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2015 年 5 月 11 日
第189回国会
決算委員会
平成二十七年五月十一日(月曜日)
○江崎孝 民主党・新緑風会の江崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先ほど中原委員の方から、パイロット、航空の部分の事故、そしてパイロットの不足の指摘がありまし
たけれども、同じような状況が実は陸路でも起きていると。その物流という側面からの質問をさせていた
だいて、是非、今起こっている課題について、大臣、力強い政策を推進をしていただきたい、そんな思い
で質問させていただきます。
夜中、深夜に高速道路を運転する機会は余りありませんので、そういう専門的なドライバーの皆さんた
ちから話を聞くという機会から実はこの問題、少し調べてみたんですけれども、DVDを見させていただ
きまして、三大都市圏、名古屋、大阪、東京、特に東京ですけれども、夜中というか深夜を中心としてト
ラックの物流の問題点、特に夜の七時ぐらいでしょうか、それぐらいから東京に向かっていくサービスエ
リア、パーキングエリアについて、なかなか車、トラックの駐車スペースがない、どんどん埋まっていく
わけですね。結果的に駐車スペースがないところはそのまま通行して運転してしまわなきゃならないとい
う、こういう問題が今大変大きな問題として起きています。これは決して古くからあった、もちろんいろ
いろありましたけれども、特に大きな問題として惹起したのが最近なんですね。
我々というのは、いろんな政策をいい方向でやろうとすると、その政策が原因として別なところに大き
な課題が起きてくるという、こういうものを往々にして見るわけですけれども、今回もそうなんですね。
例えばトラックの駐車スペース、特にその問題というのは、いろんな問題が起きたと思います、バスの事
故ですとかトラックの事故ですとか、過剰運転というか長時間運転をされて事故を起こす、あるいは資格
がないような経営をやっているとか、様々な物流、人を運ぶ、物を運ぶという陸路の問題でいろいろ問題
が起きました。そこで、厚生労働省は、連続運転時間が四時間に達するまでに三十分間以上の休憩を取る
ようにという改善基準を出したわけですね。それを受けながら国交省としてもいろんな監査方針を出しま
した。
これは決して悪いことではありません。事故をなくしていく、あるいは運転をされているトラックの運
転手の、ドライバーの人たちの労働環境を守っていく、そして事故をなくしていく、悲惨な事故をなくし
ていくという、そういう前向きなところからこういう規制が掛かっていく、これは正直言って事故が起き
てから後追い的にはなったわけですけれども、その結果、結果というか、国交省は平成二十五年の十月一
日に、悪質な事業者に対する集中的な監査実施等々をやっていくわけですね。そして、行政処分として平
成二十五年の十一月一日に、悪質、重大な法令違反の処分を厳格化をします。中に、乗務時間の基準に著
しく違反ということをやっていただいたわけですね。これは、先ほど言った厚生労働省の基準にきちっと
合致しなさいよと、こういうことをやらないと事業停止しますよという非常に厳しい対応を取っていただ
いたことによって、トラック、運輸業者の皆さんたちの業者がやはりこれは守らなきゃいけないというこ
とで、やっぱりきっちり休ませようじゃないか、こういう動きに誘導していったことはこれは成功だった
というふうに思うんですね。
ところが、その結果何が起きているかというと、先ほど言った駐車スペースの問題が起きてきている。
今、資料で一枚だけ、東京新聞の「夜の高速道SA
あふれるトラック」という一枚の新聞のコピーを持
ってきました。委員の皆さん、御存じだったでしょうか。つまり、今の夜の高速道路というのはトラック
であふれていると、先ほどちょっと申し上げました、そのとおりなんですね。それで、結果的に、休憩も
取れずに、止めるところがないものですから、最後の目的地まで行っちゃうと。休まなきゃいけないとい
うことを分かっていながら休めないという状況が起きてきている。
これは正直申し上げまして、今の、統計を取っていらっしゃると思うんですけれども、警察庁は、本当
にトラックの関連した事故が、どれだけ状況が起きているのかということなんですね。私が見たDVDは、
駐車スペースはもういっぱいで、ぱんぱんで止められないので、誘導路と出ていく道路に、側道にトラッ
クをずっと止めているという状況があります。これはほとんどのパーキングエリアでそういう状況が毎日
起きています。
現状でこういう状況ですから、二〇二〇年の東京オリンピックということになると、今でも物流は、新
聞のこのコピーの中にあるとおり、すさまじい勢いで物流動いているんですね。二〇二〇年に向かって東
京を中心とした物流は更に伸びることは、これは今の経済成長路線を取っていく中でもうはっきりしてい
るわけです。日本の物流の九割がトラックでと言われていますから、更に悪化をします。そうすると、今
以上に一般の乗用車あるいはバス等々を巻き込んだ事故がどこでどう増えていくかというのも非常に危惧
するところなんですね。
ですから、先ほど申し上げたとおり、働く人たち、トラックの運転手の皆さんの労働基準をきちっと守
らせて、なるべく休憩を取らせようじゃないか、基準どおりというふうにして誘導していった一つの政策
が、実はここで今一つのまた別な問題として惹起してきていると。これを我々はきちっと捉えていかない
と、恐らくこれから先、悲惨な事故が増えていくというのは火を見るより明らかだというふうに思うんで
すね。
このことを指摘をさせていただいて、質問なんですけれども、せんだって、三月の二十六日なんですが、
参議院の国土交通委員会で私どもの金子委員が、SA、PAの整備状況について質問をさせていただきま
した。これ、大臣ももちろんそうでしょうし、国交省の皆さんも、何とかSA、PAの駐車スペースを確
保しなきゃいけないということはもう常に思っていただいていると思うんですけれども、そのとき、この
五年間で休憩施設十四か所、大型車駐車場約一千二百台分増設をしたというふうに答えていただいている
んですが、恐らくこの五年間というのは新東名が開通しているんですね。ですから、この十四か所の増設、
そして一千二百台分の増設と答弁されたんですけれども、このうちに新東名高速の分が含まれているとい
うふうに私は推察をするんですけれども、それを除いた分として、既存の施設における純粋な駐車スペー
スの増設というのはどれほどになっているのか、これをまずお聞きします。
○深澤淳志国土交通省道路局長
お答え申し上げます。
委員御指摘のように、せんだっての委員会で御答弁させていただきましたのは、新東名も含めた数字で
ございます。現在の東名、それから名神高速道路におきましては、この五年間に、東名では三か所、それ
から名神では三か所、合わせて六か所、約百五十台の駐車場、駐車スペースを増設しております。
具体的に申し上げますと、東名の海老名サービスエリア上り、それから足柄サービスエリアの上り、足
柄サービスエリアの下り、それから名神につきましては、多賀サービスエリア、草津パーキングエリア、
それから大津のサービスエリア、計六か所、約百五十台分を増設しているところでございます。この増設
分は、現在の東名、名神の大型車の駐車スペース全体の三%に相当いたします。
以上です。
○江崎孝 今おっしゃっていただいたとおり、新東名を除いた分、僅か百五十台、そしてそれは三%という
状況ですから、私が調べたというか、その新聞にも載っているんですけれども、東名高速の日本平と港北、
そして新東名の静岡と港北のPA、SAの区間が、一日二万九千台走っているんですね。そのうち二千台
ぐらいしか駐車スペースがないという現状なので、とても追い付かないんですね。
このままいくと、先ほど私が指摘をしたように、物流の増加に追い付かない、そうすると更に物流の運
転をされている状況というのは過酷になっていって、いつ何どき大変な事故が起きるか、今も現実的にそ
ういう事故というのは常に起きているかもしれませんけれども、更に増加をしていく可能性がある。人を
守る、あるいは物流の安全な交通を守るという立場からして、国交省についてはこれは緊急にやらなきゃ
ならない部分だろうと思うんですね、サービスエリアの、パーキングエリアの駐車場のスペースは。
ただ、NEXCO等々は、御承知のとおり、お金にならない、お金を落としてくれない、SA、PAは
やはり乗用車が中心になっていますから、普通乗用車のスペースについては確保する。御存じのように、
温泉があったりいろんなお土産屋さんがあるという、ああいうところにはどんどん民間企業ですからお金
突っ込んでいきますけれども、そういうトラックという大型車の駐車スペースには、正直言ってこれお金
にならないのでなかなかインセンティブが働かないんですね。
とすると、これは国の政策としてやはりやっていかなければならないという分野に間違いなくなってい
ると思いますけれども、どうでしょう、NEXCO各社と一緒になって、今後どのような駐車スペースの
拡充、あるいは計画を立てていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
○深澤淳志国土交通省道路局長
高速道路の休憩施設につきましては、委員御指摘のように、過労運転によ
る事故の防止あるいは利用者サービスの向上ということで、大変重要な施設だと認識しております。
高速道路会社ではこれまでも計画的に整備をしてきております。先ほど新東名、新名神の数は除きまし
たけれども、新東名、それから新名神高速道路を例に取りますと、これまでに十八か所、大型車駐車場約
千五百台分の新設をしております。こういったところでスペースの確保に努めてきているところでござい
ます。
一方、駐車スペースの増設に当たりましては、土地や費用面からの制約あるいは閑散時間帯に利用され
ないスペースが生じるなど、幾つか課題があります。他の休憩施設と連携した分散利用など、利用者側も
含めた総合的な対策が必要であると考えております。施設の重要性につきましては私どもも認識している
ところでございますが、引き続き、実態を確認しながら、高速会社とも連携して検討してまいりたいと考
えております。
以上です。
○江崎孝 国交省のお役人の皆さんも認識されているということですけど、でも、これ、強力な政治的なサ
ポートというか、やっぱり指導性が必要だと思うんですね。本当に二〇二〇年の東京オリンピックまでに
一刻も早くやらなきゃいけない。もちろん、後の高速料金の問題もこれ加味した話なんですが、まずはそ
のハードの部分をどうするかというその決意を大臣にお聞きしたいと思います。
○太田昭宏国土交通大臣 この新聞にありますように、こうした事例がありまして、SA、PAを増やすと
いうことになりますと、なかなかそこは一時的なものですから非常に造りづらいというのがあると思いま
す。しかし、料金の体系の変化ということの中でこういう状況が起きたり、そしてトラックの輸送という
ことに対して、物流が増えているにもかかわらず、安全ということで規制を掛けたりということの中から
きているという状況にありますから、まず今のSA、この中にできるだけスペースを確保すると。それも
分散をきっとしなくてはならないというふうに思いますが、そうしたことをNEXCO等にも指示をして、
また話合いをやるということも一つ大事なことだというふうに思っています。
○江崎孝 大臣の決意をお伺いしました。先ほど言ったように、インセンティブとしては、お金を使ってく
れる家族、乗用車の皆さんたちの駐車スペースに流れていきがちですから、是非、できるだけバランスを
取って、そしてなるべく大型車が止められるようなスペースをいろんな意味で考えてやっていただきたい。
そこで、もう一つ質問したいんですけれども、機構として、日本高速道路保有・債務返済機構というの
が下の方の管理をしているわけですね、道路ですとかパーキングエリアの土地とか。ここが保有している
状況ということなんですけれども、ホームページには幾つか出ていますが、機構が、現在空いている、活
用できるというものとして、どれぐらいのスペースあるいは土地、あるいは何か所かというのは把握され
ているでしょうか。そのことをお聞きします。これは国交省の方に。
〔理事赤石清美君退席、委員長着席〕
○深澤淳志国土交通省道路局長 お答え申し上げます。
高速道路の事業用地は、計画に基づき取得しているため余分な用地があるわけではございませんけれど
も、道路公団の民営化時、コスト縮減などの効率化を図った結果、その一部で有効利用されていないもの
もございます。これらにつきましては、順次有効利用をするよう計画的に進めているところであります。
それから、現在、全国で十五か所につきまして有効利用の促進に係る提案募集というのをこの一月から
行っております。これらの募集の結果も踏まえまして、なるべく土地の有効利用に努めるよう指導してま
いりたいと思っております。
以上です。
○江崎孝 済みません、十五か所というのはホームページ上に出ているやつだと思うんですが、それ以外に
はお持ちになっていないんですか、有効活用できるようなスペースは。質問します。
○深澤淳志国土交通省道路局長 お答えします。
現在、高速道路機構として有効利用等に関して提案を募集しているのがこの十五か所ということでござ
います。その他、これ以外に用地があるところにつきまして、これにつきましては、例えば北関東道の太
田パーキングエリア、これは民営化時にはコスト縮減という観点から整備を見合わせておりましたけれど
も、その後の交通量の増加等を踏まえまして新たに増設する工事を発注しているということで、有効利用
の見通しが立っているものもございます。
現在、世の中に対しまして提案募集しているのは、先ほど申し上げた十五か所ということで御理解いた
だきたいと思います。
○江崎孝 じゃ、ほかに、十五か所以外には余り持っていないということなので、それは今日の段階ではそ
うかなと思いますけれども、是非、公表していない分があれば、なるべく早くその辺も含めて有効活用で
きるように一つ指摘をしたいと思いますが。
その中の一つに、大臣は御存じだろうと思いますけれども、旧豊橋のチェックバリアというのがありま
して、十五か所の公表している中では一番でかいんですね。三万三千平方メートルあって、結構大きいで
すね。これ何でこんなでかいのがあるかというと、ETCがなかった時代はここで不正が行われていたと、
ここでじゃなくて不正が行われていたということで、つまりは、東京から、あるいは大阪から通行券を持
った人が浜名湖ぐらいで交換していたんですね。交換して、そして横浜で降りたり京都で降りたりして、
そうすると全然安く、大臣、御存じなかったですか、通行料金が安くなるので、そういう不正があったん
ですね。ところが、ETCが設置されたものですから、これが要らなくなっちゃった。これ、二〇〇七、
八年ぐらいからですね、たしか。そうすると、今ここが、今日もホームページで確認したんですけれども、
まだ提案状態なんですよ。まだ一般募集されている状態なんですよ。
ここまで問題が大きくなってきているのに、三万三千平米というのは極めて大きなところで、すぐにで
も活用できるんですね。もう既に舗装できていますから、真ん中を高速道路が通っているわけなので、こ
こが一刻も早く、今言ったようなスペース、待機場所あるいは休憩場所みたいに、大型トラックの専用の
休憩場所になるような状況というのはすぐにでもつくれるわけですけれども、私の今の状況を話を聞かれ
て、大臣、どう思われますか。
○太田昭宏国土交通大臣 豊橋は私の生まれ育ったところなので、そういうことが行われていたとは承知し
ておりませんでして、また新東名とか東名が新たに走って、田舎だったところがにわかに開けたところも
あるんですが、よく調べて活用できるということであればそれなりの対策に乗り出したいと、このように
思います。調べさせていただきます。
○江崎孝 是非早く、一刻も早く本当にやってください。二〇二〇年までもう日増しに物流は増えていきま
すから、もう喫緊の課題だろうというふうに思います。
あともう一つ、将来的な面として一つお聞きしたいのは、かつてこれ公団時代だったというふうに記憶
をしているんですが、要するに中継基地を設けようという話があったように、私の調べではあります。
例えば大阪から東京で、東京から大阪まで一遍に移動するんじゃなくて、どこかに、何か所かに物流の
中継基地を設けて、そこに業者さんが取りに行ってこっちから帰る、こっちは真ん中まで行って荷物を運
んでこっちに戻ってくると。つまり、そうすると運転する範囲、距離が半分になってしまうということで
すね。ですから、その中継基地に対して今度は高速道路だけではなくて一般道からも入ってきて、そこに
物を置いて、そこに東京からの方は、例えば豊橋だったら豊橋と仮定して、豊橋まで行って豊橋から戻る。
京都の人は豊橋まで運んで、東京の人が豊橋から持って戻る。東京の人は豊橋まで運んで、京都からの人
がそれを持って戻すと。
これは実際国交省が公団時代にこれを考えたらしいんですけれども、当時は運輸業界の方がそこまで深
刻じゃなかった。つまり、規制を、完全にこれだけ休みなさいよというふうに言っていないものですから、
がんがん運転していたんですね。もう寝ないで運転するとかという、そういう世界だったものですから、
当時はこういう認識は運輸業界の方になかった。だからこの話は頓挫したというふうに聞きましたけれど
も、むしろ今状況はそういう状況になってきていると思うんですね、そういう発想に。
これ、国交省の方、専門的ですから国交省にお伺いしますけれども、今こそそういう中継基地という考
え方を整備すべきだというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
○深澤淳志国土交通省道路局長 お答え申し上げます。
高速道路につきましては、長く走れば長く走るほど安くなるという長距離の逓減があるんですけれども、
現在では、一度インターチェンジを出たとすると、そのときに料金は継続されないということなんですけ
れども、今年の一月の国土幹線道路部会の基本方針の中で……(発言する者あり)あっ、違いますか。
○小坂憲次委員長 江崎孝君、質問を確認してください。
○江崎孝 済みません、それは料金の話ですよね、トラックステーションの話ですね。
だから、僕が言っているのは、さっき言った中継基地をどこかに設ける、新たな中継基地として、高速
道路の中に。そこを、話をしたように、僕は質問通告していると思うんですけれども、中継基地をそこに
設けて、そこに中継基地を造ることによって、今言った長距離の運転というのを半分にするとか、行って
来い、こういう状況をつくるということでするとかという考え方が過去に国交省アイデア出されているん
ですね、と僕はお聞きしていますので、そのことについてどうですかと。
今度は大臣にお伺いしましょうか。お願いします。
○太田昭宏国土交通大臣 これも、私、ちょっと申し訳ないんですが、存じていないことでありますが、そ
うした計画があって、当時の状況の中からという先生からその話も聞きましたものですから、持ち帰って
検討させていただきたいというふうに思います。
○江崎孝 持ち時間なくなりました。
最後にですけれども、料金の問題についてお話をさせていただきます。
これ大臣もう肝煎りでやっていただいたこの大口・多頻度割引なんですけれども、料金体系として、こ
れはこれで非常に重要だと思います、大変業者は喜んでいらっしゃると思うんですが、その結果、併せて、
これまでのETCの割引の中で、それまでは二十時から二十二時が中型車以上は三割引き、二十二時から
六時までが五割引きという段階を踏んでいたやつが、今はどうなっているかというと、零時から四時まで
三割引き、これだけになっているんですね。
ですから、今何が起きているかというと、どっちかに掛かればいいんですね。零時過ぎに入るか、ある
いは四時までに出るのかということですから、そこで待機する。だから、零時過ぎに入るために、料金所
を通過する前に、その前に通過しちゃうと駄目になっちゃいますから、零時まで待って入っていく、ある
いは四時までに出ていくという、非常に零時から四時の間前後にぎゅっと集中しているのが今サービスエ
リア、パーキングエリアの待機が増えているという一つの実態でもあるんですね。
そこで、提案したいのは、大口・多頻度の割引が今四〇%です。それに対して、一〇%平成二十八年の
三月末まで増やして、五〇%の拡充されていますね、今の体系が。これは物流対策としてやられていて、
一〇%は経済対策なんです。その一〇%の経済対策が平成二十七年度までということになっていますけれ
ども、この一〇%の対策というのがなくなるということ、どうなるか分かりませんけれども、ここに大口・
多頻度をがさっと入れるのではなくて、やはり通行の時間によってある程度傾斜配分の料金体系を設けた
方がサービスエリアあるいはETCを通過する車が一時期に集中するというのを防げる状況があるという
ふうに思います。これは実際そういう状況でした。
ですから、今国交省に話すと、この大口・多頻度があるからなかなか料金の傾斜配分できないよ、割引
の時間帯を増やすことはできないよというふうに言われますけれども、この一〇%という拡充の分も使い
ながらでもいいですから、それをどう利用するかは別にしても、やはりここはいっときに車が集中しない
ように傾斜配分的な料金体系をつくるべきだというふうに思いますけれども、大臣のこれはもう非常に肝
煎りでつくられた世界だと思いますから、最後にそのことをお聞きして、私の質問を終わります。
○太田昭宏国土交通大臣 この料金体系の問題は大変難しくて、実は長年掛けて国土幹線道路部会等で審議
を願って、そして昨年に決定してスタートを切ったところです。しばらく私はここでまずやらせていただ
きたいと、このように思っています。
首都高とかいろんなところで大きな道路が開通したりとか、あるいは東京都内にというようなことで、
ここをどういうふうにすればいいかというまた次の段階での論議が始まると思いますので、今日の御指摘
ということも踏まえてよく検討させていただければと、このように思っているところです。
また、先ほど先生から質問をちょっと受けていたようでお答えしたんですが、高速道路の外に駐車場を
造ったり、そういうようなことについても、そのまま料金が継続して、外であってもというようなことに
ついては今実験としてやらせていただき始めてきているところでありまして、道路あるいはSA、PAだ
けでない、外へ出た場合の、そこでガソリンを入れるとかいろんなことも含めて、どういう場合にこの継
続料金ができるかということも検討材料の一つでやらせていただきたいというふうに思っているところで
す。
○江崎孝 是非、喫緊の課題でございます、大臣の強い思いで解決していただくことをお願い申し上げまし
て、質問を終わらせてもらいます。
ありがとうございました。