遺跡は柏崎平野の南部に位置し、標高約 8mの微高地と 6mの水田に

遺 跡 名
小峯 こみね
№4
事 業 名 国道 8 号柏崎バイパス
所 在 地 柏崎市
調 査 年 平成 10・11 年(1998・1999)
調査面積 5,000 ㎡・4,000 ㎡
概
要 時代 平安時代
文
献 新潟県埋蔵文化財調査事業団 年報 平成 10 年・11 年度
遺跡は柏崎平野の南部に位置し、標高約 8mの微高地と 6mの水田にあり、小高い部分は周辺を流れる河川
による浸食を免れて島状に残ったものとみられる。当遺跡の南西約 800mに箕輪遺跡がある。
調査の結果、微高地は宅地造成などで既に削平され遺構は残っておらず、周囲の水田から平安時代の井戸、
柱穴、水田跡、溝、畑の畝跡が検出された。微高地の裾に沿い幅 1m、深さ 0.5~0.8mの用水路跡が検出され、
これに並行して幅 0.6~1mの大畦畔があった。水田部には耕作痕の凹凸や無数の足跡がみられた。
遺物は小片が多く平安時代(9 世紀後半)と中世(12~16 世紀)の遺物が確認できた。遺物のうち緑釉陶器、
灰釉陶器、石銙巡方など少数であるが、一般集落には少ないものが注目される。周辺に三島郡衙や駅など、
役所あるいは官人の私宅の存在が推定される。また、箕輪遺跡とも何らかの関係があるとも考えられる。
遺跡遠景
青シートの周辺
奥約 800m には箕輪遺跡がある
国道 8 号バイパスの建設が進む
微高地脇の水路跡 上幅約 1m
水田・溝検出状況
須恵器 奥 2 点・土錘 手前 2 点・灰釉陶器 右 2 点
輸入陶磁
白磁壷・椀 上左 2 点
めいぴん
青磁椀・梅瓶
平安時代
中世
土坑から伏せた状態で出土した須恵器杯
遺跡近景
水田の畦・溝