あおぞら薬局だより - 大阪ファルマプラン

あおぞら薬局だより
NO.35 2006 年秋号
おしっこの症状でお悩みではありませんか?
★前触れもなく突然トイレに行きたくなり、我慢できない
<尿意切迫感(にょういせっぱくかん)>
★日中8回以上トイレに行き、夜間も1回以上おしっこの
ために起きる<頻尿(ひんにょう)>
★トイレまで我慢できず尿がもれてしまうことがある
<切迫性尿失禁(せっぱくせいしっきん)=尿漏れ>
過活動性膀胱の可能性があるかもしれません。
「過活動性膀胱(かかつせいぼうこう)とは」
膀胱が勝手に縮んだり、過敏な働きをするために尿のトラブルを起こす病気です。
最近では、日本人の40歳以上の8人に1人が過活動性膀胱の症状をもっている
ことがわかってきました。(みなさん、他人に言わないけどけっこう悩みを抱えてい
る人数ですね)
原因1:神経のトラブル(男性・女性)
脳卒中や脊髄損傷の後遺症で脳と膀胱の筋肉を結ぶ神経の回
路に障害が起きた場合
原因2:前立腺肥大症(男性)
前立腺肥大で尿が出にくい状態が続き膀胱が過敏に働くように
なった場合
原因3:骨盤底筋肉のトラブル(女性)
出産や加齢によって、子宮、膀胱、尿道などを支えている骨盤
底筋肉と呼ばれる筋肉が弱くなった場合
原因4:それ以外
何らかの原因で膀胱の神経が過敏に働く場合や原因が特定で
きない場合
治療方法・・・主に薬で治療します
作用と効果
副作用
抗コリン薬
(ポラキス、バップフォー
など)
膀胱を収縮させるアセチル
コリンという物資の働きを
ブロックします
口やのどが渇く、
便秘など
α1ブロッカー
(塩酸タムスロシン、フリ
バス、アビショット、ハル
ナールDなど)
前立腺や尿道の筋肉の過剰
な収縮が起こらないように
アドレナリンの働きをブロ
ックします。
立ちくらみ、めま
い、ふらふら感な
ど
その他の治療法としては、電気や磁気で刺激を与えて、骨盤底筋の収縮力を強
化したり、膀胱や尿道の働きを調節する方法もあります。
生活上の注意
①尿のトラブルを悪化させないために以下のようなことを気をつけましょう。
特に下半身を冷やさないように
★
外出時のトイレは早めに!
★ 身体。 ビールなどのアルコール、お茶やコーヒーなどの
★
カフェイン、刺激の強い食べ物を控えましょう。
便秘に気をつけましょう
② 膀胱訓練:自分の排尿をコントロールする力をつける
尿意切迫感や尿漏れを気にするあまり、少ししか尿がたまってないのに
トイレに行く癖がついてしまうと、膀胱が小さくなったり、過敏になった
りして尿をたくさん蓄えることが出来なくなることがあります。このため、
ますます尿トラブルが悪化させてしまいます。このような場合は、膀胱に
尿をためる訓練をして、膀胱の能力をもとに戻すことで症状を改善させる
ことができます。
1)トイレに行くのを1回だけ我慢してみましょう。
2)最初は5分我慢し、1週間ほど続けます。
1日のうちの時間や回数を決めて、少しずつ
からで大丈夫です。
3)最終的に、2~3時間我慢できるようになれば
目標達成です。
ただし、膀胱訓練で成果が出るのは、過活動膀胱による尿意切迫感や頻
尿の場合です。感染症や前立腺肥大などの場合は症状を悪化させることが
あります。自分の尿トラブルの原因を理解した上で、医師の指導に従って
行うことが大切です。
尿トラブルの原因は他にもあります
★ 膀胱のトラブル
膀胱結石、膀胱がん、間質性膀胱炎など
★ 膀胱周辺のトラブル
子宮内膜症
★ 感染症
膀胱炎、尿道炎
★ 心因性
精神的な問題が原因で頻尿などを起こす場合
★ 薬が原因
降圧剤、心臓病の薬などで尿量を増やすもの
尿トラブルの原因を自己判断せずに、医療機関で診察を受け検査をした上で治療を
行うことが大切です。 また人に言えずに悩んでいる方はどうぞ、薬剤師までお気軽
にご相談下さい。
あおぞら薬局 薬剤師 西田佳代
ぜひ知ってほしい
くすりの大きな副作用シリーズ(2)
~間質性肺炎(かんしつせいはいえん)~
薬によって命にかかわるような重篤な副作用が起きることはきわめて稀ですが、
万が一起きたときのための知識と対処方法をご紹介するコーナーです。
今回は「間質性肺炎」です。これは肺の間質といわれる部分(肺胞隔壁や肺毛細
血管などのガス交換の場)に炎症が起こり、ひどくなると肺胞壁に繊維物質がた
まり、肺全体が硬く収縮して、肺の機能が失われ呼吸困難を引き起こします。
【自覚症状】息切れ(特に階段を上るなどの動作時に起きます)、空咳(痰が
からまない咳)、風邪のような症状(発熱、倦怠感)などが起こり、息切れな
どの呼吸症状がどんどんひどくなっていきます。
【対処】症状に気付いたときは服薬を中止して、すぐに受診してください。
胸部X線撮影などによる早期診断、原因薬剤の中止が重要です。原因薬剤を
推定するためにも受診の際、お薬手帳を持参して服用していた薬をきちんと
伝えましょう。
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