第5学年 1 題材名「ここでパチッ」 2 題材観,指導観について 図画工作科(美術科)学習指導案 学校名 鹿児島市立和田小学校 教 諭 野元 信秀 本題材では,「楽しさ」を根底におき「見ること」「見つけること」「写すこと」,撮影 した写真を,また「見て楽しむこと」,どれも「∼すること」が連続している構成とな っている。 ここでは,自分の作品を気に入った場所に置いて写真に写したり,身の回りにある場 所を表現の場としてとらえ,見立てを楽しんだり,造形的につくり変えたりするなどの 活動を通してつくり出す楽しさを味わうものである。 これは,子どもの造形活動において「つくること」と「見ること」が渾然一体として 存在し,鑑賞とが相互に補完しながらなし得る表現活動であることを示している。 普段何気なく見ている場所でも,造形表現する場としてみると,実に多種多様な姿を見 せてくれる。「ここで,こんなことをしたら楽しいだろうな」と思えるような場所を校 庭や校舎,または通学路など,自分とのかかわりのあるところから探し出し,自分の思 いを広げ,作品をつくり,友だちと協力して撮影をするようにする。カメラのファイン ダーをのぞきこみながら,もっとよい場所を求めたり,作品をつくり変えたりして,場 所と作品との関係が納得できてから撮影するようにしたい。 デジタルカメラは,撮影後すぐに再生することができるので,納得がいかない場合は 何度でも撮りなおしすることができる。また,通常の写真であれば直接かき込みするこ とが難しくても,画像を,コンピュータに取り込み,描画ソフトを使って楽しい作品を つくることができるなど,デジタルカメラの利点を十分生かし,思いを広げ,工夫して いくことが大切である。 3 指導に当たって(デジコンの活用) ・ デジタルカメラで撮影し,コンピュータへ取り込むことにより,加工することが, 簡単にできる。 ・ デジタルカメラの操作やコンピュータへの画像取り込みなどは他教科や総合的な学 習の時間において関連させて行っておくようにする。 ・ コンピュータの操作やデジタルカメラの操作で,つまずいている児童には,個別に 支援をする。 使用ソフト Pict Bear:http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se161523.html 4 指導目標 ・ 写真やデジタル画像を生かして思いを広げる造形活動を楽しむことができるように する。 ・ 身の回りにある風景を関心をもって見つめ新たな造形表現を試みつくりあげようと する。 ・ 材料の形や色などの特徴を生かし,自分なりの工夫を加えて楽しい造形物をつくろう とする。 5 題材の評価規準 ・ カメラやデジタルカメラを使ったり,その映像を思いのままに加工したりする表現 に,強く興味や関心を抱いている。 ・ 見慣れたものの映像を自由に組み合わせるとどんな意外な表現を生み出すことがで きるか,構想を練っている。 ・ カメラやデジタルカメラの機器の扱いになれ,映像の組み合わせや構成をいろいろ 試して,独創的な表現をしている。 ・ 友だちと作品を見せ合い,互いの撮影や加工の仕方の工夫やよさに関心を示しなが ら,興味深く鑑賞している。 6 題材の指導計画 時間 1 子どもの活動の流れ 1 好きな場所に置いた自分の作 品や,身の回りのものを自由にカ メラやデジタルカメラで撮影す る。 1 写した写真に題名をつけたり, コンピュータに画像を取り込ん だりして自由に加工する。 2 2 互いの作品のよさや工夫を話 し合う。 7 教師の支援 ・ デジタルカメラをグループ分 準備し,基本的な操作を再確認 しておく。 ・ 活動に見通しをもてるように する。 ・ 操作上のつまずきは個別に支援 する。 ・ 描画用ソフトの基本的な操作を 指導し,画像の形や色を変えたり しながら自分の思いに合った作 品にするよう支援する。 ・ その子なりの表現のよさに気付 くことができるよう支援する。 本時 (1) 目標 ・ 写真やデジタル画像を生かして思いを広げる活動を楽しむことができる。 ・ コンピュータなどの機器の特性を生かして造形活動の幅を広げることができる。 (2) 指導に当たって ・ デジタルカメラは,必ずグループ分くらいは確保しておく。 ・ デジタルカメラや,コンピュータの基本的な操作は,事前に学習しておく。 (3) 実際 時間 子どもの活動の流れ 1 作品や身の周りの映像を使っ てどんなものをつくりだすのか を考える。 教師の支援 ・ デジタルカメラをグルー プ分準備し,基本的な操作 を再確認しておく。 2 ・ 校庭や校舎などにあるも のの形に着目させ,コンピ ュータで変身させること を提案する。 学習のめあて・手順を話し合 う。 自分の作品を,コンピュー タを使って変身させよう。 1 −手順− (1) グループごとに構想を練る。 (2) 気に入ったものを撮影する。 (3) 撮影したものをコンピュー タで変身させる。 (4) 鑑賞会をする。 3 気に入ったものを撮影する。 4 撮影した画像をコンピュータで 変身させる。 1 5 自分の思いにあった画像をプリ ントアウトし,互いの作品を見て, 自分や友達の表現のよさについて 発表する。 ・ 活動に見通しをもてるよ うにする。 ・ 操作上のつまずきは個別に 支援する。 ・ 描画用ソフトの基本的な 操作を指導し,画像の形や 色を変えたりしながら自分 の思いに合った作品にする よう支援する。 ・ その子なりの表現のよさに 気付くことができるよう支援 する。 (4) 評価 ・ 見慣れたものの映像を組み合わせてできる効果的な表現を通して思いを広げる。 ・ デジタルカメラやコンピュータなどの機器を使って創造的な表現ができる。 ・ 友だちの作品の表し方の工夫やよさを認め合う。
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