建設機械器具レンタル業 管理者教育講習会 安全管理 1.建機レンタル業における安全管理の 重要性 2.事故発生の未然防止 3.建機レンタル業の安全管理 4.建機レンタル業の関係法令 1.建機レンタル業における 【安全管理】 1.建機レンタル業における【安全管理】 の重要性 建機レンタル業にとっての安全管理とは大きく分けて①貸出先のお客様の 人に対して、②レンタル会社に従事する人に対して、の2つがあります。 (社)全国建設機械器具リース業協会として、この建設機械の事故防止対 策については下記のように警鐘している。 『建設機械による事故は機械の大型化・構造上の特性等及び機械と作業者が輻そうして 作業を行う場合、又は不適切な機械の配置・使用によるものや、作業条件が傾斜地や 路肩等の悪い箇所で使用して転落するもの、整備・点検不良によるもの等、によって発生 している。従ってリース・レンタル業者は、賃貸する建設機械による事故を防止する為に は十分な知識技能を有する者に建設機械の整備をさせることはもちろん、作業場所等を 十分考慮し、配置する機械周辺の作業手順や作業者への適切なアドバイスを行うと共に 安全教育を行うことも必要である。 』 建機レンタル業には様々な知識が必要となるが、その中でも最も重要 な知識が【安全管理】であることを十分銘記して頂きたい。 1-2.建機レンタル業における 【安全管理】の重要性 建機レンタル業にとっての安全管理とは 大きく分けて ①貸出先のお客様の人に対して、 ②レンタル会社に従事する人に対して の2つがあります。 1-3.建機レンタル業における 【安全管理】の重要性 (社)全国建設機械器具リース業協会として、 この建設機械の事故防止対策については 下記のように警鐘している。 1-3.建機レンタル業における 【安全管理】の重要性 建設機械による事故は 機械の大型化・構造上の特性等 及び機械と作業者が輻そうして作業を行う場合、 又は不適切な機械の配置・使用によるものや、 作業条件が傾斜地や路肩等の悪い箇所で使用して 転落するもの、 整備・点検不良によるもの等、によって発生している。 1-4.建機レンタル業における 【安全管理】の重要性 従ってリース・レンタル業者は、 賃貸する建設機械による事故を防止する為に 十分な知識技能を有する者に建設機械の整備 をさせることはもちろん、 作業場所等を十分考慮し、 配置する機械周辺の作業手順や作業者への 適切なアドバイスを行うと共に 安全教育を行うことも必要である。 1-5.建機レンタル業における 【安全管理】の重要性 建機レンタル業には様々な知識が必要と なるが、その中でも最も重要な知識が 【安全管理】であることを十分 銘記して頂きたい。 1-1.お客さまへの[安全貸し出し] 機械を貸し出す前に十分な点検・整備を行い、 十分な点検・整備 不具合のある状態で貸し出される事がないよう にする事は当然。ですが、 お客さまへ貸し出す機械の取扱説明が不十分な 取扱説明 為に、誤操作による事故が発生した場合には、 レンタル業者は[契約責任又は過失責任]を問わ [契約責任又は過失責任] れる場合があります。 これを回避するためには貸出先への取り扱いの 説明が必要となります。 説明 (労働安全衛生規則第666条) 1-2.点検・整備の重要性 レンタル業の重要な使命 建機レンタル業における機械の点検整備は、 お客様が安心、安全で機械が持つ能力を引き 出すために重要であり、レンタル業の重要な使 命でもあります。 レンタル商品には商品により法令点検整備が 義務づけられており(労働安全衛生法第45条・ 第167条・第168条)、また整備記録を整える 必要もあります。(労働安全衛生法第169条) 1-3.建機レンタル業に関わる、点検・整備 の主な法令 [労働安全衛生法関連] ①[検査標章]貼り付けの義務(第169条) ②作業開始前点検の義務、補修などの必要の措置(第170条) ③移動式クレーンの検査(年次自主検査:同第76条) ④同、(月次自主検査:同第77条) ⑤同、作業開始前点検の義務(同、78条) ⑥定期自主検査記録3年間の保存の義務(同、169条) [鉱山保安法] ①鉱山保安法による定期自主検査の実施(鉱山保安法第9条) [道路運送車輌法で定める点検・検査] ①日常点検の有無(道路運送車輌法第47条) ②定期点検整備の義務(同、第48条) ③[点検整備記録簿]の記載と該当車内での備えの義務(同、第49条) 2.事故発生の未然防止 2-1.防災の心得 建設機械、建設業向け車輌はいずれも重量物 である事、激しく動く事から、これを毎日取り扱う 建設機械レンタル業は、労働災害を招きやすい 業種とも言えます。 又労働災害だけではなく、職場の環境によって は、環境による災害も誘致し、近隣の住民や会 社へも災害を及ぼす事になりますので、 十分な防災対策を打つ必要があります。 (1)商品置場の環境整備 ①置場内への関係者以外の立ち入り防止 ①置場内への関係者以外の立ち入り防止 ②洗車設備の完備 ②洗車設備の完備 ③不要物の撤去 ③不要物の撤去 (2)安全衛生管理体制組織の設置 労働安全衛生法および労働安全衛生規則では、 各事業所での労働災害防止を含めた安全管理 対応を遵守、強化する為の体制・組織の設置を 義務づけています。 これらは1事業所での労働人数によって組織設置 内容が異なっていますが、安全管理責任者の設置 等が詳しく義務付けられています。又、組織体制が 一目でわかる「安全管理体制組織図」を各事業所 に貼り出すことをお勧めします (3)安全衛生管理体制組織の設置 従業員100人以上規模の事業所 ①統括安全管理者の設置(労働安全衛生規則第10条) 従業員50人以上規模の事業所 ②安全管理者の設置(労働安全衛生規則第11条) 従業員50人以上規模の事業所 ③衛生管理者の設置(労働安全衛生規則第12条) 安全管理者を必要とする業種 ④安全衛生推進者の設置(労働安全衛生規則第12条) 従業員50人以上規模の事業所 ⑤安全衛生委員会の設置(労働安全衛生規則第19条) 2-2.危険予知訓練 災害防止に最も必要なのは人的ミスをいかに減ら 災害防止に最も必要なのは人的ミスをいかに減ら すかということである。その一つの方法が危険予 すか ということである。その一つの方法が危険予 知訓練でもある。 知訓練でもある。 (1)危険予知訓練の狙い (1)危険予知訓練の狙い (2)危険予知訓練の進め方 (2)危険予知訓練の進め方 (3)危険予知訓練を成功させるポイント (3)危険予知訓練を成功させるポイント 2-3.「ヒヤリ!ハット!」の事例 「ヒヤリ!ハット!」した経験と危険予知訓練と組み 「ヒヤリ!ハット!」した経験と危険予知訓練と組み 合わせ、職場での危険防止に役立てましょう。 合わせ、職場での危険防止に役立てましょう。 (1) 「ヒヤリ!ハット!」の事例 「ヒヤリ!ハット!」の事例 (1) (2) 「ヒヤリ!ハット!」 「ヒヤリ!ハット!」の使い方 の使い方 (2) (3)建設機械の災害事例 (3)建設機械の災害事例 2-4.5S運動と安全教育の励行 (1) 5S運動とは ①5Sの定義 ①5Sの定義 整理 整頓 整頓 清掃 清掃 清潔 清潔 しつけ しつけ 整理 ②目的 ②目的 どの職場でも日常活動の基本となる運動で、 どの職場でも日常活動の基本となる運動で、 効率のよい安全な環境作りを進めると共に、常 効率のよい安全な環境作りを進めると共に、常 にお客様志向とすることを目的とする活動です。 にお客様志向とすることを目的とする活動です。 ③5Sの効果 ③5Sの効果 直接効果 直接効果 間接効果 間接効果 (2)5S運動の推進体制 5S運動はスローガンやかけ声だけでは効果が出 5S運動はスローガンやかけ声だけでは効果が出 ません。きちんとした推進体制が必要です。 ません。きちんとした推進体制が必要です。 この体制が機能して初めて運動になります。 この体制が機能して初めて運動になります。 (3)5S運動の評価制度 (4)[安全教育]の励行 3.建機レンタル業の 【安全管理 】 3.建機レンタル業の【安全管理 3-1.安全運転操作 (1)運転資格取得の厳守 (2)安全な運転 ①正確な運転 ①正確な運転 ×無謀な運転 ×無謀な運転 ② 周囲確認 周囲確認 ② ×脇見運転 ×脇見運転 ③吊り荷の落下に注意 ③吊り荷の落下に注意 3-2.機械の積込み、積み降ろし時の安全 ①積込み台の設置と道板の使用 ①積込み台の設置と道板の使用 ②誘導者との共同作業 ②誘導者との共同作業 ③積載商品の積載制限遵守 ③積載商品の積載制限遵守 ④積み荷の落下防止 ④積み荷の落下防止 3-3.点検・整備の時の安全 (1)心身の健康 (2)点検・整備実施者の服装装備 (3)整備資格取得の遵守 (4)点検・整備作業上の安全 ①安全な場所 ①安全な場所 ⑥燃料、オイル類の給油 ⑥燃料、オイル類の給油 ②適切な工具、器具の使用 ②適切な工具、器具の使用 ⑦洗車作業時の注意 ⑦洗車作業時の注意 ③機械の停止 ③機械の停止 ⑧保管時の注意 ⑧保管時の注意 ④共同作業時の注意 ④共同作業時の注意 ⑨廃棄物の処理 ⑨廃棄物の処理 ⑤機械の回転部分、 ⑤機械の回転部分、 振動部分の点検、整備 振動部分の点検、整備 (5)PL法(製造物責任法) この法律は、普通製造業者(メーカー)が生産する物に この法律は、普通製造業者(メーカー)が生産する物に 対して負う責任に関するものですが、建機レンタル業 対して負う責任に関するものですが、建機レンタル業 においても、以下の改造を行うと[製造業者等]として においても、以下の改造を行うと[製造業者等]として 扱われる可能性があり安全上からも問題があるので 扱われる可能性があり安全上からも問題があるので 行わないようにしましょう。 行わないようにしましょう。 ①安全装置関係の取り外し②火災の恐れがある改造 ① 安全装置関係の取り外し②火災の恐れがある改造 ③運転者の脱出を阻害する改造④安全ラベルの取り ③ 運転者の脱出を阻害する改造④安全ラベルの取り 外し、塗装による塗りつぶし⑤その他危険を伴う恐れ 外し、塗装による塗りつぶし ⑤その他危険を伴う恐れ のある改造 のある改造 3-4.移送時の安全 (1)道路輸送法例の厳守 (2)積荷の固定と安全運転 4.建機レンタル業の関係法令 4-1.法令とは ... 4-1.法令とは... 法律および命令の総称を法令という。 (広辞苑より) 4-2.建機レンタル業の[関係法令]の特徴 ①優先されるべき法令は[人の安全] ①優先されるべき法令は[人の安全] ②商品の置き場の維持・管理方法・使用方法に ②商品の置き場の維持・管理方法・使用方法に 関する法令も広範囲に渡る 関する法令も広範囲に渡る ③運送に関する法令、運送車の走行に係わる ③運送に関する法令、運送車の走行に係わる 道路通行上の法令 道路通行上の法令 ④商品の維持管理のために各種運転資格や ④商品の維持管理のために各種運転資格や 整備資格、取り扱い資格等(個人資格)が必要 整備資格、取り扱い資格等(個人資格)が必要 4-3.建機レンタルの主要関係法令 (1)レンタル関連業務 1.労働安全衛生法 2.道路運送法 3.貨物自動車運送事業法 4.道路交通法 5.道路法 6.消防法 7.製造物責任法 8.民法 9.地方税法 10.自治体条例 11.道路運送車両法 12.古物営業法 (2)環 境 1.水質汚濁防止法 2.廃棄物の処理及び 清掃に関する法律 3.大気汚染防止法 4.騒音規制法 5.振動規制法 6.建築基準法 7.都市計画法 8.農地法 9.屋外広告物法・条例 (3)環 境 1.労働安全衛生法 (4)労働条件 1.労働基準法 2.最低賃金法 その他 建設機械器具レンタル業 管理者教育講習会 品質管理 1.品質保証と品質改善 2.品質保証活動 3.品質改善活動 4.ISO 9001 1.品質保証と品質改善 (1)品質管理とは • 買い手の要求に合った品質の品物またはサービスを、 作り出すための手段の体系、活動。品質管理を略して QC(quality control)という。 • 品質管理を効果的に実施するためには、市場の調査、研 究・開発、製品やサービスの企画、設計、生産準備、購 買・外注、検査、販売およびアフターサービスならびに財 務、人事、教育など、企業活動の全段階にわたり経営者 を始め管理者、監督者、作業者などの全員の参加と協力 が必要である。 • このようにして実施される品質管理を全社的品質管理 (total quality control)という。 (2)品質管理の体系 • • • • 品質方針を定め、実施・展開する。 品質計画 品質目標と品質要求事項を定める。 品質管理手法 品質要求事項を満たすための品質管理技法と活動。 品質保証 品質要求事項を満たすことの信頼感を与える活動。 内部品質保証・・・経営者に信頼感を与える。 外部品質保証・・・顧客に信頼感を与える。 品質改善 活動やプロセスの有効性を増す活動。 (3)品質とはなにか? もの(製品・活動またはプロセス、組織・システムまたは 要員およびこれらの組合わせ)の明示されたまたは暗黙 ニーズを満たす能力に関する特性の全体。 ①品質特性: 品質の目印。品質評価の対象となる性質・性能。 ②品質水準: 品質水準 品質を定量的に量り良さの程度を示したもの。 目標品質、適合品質。 ③使用品質: 使用品質 顧客が要求する品質=「要求品質」 2.品質保証活動 (1)品質保証 消費者の要求する品質が、十分に満足されていることを 保証するために行なう体系的活動。 (2)品質保証の考え方 社内標準化をベースに、つぎのことを実施する。 ①検査管理: 顧客に不良品を貸し出さない。 ②品質管理: 整備工程で品質を作り込む。 ③信頼性管理: 時間的品質つまり耐久性や保全性を確保す る。 ④製造物責任予防: どのような不良も絶対に受け取らない、 貸し出さない。すべての問題を源流管理を徹底し未然に 防ぐ。 (3)活動のポイント 商品企画・販売サービス体制充実で実施する。 源流管理で事前の問題点発見と解決が必要。 ①満たすべき品質特性と水準を的確に捉える。 ②各業務を各部門に割りふってフローチャートとして示し、 フィードバック経路を入れる。 ③管理すべき項目と管理基準・管理方法を明確にする。 • 品質特性と検査規格・検査方法を決定する。 • 異常時の処理や記録と処理・保管を決定する。 ④作業条件、作業方法、管理方法、使用材料、使用設備 その他の注意事項に関する基準を定める。 ⑤自社商品のセールスポイントを具体的に、定量的に明確 化する。 • 品質面 • 原価面 • デザイン面 • サービス面 • 納期面 • 流通経路面 3.品質改善活動 (1)方針管理 経営理念、社是・社訓、中長期経営計画などに基づいて 短期(年度)経営計画を立案、実施、確認、修正する 組織的活動。 ①計画準備・・・問題点、前年度の反省、環境条件の洗い出し ②計画立案・・・社長方針(経営目標、品質方針) 部門方針(部門目標、重点施策) ③計画周知・計画実施 ④計画フォローと診断・・・方針・目標・計画の達成状況、 問題点の掘り下げ、対策の立案 ⇒次期への反映 (2)日常管理 業務目的を達成するための日常活動 ①内容: 標準化されたところをよりどころとして行なう。 • 作業計画 • 作業実施 • 結果確認 • 修正・改善処置 ②標準化: 規格(物やハードについての基準・標準)と 規定(業務やソフトについての基準・標準)を定める。 • 目的及び管理項目・水準を明確にする。 • 作業の業務分掌・責任権限を決める。 • 目標達成のための最もよい手順や物を決め、守る。 ③QCサークル: 小集団活動 z 創造性の発揮、自己啓発、相互啓発、全員参加 ④QCストーリー: QC的問題解決のための手順 z 手順1:テーマの選定・・・改善に取り組むテーマ z 手順2:現状の把握・・・テーマに関する現状 z 手順3:目標の設定・・・現状をどれだけ改善するか z 手順4:要因の解析・・・問題(悪さ)の原因の追求 z 手順5:対策の立案と実施 z 手順6:効果の確認 z 手順7:標準化・歯止め・・・再発防止のための標準化 z 手順8:残された問題と今後の計画・・・未解決問題の整理 4. ISO9001 品質マネジメントシステムのモデル 4.ISO9001 品質マネジメントシステムの継続的改善 品質マネジメントシステムの継続的改善 経営者の責任 経営者の責任 顧客 顧客 顧客 顧客 資源の運用管理 資源の運用管理 要求 事項 インプット 測定、分析及び改善 測定、分析及び改善 製品実現 製品実現 製品 アウト プット 価値を付加する活動 情報の流れ 満足
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