スペインの横顔 - スペイン大使館経済商務部

スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
1. 初めに
2
2. 国、人、生活
2
2.1. 地理、気候そして生活条件
2
2.2. 人口および人的資源
4
2.3. 政治機構
5
3. スペインと EU
5
4. インフラ
6
5. 経済構造
7
6. 国内市場
8
7. 外国貿易と投資
9
8. 外国投資と為替管理に関する規則
10
8.1. 外国投資に関する規則
11
8.2. 為替管理に関する規則
13
1. 初めに
1. 初めに
スペインは世界も主要な経済国である。経済規模は世界
第8位、EU 諸国の中で投資国として第8位、そして FDI
受入国として 16 位であり、その経済成長率はここ数年継
続してユーロ圏平均を上回って推移しています。(2007
年の長率は EU27 カ国 2.6%及びユーロゾーンが 2.3%で
あったのに対し、スペインは 3.5%)。
スペインは EU の中でも地理的・戦略的にも、12 億以上
の顧客を秘めた EMEA 地域(ヨーロッパ、中東およびア
フリカ)市場へのあくせすに有利な立地条件を示してい
ます。また、経済、歴史、文化的繋がりが強いラテンア
メリカ諸国ともスペインはアクセス拠点としても重要で
す。
知識産業を基盤とする近代的なスペイン経済は、その経
済活動の 66.96%がサービス業によって占められています。
若く、質の高い労働力およびより安いコストに恵まれた
革新的な国である。
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
2
この章では、スペインの経済、政治、地域構造などスペ
インの主な特徴をご紹介いたします。
2. 国、人そして生活
そして生活
2.1. 地理、
地理、気候および
気候および生活条件
および生活条件
スペインは欧州大陸の南西部分を占めその面積は
500,000 平方 Km 以上あり欧州第二番目の広さを誇って
いる。スペインの領土はイベリア半島の大部分を占め、
ポルトガルと半島を分けあっている。スペイン領土には
地中海にあるバレアーレス諸島、大西洋に浮かぶカナリ
ア諸島、北アフリカのセウタとメリア両都市及び島及び
小島が含まれる。
表1
スペインの主要都市*
人口
マドリッド
3,132,463
バルセロナ
1,595,110
バレンシア
797,654
セビリア
699,145
サラゴサ
654,390
マラガ
561,250
ムルシア
422,861
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア
383,107
マジョルカ
377,203
ビルバオ
353,168
スペイン各地域で違いはあるが、スペインの気候は典型
的な地中海気候と呼んで良いであろう。北部海岸線は大
西洋に面するする地域とビスケー湾地域からなるがその
気候は温暖で一年を通じ雨が多く冬でも気温は余り低く
ならず、夏でも余り気温が高くない。バレアーレス諸島
とセウタメリア両都市を含む地中海沿岸の気候は冬でも
温暖で、夏には湿気が少なく暑い。イベリア半島の内陸
部はとても異なっていて気候は乾いており冬は寒く夏は
暑い。カナリア諸島は独自の気候を持っており、一年中
摂氏 20 度程度で変化がなく昼と夜の間でも変わりがない。
スペインは生活の質は高く外国人に対して開放的である。
スペインには約 8,000Km の海岸があり海のスポーツを楽
しめる。また、主に歴史的な文化の遺産と色々と異なる
文化が混ざったお蔭で(ケルト、アラブ、ユダヤ、ビシ
ゴド等)地域ごとに異なった様々な催しごとが執り行わ
れる。
* 数字は各都市の人口.
出典: 2007 年 1 月 1 日現在の各都市の人口。スペイン
1
統計局 .
1
www.ine.es
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
3
2. 国、人、生活条件
2.2. 人口および
人口および人的資源
および人的資源
スペインの労働人口は約 2,040 万人でこれは 16 歳以上の
総人口の 59.12%を占ている(2007 年第3四半期に発表
されたスペイン統計局の労働人口調査による)。OECD
の他の国に比べるとスペインの人口は若いと言えよう。
2007 年の統計によると、16 歳以下は約 15.2%であり、
68%が 16 歳から 64 歳までの就労可能年齢であり、65 歳
以上は 17%しか占めていない。更に、表 2 が示すように、
スペインは近年移民が増えており、スペインの高齢化を
防いでいる。
2007 におけるスペインの人口は 4,520 万人であり、人口
密度は1平方キロ当たり 89.37 人である。
人口の約 33%が各県の首都に住んでいることが示すよう
にスペインの人口は都市型と言えよう。(表1)
スペインの公式言語はスペイン語であるが自治州によっ
てはその州の言語が併用されている。教育は 16 歳まで義
務教育であり、英語が公立私立を問わず外国語の中では
一番良く勉強されている。
業種別に労働人口をみるとこの数年でサービス業が大幅
に増え農業が減少していることが特徴的である(図1と
表 3 を参照)。
表2
表3
スペインに居住する外国人の出身大陸別分布
産業別労働人口分布
(%)
2005
2006
2007
ヨーロッパ
906,461
1,028,678
1.661.636
北米中南米
1,003,230
1,083,025
1.234.688
アジア
177,423
197,965
238.740
建
アフリカ
649,251
709,174
841,561
サービス
オセアニア
1,466
1,819
1,989
不明
1,101
1,147
1,130
総計
2,738,932
3,021,808
3,979,744
出典: 労働社会省
2005
2006
2007
農
5.2
4.6
4.4
工
17.2
16.6
16.0
設
12.5
13.1
13.2
65.1
65.7
66.4
出典: スペイン統計局
2007 年人口調査
各年第 4 四半期までのデータ
2
2007 年 12 月 31 日までのデータ
図1
建
設
13%
産業別労働人口分布
2007
16%
工業
4%
出典: スペイン統計局
2
www.mtas.es
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
4
農業
サービス
67
労働人口は質が高く生産性も高く技術面の変化にも十分
対応できる能力を備えていると言えよう。
雇用創出に関する EU で採用された決議に従い、スペイ
ン政府は 90 年半ばから労働市場の大幅な改革に乗り出し
雇用制度に一層の柔軟性を導入している。その結果 2006
年 10 月の欧州雇用報告によるとスペインは 2005 年に
EU 加盟国 25 カ国のうちで雇用創出では最も成長率
(3.6%)が高かった国となった3。
2.3. 政治制度
スペインは立憲君主国である。国王が国家元首4であり、
その主要な役割はスペイン憲法に従い各機構が万全に機
能することを総覧し調整することにある。同様に、行政、
立法、司法権5の主要な役職者の任命を承認することであ
る。
各自治州は憲法により与えられた権限を執行するが、具
体的には自治憲章に謳われている。この自治憲章には更
に自治州の制度の機能が明確化されている。具体的には、
通常は自治州議会、これは自治州に適用される条例を決
める権限をもち議員は普通選挙で選出される。
自治州政府は行政執行機関であり、自治州議会で選出さ
れる州知事が司り自治州の最高代表権限者である。上級
裁判所が自治州の司法権を司る。各自治州には中央政府
により任命される政府代表者がおり中央政府を各自治州
ごとに代表し各自治州との調整を行う。
各自治州は財政面から見ると独立しているが、中央政府
の予算から交付金も受領している。
前述の機構から見て判るようにスペインは欧州の中でも
地方分権が進んだ国となっている。
3. スペインと
スペインと EU
1978 年のスペイン憲法は基本人権と自由権を確立し、国
6
会(Las Cortes Generales) に立法権を、政府(el
Gobierno de la nación)に行政権をそして裁判官と司法官
に司法権を委任している。
立法権は国会に委任されているが、衆議院議会(el
Congreso de los Disputados-下院)と参議院議会(el
Senado-上院)とに分かれている。両議会の議員は 4 年
ごとに普通選挙で選出される。
国会は立法権を司り、国家予算を承認し、政府の活動を
監督し、国際条約を批准する。
政府の最高権限者7は首相であり国会により選出され、閣
僚の任命権を持っている。
閣僚の任命権罷免権は首相が持っている。
スペインには 17 の自治州があり、各自治州はひとつある
いは複数の県から成り立っている。それに加えてきたア
フリカにあるセウタとメリアの両自治都市がある。県の
総数は 50 に上る。
3
www.europa.eu.int/comm
www.casareal.es
5
www.poderjudicial.es
6
www.congreso.es
7
www.la-moncloa.es
4
スペインは 1986 年に当時の欧州経済共同体(EEC)に
全権加盟国として加盟した。その時以来 EU 委員会発表
のデータによると EU 委員会の確立した目標を達成し
2,701 本の EU 指令に関する国内法を制定した。
EU に加盟したことによりスペインは他の加盟諸国同様
1990 年代半ばから欧州単一市場と欧州経済領域の創設と
言う商業上国境の無い地域の確立により重要な変化を遂
げた。
その時以来 EU は政治的社会的な結びつきを強化するこ
とにより統一に向けて大きく前進した。スペインはこの
過程の中で自由化政策の実現で指導的な役割を果たした
と言えよう。
2004 年 5 月 1 日に EU に新たに 10 カ国(キプロス、ス
ロバキア、スロベニア、エストニア、ハンガリー、レト
ニア、リトアニア、マルタ、ポーランド、チェコ)が加
盟した。この拡大は EU に所属する地域と多様性の面か
ら前例を見ないものである。EU 地域は 23%拡大し、人
口は 100 百万人増加した。
この拡大は EU に所属する地域と多様性の面から前例を
見ないものである。EU 地域は 23%拡大し、人口は 100
百万人増加した。同様に 2007 年 1 月にはルーマニアお
8
よびブルガリアが EU に加盟している 。
8
www.maec.es
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
5
3. スペインと
スペインと欧州連合
スペインは EU 内で重要な責任を負うことになった。そ
れはポーランドと並び EU 閣僚会議で第五番目の議決権
数を有することになったことからも明らかである。
ユーロの導入(2002 年 1 月 1 日)はスペインの第三回目
の議長国としての期間の最初に重なったが、これはそれ
までの長かった道のりとスペイン及び欧州市場にとり経
済成長の可能性を意味するものである。2008 年 1 月 1 日
のキプロスおよびマルタが加盟したことにより、ユーロ
圏参加国は 15 カ国となった。
ユーロにより EU 内で通貨地域が成立し世界最大の商業
地域が出来、ユーロを採用した加盟国の金融市場と経済
政策の統合を促した。これらの変化は加盟国の税務政策
の調整を強化し EU の安定性の増加に寄与することにな
った。
ユーロは世界的にもユーロ圏を促進し国際的会議でも金
融面でも(G7会議)更には多面的国際組織でも成果を
上げていることは明らかである。ユーロがもたらす経済
的かつ商業的安定性はその国際政策と合いまってスペイ
ンの現在の経済成長を強固なものにしている。
スペインはこの数年 EU 加盟国の中で構造資金と統合資
金を金額的に一番多く受取った国でありそのお蔭でイン
フラ整備と開発プロジェクトを金銭面で援助することが
出来た。事実スペインは 2007 年-2013 年の期間に 315 億
ユーロの以上の構造資金と統合資金を受取ることになっ
ており、これらの資金受け取り国として、ポーランドに
次いで 2 番目となる。同様にスペインはロンドン閣僚会
議での決定により、R&D 活動のために 20 億ユーロの特
別予算を受取ることになっている。この両資金とインフ
ラ整備の民間資金とあわせ政府はその分野での政策を推
し進めることができた。この中で最も重要なのは、2010
年には R&D+i への公共および民間投資率が GNP の2%
に達することを目標とした Ingenio2010 計画を始動でき
た事である。
4. インフラ
スペイン政府は将来もこの分野での大規模な投資を続け
る計画であるが、それはインフラ交通大綱に纏められて
9
おり、2005 年-2020 年の間に 2,480 億ユーロ以上の投資
が見込まれている。この大綱の一番重要なものは鉄道網
に関するもので投資総額の約 50%を占めている。
自動車道路網は現在ほぼ 11,000km に及ぶがその効率化
を目指し引続き整備されて行くことになっている。スペ
イン政府の投資計画では 2020 年に 15,000km 以上の高速
自動車道路網を整備することになっており、スペインの
全ての都市が直接アクセスすることが可能となり、94%
以上の市町村が 30Km 圏内に位置することになる。
鉄道に関してはスペインは現在 15,000km 以上に及ぶ鉄
道網をもっており、1992 年にマドリッドーセビリア間に
471kmの高速鉄道を開設した。高速鉄道網はスペイン政
府のインフラ整備計画のなかも最重要政策となっている
(政府の予想では高速鉄道網は 2020 年までには
10,000km に達することになっている)。すでにマドリッ
ド-セビージャ、マドリッド-レリダおよびマドリッド
-タラゴナが開通している。その結果、スペインの全て
の都市が直接アクセスすることが可能となり、90%以上
の市町村が 50Km 圏内に位置することになる。
それによりマドリッドはフランス国境とサラゴサ(アラ
ゴン自治州)、バルセロナ(カタルーニャ自治州)線と
ビトリア、イルン(両方ともバスク自治州)線で結ばれ
ることになる。現在マドリッドは多くの都市とく高速鉄
道で結ばれている。1) マドリッド-セビリア、2)マド
リッド-サラゴサ-ウエスカ、3)マドリッド-サラゴサーカ
ンプ・デ・タラゴナ、4)マドリッド-マラガ、そして
5)マドリッド-サラゴサ-バジャドリード。そして、
2008 年末までにはマドリッドーバルセロナの間が 2 時間
半で結ばれる予定である。
最後に、2005 年には鉄道業界が自由化されたことが特筆
される。
9
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
6
www.fomento.es
EU の定めた自由化実施期間を余裕を持ってこなしてい
る。色々な利益の中では自由化がもたらすものは、これ
らの製品が一層競争力のあるものになりその結果が価格
が下がることであり、これは経済発展に不可欠なもので
ある。
航空交通網でスペインの主要都市は結ばれ約 250 路線が
49 の空港で運行されている。これらの空港で世界の主
要都市と結ばれている。スペインは欧州とアフリカ大陸
と中南米大陸を結ぶ主要拠点(ハブ)である。最も重要
な投資計画はマドリッドおよびバルセロナの 2 つの主要
空港に向けられている。マドリッドでは 2006 年 2 月の
第 4 ターミナルオープン以来、年間利用旅客数を 7 千万
人まで増やしており、2006 年の国際空港評議会の報告
では世界第 12 位(利用者数において)となっており、
2007 年には世界ランキング 10 位となる見込みである。
バルセロナに関しては年間利用旅客数が 7 千万人まで増
えることとなる。インフラおよび交通に関する 20052020 年スペイン政府の投資計画と同時に政府は「カナ
10
リア計画」を始動させた。これにはカナリア空港 に 30
億ユーロの投資が予定されている。
最後に水資源のより良い利用を保障する上下水道インフ
ラに対して行われた強固な投資を指摘することができる。
同様に海上輸送網ではスペインには大西洋と地中海に
53 の国際港があり世界各地と結ばれている。インフラ
および運輸戦略計画ではスペインの港の規模を 75%ま
で増加し、2020 年までに複合輸送の接点としての役割
を強化する予定である。
スペインの GNP は 2007 年に 3.5%増加し、OECD 中第
8 番目の国となった。スペインの経済構造は先進国のも
のであり、サービス業が最大であり、それに続いて工業
が GNP に貢献している。この 2 業種で GNP の 85%を
占めている。農業の GNP に占める割合は経済成長の結
果大幅に落ち込み現在では 3%の水準となっている(表
4)。
スペインは技術及び産業構造面から言うとインフラ整備
が進んでおり、近年では技術パークが主要な産業地域に
大学と R+D センターを中心にして開発されている。現
11
在 72(うち 24 が既に稼動している)の技術パーク が
存在している。これらの技術パークに、主に IT 関連企
業 2,600 社以上が設立され、従業員総数のうち 15%が
R+D に従事している。
R&D の経費はここ数年大幅に増加している。2007 年に
は R&D 予算は 34%も増加し、R&D の費用が 2008 年に
は 17%の増加が見込まれている。さらに、スペインは
欧州委員会ロンドン閣僚会議での決定により、R&D 活
動のために 20 億ユーロの特別予算を受取ることになっ
ている。
未来を担う戦略に応じるため、政府は INGENIO 2010 計
画を打ち立てた。その腫瘍目的は 2010 には GNP に対
する R&D 投資の割合を 2%にまで増加し、また民間部
門の貢献を 55%にまで上げることである。
5. 経済構造
スペインはダイナミックな国で伝統的に工業国で同じ水
準の国と比較してずっと高い経済成長率を誇ってきてい
る。スペインの経済成長率は EU の平均を上回っている
(図2)。
表4
国内総生産(GDP)の産業別構成
(数字は全体に対する%、不変価格表示)
2005
2006
2007
農
3.31
3.02
2.94
工
17.88
17.58
17.91
建
同様にスペインは優れた通信網も持っている。従来型の
光ファイバー網(64.000 km)は国土全体をカバーしてお
り、また 5 大陸を結ぶ海中ケーブル網と衛星中継網が加
えれらる。特に、通信業界を含め、ほぼ産業全体にわた
り自由化が推し進められたことが特筆されるが、しかも
10
11
設
サービス
11.59
12.35
12.19
67.22
67.04
66.96
出典: スペイン統計局
* Eurostat: 2007 年第3四半期までのデータ
www.aena.es
www.apte.org
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
7
5. 経済構造
4.5
4.2
4
図2
3.5
3
国内総生産(GDP)の成長率
3.9
3.4
2.5
(成長率%、1995 年不変価格表示)
3.5
3.4
3
2.7
3.1
2.7
2.8
2
2.3
1.5
1.8
1.5
1
1.3
1
0.5
0.7
0
2000
2001
2002
2003
スペイン
出典: Banco de España. www.bde.es.
表5
2004
2005
2006
2007
ユーロ圏
スペインのインフレは 80 年代後半から徐々に落ちついて
きている。1987 年と 1992 年の平均インフレ率は 5.8%
であったが、1993 年に初めて 5%以下となり、その後
徐々に低下してきている。2007 年の最終インフレ率は
4.2%であった。
OECD 諸国 GDP 成長率
(%)
GDP 成長率
同様に 1999 年以来公共赤字減少に向けて努力をするこ
とを公約し、民営化計画と公共費用の維持を実施した。
これらの政策の結果スペイン経済の柔軟性を再度確認し
公共赤字は 135 億 2,300 万ユーロにまで減少させること
に成功し、2007 年には GDP の 1.3%の黒字に達した。
2005
2006
2007
EU 諸国
ドイツ
フランス
イタリア
イギリス
スペイン
1.1
1.4
0.0
1.8
3.4
2.9
2.0
1.9
2.7
3.9
1.8
2.1
1.9
2.9
3.5
その他
その他の国
アメリカ合衆国
日本
3.5
2.8
3.3
2.2
2.5
1.8
6. 国内市場
ユーロ圏合計
ユーロ圏合計
1.4
2.8
2.3
スペインの近年の経済成長は経済がグロバリゼーション
化する中で需要の大幅増加と生産の拡大のお蔭である。
OECD 諸国合計
2.7
3.1
---
出典: Banco de España.
2008 年の経済見通しとしてスペインは 3.3%以上経済成
長率を維持すると考えられる。具体的には OECD の推定
およびスペイン政府予想では 3.4%で、EU の平均経済成
長率をまたしても上回ることを意味している(表5)。
公定金利が 1993 年の 10%から現行の 4.7%まで大幅に
低下したことも特筆したい。
今日、スペイン市場は 4,500 万人の人口から成り立ち、
2007 年の国際通貨基金推定個人 GNP は 27,914 ドルであ
る。それに加え年間 5,500 万人の観光客の追加需要が見
12
込まれている 。中南米と北アフリカとの繋がり及びこ
れらの国への入り口となっていることも明記する価値が
あろう。
12
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
8
www.iet.tourspain.es
財の貿易では、世界第 18 位の輸出国であり、第 12 位の
輸入国です。その一方で、サービスではそれぞれ世界第
13
6 位と 11 位にランクされています 。
表6
生産と需要の成長率
(%)
2006*
産業別生産
農業・漁業
工業
エネルギー業
建設業
サービス業
項目別需要
民間消費
政府消費
固定資本形成
国内需要
財・サービス輸出
財・サービス輸入
2007*
–2.2
2.7
3.3
5.3
3.7
4.5
3.8
-0.1
4.1
4.3
3.7
4.2
6.3
4.6
5.9
8.7
3.3
5.5
6.3
4.5
5.5
6.9
* 11 月 30 日付データ.
出典: スペイン銀行
表 6 は生産と需要構造の変化を示している。スペイン経
済の成長率の安定化は内部需要の増加とそれを帳消しに
する貿易赤字に原因している。内部需要の中で政府消費
のみが大幅な増加が示したのに加え、固定資本の総形成
が、農業を除いた全産業の貢献とあいまって又著しく加
速している。
7. 貿易と
貿易と投資
世界の財・サービス輸出入に占めるスペインの割合は、
輸出(スペインの輸出/世界の輸出)は 1.7%、輸入(ス
ペインの輸入/世界の輸入)は 2.5%を占めています。
貿易を産業分野別に見ると表7が示すように広範囲に渡
っていることがわかります。
14
2007 年 のスペインの貿易面での主要顧客は引き続き
EU 諸国 25 カ国であった。EU への輸出は(年間総輸出
の 70.1%)5.5%増加し、ユーロ圏へは(総輸出の
55.9%)5.8%増加した。2007 年のこの地域からの輸入も
増加しており、EU からは 8.5%、ユーロ圏からは 9%の
増加であった。
スペインの主要貿易相手国は引き続きフランスおよびド
イツで、次いで中南米諸国と北米である。2007 年にはア
ジア諸国との貿易も著しい伸びを示しており、輸出が
16.1%、輸入が 10.7%増加している。
投資については、ここ数年スペインは主要な外国投資受
入国のひとつです。UNCTAD2007 年世界投資年次報告に
よると、スペインは世界で第 16 位の投資受入国となって
いる。2006 年の FDI 総額は 132 億 4,500 万ユーロに達し、
うち 95 億 2,400 万ユーロが製造業に対する投資であった。
証券投資に関しては 37 億 2,100 万ユーロに達するまで増
加した。(図 3)
スペインの経済発展度を示すもとして、1997 年以降スペ
インの対外投資額が対内投資額を上回っている事実が挙
げられる。
最後にこの章のまとめとしてスペインの国際収支を表8
に示すものとする。
最近のスペインの輸出入の伸びは著しく、世界で最も急
速に国際化が進んだ国のひとつとしている。2007 年
UNCTAD 世界投資報告書によると、2006 年にスペイン
の FDI は 900 億ドルに達しており、スペイン経済史にお
いて最高額を記録している。
13
14
WTO 世界貿易統計
産業観光商務省発行月間貿易報告書(2007 年 12 月号)
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
9
8. 外国投資と
外国投資と為替管理に
為替管理に関する規則
する規則
表7
2006 年*の主な輸出入
(総数に対する割合)
輸出
資本財
自動車
食糧
化学品以外の半製品
化学品
消費財
エネルギー
耐久消費財
原料
その他
輸入
21.6%
18.2%
13.7%
13.1%
13.1%
8.6%
4.6%
3.1%
2.0%
2.0%
資本財
自動車
エネルギー
化学品
化学品以外の半製品
消費財
食糧
原料
耐久消費財
その他
23.7%
14.7%
14.8%
11.7%
9.6%
9.6%
8.7%
3.6%
3.2%
0.6%
*2007 年 12 月 31 日付データ
出典: 産業観光商務省
図3
30,000
スペインへの外国投資
(1993-2006)
(単位:百万ユーロ)
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
-5,000
1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
総投資額
8. 外国投資と
外国投資と為替管理に
為替管理に関する規則
する規則
この章では為替管理法と外国投資法についての主な局
面を取り上げている。
この両面では完全自由化が進んでいるが、通知をする
義務がある場合も残っている。
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
10
純投資額
一般的に言って、外国投資は投資がなされた後の通知義務
があるだけである。
為替管理と資本の移動についてはスペインでは完全に自由
化されていてどの領域でも自由に取引ができる。
表8
制度の目的は EU 条約の第 56 条にある資本の移動の自由
の規定にスペイン内国法を適合させるものである。
スペインの国際収支
(単位;百万ユーロ)
法規定の重要なものを下記に解説してみたい:
2006
2007*
I. 経常収支
–86,026
-85,259
貿易収支
サービス収支
所得収支
経常移転収支
–80,544
20,115
–20,429
–5,168
-71,346
20,839
-25,935
-8,818
6,158
3,348
83,211
85,388
109,026
–47,847
185,847
-30,675
1,701
–25,815
-480
-12,327
–13,008
80,725
-38,134
100,399
23,745
-5,286
4,663
-128
18,304
-13,513
-3,343
-3,477
II. 資本収支
III. 金融資産収支
合計(スペイン銀行を除く)
直接投資
証券投資
その他の投資
金融派生商品
スペイン銀行
準備金
態ユーロシステム資産
その他の資産
IV. 誤差・
誤差・脱漏
*2007 年 12 月 31 日付データ
注:経常収支および資本収支残高のプラスは黒字(収入が支
出を上回る)を意味し、外国への貸付(貸方の増加または借
方の減少)を示す。一方、金融資産収支のプラスは外国から
の対スペイン貸付(借方の増加または貸方の減少)を意味す
る。準備金のマイナスは増加を意味する。
出所:スペイン銀行
8.1. 外国投資に
外国投資に関する法規
する法規
1999 年の勅令第 664 号は外国投資を実務上全面的に自由
化した(特殊な場合及び例外は追って解説する)。現行
• 外国投資管理面では以下の例外を除いて事前承認は必要
なく、投資後の事後申告で十分である。
ⅰ)タックスヘブン国からの投資
ⅱ)国防と直接関連する外国投資
ⅲ)EU 加盟国以外の国が外交施設のために不動産投資
をする場合。この場合は閣議承認が必要。
• 特別に要求される場合を除いて、外国投資はスペインの
公証人役場で公正証書化する必要はない。
• 航空、ラジオ、天然産品、戦略資源、鉱山発掘権、テレ
ビ、遊戯、通信、民間治安、武器および爆薬の製造、
販売あるいは流通と国防に関連する企業活動(最後の
項目は当該勅令に含まれている許可措置の適用を妨げ
ない)への投資は外国投資に関する規則のみならず各
分野で定められた個別の規制に従う必要がある。その
要件が満たされた後当該勅令の規定が適用されること
を妨げるものではない。
8.1.1. 投資家
投資家とは:
• スペイン非居住者である自然人(つまり、スペイン人あ
るいは外国人で外国で住居を有している場合又は主た
る住居を外国に持っている外国人)
• 外国法人で外国に住居を有する法人
• 外国国家の公共機関
スペインの会社でその資本の過半数が外国資本である場
合はこの勅令では外国投資家とは考慮されない。法人の
定款住所の変更あるいは自然人の住居の移動はスペイン
からの外国投資かスペインでの外国投資かと言う評価の
変更を意味し、従い、勅令の規定に従い申告をしなけれ
ばならない。
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
11
8. 外国投資と為替管理に関する規則
8.1.2. 規制対象の
規制対象の投資
8.1.4. 申告制度
事例によって 申告および承認が義務となる投資は下記の
通りである:
i) 一般規則
前述 8.1.2 の項目に示された外国投資及びその投資引上
16
げは事後に産業観光商務省 へ登記されなければならな
い。
•
スペイン企業への出資、これには会社の設立も含まれ
る。会社の株式等の引受け取得並びに会社の議決権を
取得する法的行為一般
•
支店の設立及び拡充
•
居住者の発行するスペイン企業の有価証券の引受け及
び取得(社債、証券、約束手形等)
•
スペイン証券委員会 に登録されている投資ファンド
への出資
•
スペインで一般が売買できる有価証券及び証券委員
会に登録されている投資ファンドへの投資。
•
スペインにある不動産の購入でその投資額が
3,005,060 ユーロ以上但し、タックス・ヘイブンから
の不動産投資の場合は金額に制限は無し。
•
投資対象スペイン企業の資本が 50%を越えない場
合。
•
出資勘定契約、財団、経済利益を追求する協会、協同
組合並びに前項と同じ性格を有する資産共同体の設立、
公正証書化あるいは出資。
ii) 例外
15
前述以外の外国投資(例えば複数の者が参加できる融資、
シンジケート・ローン)は完全自由化されており、何の
報告義務も無い。
業界別の規定で報告義務がある場合、また為替管理法上
定められいる場合を除く。
8.1.3. 申告義務者
申告義務者は一般的にはまず投資を行う者であり次に外
国投資手続きに関与する公証人である。例外的に、投資
の対象となる動産の種類により(有価証券、投資ファン
ド、記名式株式)この申告義務は投資手続きに関与した
他の機関になる場合もある(信用機関、金融機関、保
管・運用期間、スペイン投資対象機関)。
タックス・ヘイブンからの投資に限り事前申告を外国投
資登録局に行わなければならない。但し、下記の場合は
除外される:
ここで重要な点は以前の事前承認と異なり事前申告では
通告をすれば行政当局から何の通知を待たずに投資を実
行できることである。
8.1.5. 外国投資追跡調査
17
産業観光商務省の貿易投資総局 は一般的にあるいは個
別に外国資本が入っているスペインの会社、非居住者の
スペインの支店並びに外国での投資をしている居住者に
外国投資の推移に関する年間報告書の提出を要求できる。
同総局は同様に投資を実行した者に必要な報告書の提出
を要求できる。
8.1.6. 自由化制度の
自由化制度の停止
閣議は特定のケースに限り自由化制度の適用を停止する
ことが出来、当該投資は閣議の事前許可が必要になる。
16
17
15
http://www.cnmv.es
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
12
www.mityc.es
www.comercio.mityc.es
現在は国防に直接関連するスペインでの外国投資の自
由化制度を停止決定できる。例えば武器、弾薬、爆弾
及び戦争機器の製造及び売買を指している。(但し、
スペインの上場会社で国防に直接関連する企業活動に
従事する企業は非居住会社が当該企業の資本金の 5%
以上を買収する場合あるいは 5%に達しなくとも当該
企業の執行機関を直接間接に構成する場合には許可が
必要となる。)
8.2.2. セーフガード条項
セーフガード条項と
条項と例外規定
EU 規定は第三国との特定の取引並びに入金、支払い、
銀行送金又は勘定あるいは金融ポジションの変更を禁
止あるいは一部制限することを認めている。
スペイン政府もある国、諸国、領域外の地域あるいは
センターに対してスペインが加盟している国際機構が
決定した手段に関して同様に行動することが出来る。
8.2. 為替管理法
為替管理と資本の移動についてはスペインでは完全に
自由化されていてどの領域でも自由に取引ができる。
資本の移動、外国取引及び資本の洗浄(マネーロンダ
リング)防止に関する 2003 年の法律第 19 号は、為替
管理法制度に関する 1979 年の法律第 40 号(第二章を
除く)を廃止し、資本の洗浄(マネーロンダリング)防止
特定対策に関する 1993 年の法律第 19 号を変更したが
自由化原則は維持している。2003 年の法律第 19 号は
2004 年の 1 月 8 日以前に法規に従って実施されなけれ
ばならなかったが、実際部分的にしか実施されなかっ
た。2005 年の勅令第 54 号は 1995 年の勅令第 925 号
で承認された 1993 年の法律第 19 号を変更した。しか
し、その他の施行規定は未だに交付されておらず、
2003 年の法律第 19 号の第 1 暫定規定に従って 1979 年
の法律第 40 号の規定も当該法律の施行規則が公布され
るまで有効とされている。
その上、脱税防止対策に関する 2006 年の法律第 36 号
は、資本の洗浄(マネーロンダリング)防止特定対策に関
する 1993 年の法律第 19 号を変更した。
為替管理に関する規定の主な特徴は下記の通りであ
る:
8.2.3. 統計情報
支払いバランスを決定し、金融面の金の流れを統計面
税務面で管理を維持することを目的として、外国との
支払い及び入金をするに当たり一定の様式が存在する。
それらは以下のとおりである。
•
非居住者がスペインで保有する銀行口座の入出金
の動きにもこの措置が適用される。.
•
居住者が外国で保有する銀行口座での入出金の動
きは、一定金額以上またはスペイン中央銀行が要
求した場合には、これに報告する義務がある。
•
居住者と非居住者間の支払いと入金はスペインあ
るいは外国でもできるが、硬貨、紙幣及び所持人
払の銀行小切手を使用出来、ユーロ建てでも外国
通貨建てでも可能である。金額が 6,000 ユーロを
超える場合には 30 日以内に居住者は申告しなけ
ればならない。
•
非居住者がスペインに開設された銀行口座にユー
ロであれその他の外国通貨であれ紙幣、所持人払
いの小切手を入金するあるいは当該口座の残高を
外国送金する場合はその取引の原因を開示する必
要がある。そうしないと登録金融機関はそれらの
取引を行うことができないことになる。
8.2.1. 行動の
行動の自由
一般的に国外への支払いあるいは国外からの受取りを
伴う取引、為替事業、居住者と非居住者間の取引は全
て自由化されている。この自由化は支払いあるいは受
取りで直接であろうと、相殺であろうと、あるいは国
外への送金手続きあるいは国外からの入金手続き並び
に外国との関係で借り方勘定あるいは貸し方勘定の変
動も含まれている。支払い方法の持ち出しあるいは持
ち込みも含まれている。
一般的に居住者と非居住者間の入金、支払い及び
送金はユーロ建てであれ外国通貨建てあれ、スペ
18
イン中央銀行 の公式登録所に登記されている金
融機関(通常は銀行を指す)経由で行われなけれ
ばならない。その場合、居住者は特定の情報(例
えば、取引関係者の氏名及び住所)特に入金、支
払い、送金の原因となる取引の記述に関する提供
する義務がある。
18
www.bde.es
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
13
8. 外国投資と為替管理に関する規則
例外的に産業観光商務省は関連法令を公布して、ある特
定の取引が原因となる外国へのあるいは外国からの入金、
支払いあるいは送金について事前に認可あるいは宣告を
義務付ける事ができる。
前述の支払手段を非居住者が持ち込む場合には一人当た
りかつ旅行一回当たり 10,000 ユーロを超える場合にはス
ペイン税関で事前申告をする必要が出てくる場合がある。
8.2.4. スペイン中央銀行
スペイン中央銀行に
中央銀行に申告が
申告が必要な
必要な取引
8.2.6. 銀行口座の
銀行口座の種類
単に統計的及び情報収集の目的から外国と行為、事業あ
るいは取引を行う居住者は以下の場合には、スペイン中
央銀行にそれを申告する義務がある。
非居住者は銀行口座を居住者と全く同じ条件で保有でき
る。唯一の違いは非居住者には非居住者であることの証
明が要求されることである。更に、この条件は 2 年ごと
に銀行に証明することが要求される。重要ではないが他
にも幾つか形式を満たすことを法律で要求されている。
•
居住者と非居住者間の商取引あるいは役務提供を原
因とする支払い及び受取りの 1 年を越えるファイナ
ンスおよび支払い延期。
•
居住者と非居住者間の商取引あるいは役務提供を原
因とする債権債務の相殺。
•
金融市場での仲介取引を原因とする債権債務の相殺
で仲介機関により行われる場合。
•
非居住者から居住者にあるいはその逆に居住者から
非居住者へ供与された借入れ。債権、手形等で証券
市場で取引されないもので居住者により発行され非
居住者に購入されたものは同様に非居住者により供
与された借入れと理解される。
更に、スペイン当局とスペイン中央銀行は統計上及び税
務上の監督の目的から必要な情報提供を求めることがで
きる。
8.2.5. 特定の
特定の支払い
支払い手段の
手段の持ち出し、持ち込み
2007 年 2 月 13 日より効力を発した、資本の洗浄(マネー
ロンダリング)防止特定対策の枠内での支払い手段の申告
を規制する経済財務省令 EHA/1439/2006 は、自由化され
てるとはいえ、ユーロ建てあるいは外国通貨建ての硬貨、
紙幣、所持人払小切手の持ち出しは金額が一人当たり且
つ旅行一回当たり 10,000 ユーロを超える場合は行政事前
申告が必要であることを制定する。この申告をしない場
合にはスペイン税関はそれらの支払い手段を没収できる。
スペイン投資ガイドブック
スペインの横顔
14
他方、居住者は申告義務があるだけで外国でユーロ建て
あるいは外国通貨建てで銀行口座を自由に開設し保有す
ることが出来る(銀行口座の開設はスペイン中央銀行に申
告されなければならない)。また外貨口座を開設し保有す
ることが出来、特別に情報提供する義務はない。
8.2.7. 為替管理上の
為替管理上の居住地
自然人は通常スペインに居住していると為替管理上居住
者とみなされる。法人でスペインに定款住所を有するも
の及び非居住者あるいは非居住会社のスペインの施設と
支店は同様に為替管理上スペイン居住者と見なされる。
外国に通常の住居を有する自然人、外国に定款住所を有
する法人及びスペインの居住者あるいは居住会社の外国
の施設と支店は為替管理上非居住者とみなされる。
通常の住居を決定するに当たっては税務上の定義(が適
用される。但し、施行規則により具体化される(現状こ
の規定は施行規則の承認待ちである)。