どんぐりで作ったおもちゃで遊ぼう

第2学年生活科学習指導案
1
単元名 「どんぐりで作ったおもちゃで遊ぼう」
(3)展開の構想
「秋を探しに」~「どんぐりでおもちゃを作ろう」
(計画)
一
次
二
次
三
次
3
学校のそばにどんぐりがたくさん落ちている遊歩道がある。教師が拾ってきたいくつかの木
の実を見せると、
「うちの近くの公園にもあるよ。」
「学校にくるとき、道の途中に落ちていたか
らひろったよ。」
「うちの庭にもあった。
」など、それが身近に存在することが子ども達の間で共
有されるだろう。中には一度も手にとったことのない子どももおり、
「自分も拾いたい。」とい
う気持ちが高まってくる。そこでみんなで見つけに行くことを提案し、どんぐり拾いに出かけ
る。遊歩道にはどんぐりのほかにきれいに色づいた落ち葉やまつぼっくり、まだ緑色の木の実
など、秋ならではのものが数々見つけられる。それらを拾いながら子ども達は、
「落ち葉の上に
どんぐりをのせると顔ができるよ。」
「幼稚園でも作ったけどまたどんぐりごまで遊びたいな。
」
「たくさん集めておうちや庭の形にしてみたい。」
「ネックレスもできそう」などイメージを膨
らませるだろう。学校に戻ってきてから自分なりにイメージしたものを絵に表す場を作り、拾
ってきたものの他にどんなものが必要か、より具体的な見通しを持たせたい。
「友達と一緒におもちゃを作ろう。」
どんなものを作るかイメージがはっきりしたところでお互いに知らせ合う場を設け、似たも
のを作る子ども同士で大まかにグループを編成する。その中でどのように作業を進め、おもち
ゃを作っていくか相談できるようにしたい。2~3人で協力しながら一緒に作る、テーマを決
め、作るものを役割分担する、一人一人作ったものを戦わせるなど、始めに持ったイメージを
より大きく膨らませていく子どもがたくさん出てくるだろう。作っていく過程で、必要な道具
や便利な道具、それらの使い方を子どもの要望にこたえる形で提示していきたい。
「作ったおもちゃで遊ぼう。」
完成したらまず自分達で思う存分遊び、その後作ったものや遊び方を他のグループの友だち
に紹介して、遊んでもらう場を設定する。最後に「子ども祭りで作るような広場ができないだ
ろうか。」と教師が投げかけてみる。
「お店屋さんを作って1年生を招待したい。」「どんぐりゲ
ーム大会を開こう。」など、みんなで力を合わせなければできないことを思いつく子どももが出
てくることを期待したい。そのために何を作り足せば良いか、配置はどうしたらよいか、役割
分担はどうするかなど、1ヶ月前の広場の経験を生かしながら、今度は自分達だけで広場を作
っていけるように支援していきたい。
学年の視点
たくさん集まったどんぐりから、子どもたちは、どんなものを作り、どんな遊びに発展させる
かを明らかにする。
① 拾ったすぐあとに、どんなもの作ろうとイメージするか。
② 似な様なものを作る子どもどうしをグループにしたときに、個々のイメージをどのように広げ
たり発展させたりするか。
③ 子ども祭りで広場作った経験が、どのような形で生かされるか。
4
5
単元の目標
<生活への関心・意欲・態度>
・どんぐりでできるおもちゃに興味を持ち、自分で作ったり工夫して遊んだりしようとする。
・身の周りからおもちゃ作りに必要な材料を探そうとする。
・友達が作ったおもちゃに興味を持ち、楽しく遊ぶ。
<活動や体験についての思考・表現>
・どんぐりを使っておもちゃを工夫して作ることができる。
・伝える目的に応じて表現の仕方を考え、工夫することができる。
<身近な環境や自分についての気づき>
・友達と相談したり協力したりすることにより、より楽しく遊べることに気づく事ができる。
・自然のものがおもちゃの材料になることに気づき、目的に合った材料を選ぶことができる。
・楽しく遊べるおもちゃを作るために工夫した友達や自分に気づくことができる。
指導計画(7 時間扱い)
子どもの活動
第一次 「秋を探しに」~「どんぐりでおもちゃを作ろう」
1
/
7
教師が予想する子どもの姿
・教師が拾ってきたどんぐりを見る。
・ 私もこの前、公園で拾ったよ。
・ 今は、まつぼっくりも拾えるよ。
・ 拾いに行きたいな。
秋をさがしに行こう。
・ハミングロードへ秋を探しに行く。
2
/
7
第二次 友だちと一緒に
3
・
4
/
7
・
・
・
・
・
・
・
わあ、どんぐりがたくさんあるよ。
落ち葉の下にかくれているよ。
どんぐりごまを作りたいな。
私は、ネックレスを作りたい。
とってもきれいな葉っぱもあるよ。
お面見たいだね。
何かを作ってみたいな。
秋のものでおもちゃを作りたいな。
1・3 組展開
・ どんぐりをペットボトルに入れて楽
・拾ってきたもので作りたいものを絵に描
器みたいにしよう。
く。
・ どんぐりを穴に入れるゲームにしよ
うかな。
・ 割れたどんぐりは船みたいだから、船
を作れないかな。
友だちと一緒におもちゃを作ろう。
・友だちの作りたいものの絵を見合い、似 ・ ○○さんと作りたいものが似ている
たものを作りたいもの同士でグループを
から、一緒に作ろうよ。
作る。
・グループで情報交換しながら、おもちゃ ・ うまくくっつかないのだけど、どうや
を作る。
ってくっつけたの。
・ 先生、ここに穴を開けたいんだけど、
どうすればよいかな。
・ こまがまわったよ。
・ 音楽会の曲で演奏してみよう。
おもちゃを作ろう
第
3
次
自分で考えたおもちゃを作るのは、難しいけど楽しいな。
友だちに助けてもらって、うまく作れたよ。
・ 自分で作ったおもちゃで遊ぶのは楽
しいな。
・ 友だちのおもちゃでも遊びたいな。
・ もっともっと遊びたい。
・ 広場を作りたいな。
5
・
6
/
7
作ったおもちゃで遊ぼう。
作
っ
た
お
も
ち
ゃ
で
遊
ぼ
う
・ どのような広場を作るか話し合って、広 ・ 遊び方のルールを決めよう。
場を作る。
・ 足りないものを作ろう。
・ お客さんを迎える練習をしよう。
7
/
7
・ 作ったおもちゃで遊ぶ。
・ お客さんが喜んでくれてうれしいな。
・ どんぐりでこんなおもちゃも作れた
んだ。
・ 今度は、このおもちゃを作りたいな。
秋のものを使ったおもちゃが色々作れたね。
自分たちで作ったおもちゃで遊ぶのは、楽しいな。
6 本時の指導(2/7)
(1) 目標
・ どんぐりを使ったおもちゃを作りたいと願い、計画を立てることができる。
・ 作ってみたいどんぐりを使ったおもちゃを絵で表現することができる。
・ 計画したおもちゃを作るために必要な材料や道具、また作り方を友達と相談しながら気づくこ
とができる。
(2) 学年の視点
・ どんぐりからどのようなおもちゃをイメージし、それをどのように表現して、作るための計画
をどのように立てるだろうか。
(3) 展開
場の構成
予想される子どもの姿
教師の支援・留意点
本時のめあてを
・ 全くイメージを持てない
秋のものでおもちゃを作ろう。
確認する。
児童がいたら、班で作りた
・ どんぐりごまを作りたいな。
いものを情報交換できる
・ 楽器みたいなものを作りたいな。
ようにする。
・ どんぐりをはじいて的にあてるゲー ・ おもちゃの種類が少ない
ムを作りたいな。
時には、教師からも紹介す
る。
作りたいおもち
ゃを絵に書き、作
るための計画を
立てる。
・ ペットボトルの中にいれて、楽器を作 ・ 絵と必要な材料などが書
ろう。
ける紙を用意する。
・ どんぐりごまを作るには、棒がいるけ ・ 書き終わったら、黒板に紙
ど何にしようかな。
をはっていく。
・ 的をつくって投げる遊びをしたいな。
友達が計画した
おもちゃを見合
う。
・ ○○さんもこまをつくりたいんだね。 ・ おもちゃをいくつかのグ
・ 人形を作ることは同じだけど、形が全
ループに分けて整理し、自
く違うな。
分と同じようなものを作
・ 一人で作るのは不安だから、近くで一
ろうとしている友だちに
緒に作りたいな。
気づけるようにする。
・ 自分で作ってみたいな。
・ グループごとに活動の場
所を決め、情報交換し易く
する。
同じグループの
おもちゃの計画
を見合い、計画を
見直す。
・ どんぐりとどんぐりは何でつなげる ・ 友達のアイデアでまねし
てみたいところは、取り入
の?
れてよいことを助言する。
・ セロテープより、ボンドの方がきれい
に仕上がるよね。
・ 細い棒は、つまようじが使えるのか。
次時の見通しを
もつ。
○ 次の時間までに足りない材料を用意し
なければならないね
○ 作り方がわからないから本で調べてみ
ようかな。
○ 作るのが楽しみだな。
作るのが楽しみだな。足りない材料を
集めておこう。
・ 児童からの要求があった
材料や道具の中で、教師側
で用意するものは伝える。
・おもちゃの計画を書くこと
ができたか。
・計画について友だちと話し
合うことができたか。
6
本時の指導案(2/7)
(1)目標
・拾ったどんぐりから発想を膨らませ、作りたいものを作ろうとする。
・今までの経験や情報等から作ろうとするおもちゃに工夫をし絵や文に書き表すことができる。
(2)学年の視点
・拾ったどんぐりから子どもたちはどんなものを作ろうとするか。
(3)展開
場の構成
予想される子どもの姿
教師の支援・留意点
本時のねらいを確
かめる。
どんぐりでおもちゃを作ろう。
・作りたいものを書く用紙を用意し、
・何を作ろうかな。
拾ったどんぐりで
絵や文字にして表すことができる
作 り た い お も ち ゃ ・ぼく、家でやじろべえを作ったことがあ
ようにする。
るんだ。作ってみたいな。
を考える。
・用紙に設計図と材料を書き込める
・友達がどんぐりごまを作っているのを見
ようにし、見通しを持つことがで
たよ。よく回ってたんだ。
きるようにする。
○どんぐりごまってどうやって作るんだ ・児童のそれまでの経験を活かして
ろう。作ってみたいな。
おもちゃ作りができるように、そ
・どんぐりってころころ転がる。
れまでに経験した遊び方をいくつ
どんぐりでボーリングやってみたいな。
か発表させる。
○どんぐりの大きさだとピンが倒れない ・思いつかない児童には資料を用意
な。どうしよう。
して取り組めることができるよう
・転がしたどんぐりを穴に落とすのはどう
にする。
だろう。
・つまようじや竹ひごは教師が用意
・ペットボトルにどんぐりを入れて楽器に
することを伝える。
したいな。音楽会で演奏する「うちゅう ・用意するものが具体的に思いつか
せんにのって」の歌にのって演奏したい
ない児童には相談にのる。
な。
・活動が遅い児童には声をかけ、進
○どんぐりごまを作るには、棒がほしい
むことができるようにする。
な。どのくらいの太さの棒がいいんだろ ・ペットボトルを使う児童には実際
う。
にペットボトルを用意しどんぐり
・どんぐりの大きさを考えるとつまようじ
が入るかどうかを確かめさせる。
くらいの太さがいいのかな。
○やじろべえにはつまようじがほしいな。
でもバランスが取れなかったらどうし
よう。もう少し太い棒がいいのかな。
・名前をどんぐり落としゲームにしよう。
紙に穴を開けてその上を転がして、穴の
中に入ったら点数が入るようにしよう。 ・作りたいものを発表させ、同じグ
・マラカスみたいに振るようにしたいから
ループに分ける。
小さいペットボトルにしよう。
グループわけをす
る。
友達と力を合わせて楽しいおもちゃ
を作ろう。
・同じグループに分けることで友達
同士で情報を共有しながらおもち
ゃを作ることができるように す
る。
・材料を用意してグループのみんなと作ろ
次 時 へ の 見 通 し を う。
・次時の活動を話し、見通しを持た
持つ。
せる。
6
本時の指導(5/7)
(1)目標
・ 自分が作ったどんぐりおもちゃの遊び方や面白さ、いいところなどを友達に伝わるように
紹介することができる。
・ 友達が作ったどんぐりおもちゃのよさを発見し、伝えることができる。
・ みんなが作ったおもちゃを集めてどんな広場ができるか、考えることができる。
(2)学年の視点
・ 子ども個々がおもちゃを作って遊ぶ段階から、どのように遊びを発展させたり広げたりす
るのかを明らかにする。
(3)展開
場 の 構 成
予想される子どもの姿
教師の支援・留意点
本時のめあてを確認す
る。
一人ずつ作ったおもち
ゃを紹介する。
友達が作ったおもちゃ
を見たり遊んでみたり
して、良いところをメ
ッセージカードに書
く。
どんぐりおもちゃをしょうかいし
合って、あそんでみよう。
・前時に「紹介カード」を書い
ておき、それをもとに実物を
見せながら紹介できるよう
にしておく。
・「どんぐり的あてゲーム」を作りまし
た。ゴムでどんぐり人形を倒して遊び
・時間短縮を図るため、5、6
ます。
人ずつ前に出て、次から次に
・「どんぐりころころゲーム」を作りま
紹介する。
した。できるだけ速くゴールまでいけ
た人が勝ちです。
・「どんぐり家族」をつくりました。並
べ方を工夫しました。
・このネックレス、きれいに色が付いて ・見つけた良いところを書き込
めるメッセージカードを、何
いて素敵だな。
枚でも自由に書けるように
・~君が作ったこまは、よく回るよ。
用意しておく。1枚ももらっ
・このゲームは、結構難しい。でもおも
ていない友達を見つけたら、
しろいよ。
すぐに書くようにはたらき
・どんぐりがうまく転がるように、坂の
かける。
つけ方をうまく工夫してるね。
みんなが作ったどんぐ ○おもちゃ屋さんを開いて、1年生を招 ・教師は「今後何かをする」と
いう前提で話を持ちかける
待したいな。
りおもちゃで、これか
のではなく、子ども達に「何
らどんなことをするか ○こまを作った人で集まって、誰のもの
が一番よく回るか競争したい。
か続きをやりたいかどうか」
話し合う。
○それなら子ども祭りの時みたいに、遊
というところから問いかけ
びの広場にして、いくつかのコーナー
るようにする。
に分ければいいと思う。
・自分が作ったどんぐり
○グループに分かれてどんなコーナー
おもちゃをみんなに伝わ
にするか話し合おう。
るように紹介できたか。
・友達が作ったどんぐり
どんぐりおもちゃの広場作りをした
おもちゃのよさを発見
いな。どんな広場にするか、次の時
し、伝えることができた
間に話し合おう。
か。