2007(平成 19)年 11 月 26 日 愛知県立豊田東高等学校 総合学科推進部 第9号 朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。山間から 始まった紅葉も徐々に山里・平野部にまで降りてきて, いままさに見ごろ。日本の秋の様相を呈していま す。七州台(小坂本町)にあった旧豊田東高校 校舎は,例年この季節になると,目に焼けるばかりの鮮やか な紅色・黄色に包まれていました。移転したばかりの新校舎 はやや樹木に乏しく,残念ながら昨年度までのような紅葉を 堪能することはできません。しかし,新しく根を張った木が, いろいろな場所で色づき始めています(右写真)。 さて,「紅葉」は一般に葉が「色づく」と思われがちですが, 実は違うみたいです。夏場,光合成のためにたくさん蓄えていた クロロフィル(緑色)が,秋の深まりとともに合成されにくくなる と,緑の陰に隠れていたカロテノイド(橙黄色)などの色素が現れて くるそうです。もともと持っていた,隠れていた色が「現れる」。 新生豊田東高校も,この御立の地で少しずつ根を張り始めています。最初は真新しい緑に 目が奪われがちでしたが,これから徐々に,豊田東高校の本当の“色”が現れてくるかと思 います。緑の陰に隠れている豊田東高校の色はどのような色なのでしょうか? これからが まさに「見ごろ」になってくる豊田東高校の色に,心ときめかされる秋です☆ *夢風カラー版(PDF ファイル)→ http://www.toyotahigashi-h.aichi-c.ed.jp/ ご意見・ご感想(電子メール)→ [email protected] グループ交流では,国境を越えて,民族も宗教 も習慣も違う高校生どうしがお互いを理解しよ うと,さまざまなことを体験しました(右写真)。 ダンスや染め物(バティック)体験,お菓子作 りの見学,もちろん英会話のチャレンジも。決 して英語が上手とは言えない生徒たちですが, 「気持ち」を伝えようとみんな必死です。旺盛 な好奇心で大変有意義なひとときを過ごすこと ができました。 シンガポールでは,現地の大学生に連れられ て街を自由散策しました(B&S プログラム)。 シンガポールの電車やバスの乗り方は日本と全然違うのにびっくり。異国の地で,自分の国 を,そして「自分」を再発見できたような気がする修学旅行でした♪♪ 校舎の風景 A Scenery of the New Stage またまた,また(?)メディアホールの風景です。 豊田東高校では,この秋から誰もが自由に使えるノー トパソコン4台をこのホールに設置しました。入れ替わり立ち 替わりで使用してもらえるように,あえて「スタンディング・ スタイル」のテーブルを採用(右写真)。「総合的な学習の時間」 の資料集めや,進学先や就職先の情報検索,最近では小論文の 入試指導などにフル活用されています。新しい「メディア」 ホールの誕生です! 編集コラム ∼風を感じて∼ Feeling Wind ニュース News 海外修学旅行(マレーシア・シンガポール) ↑セントレアに見送りに行った 教員が撮影した機体。 11 月6日から3泊5日の日程で,豊田東高校の このとき機内では…… 2年生がマレーシア・シンガポールに修学旅行に行ってきま した。本校にとっては4年目となる海外修学旅行ですが,生徒にとっては「生まれて初めて」 の海外経験という者も少なくありません。離陸の瞬間には「わ∼!!」という大歓声が飛行 機内にこだましたそうです(上写真)。 海外といっても「修学旅行」ですから,観 光旅行とは違います。メインイベントはマレ ーシアの現地校チェラス中等学校との交流で す。「総合的な学習の時間」などを利用して 交流プログラムの準備を進めてきましたが, チェラス中等学校の方でも「セレモニー」を 開いてくださるなど熱烈な歓迎を受けました。 ← 国立モスク。イスラムの国では女性は スカーフを巻いて髪を隠さねばなりません。 2年生が海外修学旅行に出かけ,一回り大きく成長して帰ってきました。 3年生の担任をしている筆者は,昨年引率したときの記憶を懐かしく思い 起こしているところです。そう言えば,自分にとっても初めての海外旅行 となった去年は,某ゲームメーカーの「英語漬け」や自分の高校時代の英 単語ノートを引っ張り出してきて「予習」したなぁ。いま,自分の子ども(幼稚園児)が英 語の教材にハマっています(自分からやりたいと言ったのでやらせています)。一緒に聞い ていると,動物の絵と言葉を組み合わせる教材の中に「kitty」や「puppy」という単語が混 じっていることに気がつきました。「お父さん,これ何て意味?」……「絵を見てごらん。 これは子猫,子犬という意味だよ」。日本語では“子”猫,“子”犬なのに,英語ではあたか も別の言葉のように単語が準備されている。それだけ英語圏の人にとって,cat(猫)と kitty (子猫),dog(犬)と puppy(子犬)は違った存在に映っているのかもしれません(逆に 日本語では rain の中にも五月雨,時雨,村雨,夕立などいろいろありますよね)。 良かれ悪しかれ,ヒトは言葉によって自然界への認識を深める生き物です。言葉をもって 「分ける」ことは「分かる」こと。…… これから先,総合学科の生徒はさまざまな科目を 選択するクラスに分かれていきますが,それが「分かる」ことに繋がることを祈っています。
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