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ふゆの みっつぼし - 独立行政法人 国立青少年教育振興機構

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 星空学習テキスト ∼初級(幼児∼小学校低学年向け)編<春>∼
★ ふゆの みっつぼし
国立立山青少年自然の家 《子ども用シート》
【星 図】
冬
の ,南 東 の 星 空(1月中旬,20時頃の空)
(東)⇦……────────《南東》────────……⇨(南)
★ ふゆの よぞらにでている,
「みっつぼし」を みにいこう! =ふ ゆ の み っ つ ぼ し =
【観察時期・時刻】1月中旬~2月中旬 19時前後
【準 備】
( 児 ) 子ども用シート 色鉛筆(クレヨン)
( 指 ) 観察広場の安全整備・確認 懐中電灯(投光指示用) 双眼鏡・三脚
【学習のねらい】
⑴ 冬の南東の夜空に出ている『三つ星を囲む大きな長四角』を見つける。
⑵ 三つ星を囲む大きな長四角に,小三つ星や,緩くカーブする右側の星の列をまとめ
た「オリオン座」の全体を,指さしなぞることができるようになる。
【学習活動の展開】
《学習の導入Ⅰ》オリオン座の星座神話を聞く。
オリオンは,海の神ポセイドンの子。生まれつき,海も陸と同じように自由に渡り歩け
る不思議な力が備わっていた。
いつものように島々を渡り歩く旅の途中,たまたまキオス島に立ち寄った。
島の人々は,島を荒らし回る怪獣ライオンに困り果てていた。さっそく,オリオンは手
にしたこん棒で一打ち,簡単にライオンを退治してしまった。
その後,クレタ島に渡り,月と狩りの女神アルテミスと出会った。オリオンは美男子で
狩りの名人。いつも女神の狩りのお供をしているうちに,女神に愛されるようになった。
このことが女神の兄,日の神アポロンは気に入らない。
ある日のこと,遠い沖合の海を渡るオリオンの頭に金色の日の光を当て,女神に「弓の
名人のお前でも,あの遠くの的は…」ともちかけた。「たやすいこと」と,女神は弓に矢
をつがい引き絞って放つと,矢は見事に光を射抜いてしまった。
やがて,オリオンのなきがらが海岸に打ち上げられた。ようやく,ことの事実をさとっ
た女神の悲しみは深く,父の大神ゼウスに願ってオリオンを空に上げ,生前の勇ましい狩
りの姿を写したオリオン座にしてもらった。
それから女神は時々月の車に乗って天上のオリオン座を訪ねるようになった。
《 次のことを考えてみよう。友達の考えも聞いてみよう。》
⑴ オリオン座は,どのような形をしているだろう。
⑵ 月の女神アルテミスは,どんな気持ちでオリオン座を訪ねているのだろう。
《学習の導入Ⅱ》 星図による事前指導。
⑴ オリオン座には,明るく目立つ星がいくつあるか数えてみよう。
⑵ 明るい ( ※ 2 等星以上 ) 7つの星は,どんな並び方をしているだろう。
⑶ オリオン座を見つけるには,まずどこに目をつけたらよいだろう。
《野外活動》 広場へ,オリオンの三つ星を見にいこう。
1 冬の夜空にでている三つ星を見つけよう。
⑴ オリオンの三つ星が南東の空の中ほどに見えること
を指さし確かめる。
⑵ 手をつなぐような三つ星の列の傾きを指さしなぞっ
て確かめる。
ベテルギウス
ベラトリックス
③
①
②
④
サイフ
リゲル
2 三つ星を中心に向き合う長四角を見つけよう。
⑴ 三つ星の左上に①赤いベテルギウス,右下に②白い
リゲルが向き合う様子を指さし確かめる。
⑵ さらに,三つ星の右上③と左下④にも白の明るい星が2つ,向き合う様子を指さ
し確かめる。
⑶ ベテルギウスやリゲルとともに明るい4つの星が,三つ星を真ん中に囲む大きな
長四角を形どっていることを指さし結んで確かめる。
3 オリオン座の三つ星と長四角は,「オリオンの狩りの姿」
のどこを写したものか考えてみよう。
⑴ 腰のベルトは, ⑵ オリオンの右肩,
⑶ 左肩は,
⑷ 右足のひざは,
⑸ 左足は,
4 さらに,オリオン座の暗い星(※ 3 等星以下)を加えた
「オリオンの狩りの姿」を考えてみよう。
⑴ 腰につるした短剣は,
⑵ オリオンの顔は,
⑶ 右手に振り上げたこん棒は, ⑷ 左手にかざしたライオンの毛皮の盾は,
⑸ オリオン座全体の星の集まりを指さしなぞって,南東
の夜空にオリオンの勇ましい狩りの姿を描いてみる。
5 小三つ星を双眼鏡で観察する。
《白い雲にとりまかれた多くの星の様子に気づく。》
《まとめの学習》子ども用シートの星図に,オリオンの狩りの姿を描いてみる。
指 導 上 の 留 意 点
1 星座観察の体験が星座を指導するためには最も必要な条件である。星を科学する体験
が深ければ深いだけ周到な指導が期待できることはいうまでもない。指導者は常に初心
にかえって一汗も二汗もかいて研修を深め,指導に当たってほしいものである。
2 オリオン座の主要部分,三つ星を囲む長方形は,天の赤道をまたぐ高度の空に「 5°
× 20°」の大きさにまとまって見える。そのことから,星と星を結んだオリオンの長方
形が容易に理解でき,
見つけやすい星座として昔から人々によく知られてきたのである。
以上の観点から,見つけること,考えることを主眼にする低年齢児からの星座指導には,
オリオン座は適切な教材と考える。
3 オリオン座指導の導入には,日没ごろからまだ明るい野外に出て,薄明の進む空の暗
さに徐々に目を慣らしながら,まず見えてくる1番星のリゲル・ベテルギウス,次に見
えてくる三つ星やベラトリックス・サイフを見つけていく。
このようにして,天文薄明が平均薄明段階に移行する日没1時間後までに,夜空の自
然が描く「三つ星を中心に向き合う長方形の星図」の完成を見届ける。
このような導入と観察活動が融合した星座指導をしてみたいと考えたが,真冬の野外
で低年齢児が長時間活動することの困難性を考え,本テキストの導入にはオリオン座星
座神話を取り上げることにした。
4 子ども用シートの星図は,35mm レンズで静止撮影したオリオン座全景の星野写真を
原本に,光度4等までの恒星を拾い上げ,それを4分類した光度等級別の星型(★)を
凡例にした星図である。
オリオン座の星をなぞりつなぐ活動では,明るい星の仲間(2等級以上)と暗い星の
仲間(3等級以下)に2分類した見方で,星座の星の分布を考える方が,星図上,また
実際の星空でも観察が容易になると考えられる。
5 星図「三つ星」右上の星δは,真東の地平線から上り真西の地平線に沈む。δは,土
地の方位を知る指標の星である。それは赤緯が- 0°20′, ほぼ天の赤道上に位置するら
である。また,三つ星の他の2星もδとともに天の赤道上に近い位置に一直線に並んで
いるので,三つ星の並ぶ傾きは常に真東から真西に向かう方向を指しているともいえる。
従って,三つ星が真東から上るときは地平線に対して垂直に,南中時には水平に,真西
に沈むときは垂直に見かけの傾きを示すことになる。これが三つ星の傾きをなぞる活動
の意味でもある。
平成18年度調査研究事業
子どもが科学する心を培うための「星空学習」プログラムの研究開発
星空学習テキスト 初級(幼児~小学校低学年向け)編<冬>
【寺松 和俊 作】
2007年3月 発行
独立行政法人国立青少年教育振興機構 国立立山青少年自然の家
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