アジア経済発展史A アジア経済発展史A 准教授 旭 仁一

アジア経済発展史A
准教授 旭 仁一
1.授業のねらい・概要
アジアの経済と言っても、あまりに漠然としており、あまりに範囲が広すぎる。地域と業種を限定しな
ければならない。当講義では、幕末から昭和20年までの日本の砂糖について考える。
幕末に既に日本の一部で砂糖が作られていた。しかし、砂糖業として本格化するのは、明治中頃、日清
戦争の結果当時の清国から台湾と割譲されてからである。気候が適合したため、台湾は砂糖生産の中心地
となり、これが昭和20年まで続く。この過程を見ることによって、一つの産業の興亡を知る。
そのうちAでは、幕末から明治の期間を論じる。
2.授業の進め方
参考文献に示した『近代日本糖業史』と『百年台湾糖紀』を参考にして進むが、ともに入手が困難なの
で、休まず出席するしかない。
3.授業計画
1.幕末開港以前の糖業
2.砂糖の伝来
3.幕末期における製糖技術
4.砂糖輸入の増大と国内糖業
5.国内糖業振興政策
6.在来糖業の改良政策
7.近代精糖業成立過程
8.日本の領有以前の台湾の糖業
9.台湾糖業の経営と技術
10.台湾における近代産業成立の前提
11.台湾糖業保護政策
12.製糖資本の形成
13.台湾製糖株式会社の設立
14.内地資本の進出
15.明治末年日本と台湾の製糖業
4.成績評価の方法・基準
出席、試験の両方で判断する。
5.テキスト・参考文献
社団法人糖業研究会編 『近代日本糖業史』上下 頸草書房 1997 年
楊彦騏著 『百年台湾糖紀』 城邦文化 2001 年
6.受講上の留意事項
休まない、出席で不正をしない、おしゃべりをしない。