き場の
様子です。道路の両端に数メートルの高さで混合廃棄
物が積まれています。現在、混合廃棄物の選別は地図
中②の部分が行われていることから、この置き場の混
合廃棄物については手付かずの状態となっています。
この付近も被災地であり、元々は住宅等の建物のあっ
た民有地です。
地図中② 混合廃棄物仮置き場(現在選別処理中)
現在、この置き場の混合廃棄物について一次選別が
行われています。混合廃棄物の内容物は雑多ですが、
家屋・建物等の残骸(木材・金属・樹脂製品等)といっ
た物が主となっています。この仮置き場にて一次選
別・ふるい選別が行われており、選別によって再利用
できない木材、可燃物は中間選別処理施設へ運搬され
ます。
物の各種別の重量比を乗じて算出した値
写真奥側には鉄類が置かれています。(地図中③)
未処理の仮置き場
一次選別されている仮置き場
4
中間選別処理施設について
立地は、前項の地図のとおり。
5 災害廃棄物の仮置き場から清掃工場までの流れ(フロー図)
手選別ライン外観
地図中④
中間選別処理施設(緑色部)
混合廃棄物仮置き場で一次選別された再利用できない
木材及びふるい選別された 3 種類のサイズ毎(下記のと
おり)の可燃物については、中間選別処理施設へ運搬され
ます。
混合廃棄物仮置き場
機械選別・手選別
再利用木材
写真①
金属
コンクリート殻
写真②
混合廃棄物仮置き場
家電・車・有害物等
再利用
再利用・スクラップ
再利用
再利用等
木材・その他
ふるい選別
選別サイズ ① 200mm 以上
② 30~200mm
③ 30mm 以下
中間選別処理施設
200mm未満
選別された廃棄物は、大きさ別に専用の手選別ライン
に投入します。ラインでは、磁選機、トロンメルふるい、
手選別工程により選別が行われています。1 ライン当た
りの選別処理能力は、1 日 50 トンとなっており、現在、
処理物別に 4 ラインが設けられています。
手選別では、下表のとおり可燃物 4 種・不燃物 3 種に
分類されており、このうちの木材が今後搬入予定されて
いる焼却対象物となります。
200mm以上
手選別
粗破砕
手選別ホッパへの廃棄物投入
(手選別ライン入口)
中間選別処理施設
磁選機
選別処理ライン
写真③
トロンメルふるい
手選別ライン
※ 空間放射線量測定
写真④
紙・布・皮製品
廃プラ類
可燃
23区内は木材と混合
写真⑥
可 燃 物
紙・布・皮製品
廃プラ類
異物付着木材
写真⑧・⑨・⑩
木材
不 燃 物
コンクリート殻
金属
写真⑦
ストックヤード保管
異物付着木材
写真⑤
木材
破砕
鉄類
※ 遮蔽放射線量測定
※ 空間放射線量測定
手選別された木材については、サイズ等により更に破
砕機にかけられ 200mm 以下に破砕処理されその後、
ストックヤードに保管されます。
ストックされている木材について目視確認しましたが、
金属等の混入物は極めて少ない状況で、十分な手選別が
行われているものと思われます。
今後、このストックヤードに保管された破砕された木
材を専用コンテナに積み込み、陸送、鉄道輸送を経て東
京貨物ターミナル持ち込まれ、その後各清掃工場へコン
テナのまま陸送されることになります。
コンテナ積込
仙台貨物ターミナル
東京貨物ターミナル
選別後の木材
(ストックヤード)
清掃工場
写真⑪
写真⑫
コンクリート殻
金属
鉄類
不燃
7 各工程写真
写真① 廃棄物仮置き場
6 手選別ラインについて
紙・布類・皮製品
手選別 ①ライン
可燃物
紙・布・皮製品
可燃物
廃プラ類
異物付着木材
ビン・ガラス
石膏ボード 石綿
危険物等
可燃物
異物付着木材
不燃物
コン殻・石・陶器
不燃物
金属
写真④
写真⑤
手選別後の木材
写真③
選別ライン投入
一次選別木材 (破砕後)
可燃物
異物付着木材
不燃物
コン殻・石・陶器
ビン・ガラス
石膏ボード 石綿
危険物等
ビン・ガラス
石膏ボード
危険物等
可燃物
異物付着木材
可燃物
木材
不燃物
金属
不燃物
金属
選別ライン(トロンメル)
写真⑥
手選別後の廃プラ
写真⑨
ストックヤードの木材-2
不燃物
鉄類
磁
選
機
可燃物
廃プラ類
ふるい選別機
木材
ふるい選別200mmオーバー
可燃物
紙・布・皮製品
写真②
木材
木材
不燃物
鉄類
写真⑦
選別後の木材破砕処理
写真⑧ ストックヤードの木材-1
写真⑩
ストックヤードの木材-3
写真⑪
表中識別
ライン管理者
作業員
可燃物
紙・布・皮製品
可燃物
廃プラ類
不燃物
鉄類
磁
選
機
ふるい選別30mmアンダー
ふるい選別30~200mm
可燃物
紙・布・皮製品
手選別 ②ライン
コンクリート殻類
可燃物
廃プラ類
可燃物
異物付着木材
可燃物
木材
不燃物
金属
ビン・ガラス
石膏ボード
危険物等
金属類
不燃物
コン殻・石・陶器
不燃物
コン殻・石・陶器
不燃物
鉄類
鉄
類
コンテナ外観
写真⑫
放射線測定の様子