炭水化物ってなんでしょう ~糖尿病との関係~ 炭水化物・糖質

炭水化物・糖質
炭水化物ってなんでしょう
~糖尿病との関係~
皆さまは炭水化物というと何を
思い浮かべますか
H25 第2回 糖尿病教室
公立南丹病院 栄養科
管理栄養士 畑 千栄子
砂糖ってどれくらい?
食べ物を食べる時、気になるのが
『砂糖はどれくらい、入っているのかな』
この時、目安になるのが『炭水化物』
市販の食品のパッケージの栄養表示の
『炭水化物』 を見ます。
糖質とは・・・
砂糖をはじめとする『甘い物』だけでなく、ご飯、
イモ類に含まれる『デンプン』も糖質の仲間です。
代表的な糖質の分類
多糖類・・単糖がたくさん連なったもの。デンプンなど
糖アルコール・・一般に糖類を還元(水素を添加)
して作られる物質。難消化性のためカロ
リーが糖類より低め。キシリトールなど
高甘味度甘味料・・構造的には必ずしも糖類では
ありません。酢酸類から合成される
アセスルファムK(カリウム)のような物もありま
す。 人口甘味料
栄養表示の 『炭水化物』 は・・・
製品によっては 『糖質』、『食物繊維』 と
表示されているものもあります。
炭水化物は 『糖質』 と 『食物繊維』 の
合計であらわされます。
読み方・・・
炭水化物 ⇒ ほぼ『糖質』とみなす。
炭水化物・食物繊維 ⇒ 差が『糖質』になります。
糖類とは・・
単糖類 ニ糖類(糖アルコールを除く)
単糖類・・それ以上加水分解がされない糖の
細小の単位 (例) ブドウ糖、果糖
二糖類・・単糖類が2つ結びついたもの
(例) 砂糖、乳糖
炭水化物、糖質、糖類の関係
糖質の働き
*体の主要なエネルギー源
消化・吸収されて血液と一緒に全身をめぐる
体の中で1gあたり4kcalのエネルギーになる
* 脳のエネルギー(血液中のブドウ糖のみ)
* 脂質やたんぱく質と比べると、
エネルギーとして、素早く使える
どれぐらい摂ったらよいですか
*糖質の体内での存在量・・・
血液中のブドウ糖
肝臓や筋肉にグリコーゲンとして少量を貯蔵
*すぐに使う量以上に食べた糖質は
身体の中で『脂肪』となって蓄積されます。
摂り過ぎると、『肥満』『生活習慣病』を招きます。
*糖尿病としては、摂取後
『高血糖』『血糖値上昇』に
つながる栄養素です。
※食事療法によっては40%の方もあります。
糖質制限の定義では上限と下限について明確な
定義がされていないのが現状です。
食品の糖質量を知るには・・
糖質の出し方は・・・・次の計算式で
指示エネルギー × 50% ÷ 4 = 糖質g
( Kcal )
** 適正エネルギー量の
約40~50%を糖質で摂ります。
( 40~50%) (糖質1gのKcal )
*指示エネルギー量は適正エネルギーと同じです。
すぐにわかりやすい物は、食品の栄養表示。
『炭水化物』 『糖質』で表示
⇒
市販の製品での対応
( 例 )
1400kcal
1600
1800
2000
×
×
×
×
50/100
50/100
50/100
50/100
÷
÷
÷
÷
4
4
4
4
=
=
=
=
175g
200g
225g
250g
一般の食品ではどうしたらいいでしょう?
まず、糖質の多い食品を探しましょう
糖質が多く含まれている食べ物
ご飯
パン
麺類
イモ類
果実
砂糖(みりんを含む)
牛乳
乳製品
*牛乳、乳製品は乳糖以外にたんぱく質、脂肪も含まれるため
糖の吸収はゆっくりです。 日々の食品を仕分けすると・・
食品の仕分け・・・食品交換表
* 食事交換表は、適切なエネルギー量で、
しかも栄養バランスのとれた食事の献立が
手軽にできるように工夫されたものです。
日常食べている多くの食品を、主として
含まれる栄養素によって、6つの食品グルー
プ(6つの表)に分けてあります。
* 食べ物をはかる物差し
・・・・・ 1単位 = 80Kcalです。
1単位=80Kcalの量は・・・
*1表 ・・ 穀類
ご飯 50g
餅 35g
全粥110g
赤飯 40g
パン 30g クロワッサン20g
里芋 140g
ジャガイモ 110g 南瓜 90g
トウモロコシ 90g
うどん(ゆで) 80g
そば(ゆで) 60g
中華麺(蒸し) 40g
春雨 20g
小麦粉 20g
*表2・・ 果実
バナナ 100g リンゴ 150g 柑橘類 200g
**糖質の多い食品グループです。
1単位中に入っている糖質は次の表です
まとめ・・・
この1表と2表を利用することで、主になる食品
の『糖質』量が、市販の食品では栄養表示で
『炭水化物』を確認することで、毎日の『糖質』
摂取量がおおよそ見えてきます。日々の『糖
質』摂取量を見直してみるのも、また、主食の
『糖質』量を覚えておくのも、『血糖値コントロー
ル』と『楽しく食事』をする上で大切です。
資料 グリコ栄養成分百科 アサヒ飲料炭水化物。糖質なぜなぜ豆辞典
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