県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況

「県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況」報告書
地
地
産
消
財団法人 21あおもり産業総合支援センター
はじめに
近年、郊外大型店やディスカウントストア、アウトレットモール等様々な小売店の進出や、それに
伴う中心商店街の空洞化等に伴い、県内の小売商業者は非常に厳しい環境におかれております。
今回の調査は、そういった経営環境が厳しい中にありながらも、県産品を活用しながら頑張って
いる小売商業者の事例を紹介し、今後の販売方法の参考資料として役立てることを目的として
実施しました。
また、青森県では、地域(地元)で生産された県産品の良さを見直し、地域で利用する「地産地
消」に取り組んでおります。平成 17 年度実施の県政モニター「外食での県産品利用に関する消費
者意識調査」におきましても県民の県産品志向は非常に高いものとなっております。こういった状況
におきましては、県産品の活用によって新たなビジネスチャンス、新たな顧客の獲得につながるので
はないでしょうか。
本調査が、今後の販売方法のヒントのひとつとなり、参考としてご活用いただければ幸いで
あります。
最後になりましたが、ご多忙中にもかかわらず、快くアンケートへの回答、取材・撮影にご協力
いただきました関係者各位に対しまして、心よりお礼申し上げます。
平成 18年3月
財団法人 21あおもり産業総合支援センター
理事長 唐 津 一
「県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況」報告書
CONTENTS
青森県内の事例
レストラン「クォータリー」
青森市
2
アグリ・ショップ「ぶんべい」
青森市
4
村の駅「よもっと」
蓬田村
6
レストラン「山崎」
弘前市
8
北前の宿「深浦観光ホテル」
深浦町
10
ふるさと薬膳「あっちゃのまま」
むつ市
12
菓子工房「三福」
五戸町
14
Curry Studio「Dee Dee」
八戸市
16
有限会社 フルーツショップ造田
香川県高松市
18
森山ミート株式会社
香川県高松市
20
有限会社 活魚亭 ぜにや
香川県高松市
22
有限会社 いただきさんの海鮮食堂
香川県高松市
24
青森県外の事例
「県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況」についてのアンケート調査
調査の概要
26
調査結果のポイント
30
調査結果
32
提言
59
1
青森県内の事例 ①
レストラン
「クォータリー」
〒030-0803
青森市安方1丁目1-40
(青森県観光物産館 14 階)
TEL 017-721-3240
FAX 017-721-3239
URL http://www.quarterly.jp/
アスパムに誕生した
地産地消にこだわるレストラン
消費を促すためには
見せ方の演出も重要なポイント
素材王国青森の旬の素材にこだわる
渡された名刺に「素材王国青森県
観光物産館 14 階にオープンした。今年
の厳選した食材をテーマにお料理を提
4月に 20 周年を迎えるアスパムが、地
供いたします。四季を通じて地産地消
場へのこだわりを改めてアピールする“リ
にこだわり、みなさまに旬の味をお楽し
ニューアル企画”の目玉として登場し
みいただけるレストランを目指します」と
たレストランでもある。
「クォータリー」とは
書かれてある。
「クォータリー」は昨年7月1日、
“アス
パム”の愛称で親しまれている青森県
2
「季刊」という意味。店名には四季が
鮮明な青森の豊かな旬の味わいを提
供したいとの思いが強く込められている。
食材を自ら探し
確かなものをお客様に
店長の長尾徹也さん(36)は「アス
パムと言えば、県の顔とも言える施設。
いろんなところから注目されますから、
スタッフのプレッシャーもすごく大きかった」
と話す。地産地消をうたっているだけに、
食材探しにも苦労したようだ。
「ずいぶ
ん青森県内を探し回りました」と振り
返る。東京のホテルニューオータニで
15 年のキャリアを積んだ料理長の阿
部登三男さん(35)とともに、情報を
仕入れては、実際に現地に出向いて
素材を確認してきたという。
そのかいあってメニューには、南部
“発見”と“再発見”があるレストラン目指して
産ナガイモ、だけきみ、陸奥湾ホタテと
マコガレイ、十三湖産シジミ貝、牛肉、鴨
アスパムは高さ76メートル、その 14
肉など、県産食材を使った多彩な料
階から眺める景色は壮観だ。北に陸
料理長の阿部さんも「青森の魅力を
理がズラリ並んでいる。長尾さんは「食
奥湾を望み、その反対側からは八甲
料理で伝えていきたい」と張り切る。
材の味を確かめることはもちろんですが、
田連峰も遠望できる。目の前にはベイ
その阿 部さんが春 の新メニューと
様には再発見を”──が合い言葉で、
作り手を知ることで商品への安心感も
ブリッジも東西に伸びている。山側に
して披露してくれたのが『ホタテのバ
増す。また生産者の思い入れを知る
テーブル席、海側に20メートルの長さ
バロア“春の面影”』。真っ白なババ
ことで、お客様にも自信をもって勧める
のカウンター席もあり、景 色を堪 能し
ロアと緑 の春 野 菜 のコントラストも鮮
ことができます」と強調する。料理素
ながら食事ができるように工夫されて
やかな逸 品 。その洗 練された飾りつ
材の情報を提供するのもレストランで
いる。長尾さんは「青森県産の食材
けが物語っているように、産したもの
は大事なサービス。ホールスタッフは、
を最高の空間、最高のロケーションで
の消費を促すためには、やはり見せ
長尾さんたちが仕入れた生の情報を
味わってほしい」とPRする。
方の演出も重要なポイントになるので
積極的にお客様に伝えるようにしている。
“観光客には発見を、地元のお客
ある。
3
青森県内の事例 ②
アグリ・ショップ
「ぶんべい」
〒030-0841
青森市奥野4丁目15-32
TEL・FAX 017-775-2372
URL http://www.bunbei.com/
消費者と直接触れ合うことで
農家経営の改善図る
生産者の顔が見える
安心食材の直売で顧客を増やす
生産農家が経営する直売所を実現
自ら生産したものを自分の店で販売
したい。その思いを成し遂げた農家が
ることができる農産物にこだわり低農薬、
ある。佐藤範子さん(51)が農家直販
有機栽培のコメ、野菜を生産、販売
の店をオープンさせたのは平成10年夏。
している。
農協婦人部やNPO、道の駅などによ
自主 流 通 米が出 回るようになって
る産直の店は数え切れないが、農家
コメの価 格 競 争が農 家を直 撃した。
が個人で経営するのは珍しい。
「新鮮で体に安全なものを食べる。
4
業した。自信を持って消費者に勧め
銘柄米との値段の格差は歴然として
いた。
「安く買いたたかれる時代がくる。
自分が作ったもの、生産者名が分かる
私たちの代で米づくりをやめるわけに
農作物だからこそ出来る食のぜいたく」
。
はいかない」と夫の信一さん(56)と
佐藤さんは、このぜいたくを少しでも
相 談 。そんな佐 藤さんの危 機 感が、
多くの人と分かち合いたい──と開
産直店の経営を決意させた。
県経済発展のために
“地産地消”を
開 店当初は自家 生 産の農 産 物が
主だったが、お客さんの要望や推奨
で商品を増やし、青森市内の農家が
持ち込んだ野菜などを委託で販売し
有機、低農薬の付加価値が直販の味
ている。生産者名を書いた顔写真を
並べ、消費者に安心感を与えている。
『中里のブルーベリー』
『平賀の発芽
近郊に水田 11カ所、計 10 ヘクター
を継ぐ気持ちにならなかった、と言われ
ルと自宅裏に約 300 坪の畑を耕作し、
た時はうれしかった」佐藤さんはそれま
個人としては大規模経営だった。
「農
での苦労が吹き飛んだという。
産物に付加価値を付けて直接販売し
佐藤さんが主張する付加価値とは
玄米せんべい』
『車力のゴボウめん』
『五戸のハチミツ』など、青森県産が
大半だが、全国の無農薬・無添加食
品も販売し、安全な食品を売る産直
店としてお客様の信頼を得ている。
なければ収益が上がらない。後継者に
安全な食料。低農薬栽培による『幸
給料を払えないようでは農業の継続は
(ゆき)の米』をオリジナルのブランド
佐藤さんは食の安全を理解してもら
難しい」。佐藤さんが農業の延長として
米として 10 年前から販売している。コ
うため「体験農業などの機会をつくり
産直の店を開き、経営安定を目指した
メは低温倉庫にモミ保管し、消費者
たい」と今後の活動に意欲的。
「生産
背景には、長男・茂さん(28)に後を
の希望に応じて白米、7分づきで精米
者と消費者の距離が近いほど安全な
継いでもらいたい一念があった。茂さん
している。キュウリ、ナス、
トマト、オクラ、
食材に出合えるうえ、地元で作ったも
は大学卒業のその日に「後継ぎになる」
トウモロコシなどもすべて無農薬で化
のを地元の人が食べることで青森県
と告げた。
「従来通りの農業だったら後
学肥料は使わない。
の経済が良くなる」と熱っぽく語る。
5
青森県内の事例 ③
村の駅
「よもっと」
〒030-1212
東津軽郡蓬田村阿弥陀川字汐干 106
TEL・FAX 0174-31-3115
青森県ならできる
輸入ものに頼らない
“完全地産地消”
販売のみならず地域の食文化も
併せて伝えていくことが大事
完全民営の産直の販売所
6
青森県の食糧自給率は、2004 年
活を工夫することで、輸入ものなどに
の農 林 水 産 省 調べで 1 1 7%である。
頼らない“ 完 全 地 産 地 消 ”も決して
北海道の 201%、秋田の 141%、山
夢ではない」と力説する。
形の 122%に次いで全国4位、また全
「よもっと」は、青森市から国道 280
国で 100%以上は岩手を加えて 5 道
号バイパスを北に向かって約 15km の
県しかない。そのことを裏 付けるよう
道路沿いに建つ。産直の販売所で、
に「よもっと」を経営する造園施工会
広い駐車場には公衆トイレも備わって
社「蓬田グリーン開発」社長の下山
いて、道の駅かと見紛うが、ここは下
嘉 正さん( 5 8 )は「 青 森 県には米 、
山さんが平成 16 年 11月にオープンさ
野菜はもちろん、魚も肉もある。食生
せた完全な民営施設である。
駅長の下山勇樹さん
地産地消が
健康な食生活にもつながる
下山さんは、地場産品を扱う「よも
っと」を1年余り経営してきて、
「昔の
ように少量多品種の作付こそ、多様
化する今の消費者ニーズに対応でき
るのではないか。健康面で昔の食生
活も見直されてきていることだし、これ
までの規格優先でなく、地元で安全
でおいしいものを作り、地元で消費し
ていく運動を続けることが、住民の健
康な食生活につながっていくのでは」
との思いを強めている。
また、
「よもっと」の魚介売場では、
魚に詳しい年配のスタッフが、魚そのも
のの知識を披露してくれるし、希望が
下山嘉正さん
新鮮な陸奥湾産の魚介が人気
あればさばいてもくれる。下山さんは「も
ちろん調理も郷土食づくりもお客様に
は教えてあげます。地場産品を単に売
るのではなく、そういった食文化なども
まず目につくのは入口のところで魚
中泊など、周辺市町村で収穫されたも
伝えることが、本当の意味での地産地
介 類が売られていることだ。午 前 1 0
のばかりで、約 60 人の生産者が会員
消ではないのか」と提案する。
時の開店時には、その日に揚がった
として登録し、品物を納めている。並
生きた魚にもお目にかかれる場合もある。
んだ商品には生産者名が記され、買
「ほとんどが地元から仕入れた陸奥湾
産の魚 介だから新 鮮で活きがいい」
う側にとっては作り手の“顔が見える”
安心感がある。
と下山さん。お客様にも人気で、店の
下山さんは「できるだけ個性ある商
売り上げの3割ほどを魚 介 類が占め
品を並べたいと思っている。品数はま
ている。
だまだ少ない。特に地元の野菜をこれ
店内には、野菜も所狭しと並び、農
から増やしたいので、売りたいと思う
水産の加工品も種類が豊富。これら
生産者の方は大いに歓迎、窓口はで
は地元蓬田をはじめ青森、蟹田、今別、
きるだけ広げています」と呼びかける。
7
青森県内の事例 ④
レストラン「山崎」
〒036-8191
弘前市親方町41
TEL 0172-38-5515
FAX 0172-35-1236
URL
http://www.jomon.ne.jp/~restyama/
新鮮・安全、シェフの目が届く
“地の利食材”が自慢
地方でこそできる本物の味に
出合えるフレンチレストラン
自ら青森県内の食材探しに奔走
8
“東京に負けない弘前のフランス料
考えている。フランスの 地 方 都 市を
理”をコンセプトに、創業以来 12 年に
見て回り、地 方にこそ三ツ星と言わ
わたって本州北端の城下町から発信
れるレストランがあり、料 理の神 髄が
し続けてきた。
あると実感したという。理由は新鮮な
その実現を目指して「ここでしか食
食材が豊富で、シェフの目の届くとこ
べられない料理の研究に没頭してき
ろの 食 材を使っている、というのが
た」とオーナーシェフの 山 崎 隆さん
山 崎さんが体 得した料 理 人としての
(53)は語る。
「地元の食材を使った
信念である。以来、青森県内の食材
地 元 の 人 の 料 理を地 元 で食 べる」
探しに奔 走し、地 元 食 材にこだわり
のが最も旬を味わえる、と山崎さんは
続けている。
良品をもっと地元に流通させるべし
“地の利”の食材に加えて、もうひ
に直 送してしまう。
「 一 部でもいいか
とつのセールスポイントは無農薬の安
ら地元に流通させないと地元ブランド
全な食 材の探 求 。青 森 県 内の生 産
として育たない。特 産 品を生かすこ
者を訪ね歩き自然農法、自然飼育で
とができない」と山崎さんは呼びかけ
作った、生産者名が分かる素材を自
ている。
らの目で確かめて入手している。メニ
観光キャンペーンに
フレンチで一役
観光キャンペーンとして弘前市が2
一方で地元生産者のために何がで
年前から掲げている『洋館とフランス
ューには「長谷川自然牧場産の豚肉」
、
きるか──と心を砕いている。失われ
料理の街ひろさき』の先頭に立って活
「木村秋則さんの自然農法栽培リンゴ」
、
つつある伝統的な食材や料理、質の
躍している。
「観光客を引きつけるに
「百石町畑中農場産カモ胸肉」、
「田
いい食材を提供する生産者の輪を広
は地元の素材を使わないと魅力がない。
村さんの自然農法栽培米」、
「鯵ヶ沢
げる活動や、子供たちに味覚教育を
銀座で青森特産のイカやニンニクを食
産幻の魚イトウ」、
「陸奥湾産ホタテ」…
広めようと弘前スローフード倶楽部を
べるのもいいが、その風土や生産者
等々とあり、現地の漁港まで出向いて
設立して地産・地消の各種企画に取
の思いも一緒に味わわないと観光の
直接仕入れて来る。
り組んでいる。17 年前に弘前フランス
魅力は半減する」と強調。その持論を
悩みは地 元 食 材 の確 保 。良質 の
料理研究会を設立して初代会長を務
裏付けるように、県外客でにぎわう桜
ものは高価で、しかも地元大手の卸
め、現在も相談役として地域のフレン
祭り期間には、
“山崎の味”を求めて
業 者が大 量に仕 入れ て首 都 圏など
チレストランのリーダー的存在だ。
店の前に行列が出来るという。
9
青森県内の事例 ⑤
北前の宿
「深浦観光ホテル」
〒038-2324
西津軽郡深浦町深浦字岡崎 338-42
TEL 0173-74-3511
FAX 0173-74-3534
売店には青森県内全域の
特産物・土産品がズラリ
サービスの質が今後を左右
豊富な地元情報をお客様へ
勧め上手の接客で県産品をアピール
温泉に浸かって部屋に戻ろうとする
う注意し、試飲してもらう」。社長で女
宿泊客をつかまえて、従業員が冷た
将の森山信(のぶ)さん(70)は、勧
いリンゴジュースを「青森産の完熟リン
め上手の接客で青森県産品をアピー
ゴで作ったジュースです 」と勧める。
ルしている。
行き届いたサービスと、さりげないPR。
旅の思い出に、売店で買って帰る県
10
売店でもお客様に話しかけながら試
食してもらい、お客様がどんな土産品を
外からのお客様。箱買いで宅配便を
欲しいのか探って青森県産品をそろえ
頼む宿泊客も多い。
「ロビーにただ置
ている。
「売るだけでは駄目。お客様に
いてあるだけでは遠慮して飲まない人
積極的に話しかけ、会話を聞き流さない。
もいる。一声かけて直接差し出すこと
その中にヒントがある」。従業員に対して
が大事。押し売りの印象を与えないよ
森山さんは一声接客を徹底させている。
売店の充実は
生き残りへの一環
森山さんは地方のホテルの生き残り
策は「規模拡大よりサービス向上」と
語る。その一環として売店の充実を挙
げる。県産品にお客様が接する最前
線は売店。ベテランを従事させ、地元
漁港に水揚げされる旬の魚の情報、
地元食材の調理法、名所、歴史や風
習など詳しく説明できる従業員が接客
している。
添 乗員やお客 様が青 森 県 内の他
の観光地で買ったという土産品が目に
つくと、自社の売店にも並べたい意欲
にかられるという。早速、製造元に電
話をして商談。オリジナルの土産品と
して青のり佃煮の製造を委託し、商
地元づくしの料理と夕日で顧客満足度アップ
標登録した。嫁ぎ先が旅館の別館で、
土産品を売っていたため青森県産品
サービスとともにホテル選びの条件
の知識が豊富だったのが役立っている。
である食事と風呂にも特色を出している。
元白神山地の名水を試飲させる気配
取り扱っている食材、土産品の 70%
朝食にはイカ刺し。リンゴのデザートは
り。4 年前からは景勝地の行合崎(ゆ
は県産品で、県内全域の代表的な特
通年で提供できるようゼリー風にして
きあいざき)の夕日ツアーを続け、サー
産品をお客さんに提供している。
食事に添えている。ワカメを麺状にし
ビスに力を入れてリピーターが増えて
た特産の『つるつるわかめ』、鮭のチ
いる。
ャンチャン焼きはホテル定番のもてなし
として人気がある。
露店風呂を新築し、湯上がりに地
30 年前に民宿を始め、5 年後には現
在地に所有していた山を整地してホテ
森山さんの夫が底引き漁をしている
ルを建てた。2人の息子が夫婦で経営
ため漁港から直接、仕入れることがで
を支え、嫁いだ娘も手伝っている。古稀
きる。船からの無線で魚種を聞いてか
を迎えて「後継者に任せ、地元食材を
ら献立を考えるため、新鮮な磯の素材
使った特色あるホテルを継承してほしい」
。
がその日のうちに食膳に上って、お客
森山さんは、地元の伝統料理を含め地
様の評判がよい。
産地消へのこだわりを託している。
11
青森県内の事例 ⑥
ふるさと薬膳
「あっちゃのまま」
〒039-5201
むつ市川内町家ノ辺 107-4
(ふれあい温泉川内 内)
TEL 0175-42-5255
女性グループが“食”テーマに
地域おこしに立ち上がる
薬膳理論と融合させた
“ふるさと薬膳料理”
で活動を展開
郷土食に生きる“薬食同源”
川内川に沿って車で15 分ほど上っ
た静かな山あいに薬膳のレストラン「あ
12
用して農家収入が伸びている実態を直
接肌で感じて大きな刺激を受けた。
っちゃのまま」がある。ふれあい温泉川
その後、当時の川内町が招いた「食
内に併設され、地元の農業者グループ
と農を考える女性の会」の薬膳料理研
「かわうち・食と農を考える女性の会」
究家の講演を聞き、地元でとれた食材
が運営し、平成13 年2月に開店した。
を使った薬膳料理の研究に取り組んだ。
海の幸、山の幸が豊富な下北半島
「郷土料理には中国の薬膳理論が生き
でとれた地元の食材で地域おこしが出
ていることを再発見した。忘れられつつ
来ないか、と平成 11 年にグループを結
ある郷土料理を見直し、薬膳理論と融
成し、やがて薬膳料理の考案につなが
合させた川内独自のふるさと薬膳料理
った。当初は地元農産物の直売が主
を作った」。料理のコンセプトは中国薬
な活動だった。代表の橋本静子さん(60)
膳理論の薬食同源。橋本さんは試行
によると、ドイツやフランスなどヨーロッパ
錯誤しながら健康メニューを完成させた
の農業視察で、地場食材を有効に活
当時を振り返った。
基本メニューは
5 種類の薬膳弁当
「あっちゃのまま」料理と温泉入浴
でリフレッシュできるとあって遠方から
やってくる客も多い。基本メニューは5
種類の薬膳弁当『口福五膳』
。肝機能、
次代に引き継ぎたい
ふるさと食文化
心機能、胃腸系統、肺系統、腎系統
「薬食同源の原点は地元にある新
鮮なもので作った郷土料理。地産地
消に努めてきた先人の知恵に教えら
を改善する働きがある献立を表示して
食材は季節ごとの山菜や地元の農
れている。これを次代に継承していく
いて、その中からメニューを選ぶ。例
家が生産した野菜、豆類のほかヤマメ、
のが私たちの役割です」と橋本さん。
えば、肝機能が低下している人は酸
サケ、ホタテなど地元産の魚介類。旬
郷土食を掘り起こし、子どもたちに引き
味が効いた献立、寒い時期は体が温
の味を大切にして化学調味料は一切
継ぐための活動に力を入れたい、と意
まる料理、腎系統が弱い人には利尿
使っていない。
『口福五膳』には必ず
欲を燃やしている。
効果がある食材を使った料理がお膳
食前酒がつき、季節によってマタタビ、
に並ぶ。ほかに薬膳カレーや生姜焼き
コクワ、アカシヤなどの果実酒が出る。
定食もあるが、健康を考えた食材、調
地元の旅行社の企画として川内病
味料で調理している。
食事の前に薬膳料理の効用と、そ
院とふれあい温泉川内がタイアップし
た「脳ドックと湯巡りツアー」に参画し、
の日の献立を説明する。お客さんも熱
薬膳料理を提供している。県内各地
心に質問して対話の中から都市と農
や隣県から健康を気づかっている年
村で生活しているそれぞれの人のふ
配者の参加が多く、口コミで「あっち
れあい、理解が深まっている。
ゃのまま」の知名度が上がっている。
13
青森県内の事例 ⑦
菓子工房
「三福」
(さんぷく)
〒039-1533
三戸郡五戸町上大町 7-1
TEL・FAX 0178-62-3034
地元素材と名物を
新しいお菓子づくりにフル活用
こだわりの豊富なバリエーションで
知名度上げる
市町村合併第1号の
記念お菓子を作る
青森県の市町村合併の第1号とし
て先陣を切ったのが五戸町と倉石村。
平 成 1 6 年7月1日の合 併の日、五 戸
町 の目抜き通りは新 町 民であふれ 、
記念イベントが盛大に行われた。
「三
福」もこの通りに面していて、店の前
では合併記念に作られた新商品『倉
石からの贈りもの』が無料で配られ、
集まった人たちから喜ばれた。
「三福」は県産素材を使い、ネーミ
ングも五戸にこだわったオリジナルの
菓子を取りそろえていることで知られ
ている。
『 倉 石からのおくりもの』は、旧 倉
石村の特産が紅玉と倉石牛であるこ
とからアップルパイとミルク饅頭をセッ
トにした。このほか地元の銘酒・菊駒
を使った『五戸地酒ケーキ』、新郷村
産の牛乳を使った『練乳プリン』、地
元産のナガイモを使った『ナガイモドー
ナッツ』などもある。
さらに、
『五戸駄がし』は、
「三福」
の経営を支えてきた超ロングセラー商
品、チーズブラッセの『奥州街道』は、
売り上げトップを誇る看板商品である。
14
家業に就き
新商品を次々開発
社長の三浦雅一さん(44)は3代目。
札 幌 市の大 学を卒 業 後 、八 戸 市の
洋菓子店で 2 年間修業し、家業を継
いだ。
「当時は雑貨を多く扱っていて、
洋菓子もやっていませんでした」と話
す。
「三福」は昭和 18 年ごろに飴屋
として創 業し、戦 後になって駄 菓 子
づくりを始めた。その駄 菓 子はずい
ぶん売れたようで、
「八戸へ商いに行
く“背負い子さん”が朝になると列を
なして仕入れにきたと聞いている」と
いった盛況ぶりだったが、三浦さんが
家業の駄菓子を見事に復活
家業に就いたときはその影もすっかり
うすくなっていたという。
平成 11 年には、東京ドームで開催
菓 子 店 経 営には、常に新 商 品 作
「何を使ったら売れるのか、どうすれ
された活彩あおもり大祭典に出品する
りが求められると言われる。三浦さん
ばお客様が来るのか、おみやげにはど
ために五戸駄菓子の“篭(かご)入り”
は「 商 品 作りでも進 物 菓 子 、つまり
んなものがいいのか──と当時いろい
を発売したところ、その商品が 3 年後、
おみやげ商 品はインパクトが大きい。
ろ考えて、五戸町にある知名度の高い
日本商工会議所などが主催する全国
いいものは口 伝てでどんどんひろが
ものをお菓子にすることにたどりつきまし
推奨観光土産品審査で日本観光協
っていく」と話す 。今は地 元 養 蜂 家
た」。それは平成元年ごろで、
“一村一
会長賞を受賞した。三浦さんは、すた
のハチミツや旧倉石村で採れるコル
品運動”など、地域おこしムードが最高
れていた家業の駄菓子を見事に復活
トサクランボを使った新商品も頭の中
潮に達していたこともあって、特産・名
させるとともに、平成 14 年8月には店
にはあるというが、いつかは自らの手
産づくりで行政とのタイアップも生まれ、
舗を大幅改装、昨年の 10月には八戸
でおみやげのヒット商品を、と思って
三浦さんは次々と商品を開発していった。
店「さんぷく」もオープンさせた。
いる。
15
青森県内の事例 ⑧
Curry Studio
「Dee Dee(ディーディー)」
〒031-0075
八戸市内丸3丁目2-13
TEL・FAX 0178-47-8713
URL http://www.ika-curry.com
新幹線開業を契機に
名物のイカを素材におみやげ開発
個人の力で八戸発の新商品続々
次は青森駅開業も視野に
地元色を色濃く出したおみやげ第1号
2002 年 12月1日、東北新幹線八戸
駅が開業した。青森県民にとっては待
16
い人にも喜ばれる八戸らしいおみやげ
づくり」を思い立った。
ちに待った新幹線の県内乗り入れだっ
扱うのはカレーだが、八戸を意識し
た。八戸駅に隣接し地場産品を販売
た個性的な商品を作りたかった。八戸
する「ユートリー」には、開業をターゲッ
といえば全国有数の漁港を有する水
トにして開発された各種おみやげ品で
産都市で特にイカが有名。沖合で揚が
あふれていた。その中に、八戸市内の
る地元産のマイカを素材に、その胴体
カレーショップが独力で作り出した『イカ
にオリジナルカレーを詰め込み、特製の
めしあカレー』も誇らしげに並んでいた。
カレーソースを添えた。さらに一口サイズ
この商品はカレーの専門店で知られ
にカットし、健康面で効能が注目されて
る「Dee Dee」を経営する立花住子さ
いるターメリック(ウコン)もたっぷり使っ
ん(57)が考えたものだった。自らも開
た。見た目もすっかり郷土色のイカメシ
業に何らかの形で関わりたいと、
「若
そっくりとなり、大いに話題を呼んだ。
“八戸産”であることを
常に発信
立花さんは2年後の 2004 年に、さら
にまた新しい商品を開発した。これもイ
カを素材に使った『虎びぁん』という
新商品を再び世に出す。イカをロース
トし、中にチーズとカレーペーストを入
れた。
八戸市の夏を飾る八戸三社大祭で、
Webサイトで全国販売、すでに次の構想も
祭りを盛り上げる出し物に「虎舞い」と
いう郷土芸能があり、虎とひょっとこの
立花さんは「カレー商品なら八戸の
踊りがユーモラスなことで人気があるが、
Dee Deeと言われるよう頑張りたい。
『虎びぁん』は、その虎舞いをイメージし
県外の物産展や展示会にいろいろ出
て作ったのだという。ネーミングや宣伝
品してみて、ヒットする商品がなんとな
チラシにきっちりとそのことを表現し、
“八
くわかりかけてきました」と話す。
戸産”であることを常に発信しているの
である。
個人の力で八戸発のおみやげ品を
続々と世に出している立 花さん。今
その挑戦がこれで終わらないから驚
年1月には Web サイトも立ち上げ、全
かされる。今度は『加哩(カリー)まんま』
国向けのオンラインショッピングも開始
と名づけられたおにぎり。中の具がサケ
した。次の新商品の構想もすでにある。
やタラコではなく、カレーペーストで、チ
来るべく新幹線の青森駅開業も意識
キンカレーとグリーンカレーの2種類を発
している。アイデアも煮詰まっているそ
売した。米はもちろん青森県産で、カレ
うで、具体的な中身はまだ秘密だが、
ーに使用されている鶏肉も県産もので
カレー商品であることだけは間違いな
対応している。
いという。
17
青森県外の事例 ①
有限会社 フルーツショップ造田
代表取締役 造田 耕司
香川県高松市兵庫町 7番地 3
T E L 087-821-5281
F A X 087-826-2630
業
種 高級果実卸小売業
創
業 大正13 年1月
資 本 金 330万円
年
商 1億2 千万円
U R L http://www.pref.kagawa.jp/nousei/santa/5-5/hanbai/tousan17.htm
(地産地消 さぬきの食HP かがわ地産地消協力店より)
フルーツショップ造田は高松市内の繁華街兵庫町商店街に立地しています。売り場面
積は33㎡とあまり広いお店ではありませんが、高級果実を中心に販売、卸を行っています。
高級果実が多いため、バブル景気の時期は、値段に関係なくどんどん注文がある時期
もあったそうですが、全国的な景気低迷、特に果物消費低迷のため、きびしい経営の果
実店も多いそうです。高級果実の販売がメインですが、店頭売りだけではなく地方発送も
かなりの割合を占めています。他に冠婚葬祭用盛籠、ホテル、飲食店向けの高級需要も
開拓しています。
18
■お店の特徴は?
■お客様の反応はいかがですか?
自分たちの努力で何とかしていかなけ
「当店で売っているものは、どこで誰
「県が昨年、来年度からさぬきゴー
ればならない。K.ブランドができて、
がどんな風に作ったものなのかを出来る
ルド(キウイ)を売り出すということで大々
初めて取り扱った商 品もありますよ。
だけ把握したいということを基本に考え
的なイベントを行ってくれました。まだ、
やはりそういうブランドであればお客様
ています。
十分な生産量が確保できないけど消
の関心も高いわけだし、取り扱ってみ
費者の関心は非常に高まっています。
ようという気になります。」
ですから仕入れに関しては卸売り会
社や仲卸会社、地元の生産者等と密
実際のところ、自分たちもがんばって
に連絡をとって今年の出来や出荷状
はいるが、一商業者の努力だけでは
■他の小売商業者へのアドバイス
況を把握するようにしています。
」
限界もある。K.ブランドのように行政
をお願いします。
※
が一歩踏み込んでくれれば、そういっ
自信を持って販売するためには、や
たブランドの旗を立ててくれないことに
はり生産者の顔が見えなければならな
はお客様の話題にも上りません。逆に
いということで、生産状況の把握、それ
その時に一番美味しいものをお勧めし
そういった感じで旗を立ててくれれば
をお客様に伝えていくことが大事だと思
ております。当店は柑橘類が多いので
業者はみんな走り出しますよ。あとは
います。
■評判の高い商品は?
「時期によって旬が異なりますので、
※
すが、今だったらキウイフルーツ、デコポ
ン等がお勧めです。リンゴについても長
野県と青森県から仕入れています。11
月から12月位までは長野県産を仕入れ
ておりますが、1月以降は青森県産を
仕入れています。」
■お客様へのアピールはどのように
しておりますか?
贈答品としての販売が多いため、ほ
とんどの商品に産地を明示したPOPを
つけてPRしております。もちろん対面
販売による説明の他に試食販売等行
っております。
また、香川県の地産地消協力店にも
なっているので、のぼり等も飾ってPR
※デコポン…清見オレンジ(温州
ミカンとオレンジを交配させた品種)
とポンカンを交配させたもので、頭
(デコ)にふくらみ(ポン)があるこ
とから、そのように呼ばれている。
※「K.ブランド」…香川県で生産
された農産物や農産加工品の中か
ら、特に選りすぐったものを、かがわ
農産物流消費推進協議会が認証
する制度です。
(K.ブランドHPアドレス)
http://www.pref.kagawa.jp/seiryu/k-brand/k.brand_index.htm
しております。
19
青森県外の事例 ②
森山ミート株式会社
代表取締役 森山芳憲
香川県高松市常盤町1丁目4-4(トキワ街本店)
香川県高松市宮脇町1丁目32-3(宮脇店)
T E L 087-831-0604(トキワ街本店)
F A X 087-831-2455(トキワ街本店)
業
種 食肉販売業
創
業 昭和 55年 6月
資 本 金 1,000万円
年
商 7,000万円
U R L http://www.sanuki-beef.com/
http://www.pref.kagawa.jp/nousei/santa/5-5/hanbai/tousan08.htm
(地産地消 さぬきの食HP かがわ地産地消協力店より)
森山ミート(株)
(本店)は高松市内の繁華街トキワ街に立地しています。近くには瓦町
という電車の駅もあり古くから繁華街としてにぎわっている場所での立地です。
しかしながら、郊外大型店の影響等でトキワ街の歩行者通行量も減少しており、各個店
が特徴を出していかなければ厳しい状況となっております。
そのような中、森山ミート(株)は店主自らが牛舎に足を運び、その生産状況を把握し、
こだわりを持って販売しているお店として高い評価を得ております。
20
■お店の特徴を教えてください。
讃岐牛の牧場へ行って牛の状況を
ので、松阪牛等の有名ブランドに勝つ
問題のように危険性の高い食品が消
ことは難しいです。
費者に跳ね返ってくることになるし、店
確認したものを厳選して販売しています。
私としては「讃岐牛」ではなく「森山
もなくなってしまい、街もおかしくなって
讃岐牛ばかりではなく国産和牛も結構
牛」を売っているつもりで頑張っています。
しまうんじゃないかと思ってます。そうな
置いてます。
当店ではホームページにより通信販
売も行っておりますので、そちらに関し
てはお客様の顔が見えない分、特に気
を遣っております。
私達が生産者と消費者の間に立っ
ってからでは遅いので、
「食育」等勉強
て良好な関係を築けることが大事だと
をする機会を行政が設けるとか地元食
思ってます。
材の情報の提供をもっとできればと思
その反面、お客様にももっと勉強して
ってます。
欲しいと思ってます。モノの価値、サー
ビスの対価を理解してもらい、それにふ
■他の小売商業者へのアドバイス
■お客様へのアピールはどのように
さわしいお店であれば、多少他より高く
をお願いします。
しておりますか?
とも納得してお買い求めいただけると思
生産者も販売者もできるだけ高く売り
店内には讃岐牛のポスターを貼ったり、
います。
「食育」の一環として地元産の
たいし、消費者は安く買いたい、これ
地産地消ののぼりを掲揚しています。
食材の価値を勉強してもらえればと思
は相反することですが、これをうまくや
また、当店のホームページで料理のレシ
ってます。そのためには我々ももっと情
っていくためには消費者に理解をして
ピを詳しく紹介しています。
報を発信していく必要があります。
頂くための努力と食材の価値をもっとお
知らせしていくことが大事だと思います。
しかし讃岐牛だけを扱っているわけ
それが納得できなければ、安さだけを
ではありませんし、普及についてはでき
求めるなら大型店なり輸入品を買えば
るだけ頑張っていますが、まだ讃岐牛
いいわけですが、そういった消費だけが
ランド」という想いで商売をしていって、
自体の生産頭数が少ないことや、ブラ
続くと、地元産の安全で良質な食材は
そんな店がいっぱいある街っていいな
ンドとしては後 発になるし、力も弱い
いずれなくなってしまい、例えばBSEの
あと思ってます。
当店のように個々のお店が「○○ブ
21
青森県外の事例 ③
有限会社 活魚亭 ぜにや
代表取締役 丸口道義
香川県高松市瓦町二丁目10-21
T E L 087-833-0808
F A X 087-843-0811
業
種 飲食業
創
業 昭和 42年 9月
資 本 金 300万円
年
商 3,000万円
U R L http://www.pref.kagawa.jp/nousei/santa/5-5/riyou/tousan07.htm
(地産地消 さぬきの食HP かがわ地産地消協力店より)
「活魚亭 ぜにや」は昭和 42 年 9月、高松市の繁華街である瓦町に開店しました。当初
は建物が賃貸でスペースも現在の半分しかありませんでしたが、その後大家さんからビル
購入の話があり思い切って購入。2 階 3 階は以前住居だったが、12 ∼ 3 年前に大改造し
て客室とし、現在に至っています。高松市内でいち早く生け簀を導入、ちゃんこ鍋をメニュ
ーとして取り入れるなど、現状に留まることのない意欲的なお店です。
22
■お店の特徴を教えて下さい。
当店の特 徴は瀬 戸 内 産の取れたて
の生きた魚を生け簀に入れて、それ
を捌いて出すのが一番の特徴です。
開店当初生け簀はなかったんですが、
2∼3年目に生け簀を作ってお客様に
■お客様へのアピールはどのよう
出すようにいたしました。高松市では
にしておりますか?
当店が一番最初でしたね。今では市
県産品のメニューには例えば地産
内に結構生け簀を設置したお店は増
地消コース等のように書いておりますし、
えておりますね。
料理をお出しする際に口頭で説明す
るようにしております。できるだけ瀬戸
■評判の高い県産品のメニューを
内の魚について理解を深めて頂けれ
教えて下さい。
ばと考えております。
時 期によって違うんですけど、今
また、香川県の地産地消の協力店
でしたら「べえすけ鍋」でしょうか。こ
にもなっておりますので、外にはのぼり、
ちらの方では大 穴 子 のことを「 べえ
店内にも小旗を飾ってアピールしてます。
すけ」と呼んでおりまして、地元では
評判の高いメニューとなっております。
最近ではビールのCMの中でうまいも
■お客様の反応はいかがですか?
地元の食材の活用につきましては、
のとして取り上げられたので、さらに
香川県が取り組んでくれていることも
話題になっております。
あり、一般の方々の関心も非常に高ま
他には「イイダコ」でしょうか。特に
っていると思います。今まではどこのも
躍り食いは産地でないとなかなか食
のを食べているのかさっぱりわからな
べられない 逸 品 です 。正に瀬 戸 内
かった感じでした。
の味と言えると思います。今はどちら
もちょうどよい時期になっております。
後、高松市内ではちゃんこ鍋を最
■他の小売商業者へのアドバイス
をお願いします。
初に始めたのが当店なんですが、地
こういった取り組みは、いくら行政が
元 の食 材を20種 類 位 使いまして味
頑張ったとしても、やはり個々のお店と
噌味に仕立てております。寒い時期
取り組み方、熱心さ、これにつきるんじ
には好評なメニューです。
ゃないかと思います。
23
青森県外の事例 ④
有限会社 いただきさんの海鮮食堂
香川県高松市茜町4−41(本店)
香川県高松市サンポート2番1号マリタイムプラザ1階(高松シンボルタワー店)
T E L 087-835-4336(本店)
F A X 087-835-4336(本店)
業
種 飲食業
創
業 平成16 年5月
資 本 金 600万円
年
商 8,900万円
U R L http://www.pref.kagawa.jp/nousei/santa/5-5/riyou/tousan18.htm
(地産地消 さぬきの食HP かがわ地産地消協力店より)
いただきさんの海鮮食堂は、平成16年5月、高松市中央卸売市場近くの漁具倉庫を
改造してオープンしました。営業時間は午前11時から午後2時です。マスコミ等にも結構
紹介されたので全国から視察も多く、初年度は10万人位のお客様が訪れてくれてます。
1日平均だと平日で350人、土日は450人位です。瀬戸内の魚のアンテナショップとして
も機能しているお店で、今では観光名所の一つでもあります。平成17年9月には高松駅
前高松シンボルタワーに2号店がオープンしています。
24
■お店の特徴を教えて下さい。
「自分としては瀬戸内の魚は日本一だ
と自負しておりますが、種類が何百種
類もあり、ブランド化が難しいし、PRも
大変な状況であることから、まず消費
者に食べて欲しい、おいしいものはお
いしいうちにということで、朝捕れた瀬
戸内のおいしい魚を昼のうちに食べ
てもらえるよう昼だけに絞って店を開い
ております。
また、お客様を数多く裁けるようセ
ルフ形式を採用しました。香川はさぬ
きうどんでセルフ形式には慣れている
ので特に抵抗はありませんでした。」
■評判の高い県産品のメニューを
教えて下さい。
「やはり旬の刺身や焼き物です。当
店は魚 の質にこだわってます ので、
他の店のように値段は固定しておらず、
同じメニューであってもその日その日
で価格が変わることがあります。その
ことによって、お客 様に魚 の値 段や
■お客様の反応はいかがですか?
価値をわかって頂ければと考えており
ます。」
「味と価格には満足してくれている
と思います。いろいろなメニューの組
み合わせで大体1000円位の客単価
になっていますが、新鮮で味が良いと
いうことでお客様は満足してくれてい
るなと考えております。」
■他の小売商業者へのアドバイス
をお願いします。
お客様にも本物の魚の価値をわか
■お客様へのアピールはどのよう
って頂かないと、安いものばかりがあ
にしておりますか?
ふれてしまい食文化がおかしくなって
「店内に瀬戸内の魚に関する情報
しまいます。そのためには生産者や販
の記事やポスター、魚の持つ栄養等
売者がもっと情報を開示することが重
をお知らせするポスター等を掲示しPR
要であり、そうすることで消費者の信
しています。他には市場の事業で「観
頼が得られれば、たとえ大型店より値
光漁業」という体験型の事業も実施
段が高くとも質の良さを認めてくれるよ
しながら瀬戸内の魚をアピールしてお
うになり生き残っていけるようになると
ります。」
思います。
25
「県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況」
についてのアンケート調査
Ⅰ 調査概要
(1)調査目的
本調査は、
「ふるさと産品消費県民運動」を推進する中で、県内の飲食店や小売商業者において、県産品が商品又はメニュ
ーとしてどの程度活用されているかを把握すると共に、活用にあたって実施されている販促活動の実態を明らかにするものです。
今後、県内の飲食店、小売店商業者が県産品を有効活用した店づくりをするにあたって、現状を共有し、戦略策定の一助とな
るべく実施しました。
(2)調査時期
平成17年12月∼平成18年1月
(3)調査方法
郵送調査法(書面調査)により実施
(財)
21あおもり産業総合支援センターより調査票を発送し、回収
(4)調査対象
小売商業支援センター(リテール・プラザ)会員
(株)帝国データバンク 企業情報データベース 登録飲食店及び小売商業者
(5)回収結果
回収数:372件
■回収状況内訳
市 名
合 計
26
回収件数
比率(%)
372
100.0
青森市
90
24.4
弘前市
45
12.1
八戸市
65
17.5
黒石市
5
1.3
五所川原市
13
3.5
十和田市
22
5.9
三沢市
9
2.4
むつ市
21
5.6
つがる市
4
1.1
平川市
7
1.8
その他
89
23.9
無回答
2
0.5
「県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況」についてのアンケート
県内飲食店・小売商業者等の皆様へ
(財)21あおもり産業総合支援センター 小売商業支援センター(リテール・プラザ)
この調査は、
「県産品活用状況」に焦点を絞り、小売商業等の方々の対応状況及び意識について調査するも
ので、我々支援機関の今後の参考資料とさせていただくものです(もちろん個人情報として公表されること
はありません)。なお、回答については番号に○を付けてお答えください。また( )がある場合はその中に
具体的に記入いただければ幸いです。
問1 あなたのお店の概要を教えてください。
1)所在地について(1つだけ)
①青森市 ②弘前市 ③八戸市 ④黒石市 ⑤五所川原市 ⑥十和田市 ⑦三沢市
⑧むつ市 ⑨つがる市 ⑩その他( 町・村)
2)業種・業態について(1つだけ)
①飲食料品卸売業 ②飲食料品小売業(各種食料品、酒、食肉、鮮魚、野菜、果実、菓子、パン等)
③一般飲食店(食堂、レストラン、そば、うどん、寿司、喫茶店等) ④遊興飲食店(料亭、バー、ビヤホール等) ⑤宿泊業(旅館、ホテル等)
⑥その他小売店(デパート、スーパー、コンビニ含む)
⑦その他( )
3)社長(含店主)以外の従業員数について(1つだけ)
①0人 ②5人以下 ③ 10 人以下 ④ 20 人以下 ⑤ 50 人以下 ⑥ 100 人以下 ⑦ 100 人超
4)年間売上高について(1つだけ)
①1千万円未満 ②1千万円以上5千万円未満 ③5千万円以上1億円未満 ④1億円以上2億円未満 ⑤2億円以上5億円未満 ⑥5億円以上
問2 あなたのお店の「県産品活用状況」についてお聞きします。
1)あなたのお店では、商品又はメニューとして県産品を活用していますか?(1つだけ)
①活用している ②現在は活用していないが、活用を検討中 ③活用していないし、今後も予定はない
④その他( )
②、③と答えた方は 問3(3ページ)へお進み下さい。
2)県産品を活用している理由は何でしょうか?(複数回答可)
①品質がよいから ②価格が安いから ③消費者のニーズが高いから
④青森県民として県産品を活用したいから ⑤比較的手に入りやすいから
⑥特に理由はない。
⑦その他( )
3)「1)①活用している」と答えた方へ。県産品を活用した商品又はメニューの割合はどのくらいですか?
(1つだけ)
①全ての商品又はメニュー ②全体の3分の2程度 ③全体の半分程度 ④全体の3分の1程度
⑤その他( )
4)「1)①活用している」と答えた方へ。県産品活用状況を消費者に対しアピールしてますか?
(1つだけ)
①アピールしている ②現在はアピールしていないが、アピールを検討中 ③アピールしていないし、今後も予定はない。
④その他( )
②と答えた方は 6)へお進み下さい。
③と答えた方は 7)へお進み下さい。
27
5)
「4)①アピールしている」と答えた方へ。どのような方法でアピールしてますか?(複数回答可)
①商品にPOP、プライスカードでアピール。②メニュー等に「○○産△△使用」等の表示でアピール
③店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等の表示でアピール
④HP、TV、新聞、チラシ等広告でアピール
⑤その他( )
8)へお進み下さい。
6)「4)②アピールを検討中」と答えた方へ。どのような方法を検討してますか?(複数回答可)
①商品にPOP、プライスカードでアピール。②メニュー等に「○○産△△使用」等の表示でアピール
③店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等の表示でアピール
④HP、TV、新聞、チラシ等広告でアピール
⑤その他( )
8)へお進み下さい。
7)
「4)③アピールの予定はない」と答えた方へ。よろしければ理由をお知らせ下さい。
①県産品をアピールしても売上に効果がないと思っている。
②県産品をアピールしたいとは思っているが、経費がかかるのでやらない。
③特に県産品をアピールしたいとは思わない。
④その他( )
8)へお進み下さい。
8)あなたのお店の県産品を活用した商品又はメニュー等の売上はどのくらいですか?
よろしければ割合を教えて下さい。
全体の %(おおよその割合を記入して下さい。例:50%とか30%とか)
9)今後、県産品を活用した商品又はメニューを拡充する等の予定はありますか?
①今後も拡充する予定
②現状のまま
③今後は減らす予定。
④その他
①∼④の理由
( )
10)あなたのお店で評判の高い県産品を活用した商品又はメニューを教えて下さい。
いくつでも自由に記入して下さい。
問4へお進み下さい。
問3 あなたのお店で「県産品を活用していない理由」についてお聞きします。
1)あなたのお店では、どうして県産品を活用していないのでしょうか?(複数回答可)
①自分の店の顧客に県産品のニーズがない。
②他県産よりも品質が劣っているから。
③他県産よりも知名度が劣るから。
④県産品は価格が高いから。
⑤特に県産品を活用したいとは思わない。
⑥その他( )
2)どのような状況になれば県産品を活用しますか?(複数回答可)
①顧客からの県産品ニーズが高くなってきた場合。
②他県産よりも品質が優れているものが手にはいるようになれば。
③他県産よりも知名度が高まった場合。
③県産品の価格が手頃になれば。
④特に状況には関係なく活用の予定はない。
⑤その他( )
問4へお進み下さい。
28
問4 青森県では地元のものを地元で消費する「ふるさと産品消費県民運動」についてお聞きします。
1)この運動を知っていますか?(1つだけ)
①名前も内容も知っている。
②名前は知っている。
③全く知らない。
①、②と答えた方は 2)へお進み下さい。
③と答えた方は 3)へお進み下さい。
2)この運動の趣旨に賛同し、県産品を積極的に販売、利用するお店を協力店として登録する制度がありますが、
あなたのお店は「協力店」ですか?(1つだけ)
①協力店に登録している。
②今後の登録を検討中。
③特に登録の予定はない。
3)「地産地消」を進めていくためにはどのような方法が良いと思いますか?
自由にご意見を記入下さい。
問5 その他
1)平成17年に青森県が実施した県政モニターアンケート「外食での県産品利用に関する消費者意識調査」においては、
外食での県産品志向が回答の76.3%と非常に高いものとなっております。
このようなアンケートや調査等を自分のお店の仕入やメニューに活用することはありますか?
①極力参考にする。
②時々参考にする。
③全く参考にしない。
④そのような調査があることも知らなかった。
⑤その他
( )
2)最後に青森県又は財団法人21あおもり産業総合支援センターに対し、何かご意見・ご要望等がありましたら、ご自由
にご記入下さい。(本調査に関しないことでも結構です)。
ご協力ありがとうございました。ご記入が終わりましたら、同封の返信用封筒に本調査票を入れてご返送下さいま
すようお願いします。
なお、この調査票につきましては、当財団小売商業支援センター(リテール・プラザ)会員登録済みの小売商業
者及び、株式会社帝国データバンクの企業情報データベースに登録されている飲食店及び小売商業者等に対して
送付しております。
29
Ⅱ 調査結果のポイント
(1)
「県産品」は事業者の8割が活用
商品またはメニューとして県産品を「活用している」事業者は全体の8割を超え、概して県産品に対する積極的な取り組み姿
勢がうかがわれる。ただ地域別にはばらつきが見られ、
「五所川原市」や「三沢市」では6割台と他に比べて低めの割合となった。
また、業種・業態別にみると、
「活用している」ところが概ね7∼8割台と極端な高低の差は見られないが、特に「一般飲食店」
と
「遊興飲食店」は9割台と高い傾向を示した。
一方、年間売上高および従業員規模別では、
「5億円以上」と規模の大きい事業所の9割以上が「活用している」と答えた反
面、従業員数が「0人」のところは6割台にとどまり、比較的年商と従業員数の大きい規模の事業者が、商品またはメニューとし
て県産品を「活用している」割合は高くなる傾向が見られた。
(2)県産品を扱う理由のトップは「青森県民として活用したいから」
県産品を活用している理由としては、
「青森県民として県産品を活用したいから」と答えた事業者が最も多く、全体の6割近く
に達した。次いで「消費者のニーズが高いから」
と
「品質がよいから」が共に3割弱で続き、青森県民として地場品を大切に育て
ていこうとする意識が強くうかがえた。
次に「青森県民として県産品を活用したいから」を挙げた事業者の属性をみると、地域別では「つがる市」
と
「黒石市」の事業
者に多く見受けられ、業種・業態別には「宿泊業」の割合が他の業種に比べて高かった。
また、従業員数別でみると、
「0人」
、
「5
0人超100人以下」及び「100人超」のカテゴリーでそれぞれ7割以上と高く、年商別では「2億円以上5億円未満」、
「1千万円
未満」の事業者が多かった。これらから、
「青森県民として県産品を活用している」事業者は、比較的小規模のところと大規模
のところに大きくは二分され、中でも
「宿泊業」に多く見受けられる実態が浮かんでくる。
(3)県産品活用割合は「全体の半分以上」が4割、アピール度は7割
県産品を活用している事業者の、扱い品目の中に占める県産品の割合は、
「全ての商品またはメニュー」
と答えた事業者が9.
4%、
「全体の3分の2程度」が16.
9%、
「全体の半分程度」が14.
6%で、これらを合わせた「全体の半分以上」県産品を扱う
事業者の合計割合は4割強にのぼった。
また、県産品活用状況の消費者へのアピール度については、
「アピールしている」事業者は全体の7割に達した。業種別にみ
ると
「アピールしている」割合は、
「飲食料品卸売業」及び「その他小売店」の事業者に多くみられ、年商別には、
「5億円以上」
の大規模事業者が8割以上と高い比率をみせた。
(4)アピール手法は「POPやプライスカード」が大半
県産品の活用を消費者にアピールしている事業者の4割強は、
「商品にPOPやプライスカードでアピール」
していた。次いで「メ
ニュー等に“〇〇産△△使用”等の表示でアピール」
している事業者が3割ほどあり、店舗の外部から県産品を取り扱っている
ことがわかる「店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等の表示でアピール」
している事業者は2割強にとどまっている。
特に、
POPやプライスカードを利用している事業者の業態をみると、
「その他の小売店」では8割近く、
「飲食料品小売業」では
6割強と他の業種に比べて突出した高さとなっている。
また、
「現在はアピールしていないが、アピールを検討中」の事業者が全体の1割強ほどいたが、その検討している具体的な方
法を訊いたところ、
「POPやプライスカード」
と
「メニュー等に表示」に二分され、両者はいずれも4割強の割合であった。
(5)
「アピールしていない」理由のトップは「売上増収に効果なし」
県産品活用状況で消費者に対し、
「アピールしていないし、今後も予定はない」と答えた事業者は全体の13%ほどいたが、そ
の理由として、
「県産品をアピールしても売上に効果がないと思っている」事業者が27.
5%あり、
「特に県産品をアピールしたい
とは思わない」人も4分の1ほどいて、それらを合わせると県産品をアピールしない理由の過半を超えた。
「売上に効果なし」とみ
ている事業者は、年商の小規模なところで比較的多く見受けられ、業態別では「一般飲食店」や「飲食料品卸売業」に多かっ
た。
また、アピールしていない理由として「その他」を挙げた事業者は3割近くいたが、それらの内容には、
「県産品も扱っているが
メインの食材ではないため」
、あるいは「消費者が県産品を指名で購入していくから」などの意見が寄せられた。
30
(6)県産品の今後の取扱いは「拡充」が6割
県産品を活用した商品またはメニュー等の売上の占める割合が、
「20%未満」のところが27.
9%、
「20%以上40%未満」が2
2.
4%で、これらを合わせた「40%未満」の事業者は丁度半数に当たる割合となった。また、
「70%以上90%未満」及び「90%
以上100%」のところが、それぞれ1割強づつあった。
一方、県産品を活用した商品等の今後の拡充予定については、
「今後も拡充する予定」のところが6割近くにのぼり、
「現状
のまま」とする事業者も3分の1ほどいて、この両者を合わせた「現状のまま」
もしくは「拡充」の意図をもった事業者は、全体の9
割強に達した。
特に、
「今後も拡充する予定」の事業者は、
「黒石市」、
「つがる市」、
「青森市」に多く見受けられ、年商「2億円以上5億円未
満」並びに「5億円以上」の、比較的売上規模の大きい事業者ほど今後拡充していきたいとする割合が高くなった。
(7)県産品を活用しない理由のトップは「顧客のニーズがない」
県産品を活用していない理由で最も多かったものは、
「自分の店の顧客に県産品のニーズがない」という理由で、その割合は
4割近くを占めた。特に、
「一般飲食店」や「宿泊業」、あるいは「その他の小売店」ではその割合が、半数もしくは半数超に達し
た。
また売上規模別では、
「1千万円未満」あるいは「1千万円以上5千万円未満」といった小規模のお店でその理由が6割となる
など、年商規模が小さいところほど、顧客のニーズがないとの回答が多かった。
一方、県産品を活用していない「その他」の理由として、
「差別化につながらない」といったものや、
「他県で入手できるのに、
地元では入手不可の商品が多い」、あるいは「県産品と表示してもメニュー構成的に難しい」や「仕入単価」が合わないなどの
ほか、
「仕入ルートや窓口が不明」
、
「フランチャイズなので」などといった意見が寄せられた。
逆に、どのような状況になれば県産品を活用するか訊いたところ、
「顧客からの県産品ニーズが高くなってきた場合」が44.
2%
と最も多く、次いで「県産品の価格が手頃になれば」が23.
1%で続いた。
しかしながら、
「特に状況に関係なく活用の予定はな
い」とする事業者も15%ほどみられた。
「その他」の意見の中には、
「県産品の状況がよくわからない」というものや、
「取扱い許
可申請書等の簡素化」
、
「
(フランチャイズの)本部の決定がない限り取扱いができない」などといった意見が散見された。
(8)
「ふるさと産品消費県民運動」の認知度は7割弱
地元の産品を地元で消費する「ふるさと産品消費県民運動」については、
「名前も内容も知っている」と答えた事業者は28.
5%と3割に満たなかったが、
「名前は知っている」
(38%)
と回答した人も含めると、全体の3分の2は「ふるさと産品消費県民運
動」を知っており、認知度は比較的高い結果となっている。
しかしながら、その運動の協力店として「登録している」割合は1割程度に過ぎず、
「今後の登録を検討中」と答えたところは3
割弱にとどまった。
しかも
「特に登録の予定はない」
と答えた事業者が半数以上にのぼったことは、
「ふるさと産品消費県民運動」
の展開内容や促進の方法等に一考を望まれているのかも知れない。
31
Ⅲ 調査結果
1.お店の概要について
(1)所在地について
回答事業者372件の所在地域の内訳は、
「青森市」が24.
2%と最も多く、次いで「八戸市」
(17.
5%)、
「弘前市」
(12.
1%)
の順となった。
「青森市」
「八戸市」
「弘前市」のこの上位3市で、回答事業者全体の53.
8%と半数以上を占めている。
無回答0.5%(2)
その他23.9%(96)
青森市24.2%(90)
つがる市1.1%(4)
平川市1.9%( )
弘前市12.1%(45)
むつ市5.6%(21)
三沢市2.4%(9)
八戸市17.5%(65)
十和田市5.9%(22)
五所川原市3.5%(13)
黒石市1.3%(5)
(n=372)
[その他の内容 ]
鰺ヶ沢町(7件)/平川市(7件)/七戸町(7件)/六ヶ所村(6件)/深浦町(6件)/野辺地町(5件)/平内町(4件)/藤崎町(4件)/大鰐町(4件)
/岩木町(4件)/外ヶ浜町(4件)/板柳町(3件)/五戸町(3件)/下田町(3件)/大間町(3件)/蓬田村(2件)/平賀町(2件)/南部町(2件)/
鶴田町(2件)/階上町(2件)/横浜町(2件)/風間浦村/尾上町/白石村/東北町/東通村/田子町/中泊町/新南部町/佐井村/六戸町
(2)業種・業態について
業種・業態では、
「飲食料品小売業」
(27.
2%)、
「飲食料品卸売業」
(20.
2%)がそれぞれ全体の4分の1、
5分の1を占める
一方で、
「一般飲食店」
(13.
4%)
、
「宿泊業」
(12.
6%)、
「その他小売店」
(11.
0%)は1割強程度にとどまっている。
無回答1.1%(4)
その他12.6%(47)
飲食料品卸売業20.2%(75)
その他小売店11.0%(41)
宿泊業12.6%(47)
飲食料品小売業27.2%(101)
遊興飲食店1.9%(7)
一般飲食店13.4%(50)
(n=372)
[その他の内容 ]
米穀、燃料小売販売(4件)/仕出し等(3件)/食品製造業(3件)/りんご移出業(3件)/居酒屋、大衆酒場等(2件)/青果仲卸業等(2件)/農産物
加工販売(2件)/米穀卸、雑穀売買、カラオケ/夕食材料宅配/飲料水の卸、小売業 ( 特に自動販売機 )、加工用りんごの仲介/自動販売機でジュース類を
販売/うなぎ、鯉活魚卸売/学校給食、食材加工小売/乾物類小売業/鶏卵卸業/小売販売、食肉販売/サービス業 ( 社員食堂、寮等 ) /集団給食、卸業
/食肉販売、 レストラン、温泉、旅館/水産物加工卸、小売業/炊飯加工販売/鮮魚及び加工品卸売業/船舶食品、雑貨小売業/たい焼き製造販売/通
販業/特殊肥料生産販売/乳処理販売業/病院内レストラン/ホタテ加工/洋菓子製造小売/洋菓子製造販売、喫茶店飲食/花卉類
32
(3)社長(含店主)以外の従業員について
従業員数の規模別でみると、
「5人以下」のところが33.
9%と最も大きな割合を占めた。比較的小規模な「5人超10人以下」
(1
7.
7%)、
「5人以下」
(33.
9%)、
「0人」
(1.
6%)を合わせると53.
2%となり、従業員数10人以下のところが全体の半数を占め
ていることになる。
また、従業員数が50人以下の括りでは、
88.
9%と全体の9割にのぼった。
無回答0.5%(2)
100人超4.3%(16)
0人1.6%(6)
100人以下6.2%(23)
5人以下33.9%(126)
50人以下17.2%(64)
20人以下18.5%(69)
10人以下17.7%(66)
(n=372)
(4)年間売上高について
事業者の年間売上高については、
「1千万円以上5千万円未満」のところが20.
4%と最も多いが、それ以外の売上規模別で
は、
「1千万円未満」
(5.
9%)を除き、総じて18%前後となっている。
無回答
3.0%(11)
5億円以上
18.5%(69)
1千万円未満
5.9%(22)
1千万円以上5千万円未満
20.4%(76)
2億円以上5億円未満
18.3%(68)
5千万円以上1億円未満
18.0%(67)
1億円以上2億円未満
15.9%(59)
(n=372)
33
2.お店の「県産品活用状況」について
(1)商品又はメニューとしての県産品の活用について
商品又はメニューとしての県産品の活用について尋ねたところ、
「活用している」ところが82.
8%と最も多い結果となった。こ
れに「現在は活用していないが、活用を検討中」
(5.
4%)を合わせると、
9割近くの事業者が県産品の活用に対して関心を寄
せている様子がうかがえる。
これとは逆に、
「活用していないし、今後も予定はない」
と答えたところが8.
6%あった。
業種・業態別でみると、商品又はメニューとして県産品を「活用している」割合が、<一般飲食店>(92.
0%)、<遊興飲食
店>(100.
0%)
、<宿泊業>(87.
2%)を筆頭に総じて高いものとなっている。
また従業員数別では、<0人>を除く50人以下の事業者で8割程度が「活用している」
と回答しているが、<50人超100人以
下>(100.
0%)、<100人超>(93.
8%)では9割以上が「活用している」
と答え、従業員規模が大きい事業者の方が県産品
を「活用している」割合が比較的高かった。
年間売上高別では、
「活用している」
と答えたところが<5千万円以上1億円未満>で92.
5%、<5億円以上>では94.
2%と
9割を超え、<1億円以上2億円未満>が83.
1%、その他のカテゴリーでは概ね7割強から8割弱の割合であった。
活用していないし、
今後も予定はない
8.6%(32)
その他
2.2%(8)
無回答
1.1%(4)
現在は活用していないが、
活用を検討中
5.4%(20)
活用している
82.8%(308)
(n=372)
[その他の内容 ]
必要があれば活用する。/県内生産品なし。/卸売業が主体のため。/フランチャイズチェーンのため自由に品揃えができない。/飲食を提供しない業態のため。
/知らなかった。
■業種・業態別
0.0%
10.0%
20.0% 30.0%
40.0% 50.0% 60.0%
飲食料品卸売業(n=75)
84.0
飲食料品小売業(n=101)
83.2
一般飲食店(n=50)
4.0 6.7 4.0 1.3
6.9
9.9
6.0 2.0
100.0
87.2
その他小売店(n=41)
75.6
その他(n=4)
74.5
活用している
活用していないし、今後も予定はない
無回答
34
90.0% 100.0%
92.0
遊興飲食店(n=7)
宿泊業(n=47)
70.0% 80.0%
7.3
2.1 6.4
4.3
14.6
2.4
4.3 12.8
4.3
4.3
現在は活用していないが、活用を検討中
その他
(2)県産品を活用している理由(複数回答)
県産品を活用している理由は、
「青森県民として県産品を活用したいから」が57.
8%とトップに挙がり、地元意識の強さが感じ
られる。次いで「消費者のニーズが高いから」が27.
9%、
「品質がよいから」が27.
6%とほぼ同率で続き、そのあと
「比較的手
に入りやすいから」
(23.
4%)の順となって、
「価格が安いから」
(8.
4%)を大きく引き離している。
所在地別では、<つがる市>(100.
0%)、<黒石市>(80.
0%)を筆頭に、どの地域でも
「青森県民として県産品を活用し
たいから」が一番高い割合を示している。ただ「むつ市」においては44.
4%と他の地域に比べ割合としては低いものであったが、
別の項目の「比較的手に入りやすいから」が44.
4%、
「品質がよいから」が38.
9%とこれらの項目では他の地域に比べ高い割
合を占めた。
業種・業態別では、
「青森県民として県産品を活用したいから」が<宿泊業>(78.
0%)で8割弱を示すなど、他の業種・業
態と比べ高い比率が顕著に表れている。
従業員数別では、
「青森県民として県産品を活用したいから」がいずれもトップであったが、<20人超50人以下>では「消費
者のニーズが高いから」が40.
0%、<100人超>で「品質がよいから」が40.
0%というのが目立った。
年間売上高別では、<2億円以上5億円未満>において「青森県民として県産品を活用したいから」が77.
4%と8割近くを占
め、他の売上規模事業者の5∼6割に比べ高い比率となっている。
その他の意見として、
「鮮度がよいから」、
「産地が特定できる」といったものや、
「NB商品と異なり地場品は粗利が高いから、
また、価格競争がない」
、あるいは「町村の地場品を誇りに思っているから」などの声が寄せられた。
(%)
0.0
20.0
品質がよいから
40.0
8.4
消費者のニーズが高いから
27.9
青森県民として県産品を活用したいから
57.8
比較的手に入りやすいから
その他
80.0
27.6
価格が安いから
特に理由はない
60.0
23.4
4.2
7.5
(n=308)
[その他の内容 ]
県産品 (りんご)を扱う業種だから。
(4件)/地元産品だから。
(2件)/郷土、土産販売等。
(2件)/手作りで商品がしっかりしているものもある。/地産地消す
ることで、自分の県の商品に自信を持ってほしい。/社長方針。/本部の施策による。/組合で生産・販売しているので。/県産品主体の仕事だから。/ NB
商品と異なり地場品は荒利が高いから、また価格競争がない。/鮮度が良いから。/産地が特定できる。/町村の地場産品を誇りに思っているから。/会社が
力を入れている。/県外への販路を拡大するため。/自社で生産している。/安くて品質の良いものを魚介中心に常に仕入ている。/自分の家が網元、又山菜
も採る。
35
■業種・業態別
(%)0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
22.2
14.3
27.0
飲食料品卸売業(n=63)
46.0
28.6
7.9
9.5
23.8
9.5
23.8
飲食料品小売業(n=84)
59.5
21.4
4.8
6.0
39.1
10.9
30.4
一般飲食店(n=46)
52.2
26.1
6.5
4.3
28.6
14.3
遊興飲食店(n=7)
42.9
14.3
14.3
31.7
2.4
29.3
宿泊業(n=41)
78.0
19.5
2.4
品質がよいから
19.4
3.2
価格が安いから
38.7
64.5
その他小売店(n=31)
9.7
青森県民として県産品を活用したい
から
16.1
34.3
比較的手に入りやすいから
5.7
25.7
その他(n=35)
消費者のニーズが高いから
57.1
特に理由はない
34.3
2.9
8.6
36
その他
(3)県産品を活用した商品又はメニューの割合
県産品を活用した商品又はメニューの割合を尋ねたところ、最も多く挙げられたのが「全体の3分の1程度」
(31.
8%)であっ
た。
「全ての商品又はメニュー」
(9.
4%)、
「全体の3分の2程度」
(16.
9%)、
「全体の半分程度」
(14.
6%)等の、商品又はメ
ニューの半分以上に青森県産品を活用している事業者は、合わせて4割となっている。逆に、活用割合が1桁のところが7.
5%
ほどあった。
業種・業態別では、<飲食料品卸売業>が商品又はメニューの半数以上を占めるとの回答が目立ち、一方、<遊興飲食店
>では「全体の3分の1程度」
(71.
4%)の利用とする声が目立った。
従業員数別でみると、<5人超10人以下>で「全体の3分の1程度」が38.
2%、<100人超>では40.
0%と他に比べ高い
割合となっている。
年間売上高では、<1千万円未満>で「全体の3分の1程度」が50.
0%と半数に達し高い割合となった。
無回答
4.2%(13)
全ての商品又はメニュー
9.4%(29)
その他
23.1%(71)
全体の3分の2程度
16.9%(52)
全体の半分程度
14.6%(45)
全体の3分の1程度
31.8%(98)
(n=308)
[その他の内容 ]
10%(12件)/10%以下(5件)/5%(5件)/ 1/3 以下(4件)/2%(4件)/少し(4件)/ 1/5(3件)/1%(3件)/3%(2件)/季節によって変化あ
り。
(2件)/90% /20% /15% /1%未満/0.10% / 1/6 / 1/8 以下/2.3品/2品/100種類位/県産清酒/県産品コーナーとして売場展開。/県内の一
部の工場で作られているジュース類と、 一般の農家からりんごも仕入れて工場へ出荷している。/中元、歳暮時期の取り組みが主。/日替わりメニュー。魚貝類
のみ養殖は使いたくないので。
■業種・業態別
0.0%
10.0%
飲食料品卸売業(n=63)
20.0%
20.6
飲食料品小売業(n=84) 4.8
19.0
一般飲食店(n=46) 4.3
19.6
遊興飲食店(n=7)
30.0%
12.7
7.1
21.7
70.0%
12.7
80.0%
90.0% 100.0%
28.6
32.1
41.3
36.6
48.4
全体の3分の2程度
4.94.9
32.3
8.6
全体の半分程度
4.8
14.3
29.3
25.7
4.8
13.0
71.4
その他小売店(n=31) 6.5 6.5
全ての商品又はメニュー
60.0%
32.1
19.5
14.3
50.0%
20.6
14.3
宿泊業(n=41) 4.9
その他(n=35)
40.0%
25.7
20.0
全体の3分の1程度
6.5
5.7
その他
無回答
37
(4)県産品活用状況の消費者に対するアピール
商品又はメニューにおいて県産品の活用をアピールしているか否かについては、
「アピールしている」
(70.
5%)
、
「現在はアピー
ルしていないが、アピールを検討中」
(12.
3%)を合わせ、アピールに対し前向きな回答が82.
8%と高い比率となった。これに
対し、
「アピールしていないし、今後も予定はない」
と答えた事業者の割合は13.
0%あった。
所在地別では、
「アピールしている」
との回答が<黒石市>(80.
0%)
と、<つがる市>(100.
0%)で高くなっている反面、
「ア
ピールしていないし、今後も予定はない」
との回答が<三沢市>で50.
0%と半数に達した。
業種・業態別では、
「アピールしている」
との回答が<飲食料品卸売業>(76.
2%)
、<その他小売店>(74.
2%)で高く、
「ア
ピールしていないし、今後も予定はない」
との回答は<遊興飲食店>(42.
9%)で4割を超えている。
従業員数別では、
「アピールしている」との回答が、<20人超50人以下>(81.
8%)、<50人超100人以下>(87.
0%)で
極めて高い割合となった。
年間売上高別では、
「アピールしている」
とした事業者の割合が、<5億円以上>(83.
1%)で唯一8割を超えている。
していないし、
今後も予定はない
13.0%(40)
無回答
2.3%(7)
その他
1.9%(6)
アピールしている
70.5%(217)
現在はアピールしていないが、
アピールを検討中
12.3%(38)
(n=308)
[その他の内容]
POPで表示。/特別な場合はする。/アピールはしていないが、当然とお客様も私共も思っている。/問い合わせがあった場合。
■業種・業態別
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
50.0%
60.0%
70.0%
76.2
飲食料品卸売業(n=63)
飲食料品小売業(n=84)
15.5
65.2
遊興飲食店(n=7)
21.7
57.1
宿泊業(n=41)
17.1
74.2
その他(n=35)
90.0%
100.0%
15.9
1.6
11.9 2.4 2.4
10.9
2.2
2.4 4.9
4.9
42.9
70.7
その他小売店(n=31)
80.0%
6.3
67.9
一般飲食店(n=46)
71.4
3.2
19.4
8.6
14.3
3.2
5.7
アピールしている
現在はアピールしていないが、アピールを検討中
アピールしていないし、今後も予定はない
その他
無回答
38
40.0%
(5)実施しているアピール方法(複数回答)
県産品を活用し、どのようなアピール方法を採用しているか尋ねたところ、
「商品にPOP、プライスカードでアピール」
(43.
3%)
が最も多く挙げられ、次いで「メニュー等に“○○産△△使用”等の表示でアピール」
(30.
9%)、
「店頭に県産品使用の看板、
ポスター、のぼり等の表示でアピール」
(23.
0%)の順で続いた。
業種・業態別では、
「商品にPOP、プライスカードでアピール」が<飲食料品卸売業>(47.
9%)、<飲食料品小売業>(61.
4%)、<その他小売店>(78.
3%)で最も多く挙げられ、
「メニュー等に“○○産△△使用”等の表示でアピール」が<一般飲
食店>(56.
7%)
、<宿泊業>(37.
9%)でトップで挙げられている。
従業員数別では、<100人超>で「商品にPOP、プライスカードでアピール」
(70.
0%)が7割と高い割合を示している。
年間売上高別では、ほとんどの事業所が「商品にPOP、プライスカードでアピール」を最も多く挙げているのに対し、<2億円以
上5億円未満>のトップは「メニュー等に表示」であった。
(%)0.0
20.0
40.0
商品にPOP、プライスカードでアピール
60.0
43.3
メニュー等に「○○産△△使用」等の表示でアピール
30.9
店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等の表示でアピール
23.0
HP、
TV、新聞、チラシ等広告でアピール
17.1
その他
17.1
(n=217)
[その他の内容 ]
口頭(7件)/口コミ(7件)/見積書、提案書等への記載。/販促だけ。/ツアー旅行客対応型の観光ドライブインとして各旅行会社に「郷土料理店」をPRし
ている。/ウエイター。/弁当箱に「つがるロマン」使用のシール貼り付け。/全国の仲間卸業へ販売。/アピールという程ではないが、原材料名のところに記入。
/一般の人達に商品を紹介してアピールしている。/試飲試食販売。/原産地表示。/ビデオ。/取引先と直接、県産品であることを連絡して注文をもらう。/
食事を出す時の説明で。/仕入先、仕入商品について事前に報告している。( 特に保育園関係 ) /お客様が悩んでいる時に勧める。/共同購入 ( 注文 ) 方式に
て展開。/ハンドメール。/系列会社、団体を通してアピールしている。/網元と謳っている。
■業種・業態別
(%) 0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
(%) 0.0
47.9
20.0
40.0
16.7
17.2
10.3
18.8
27.6
61.4
78.3
12.3
26.1
26.3
34.8
その他小売店(n=23)
17.5
13.0
17.5
8.7
30.0
16.0
56.7
36.0
その他(n=25)
26.7
一般飲食店(n=30)
100.0
37.9
宿泊業(n=29)
12.5
飲食料品小売業(n=57)
80.0
10.3
29.2
飲食料品卸売業(n=48)
60.0
28.0
13.3
32.0
13.3
16.0
50.0
50.0
遊興飲食店(n=4)
25.0
25.0
商品にPOP、プライスカードでアピール
メニュー等に「○○産△△使用」等の表示でアピール
店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等の表示でアピール
HP、
TV、新聞、チラシ等広告でアピール
その他
39
(6)検討しているアピール方法(複数回答)
県産品を活用し、どのようなアピール方法を検討しているか尋ねたところ、
「メニュー等に“○○産△△使用”等の表示でアピー
ル」
(44.
7%)が最も多く挙げられた。次いで、
「商品のPOP、プライスカードでアピール」
(42.
1%)が僅差で続いている。
業種・業態別では、<飲食料品小売業>で「商品のPOP、プライスカードでアピール」が69.
2%、
「メニュー等に“○○産△△
使用”等の表示でアピール」では<一般飲食店>(80.
0%)、<宿泊業>(57.
1%)が高い割合となった。
従業員数別では、
「商品のPOP、プライスカードでアピール」が<5人以下>(40.
0%)、<5人超10人以下>(62.
5%)でトッ
プに挙げられ、
「メニュー等に“○○産△△使用”等の表示でアピール」が<10人超20人以下>(40.
0%)、<20人超50人以
下>(75.
0%)
、
「100人超」
(75.
0%)でトップに挙げられた。
年間売上高別では、
「商品のPOP、プライスカードでアピール」が<5千万円以上1億円未満>(72.
7%)で一番に選ばれて
いるものの、他の事業者では、総じて「メニュー等に“○○産△△使用”等の表示でアピール」が多く挙げられている。
(%)
0.0
20.0
商品にPOP、プライスカードでアピール
18.4(7)
7.9(3)
その他
7.9(3)
[その他の内容]
40
44.7(17)
HP、
TV、新聞、チラシ等広告でアピール
口頭。/口コミ。/知人、親戚等へチラシや自作メッセージ送付。
60.0
42.1(16)
メニュー等に「○○産△△使用」等の表示でアピール
店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等の表示でアピール
40.0
(n=38)
(7)アピールの予定がない理由
県産品を活用しているものの、アピールはしておらず、今後も予定がない理由を尋ねたところ、
「県産品をアピールしても売上に
効果がないと思っている」
(27.
5%)
、
「特に県産品をアピールしたいとは思わない」
(25.
0%)が中心に挙げられた。
業種・業態別では、<飲食料品小売業>において「特に県産品をアピールしたいとは思わない」が50.
0%と半数を占め、
「県
産品をアピールしても売上に効果がない」
(10.
0%)
といった経営的な理由を上回っている。
従業員数別では、<10人超20人以下>で「特に県産品をアピールしたいとは思わない」
(66.
7%)が目立っている。
(%)0.0
10.0
20.0
30.0
県産品をアピールしても売上に効果がないと思っている
27.5(11)
県産品をアピールしたいとは思っているが、経費がかかるのでやらない
12.5(5)
特に県産品をアピールしたいとは思わない
25.0(10)
その他
27.5(11)
(n=40)
[その他の内容 ]
良い物だけを売っている。/他県のものを使用しない。/ラベルに書いてあるので。/自然に販売になっているので。/りんご対策協議会で行っているので。/
県産品、特に野菜を使用しているがメインの食材でないため。/消費者が県産品を指名で購入してくるから。/お客様の要望の品揃え。/店自体が県産品売場
だから。
■業種・業態別
0.0%
10.0%
飲食料品卸売業(n=10)
飲食料品小売業(n=10)
20.0%
30.0%
30.0
10.0
70.0%
33.3
80.0%
30.0
90.0% 100.0%
10.0
20.0
20.0
10.0
10.0
40.0
33.3
宿泊業(n=1)
33.3
100.0
その他小売店(n=6)
その他(n=5)
60.0%
50.0
40.0
遊興飲食店(n=3)
50.0%
20.0
10.0
一般飲食店(n=5)
40.0%
33.3
20.0
16.7
20.0
50.0
60.0
県産品をアピールしても売上に効果がないと思っている
県産品をアピールしたいとは思っているが、経費がかかるのでやらない
特に県産品をアピールしたいとは思わない
その他
無回答
41
(8)売上に対する県産品を活用した商品又はメニュー等の割合
売上に対する県産品を活用した商品又はメニュー等の割合を尋ねたところ、最も多く挙げられた割合は、
「30%以上40%未満」
(15.
3%)である。
40%未満の事業者が過半数を占める結果となった。
所在地別では、<青森市>で「0%以上10%未満」
(16.
7%)、<弘前市>で「90%以上100%未満」
(18.
9%)、<八戸市
>で「10%以上20%未満」
(23.
6%)がそれぞれ最も多く挙げられたが、その他の地域では総じて「30%以上40%未満」に集
中している。
業種・業態別では、<飲食料品卸売業>で「0%以上10%未満」
(16.
7%)、
「90%以上100%以下」
(29.
6%)とばらつき
が見られる中で、<その他小売店>では、
「0%以上10%未満」
(25.
8%)と
「10%以上20%未満」
(25.
8%)を合わせた「20
%未満」が51.
8%と半数を超えている。
従業員数別で最も多かった割合の項目をみると、<5人以下>では「30%以上40%未満」
(23.
8%)、<5人超10人以下>
では「10%未満」
(16.
4%)、<10人超20人以下>および<20人超50人以下>では「10%以上20%未満」
(それぞれ21.
8
%、
16.
4%)、<50人超100人以下>および<100人超>では「20%以上30%未満」
(それぞれ21.
7%、
20.
0%)
とばらつき
がみられる。
売上高規模別では、<1千万円未満>と<1千万円以上5千万円未満>で「30%以上40%未満」が目立つ一方で、<5千
万円以上1億円未満>と<5億円以上>では「10%以上20%未満」、<1億円以上2億円未満>と<2億円以上5億円未満>
では「10%未満」が最も多くなっており、年商が高いほど県産品を活用した商品等の割合は概して低めの傾向がある。
無回答
11.7%(36)
0%∼10%未満
13.0%(40)
∼100%
11.4%(35)
10%∼20%未満
14.9%(46)
80%∼90%未満
4.9%(15)
20%∼30%未満
7.1%(22)
70%∼80%未満
5.2%(16)
60%∼70%未満
4.2%(13)
30%∼40%未満
15.3%(47)
50%∼60%未満
10.1%(31)
40%∼50%未満
2.3%(7)
(n=308)
■業種・業態別
0.0%
10.0%
19.0
飲食料品卸売業(n=63)
飲食料品小売業(n=84)
その他(n=35)
42
22.6
13.0
10.9
14.3
宿泊業(n=41) 2.4 12.2
その他小売店(n=31)
30.0%
40.0%
50.0%
11.1 3.2
3.24.8
14.3
一般飲食店(n=46) 4.3
遊興飲食店(n=7)
20.0%
2.4
14.3
60.0%
70.0%
80.0%
6.3 3.26.3
2.2
17.4
7.9
9.5
11.9
6.5 6.5 4.3 4.34.3
57.1
4.9
17.1
25.8
11.4 2.9
28.6
14.6
4.9 7.3 7.3
25.8
20.0
14.3
100.0%
20.6
16.7 1.2 6.03.64.8 7.1
26.1
90.0%
12.9
29.3
9.7 3.2 9.7
5.7 2.9 2.9 11.4
5.7
0%∼10%未満
10%∼20%未満
20%∼30%未満
30%∼40%未満
60%∼70%未満
70%∼80%未満
80%∼90%未満
∼100%
12.9
14.3
無回答
8.6
40%∼50%未満
50%∼60%未満
(9)県産品を活用した商品又はメニューを拡充する等の予定
県産品を活用した商品又はメニューを、今後、拡充する等の予定を尋ねたところ、
「今後も拡充する予定」が56.
2%と最も多
かった。次いで「現状のまま」
(36.
0%)がそれに続いた。これらを合わせると92.
2%となり、県産品の活用を今後も続けていき
たいとする意識がうかがえる。
所在地別では、総じて「今後も拡充する予定」が多く挙げられる中、<弘前市>と<三沢市>では「現状のまま」との回答割
合がそれぞれ48.
6%、
83.
3%と目立って高かった。
業種・業態別では、<宿泊業>で「今後も拡充する予定」が68.
3%と高い比率となった。
従業員数別では、<10人超20人以下>を含めそれより上の規模においては、
「今後も拡充する予定」
とする比率の高さ
(6∼
8割)が目立ち、<0人>、<5人以下>、<5人超10人以下>では、
「今後も拡充する予定」と
「現状のまま」と答えた割合は4
割前後と、比較的高いものではなかった。
年間売上高では、<1千万円未満>、<1千万円以上5千万円未満>で「現状のまま」と回答した事業者が多く、<5千万円
以上1億円未満>、<1億円以上2億円未満>、<2億円以上5億円未満>、<5億円以上>では「今後も拡充する予定」の
割合が高かった。
また、従業員数、年間売上高ともに、規模が大きいカテゴリーで「今後も拡充する予定」
との意見が目立っている。
一方、
「今後は減らす予定」と答えたところは0.
6%と極端に少なかった。意見としては「メーカー、問屋に販促の強力態勢が
なく、売りっぱなしである」との不満の声が寄せられた。またその他の意見として、
「仕入価格により考える」とするものや、
「県産
品は売りたいが、コンビニなので勝手なことはできず、本部に売り込んで欲しい」などといった意見があった。
その他
2.9%(9)
無回答
4.2%(13)
今後は減らす予定
0.6%(2)
今後も拡充する予定
56.2%(173)
現状のまま
36.0%(111)
(n=308)
[理由の内容]
今後も拡充する予定
今後は減らす予定
○商品の値段(4件)
○メーカー、問屋、販促の協力態勢がない。売りっぱなしである。
○消費者ニーズ(2件)
○地産地消により積極的に取り組む。
(2件)
その他
○品質が向上し需要も増えている。また、店の看板にしたいと思っている。
○コンビニなので、あまり自店で勝手なことはできない。
○消費者に県産品に対する意識を持ってほしいから。
○仕入価格により考える。
○お客様の関心度が違うから。
○それ以前に行うことがある。
○県外客集客の対応策として。 安全安心の食材の強化。
○原材料が確保できれば拡充。
○お客様として、地元より観光のお客様が多い。地場商品、食材の表現必要。
○県産品はなるべく売りたいが、コンビニエンスストアでは本部の方へ売り込
○県産品を県民はあまり買わないため、本県の特産品として全国的に拡充
する。
○売りたいものを売るを、原則としているから。
みに行ってもらいたい。
○販売したいが廉売の対象となっており困難。
○チェーン店なので本社の考え次第。
現状のまま
○FCなので。
○現在、県産米が3種類しか出ていないが、新品種の登場によっては。
○とりあえず売上を伸ばすこと。
○季節により増減あり。
○100%にして供給が止まった時に困るため。
○季節によって県外産を使用。また、品質も良い。
○食味等の関係で年により違いが出てくる。
○観光のお客様、出張のお客様向けに欠かすことができないのが現状だが、
地元のお客様は飲食店で注文しない傾向があり、主力とならない。
43
■業種・業態別
0.0%
飲食料品卸売業(n=63)
10.0%
20.0%
30.0%
54.0
56.0
一般飲食店(n=46)
54.3
70.0%
その他小売店(n=31)
51.6
その他(n=35)
51.4
80.0%
90.0% 100.0%
4.84.8
3.6
34.8
2.2 8.7
28.6
14.3
68.3
今後も拡充する予定
44
60.0%
38.1
57.1
宿泊業(n=41)
50.0%
36.5
飲食料品小売業(n=84)
遊興飲食店(n=7)
40.0%
31.7
38.7
37.1
現状のまま
2.4
今後は減らす予定
3.2 6.5
2.9 8.6
その他
無回答
(10)お店で評判の高い県産品を活用した商品又はメニュー
県産品を活用した商品又はメニューにおいて、自店で評判の良いものをうかがった。それをみると特産物や地酒、郷土料理を
中心に、特産物を加工、調理した商品又はメニューも多く、様々なアイデアが挙がっている。また、商品同士の組み合わせも興
味深いことから、以下に全文を掲載する。
○まぐろとろろごはん。
まぐろとごはんの間に、青森産長芋を使用。
エキス100%で板焼とトッピングに十三湖シジミ貝を使用。店
○特別栽培米「つがるロマン」
頭看板、
POPに宣伝。
○県産日本酒
○つがるロマン、むつかおり、むつほまれ
○源流水と地酒とのセット
○米(つがるロマン)
○りんご、長芋
○長芋の料理、たら料理・冬、ホタテ、イカ、ホヤ
○南蛮みそ、三五八、
リンゴジュース、
リンゴゼリー、南部せんべい、
○倉石牛のステーキ、シチュー、サラダ
はちみつ
○ソフトクリーム、プリン
○シャイニーアップルジュース
○酒類
○みそ貝焼き
○県産ホタテ使用の調理パン、
リンゴを使ったパイ、ペストリー各種
○みそ貝焼き定食、ホタテ刺身定食、
イカ刺定食、市場のラーメン、
○①帆立味噌貝焼き、②りんごのグラタン、③津軽漬、④お米、
海鮮丼
○地酒
⑤ふぐ、⑥長芋、⑦にんにく、⑧しじみ 他、ほとんどの素材
が県産品です。
○田酒、豊盃、白神などの地酒
○横浜なまこ南蛮漬他
○じゃっぱ汁、けの汁、貝焼みそ、そば商品一般、他。
○魚類
○青森県産酒、田酒、菊駒、田子町産にんにく丸揚げ。
○和定食等和食中心
○県産酒。特に弘前酒。
○大間マグロ、
ヒラメ、アイナメ、マイカ、ヤリイカ、
タコ、生ウニ、ア
○ホタテ貝焼みそ、他色々。
○貝みそ(ホタテ等)、いかの丸焼き、なまこ、
タラの白子、お通し
ジ、メバル、
ソエ、アンコウ、ブリ、サケ、
タラ、サバ、カレイ等。
○野菜を食材として利用。日本酒。
に長芋を使用している。大根、白菜、人参、豆腐、
もやし、ホウ
○ホタテ、
ヒラメ
レンソウ、ゴボウ、
トマト、ネギ、米(自分で作っている)無農薬。
○①米「つがるロマン」、②ほたて、③長芋
○リンゴジュース、シジミ汁、ホタテ料理など。
○大間マグロ、
タコ、イカ、鮮魚
○シャインアップルジュース、葉とらずりんごジュース、桃川他県
産酒
○大間まぐろの駅弁、平目寿司の空弁、いかめし、鯖寿
○嘉瀬の小田桐畜産、馬肉、馬刺
○お米、
りんごジュース
○お米、
まぐろ、
こんぶ、いか、ふのり
○トロ串餅、あん玉当てセット、手作りあん串餅、雲平等
○日本酒、安東水軍、杉玉、松緑
○安東水軍
○にんにくエキス、
ラーション、水耕にんにく、葉にんにく、なめこ
○大間まぐろ、
じゃっぱ汁、田子にんにく、陸奥湾ホタテ味噌貝焼、
○県産つがるロマン及び、県産あきたこまちの評価を高めて、白
五戸馬刺
○青森県産シャモロック
神山地からの清流にはぐくまれた米として、名刺にも印刷して
宣伝している。
○県産酒
○ラーメン、
ヨーカン、県産地鶏ご飯、県産地鶏そば
○青果物、土産品、せんべいなど。
○リンゴ、長芋、ニンニク
○県産酒。特に、弘前市。
○玄米のポンせんべい
○長芋、米、
りんご
○田子牛
○鳥正肉、豚肉、牛肉、野菜全般、加工食品、醤油他。
○りんごグラタン
○①豊盃②清酒田酒②焼酎津軽海峡③ニッカシードル
○縄文明水、 純米吟醸酒
○豊盃(弘前市)
、蔵物語(八戸市)
、初駒(黒石市)
、市矢衛(三
○りんごとにんじんを中心にしたジュース類
戸)
、八鶴(八戸市)、寒立馬(むつ)
○カクテル:桜香(地酒、りんごジュース等使用)他に2品程度
○米、野菜
○酒、ジュース、お弁当、 惣菜
○ホタテを使った海鮮サラダ、又は盛り合せ。馬刺。
○アップルパイ
○炭火焼魚各種、刺身盛り合せ、帆立貝焼、
じゃっぱ汁(たら)
○豚肉、野菜、 魚
○りんごのギフト、スチューベンギフト
○焼きそば、チャーシューメン
○津軽ポークの生姜焼き、帆立、
うしおラーメン
○弁当の米(つがるおとめ)、イカ料理全体、ホタテ料理全体、
○貝焼き味噌
○帆立料理
○①ごはんは、つがるロマン100%使用シール。店頭にPOP看板。
②しじみラーメン、スープ、シジミエキス十三湖100%使用と、
十三湖しじみ貝を使用。③塩焼きそば、
しじみに十三湖シジミ
長芋、ただ手を加えない素材、そのものだけでもおいしいので
料理がしやすい
○りんご、とうもろこしの産直品、ホタテ焼き等の加工品
○じゃっぱ汁、具焼きみそ、けの汁、ひっつみ、あんこうのともあえ、
イ
トウの各種料理、にしん漬け、
まぐろの山かけ、だまこもち、鮭
45
と筍のいいずし、赤蕪の千枚付け、スシコ、サメナマス、ホシモ
○八戸産冷凍いか、サバ
チ、白魚の卵とじ、
タラのコアエ、
ミズとオヤのミズモノ、イカのゴ
○醤油、
こうじ南ばん
ロミソニ、ホッケのすり身汁、桜鍋、赤石川の鮎、アワビのおど
○県産米つがるロマン(地元の消費者に浸透するように消費拡
り焼き、菊料理、
ミズの山椒ダダキ、カタクリのおひたし、ボンナ
のおひたし、ぜんまいの胡麻和え、 ばっけみそ、アスパラの各
種料理、
タラの芽、各種キノコ料理、
しただめの煮物、
しゃこの
粕漬け、ブリコ、はたはた鍋、イカ飯、
イカの塩辛、なべしりもち
○津軽ロマン(米)、
ヒラメ、シャモロック、帆立、大鰐もやし(そば
もやし)
あえ
○つるつるわかめ、ねぶた漬、帆立貝柱
○むつ湾ラーメン(ほたて入り)、ほたて料理全体、なまこそば、
菜の花ラーメン
○果実、青果類、煎餅など
○日本酒、米、ジュース
○焼干ラーメン、佐井のホタテ煮、ブナコ、津軽塗
○カシスゼリー、カシスリキュール、カシスジャム、カシスワイン、 帆
○あんこうのとも和え、
ヒラメの刺身、焼魚、
じゃっぱ汁
○りんご他果実、 野菜
立貝柱、佃煮
○シーフードホワイトピザ、帆立のピザ、カレー、パイ包み焼き、和
○青森県産牛肉、 豚肉、シャモロック
風ピラフ、シーフードカレー、海賊スパゲティ、旬の物でタラ・タコ
○ほたて、だし昆布、イワシ焼干、干菊、 帆立干貝柱
などのカルパッチョ
○田子産にんにくを使用した商品、八戸産の 「イカ」を使用した
商品
○ブイヤベース、魚介類クリームシチュー、
シーフードスパゲティ、
シー
フードサラダ、牛ヒレステーキ
○下北半島、八戸のさきいか、陸奥湾のほたて干貝柱、たら加
工珍味
○ほたて味噌貝焼き、マツボ入り、県産もずく酢、七戸産にんに
く醤油漬、大間産マグロ、マグロ丼
○清酒(桃川、駒泉、鳥九正宗等)、肝助
○縄文古代飯(古代ご飯の上に県産ほたてとかのせている)
○生うに、活平目、メバル、十三湖のしじみ、大間本マグロ、ヤリ
イカ、マイカ
○清酒 七力、豊盃
○長芋、県産米、ほたて、
りんご、にんにく
○ポテトサラダ、なめこ昆布、 ほうれん草の和え物、コロッケ
○清酒の拡充に努めている。特に黒石地域の蔵元を活用、消
○菊駒、桃川等
○ギョーザ
○塩もずく、天草、 鮟鱇鍋セット、えご草、あんこうのともあえ、い
か塩辛、鮭くんせい、
とば、腸へうまい
○県産米つがるおとめ、県産野菜、高冷地野菜、地鶏、地卵、
県産りんご
○天ぷら、刺身、そば
費者からの要望の高い商品は田酒であるため品薄であり、改
善策の御指導を。PRの拡大を望む。
○大畑のイカ、
りんご、鶏肉、川内のほたて、長芋、豚肉、大間
のマグロなど
○せんべい汁、八戸の魚
○りんご(葉取らずサンフジ)
○くだもの(スチューベン、
りんご、なし、
さくらんぼ、いちご)、野
○日本酒、菓子
菜(大根、キャベツ、白菜、にんじん、牛蒡、ほうれん草、
きゅう
○清酒、ワイン、せんべい
り、ながねぎ、
トマト、なめこ、ピーマン、長芋他)、肉類(豚肉、
○にんにく
(中華料理に使う時、香、味がよくひきたつ)、魚(地
元産で新鮮)
○清酒(常夜燈、恐山の詩、報恩感謝、十三の砂山、
カラスの涙、
鶏肉、豚レバー)
、魚類(鮭、イカ、ほっけ)
○鴨しゃぶしゃぶ用の鴨、生肉、鴨スモーク等の鴨肉加工品、
ド
レッシング、テリーヌ
雪の華)、焼酎(恐山の詩、十和田湖の奏鳴曲(ソナタ)、報
○長芋、にんにく、大鰐もやし、そばもやし等
恩感謝)、
ビール(恐山ビール)
○ひばの入浴剤、
しじみのエキス飲料水、
りんご鹿角霊芝
○うに丼、活鮑刺、生うに丼、いちご煮
○天ぷら、刺身、焼き物
○桜姫とり肉、青森牛、米(つがるロマン)、野菜はほとんど。地
○田酒、喜久泉
元農家の人達が作った物。魚も少々。
○青森県産つがるロマン(玄米、 白米)
○りんごを取り入れた料理で何種類かあり、全品りんごが入って
いる「りんご会席膳」もある。
○にんにく、長芋、ガーリックポーク
○真いか一夜干、沖漬、海峡サーモン、ほたて貝柱、
とろろ昆布
など
○ほたて
○大間マグロ、たこ、昆布、ふのり、倉本水産のイカすし、地元
の新鮮な野菜、近場の鮮魚など
○つがるロマン(玄米並びに白米、白飯、寿司飯、シャリ玉)
○いちご煮、すき昆布
○純米吟醸 「七力」他県産清酒
○生のままでは口にできず、必ず加熱して使っていたにんにくを
○にんにく醤油漬、
こうじなんばん、山菜漬
○長芋、にんにく、大間まぐろ、牛肉、山菜、あわび、帆立、米、
十和田豚、シャモロック等他にもいろいろ
○鶏肉、豚肉、牛肉
じっくり熟成発酵させ、出来上がりの中身は真っ黒。そのまま
皮をむいて食することができること、
また本来にんにくの持って
いる成分はほとんど変わらず、プラス乳酸菌でちょっぴり甘酸っ
ぱい感じでとても好評です。福地ホワイ
ト六片種で、100%県(村)
○つがるロマン、ゆめあかり
産で加工している。栄養価値はまったくと言っていいくらい変
○南郷特産手作り食品紫蘇梅漬、せんべい汁、いちご煮、花
わらず、臭いも気にならない。
万(なかよし、するめさき)、八戸水産高(ウニ缶)
46
大のアピール必要と思います)
○貝焼きみそ、
うに、あわび、ほたて、いか刺身 あんこうのとも
○南部せんべい、地酒他
○ホタテ、いかなまこ、長芋、
りんご
○りんごジュース
○活帆立貝、フジツボ、干し貝柱
○お米、お酒、野菜
○りんご
○南部せんべい
○せんべい汁、いか刺身
○野菜
○あんこうのともあえ、鮮度を前面に押し出した売場設定、また、
○海産、農産物
昔ながらの味の掘り起こしを考えている。宅配で県外へのPR
○海産、農産物
を考えている。
○調味料(特に味噌)
○清酒菊駒
○地元加工品を多く販売するように検討している。
○生卵、温泉卵、味付ゆで卵
○南部せんべい、豆しとぎ、和菓子
○和定食 ご飯もおかずも地元の食材で手作りしいる。
○田酒
○シャモロック詰合せ、菊駒五醸(酒)
○つがるロマン
○青森シャムロック陶板焼、倉石牛すき焼、陸奥湾帆立貝焼味
○ホタテ、イカを利用した郷土料理
○いか、ほたて、たら、
うに
○県産野菜や食肉を提供したメニュー
○帆立料理(帆立の刺身、味噌貝焼き、帆立御膳、帆立串焼き
他)、魚介等の一品料理、桜城御膳、和食御膳、和食料理
いろいろ、
りんごドレッシング、地産の野菜他
噌など
○大間のマグロ丼、うに丼、三色丼(うに、ほたて、いくら)、二
色丼(うに、いか)
○ホタテの釜飯、岩魚の唐揚、
もやし料理、
もやし鍋(豆腐は地
元の品)
○ボタン焼、冷イカ、冷サバ
○りんご、
りんごジュース
○魚市場の鯖寿司(焼鯖、
しめ鯖)
津軽味三景
○田酒、菊駒、桃川
○馬肉、牛肉、豚内蔵類
○川魚(岩魚)、そば粉、長芋他
○ソフトホタテ、いか塩辛、活ホタテ、干し貝柱、塩うに等
○八戸産(八戸港)サキイカ、むしりたら、サケトバ
○弁当
○清酒「華一風」
○いか、あわび、
うに
○りんごシャーベット、
りんごジュース、
りんごゼリー
○りんご、
りんごジュース、毛豆
○せんべい汁セット、にんにく
○活ホタテ、ホタテ生貝柱
○米、野菜類
○りんごごはん つがるさんまい けの汁
○イカタンタン(イカのお好み焼)雑誌で紹介された。イカとゴロの
○たこ唐揚げ、活たこわさび、イカ沖漬、活アブラメ刺、鮟鱇鍋、
ともあえ、
どんこの鉄板焼き(チャンチャン焼き)
、キバガレイ鍋(油
どんこ梅紫蘇揚げ、真タラ菊刺、真タラキク天ぷら 穴子天ぷ
ガレイ)
ら、キンキ唐揚げ
○清酒、
りんごジュース
○ホタテ貝焼味噌、ホタテの刺身、焼物、イカのゴロ味噌焼など、
○ホタテ料理
季節限定メニューとしてタラのじゃっぱ汁、たつ鍋、たつ刺し、
○県産小麦100%で田子のにんにくを使ったにんにくアーモンド
なまこ酢、ほや酢
せんべい、県産小麦100%で青森県の長芋を使った長芋バター
○県産酒
せんべい、県産小麦100%のイカせんべい
○魚介類、旬の野菜、山菜
○りんごジュース、つるつるわかめ、お菓子類、海産物
○県産酒
○イカのお刺身
○ランチ
○りんごジュース
○りんごジュース、あけびつる細工、
こぎんざし等
○貝焼き味噌セット
○平目、馬肉、牛肉、北寄貝、
うに、あわび
○アップルパイ、
りんごおこわ、酢の物(りんごを器に利用)、蒸し
○つがる漬、ねぷた漬、気んなるりんご
物
○青森シャムロックを取り扱っているが、生肉として小売販売、セッ
トとして冷凍便で、焼肉として喜ばれている人もいる。
○魚煮付け定食 ホタテ定食
○イカの一夜干
○ホルモン焼き ホルモン鍋
○魚類、野菜類、果物類、肉類、
りんごジュース、
しょうゆ、たれ、
せんべい類、酒
○りんご酢、つるつるわかめ、久六島のサザエ、アワビ、岩木の
山の果実酒、魚類(焼き魚、刺身、水もの(あわび、
さざえ)、
山菜(白神山地のみずなど)
○アップルパイ、戸、ヤム、饅頭
○地場野菜、果物、果実飲料(りんごジュース等)
、調味料(醤油、
味噌等)、日本酒、乾麺、乾物(昆布等)、漬物(つがる漬等)
、
佃煮、他
○七戸町産こだわり長芋、東北町産有機認証ほうれん草、小
松菜、十和田産原木しいたけ、他
○田酒
○恐山温泉の湯花
○りんごどら焼き
47
3.お店で「県産品を活用していない理由」について
(1)県産品を活用していない理由(複数回答)
県産品を活用していない理由としては、
「自分の店の顧客に県産品のニーズがない」が38.
5%と最も多かった。次いで「特に
県産品を活用したいとは思わない」が11.
5%で続き、以下「他県産よりも知名度が劣るから」と
「県産品は価格が高いから」が
同率の9.
6%の順であった。県産品の知名度、価格といったものより、顧客のニーズがないことを理由に活用していないとする
意見が多かった。
業種・業態別では、
「自分の店の顧客に県産品のニーズがない」
との回答が、<飲食料品小売業>、<その他小売店>で高
かった。
従業員数別では、
「自分の店の顧客に県産品のニーズがない」との回答が、<5人以下>、<10人超20人以下>で半数に
達している。
年間売上高別では、<1千万円未満>と<1千万円以上5千万円未満>において、
「自分の店の顧客に県産品のニーズがな
い」
との回答割合が6割に達し、他に比較して目立って高かった。
(%)0.0
20.0
自分の店の顧客に県産品のニーズがない
他県産よりも品質が劣っているから
3.8(2)
9.6(5)
県産品は価格が高いから
9.6(5)
その他
60.0
38.5(20)
他県産よりも知名度が劣るから
特に県産品を活用したいとは思わない
40.0
11.5(6)
30.8(16)
(n=52)
[その他の内容 ]
システムの問題。/販売ルート。/紹介がない。/差別化に繋がる要素がない。また、他県で入手可。地元で入手不可の商品が多い。/量販店の注文によるた
め。/営業許可がない。/県産品と表示しても、活用しても、メニュー構成的に難しい。/仕入ルート、窓口が不明。自動販売機の取り扱いをしているので活用
はしていない。/仕入単価。/飲食等無しのビジネスホテルのため。
(販売等も無し)/冷凍魚の原料加工用および飼料魚の卸のため。/茶の販売店なので県
産の物がない。/地元の作家の陶器等は扱いたい。/FCなので。/業種が一般小売業ではないから。
48
(2)県産品を活用しやすい状況について(複数回答)
どのような状況になれば県産品を活用しやすいかとの問いに、最も多く挙げられたのが「顧客からの県産品ニーズが高くなっ
てきた場合」
(44.
2%)
となっている。先の設問で、県産品を活用していない理由に、自店の顧客に県産品のニーズが少ないこ
とを挙げるケースが多く見られたが、それを裏付ける結果となっている。
業種・業態別では、<飲食料品小売業>と<その他小売店>において、
「顧客からの県産品ニーズが高くなってきた場合」
と
の比率が5割を超えている。
従業員数別では、<5人以下>で「顧客からの県産品ニーズが高くなってきた場合」が6割弱と他に比べて著しく高かった。
年間売上高別では、総じて「顧客からの県産品ニーズが高くなってきた場合」が一番とする意見が多い中で、<1億円以上2
億円未満>においては「特に状況には関係なく活用の予定はない」がトップに挙げられた。
(%)0.0
20.0
40.0
顧客からの県産品ニーズが高くなってきた場合
他県産よりも品質が優れているものが手にはいるようになれば
他県産よりも知名度が高まった場合
44.2(23)
9.6(5)
11.5(6)
県産品の価格が手頃になれば
特に状況には関係なく活用の予定はない
その他
60.0
23.1(12)
15.4(8)
7.7(4)
(n=52)
[その他の内容 ]
県産品の状況がよくわからない。/紹介があれば。/取り扱い許可申請等の簡素化。/本部の決定がない限りできない。
49
4.
「ふるさと産品消費県民運動」について
(1)
「ふるさと産品消費県民運動」の認知
地元のものを地元で消費する「ふるさと産品消費県民運動」
を知っているか否かについては、
「名前は知っている」
(37.
9%)
、
「名前も内容も知っている」
(28.
5%)の順で続き、認知度の違いはあるものの66.
4%と7割弱の人が知っていると回答してい
る。一方、
「全く知らない」
(27.
2%)
という人も、
「名前も内容も知っている」
とほぼ同程度の割合であった。
所在地別では、
「名前も内容も知っている」と答えた人が<青森市>、<つがる市>で他に比べて高く、
「名前は知っている」
では<黒石市>が他に抜きん出て高い割合であった。
業種・業態別では、<飲食料品卸売業>、<飲食料品小売業>、<一般飲食店>、<宿泊業>が「名前は知っている」
とし
た割合が4割から5割近くあり、
「遊興飲食店」
、
「その他小売店」では「名前も内容も知っている」が一番に挙げられている。
また、
「全く知らない」は<飲食料品小売業>、<一般飲食店>、<遊興飲食店>において、その割合はそれぞれで3割前後となっ
た。
従業員数別をみると、<5人以下>では「全く知らない」が高かった。
年間売上高別では、<1千万円以上5千万円未満>において「全く知らない」が最も多く、<1億円以上2億円未満>では「名
前も内容も知っている」が最も多かった。
無回答
6.5%(24)
名前も内容も知っている
28.5%(106)
全く知らない
27.2%(101)
名前は知っている
37.9%(141)
■業種・業態別
0.0%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
飲食料品卸売業(n=75)
26.7
飲食料品小売業(n=101)
25.7
一般飲食店(n=50)
遊興飲食店(n=7)
宿泊業(n=47)
48.0
39.6
20.0
44.0
42.9
27.7
その他小売店(n=41)
39.0
その他(n=47)
38.3
名前も内容も知っている
50
21.3 4.0
14.3
29.7
5.0
32.0
4.0
28.6
40.4
27.7
29.3
23.4
名前は知っている
14.3
29.3
21.3
全く知らない
4.3
2.4
17.0
無回答
(n=372)
(2)
「協力店」としての登録の有無
「ふるさと産品消費県民運動」の趣旨に賛同し、県産品を積極的に販売、利用するお店を協力店として登録制度がある中で、
制度を利用しているか否かとの問いでは、
「特に登録の予定はない」が51.
8%と最も多く挙げられ、半数を超えた。一方で、
「協
力店に登録している」
(10.
5%)
、
「今後の登録を検討中」
(32.
0%)等、登録済み、登録を検討中も合わせて42.
5%となった。
業種・業態別では、<飲食料品卸売業>、<飲食料品小売業>、<その他小売店>で「特に登録の予定はない」と関心が
低いのに対し、<一般飲食店>では「今後の登録を検討中」が過半を超え、登録に対しての関心の高さがうかがえる。
無回答
5.7%(14)
協力店に登録している
10.5%(26)
今後の登録を検討中
32.0%(79)
特に登録の予定はない
51.8%(128)
(n=247)
■業種・業態別
0.0%
10.0%
飲食料品卸売業(n=56) 5.4
20.0%
その他小売店(n=28)
その他(n=29)
50.0%
60.0%
12.5
80.0%
56.3
18.8
34.4
37.5
32.1
20.7
協力店に登録している
1.5
12.5
50.0
25.0
17.9
90.0% 100.0%
5.4
59.1
50.0
13.8
70.0%
73.2
36.4
遊興飲食店(n=4)
宿泊業(n=32)
40.0%
16.1
飲食料品小売業(n=66) 3.0
一般飲食店(n=32)
30.0%
46.4
51.7
今後の登録を検討中
3.1
3.6
13.8
特に登録の予定はない
無回答
51
(3)
「地産地消」を進めていくための方法
地元のものを地元で消費する「ふるさと産品消費県民運動」を知っているか否かについては、
「名前は知っている」
と
「名前も
内容も知っている」を合わせて、
7割近い割合となった一方で、
「ふるさと産品消費県民運動」の趣旨に賛同し、お店を協力店と
して登録しているか否かとの問いでは、
「特に登録の予定はない」
とするところが5割以上あり、推進運動とその参加実態にギャッ
プが感じられた。そこで、
「地産地消」を進めていくためのいろいろな方法、アイデア等が下記の通り皆さんから寄せられたので紹
介します。
○食の安全という視点から、県産米の農薬使用量が全国平均
よりかなり少ないことをもっと分かりやすく県民にPRすべきと
思います。
○アスパムなどの県物産館はあるものの、一般市民が生活の中
に取り入れてはいない。
もっと手軽に手に入れる方法や仕組
みを具体的に市民にアピールする必要があると思う。
倒じゃないか。
○商品の品質を高め、それをアピールすること。鮮度は強みであ
る。商品パッケージを工夫すれば、
もっと売れるのでは。
○もっとPRしてください。
○一村一品運動を強力に進めていくべきと考えている。
○品質の向上、
PR
○学校給食等の量を、多目にすると良いと思います。
○青森市の地酒が、地元青森市になく、他県やHPで入手可。
○インターネット、
HPの活用を考えたい。
これが地元でしか手に入らないとすれば、地産地消より地産
○巨人軍の話で恐縮ですが、長嶋茂雄氏が巨人の監督時代、
地販になり効果が多いし、県産品の普及につながる。
りんごも
長男一茂氏が現役最後のチームとして入団し、その時、茂雄
同じブランドばかりで、品質の良いものはなにかが消費者や地
氏は、
「息子が他の選手と同じ力量ならば、息子より他の選
元が知らない。
手を使う!」と明言し、一茂氏は人一倍努力して試合に出まし
○生産者のみならず、地元資本の流通業に特化した支援が必要。
たが、地産地消も正にその通りで、
「地元の産品だから、地元
中央資本の商略に、行政が加担するのは、長期的に見た場
で買ってくれるだろう。」では将来性の見込めない地場産品
です。全国に誇れる産品を作って頂きたいと願っております。
○登録制度があることを知りませんでした。登録を希望します。
合メリットが少ない。
○産地の生産者は、地産地消が進めば地元での消費が増え、
売上も上がるが、流通業者はどこの産地のものでも売上、利
簡単に注文でき、安定した価格で、安定供給されること。でき
益も変わらない。流通業に県産品を扱うインセンティブを行政
れば安価で。
で考えてほしい。
○県内の人たちに少しでも味わってもらう機会を持つ、試食会
や試飲会など。
○品質のばらつき。特に牛肉。
○田子町産のにんにくのように品質の良いものは必ず売れるの
だが、
「つがるロマン」などの青森米は品質が悪く売れないし、
お店として使えない。品質重視。
○もっとPRしてください。
○もう少し価格の面と、常に店頭に出ていること。品物 もっと
宣伝をし、新鮮さをアピールする。
○県産品と思い当たるのは、野菜、
リンゴ、ホタテ、米。加工品に
ついては、知識不足です。
○良い物だけを売ること。結果、県産品が多くなっている。
○一次加工から順に加工技術を確立し、商品化をすすめるべ
きと考えます。
○暇な店を排除した形では良くない。従来の小規模店にも理解
を求め、巻き込んで行くことが必要ではないか。
○各団体が協力し、情報を交換できるようになるといい。メーカー
側が自分の好みで、卸売先や小売店を選んでいて、取引があっ
○テレビコマーシャルで他県にも大々的にPRする。通信販売を
取り入れる。
○地産の食材使用の調理講習会を開く。コンスタントに供給でき
るようにする。
(量)
○もっともっと積極的にPRすべきだ。どんどん県外に出て行って、
PRやイベントを行っていけばいい。
○地産地消の理解と認識を持つため、広くPRする。テレビ等で
官公庁や学校、病院(公立)等で積極的に使用するようにす
る。
○経営者をはじめ、全従業員が、地元の商品の価値を再認識
して、良心的な、仕事をするべき。
○どうしても地元での消費では、人口的にも限られるので。観光
客の集まる施設への積極的な売り込みと、それを使用するこ
とでのなんらかの特約を設けるなどをして、外産地のものより、
お得感を与えるのも一つの手立てでは。
○スーパー等の売場で特設する表示案内、POPでアピール、
新鮮、安全、そして昔なつかしい料理法等、県内各地で催事
をやってほしい。
ても、商店によっては置かせてもらえないものもある。いくらお
○おいしい物、
またはおいしく食べる方法を消費者に教える。
客様から要望があっても、
これでは地産地消になりません。
○産地のものにも、美味しく、品質の良い物を店側として求めて
○米、小麦の場合、粉に加工するために地場に良質の加工能
力ある工場がないために、他県の工場へ依頼するためにコス
いるので、安く、美味しく、品質の良いということを業務側にア
ピールしていく必要があると思います。
トがかかるので、特定のユーザーのみの納入にとどまっている。
○品質、価格、流通等、他県産より入手しやすい状況があれば。
そのコストの大半は輸送にかかっているので、これが解決す
○小さな名刺判位の青森自慢の品々の紹介のパンフを作成して、
れば、需要があるのではないか。
○全国に通用するような品質、パッケージ、デザイン等、
まだまだ
52
研究する余地があると考えます。
○本籍不明の大型店に販売元をゆだねているのでは、本末転
観光客や地元の人々に配布する。名刺代わりに他県の方々
へ渡してもらう。青森ピーアール名刺、それに自分の名を入れ
られるスペースを残す。
3つ折り、
4つ折りのパンフ。
○良い品質と安さ。
○県産品の品質を高め、県民が自信を持ってすすめられ使える
よう努力をすること。無農薬等の健康志向をはっきりうちだす
ともっと良いと思います。
○県民が知らない県産品がまだ多数あるので、知名度を高める
ことが必要。
○特になし、がんばるだけ。
○地産は進んでも、地消は進まない。ずばり、景気回復を願う。
消費者の予算不足。
○全ての商品について、原点にかえって、積極的に地元の産
物をアピールし、消費の活性化、そのことに伴う雇用の創造等、
県民としてそれらを行うことに、当然の責務がある。
この事を忘
れて、県の発展はない。
○安心・安全というのをもっとPRし、価格も手頃の値段に設定
する(地元では安く、 県外などに販売する時高く売る)。間違
いなくダントツで県内消費が多くなるでしょう。
○県外との価格競争に負けない、 商品を切らさない、 商品管理
をしっかり、 企業としてのプライドを持ち、自分のエゴをあまり前
に出さないようにして行政を当てにせず、 自分たちの力で営
業させていただき、行政の方に応援してもらうような考え方で
いかがでしょうか。
○やはりPRが一番。地元の物は安全性があり安心して使えると
思う。
○TVで放送する(日中の放送ではあまり観られないように思いま
す)、街頭ポスターを商店街、銀行等人の集まる所に貼る
○DSやスーパーを避け価格競争にならない店舗を選ぶこと、ま
た県外客に対して試飲試食販売を実施する。専門性が高い
○生産者が地元を向いていない実情。
商品のため、質を理解させ、より商品を大事に扱うお店を協
○自分の店は焼肉店です。県産品といっても、漬物に入れるリ
力店にすること。
ンゴとか。イカとか。特別なにんにくとか。問3で答えましたが、
○行政の積極的な支援、 取組。安心・安全を全面に出せるよう
構成的に無理。県産品のリンゴが入ったキムチはおいしいと
な商品作り
(農産物など)。なぜ安心安全かを積極的にPR。
表示すればよいのでしょうか。なにかこのアンケートは当社で
○青森県にこだわらず地域性を重視した方が作りやすいと思う。
は難しいかも。
○新鮮、旨味、価格、
トータルで選びますのでどのような方法か
○行政による優遇制度等
○値段の安定。流通の簡素化。
○生産者の商品に対する意識(知識等を含む)の向上
○出来るだけ試食コーナーを作って試食させてわかってもらうよ
う強く働きかけていけばよいと思っています。
○商売も思わしくなくいつやめようかと思っているのであまり気
にしたくないですが、個人としては地元の商店に入るようにし
たり県産品、 国産品の購入に努めています。
と問われても難しいです。
○テレビCMでお知らせしていく。協力店として登録すると何か
良いことがあるのでしょうか?
○地産情報もっときめ細かくPR(いつどこで旬の物が手に入る
とか標準価格等々)
○テレビ、新聞でのアピール
○魚、いか等については西(大阪以西)の方から味が良いと言
われる(寒流系のため味が濃く新鮮)。花や野菜についても
○スーパー等小売店での取り扱いを拡大、 売場面積を広げても
同様で、特に九州地方とか暖かい地方の方によくきれいであ
らう。そのためには価格や内容が他社品より優れていなけれ
ると言われる(虫がつかない、多くない為か)。味がよい点と
ばならない。
○価格
○県民自身が自信を持たなくては。そうすると自然に自分たちの
周りのものの大切さ、 素敵さがわかるのではないでしょうか。
○消費者の適切な情報入手と適切な価格設定、消費者への
適切な情報提供と、適切な価格設定
○わからない
○各地域(大きく分けて青森、 八戸、弘前、下北、津軽半島)5
区の産品の交流催事が必要と思います。知らない各地の産
品を揃えて2∼3日の物産催事を。私共の催事場を貸す用意
があります。
○産品となりうる原料は産地にとって売り物であり、より高く売れ
新鮮さを、
また食の安全をからめてアピールした方がいいと思う。
肉についてはアピール度が低いと思う。
○地元の物の良さをPR 地元の物とわかる表示
○県内全産業(農業、漁業、林業、商業)協力し、青森県の経
済向上のため、地産地消を徹底し、更に県商品を他県に売り
込む運動をするべきと考えます。
○地域又は業種別に料理研修会等の勉強会が必要ではない
でしょうか。
○保育所から高校位までを給食に取り入れて食育の大切さを
教えていく。
○良い物を適正価格で
○地元の消費者の方からの注文があればよいと思う
る場所へ流れていくのであるから、地元にこだわる理由はない。
○拡大するには学校給食
消費者はより良く安いものを求める。それはどの地元でも変わ
○当店(精肉店)は生鮮取扱が基本なので県産品は当り前。
らない。地元の物が良い物、 安い物ということもない。
「地産
他業種については経営者の意識の問題なので、経営者へ
地消」を進めていくのであれば、「どの地域に行っても売れる
のPRが必要
もの」をまず作るべき。
○価格が安定していて、仕入がしやすい環境を整える
○鮮度の保持、包装材の向上、食味の向上、「地産地消」
をステッ
カーなど貼り付けてわかりやすく開設して公報する
○役所がらみで地産地消をアピールしてどのくらい効果があるの
かはなはだ疑問。それよりも商品ではなく地元の雇用の原動
力は地場資本の会社であるかどうかだ。問題は地産地消では
なく、地元のお店、 会社がどれくらい元気かだ。地産地消だけ
にこだわるな。
53
○スーパーに依存しない商品流通経路を充実させること。スーパー
○もっともっとPRをしていくべきである。
は成立するが(「地産地消」「スローフード」等聞こえの良いも
○一人一人が力を合わせ、自分たちの作った野菜を自信を持っ
のは彼らは喜んでキャッチフレーズとして使うので)、このよう
て売り込むこと、
また、どこでも同じ野菜は作れますが、何か特
な大手流通資本は結局のところその土地で吸い上げた利益
徴(PR)があることも大事なことではないでしょうか。かといっ
を親会社に集積する。結局そのようなまがいものの地産地消
て1枚の葉が2枚つく
(?)わけにはいきませんが、絶対に他と
を進めれば進めるほど、その地域の経済は衰退するだけであ
違う(例えば味、形etc)、また原点に戻り土作り(今や当り前)
る。経済が破綻した状態では地産地消どころではない。よっ
からこだわるとか、他社と違うやり方をしなければ生き延びら
て「地産」と「地消」の間に「地流」がなければならない。その
れないのではと思います。いろんなイベントに参加していますが、
視点が欠けている限り、
「地産地消」はまともに機能しないと
県産品ですからやはりかち合うこともしばしばあり、
うーんとう
確信している。
なずきながらも同じ商品であり、何か特徴をと思いながら販売
○価格競争が激しいため、良い物を安くでないと売れない
しています。同じイベントの中にて、主催者側にとっては難しい
○地場食材を活用した簡単にできる料理の開発、昔からの料
かと思いますが、正直言ってできれば同じ商品が並ばないよ
理の再確認
○県産品は良い、活用したいと思っている消費者は多いと思う。
しかし買物に行くと価格の安い他の商品に手が出る。良い商
品で手頃な価格であれば消費が増すと考える。
うな配慮は難しいでしょうか。お互い顔見知りですから笑いな
がらやってますが、結構厳しいことも確かです。
○各店のPOP、PR、また貴センター等のPR、とりわけPRの方法
が良いと思われます。
○技術的にあるいは入手経路等いろいろなノウハウが必要な方
○マスコミ等でPRをする。各役所等では会議等のジュース、お
には、飲食店組合なり商工会議所なりラジオ、TV、市政便り
菓子等も県産品だけにした方がよい。市長、県知事等は公の
等何か目につくもので勧誘してみるとか。ただ私共の店でも
場で必ず県産品を宣伝した方がよい。例えば長野米の田中
使いたいけれど原価の面で見ると使いにくいというものもある。
知事のように。宣伝が足りないと思う。
ある程度の金額での予約でもあれば使ったりしてますが、ただ
○道の駅等ではスーパー等で購入するよりも安くしてくれている
観光客相手となるとなかなか前もって予約をいただくのは難
ので良いと思いますが、逆にスーパー等では多産品等より高
しいので、そうなると手頃な帆立ということになる。新鮮な魚介
いときもあり、その点については不満あり。
類をわざわざ冷凍保存してまでは使いたくないので…
○物販業として思うことは、メーカー、流通は安定販売店への「リ
スク」への理解度が薄い。小売店との共存共栄という認識は
ない。 商品を共に育てる意識に欠ける。
○商品のPR、品質の向上、安定
○まずは行政側の説明不足。これに尽きます。地元の理解度が
極端に低い。
○地産地消に登録制度があるとは知りませんでした。 登録制度
について詳しく知りたいので資料等があれば欲しいです。
○ 「地産地消」を前面に出したのでは他県で販売しにくいので
○趣旨は理解している。現状は量販店スーパーの乱立により対
はないでしょうか。それよりもまず県を愛する心と行動が先。安
応できず。品質の良し悪しは利用した人は知っている。価格
売りにばかり走る消費者心理にはうんざりです。やはりお金が
が設定できない状況である。 仕入より安く販売されている。口
県内に長く滞留するように一考すべきなのです。
コミと対面販売のテクニックでは仕様がない。今は訪問販売
と電話注文を主として頑張っている。
○生産者との取り組み、生産者の顔の見える販売方法、県産
品愛用の日の指定
○地元での買い上げ金額の向上、生産者の丁寧な栽培の拡
大(包装も含めて)
○県産品の活用は必要なことであるが、加工食品については
同種の他県産品が安価であるため、他県品に比較して品質・
価格等で差別化できなければ県内での消費も難しい。そのた
め県産加工食品の付加価値を上げる為、行政の補助等が
必要と思われる。
○米穀店として営業していますが、種類が少なく味も良くないの
○卸売業のため、小売店が少なくなっておりそれどころではない
で、
もっとおいしく、そして種類もあと2種類くらい多く作ったら
○魅力ある産品を作り、安く流通できる仕組みを作る。
いいかなと思います。県外物が良く
(うまい)、売れます。
○地元経済の活性化により県民平均所得の増大、県民生活
の安定化による消費拡大、景気回復なしには地消は進まな
いと思います。現在弊社における地元消費の割合は、1%以
下ときわめて低く、高級食材が売れない地域性を示しています。
○「新鮮」
「鮮度」
というものを徹底する
○地元農水産物の積極的な広告、宣伝をやって欲しい。ブラン
ド化して、県内でなければ食べられないとか手に入らないとい
う物を紹介していく。県外には流通させないようにする。
○当社はまさかり半島全体の小売店への卸をしているので、地
○価格が安くなれば地産地消は活発になる
○作ってすぐ食べるのには限界がある。 加工技術の進歩が必
要
○味や価格等で他と同等またはそれ以上で安定供給できるも
のなら積極的に宣伝するべき
○テレビ等でのPR
○地産の目玉、野菜等の販売(安く)。農家の方々は自分が生
産した食材を売ってくれ食べてくれの意識が強いと思う。市
場に出せない食材を飲食業に販売する努力がないと思う。
産地消は新鮮な食材を提供するために欠かせない商品です。
○安定的供給
近年大型スーパーは配達センターを所有し、中央から品物を
○地元にかかわらず食の安全なものが健康増進が期待できるも
一括配送しますが、地元の活性化には適していないと思いま
す。我々小さな業者は息の根を止められそうなのに、県は何
54
を見ているのでしょうか?
等大手流通資本が幅を利かせていると、一時的に地産地消
の。アピールできると需要が伸びると思います。
○地元の商品は身近にあるため、普段はそれを消費していると
いう意識が薄いと思われます。逆に他県などからの評判によっ
て、認識が高まるのではと思います。例えば、青森市の地酒「田
し、おいしく安全な県産品のアピールを行っていくこと。
○各お店1軒ずつ訪問して見本を賞味してもらわないとわから
ない(味、安全、見た目)。味が一番だと思う。
酒」。入手が難しいくらい全国区の酒です。最初は 「特選街」
○学校、病院、公共施設等の給食として取り入れて欲しい。又
という雑誌で紹介され、むしろ他県からの評判によって逆に
地産地消を推進する企業への優遇制度を確立して欲しい。
青森県民の知るところとなった。
○飲食店で県産品を活用しやすいように生産者の配慮が必要
と思われる。青森を代表する特産品の一部が、産地ならば産
地としての価格で飲食店が購入可能な態勢が整えられること
が肝要(例えばりんご、ホタテ、長芋)。
○中央卸売市場へ地場商品がどんどん入って来てセリにかけら
れること。品数と価格も関係してくると考えます。
○まず仕入先が県産品をアピールし、飲食店調理人に教えること。
価格を安く、安定的に供給できる体制を整えること。調理法と
栄養面での優れている点を教えること。
○味、価格、安全(安心)、そして青森県で生産されていること
○県外へのPRの下手さが問題 我社でも常に検討中である
○各市町村等の地産品を調べ、マップなどあらゆるPRでまず県
民に良く知ってもらい、県民からPRしてもらう。
○商売柄、観光のお客様等他県のお客様に向けたメニューに
県産品の使用を第一にと考えますが、地元のお客様にも愛さ
れる店でありたいと常々思っております。ところが、地元のお
客様はスーパー等で安価に陳列されている食材セットで手軽
に郷土の味を楽しまれているように思います。我々が業者より
仕入れる食材の価格と、スーパー等小売店の販売価格が極
○青森県は三方を海に囲まれています。それぞれの地域によっ
端に違わなくなって来た昨今、独自の仕入ルートを開拓でもし
て特産品が違いますので、地域マップを作製して大規模な
ない限り、地元の方々も喜んで頂く価格での御提供は難しい
PRが必要であると考えます。
○青果卸売業として青森県内の野菜、果物を集荷販売してい
ます。青果卸売の立場から「地産地消」を、生産者及び仲卸
のが現状であろうかと思います。
○良いものを安く売る
○マクロビオティックでは「身土不二」という考え方をします。地
量販店、小売店に協力を頂きながら業務を進めています。小
元で取れる季節のものを食するのが一番良いと思います。学
売店でないのでアンケートには回答できない部分がありますが、
校給食等、まずは公的なところでも県産品を利用するように
生産振興から消費の拡大までを通して、積極的に県産品の
PRを進めていくつもりです。
○店頭に県産品使用の看板、ポスター、のぼり等でアピールす
ればよろしいのではないでしょうか。
○3市によって各物産が異なるため、何か決めると良いと思う。
運動しましょう。
○他県の品より安く、旨く、安全をモットーに、農家、漁師等の連
携を密にし、販売店などを充実させる
○売る側の意識
○農協がもっと元気を出して、例えば「田子町のにんにく」
「大
青森県はふるさと産=魚、野菜、果物で、加工食品で若者に
間のマグロ」のように、いろんなものをブランド化する(それなり
受ける物を新たに作っても良いのでは(例:宇都宮=餃子 に品質が良くないとダメですが)。でも地場産が一番おいしい
仙台=牛タン 秋田=きりたんぽ 盛岡=冷麺 ジャージャー
はずであるし、アピールが足りないのかなという感じがいたしま
麺 青森=八戸:せんべい汁 青森:〇〇〇汁 津軽:り
んご?統一感がない)。メニューもラーメン等人気ある。
○POP、販促物でのアピール、TV、新聞、チラシなどでのアピー
ル、積極的な取り扱い
○生産者がせっかく良いものを作っても消費者の一部にしか理
す。
○大型店に聞いて下さい。どういう売り方をしているのか。一般
の小売店の売上は微々たるものです。
○宣伝が下手な青森県です。表に目を向けるのもいいですが、もっ
と地元に愛される売り方、宣伝しないとダメじゃないでしょうか。
解されていない。生産者と消費者の関係がもっと密になれる
機会作りや料理教室等が必要。
○TV、新聞等で本日このような催しがありましたというような結
果しか知らない。事前に知るには新聞、青森市公報のどのペー
ジを見ればよいのか。
○地産地消には地元の卸売店の協力が必要不可欠であり、生
産者と消費者の中間が重要と思われます。
○各店舗への直接アピール DM
○わきの沢のタラ、大間のマグロなど県産品にしては価格が高
すぎ、一般消費者向きではなく特別なものになってしまってい
る。価格の一定の水準で、一般受けをする価格が第一と考え
る。また、エベント価格と中央市場価格時で消費者への啓蒙
運動で経費をかけて売る時も市価の何割安とかなどの印象
が多すぎて価格のギャップがありすぎる。
もう少し消費者、取
扱業者、生産者の一体感が少なすぎる。
○「ふるさと商品消費県民運動」
もっと宣伝すべきです
○市や県のバックアップをもっと充実させると共に、生産者、提
供飲食店等が合同で、消費を推進するイベント等を企画開催
55
5.その他
(1)アンケートや調査等の自分のお店の仕入やメニューへの活用
平成17年県政モニターアンケート
「外食での県産品利用に関する消費者意識調査」等、青森県が実施したアンケートや調査
を自分のお店の仕入やメニューに活用することの有無では、
「時々参考にする」
(27.
2%)が最も多く、次いで「そのような調査
があることも知らなかった」
(24.
4%)、
「極力参考にする」
(20.
2%)の順となった。
また、
「時々参考にする」、
「極力参考にする」
を合わせたものでみると47.
4%となり、半数近くが「参考にする」と答えている。一方、
「全く参考にしない」は8.
1%と1割弱で
あった。
所在地別では、
「極力参考にする」が<弘前市>で高く、逆に「そのような調査があることも知らなかった」
と答えたところは、<
五所川原市>と<三沢市>で高かった。
業種・業態別でみると、
「そのような調査があることも知らなかった」というところが<飲食料品小売業>で他に比べ高く、認知
度において低い傾向を示した。
また従業員数別では、<20人超50人以下>で「そのような調査があることも知らなかった」が一番に挙げられている。
売上高の規模別では、
「時々参考にする」
と答えた割合が一番多かったのが、<1千万円未満>、<5千万円以上1億円未
満>、<2億円以上5億円未満>、<5億円以上>で、
「そのような調査があることも知らなかった」割合が一番多かったところは、
<1千万円以上5千万円未満>と、<1億円以上2億円未満>であった。
無回答
19.6%(73)
極力参考にする
20.2%(75)
その他
0.8%(3)
時々参考にする
27.2%(101)
そのような調査があることも
知らなかった
24.2%(90)
全く参考にしない
8.1%(30)
(n=372)
[その他の内容]
少し我社の形態が違うので、我社の中の一部門ではやりたい。
■業種・業態別
0.0%
飲食料品卸売業(n=75)
飲食料品小売業(n=101)
一般飲食店(n=50)
遊興飲食店(n=7)
宿泊業(n=47)
その他小売店(n=41)
その他(n=47)
10.0%
20.0% 30.0%
22.7
16.8
16.0
23.8
70.0% 80.0%
18.7
11.9
34.1
23.4
2.1
19.8
18.0
28.6
36.2
19.5
90.0% 100.0%
21.3
24.0
57.1
23.4
1.3
27.7
32.0
14.3
極力参考にする
全く参考にしない
その他
56
20.0
26.0
17.0
40.0% 50.0% 60.0%
6.4
4.9
27.7
25.5
8.5
24.4
4.3
17.1
25.5
時々参考にする
そのような調査があることも知らなかった
無回答
(2)意見・要望
最後に、青森県又は財団法人21あおもり産業総合支援センターに対するご意見、ご要望等を、本調査に関連しないことも含
めてうかがった。以下、全文を掲載する。
○当社はFC店で飲食業をしておりますが、
FCの特性で全国ど
この店でも同メニューが前提なので、本部に対して青森県産
品をアピールしていただき、青森県産品の良さを伝えてほしいと
思います。例えば、
「青森県産品フェア―」
を開催してもらうとか。
○県産酒、おらが飲まずだれが飲むで、小学校の先生が組合か
ら一升もらった時代もありました。今はスーパー、
コンビニに挟まれ、
子供達はやる気なく、老人夫婦二人・ ・ ・。ご苦労さん。
○御団体が存在していることは判りませんでした。ただ当店は、青
「北海道フェアー」みたいのは居酒屋や回転寿司とかでよく見
森駅前にて惣菜・弁当の製造販売、
ラーメン、そばうどんの飲
かけます。青森県産品の方が、北海道よりより多くのおいしいも
食店を経営していることにて、できるだけ地場産の食品を材料
のがある。三方が海で魚種豊富、山の物もとれ、にんにく、長芋、
として、自信をもって販売しています。十三湖しじみラーメン、つ
ごぼう、
りんご、数えきれないほどの名産、特産品があります。そ
がるロマン100%、津軽そば粉、十三湖しじみ焼きそば。
して何より、自然できれいな土地でとれた安心・安全・健康に
良い品ですから。
○自然と共生しながらの食のあり方をもっと横断的な捉え方で、
先駆的、積極的に進め、他県との差別化を図るべきだと考える。
○新幹線の乗り入れが決定しましたが、県・市・民とも
[食]に関
○県産品についての知識を、
もっと飲食店向けに、
もっと発信し
た方が良いと思う。青森県だけにとらわれず、全県にわたって
の商品、又は美味しい食べ方があったら、情報を提供してほし
いと思います。
○他県と同じようなことをやっていては、いつまでたっても後を追
しての具体的な提案が市民まで届いていないような気がする。
うばかり。青森県として、独自の路線を、プライ
ドを持って勧めて
色々な活動は実施していると思いますが、
もっと集約し、一つ
ほしい。これからは健康第一、安心して食べられる食品を、国
一つ確実な形で実施してほしい。
民全体が求めています。ぜひ、積極的に勧めてほしい。いつも
○競争の時代そして健全でありたい。財政的に。
スローガンばかりで、中身のないものには、
もうあきあきしておりま
○様々な事業が行われているようですが、その発表等がマスコミ
す。
や公的機関に対して明らかなようですが、日々作業に追われる
私たちの目に届いていないように思います。
○何度も利用させて頂いております。今後とも利用していきたいと
○県へ。各市町村の駅前通りの活性化を願う。私共は、県道駅
前通りである。大型デパート等の役割、私共のような地域の小
売店の役割、それぞれ必要とする人、
しない人、様々だと思うが、
考えております。
また、パソコン、
インターネットを使ったもの、電子
改めて地域の小売店の存在意味を考えなおしてもらいたい。
メールの「セミナーイベント情報」にもぜひ参加したいと考えてお
○県産品の活用ということは、いついかなる時においても、常に
ります。
○青森米をもっとPRしてほしい。そして、ブランドとなるものを、消
費者の意見、声を聞き、農家の方に伝え、外国からの輸入物を
売らせない。
○小売業の他に、喫茶店を営業しています。何か県産品を活用
アピールすることが大切なことで、自分達の問題として取り組む
郷土愛があってである。
○青森県産米等の試食会がよくテレビ等でみられますが、
もっと
小売店の方々にも参加できるようにしてほしいと思います。
○青森県全般としての取り組みなのか、 津軽と南部を分けて考
して、販売をしたいと思いますので、参考資料などありましたら
えるのかのガイドラインが欲しい。津軽でせんべい汁といわれて
送付してください。原燃産業のイメージダウンで、青森県、特に
も郷土料理と思っている人は少ないのでは。
三次は、食に関することはむずかしい状況かな。
○県産品の消費拡大に貢献している商品パッケージに、推奨マー
○私は将来できるだけ早くやりたいと思っているのは、県産の米
を5kg以下の小袋化して自動販売機を利用しやすいところに
クを使用でき、更に、予算的な面のバックアップ体制を整えてほ
置いて販売しようと思っていますが、かなりの資金が必要にな
しい。
るためできないでいます。例えば県や国の補助制度等につい
○色々な食品小売業にアドバイスを。
○青森県資本の企業に対するアプローチを強化してほしい。
○定期的に情報紙(誌)等を発行されているのであれば、送付
すれば、貴センターの存在がもっと評価されるのではないでしょ
うか。存在感が少し薄いのではないでしょうか。
○今までの支援実績、
(このような企業、個店に、
こういう支援、ア
て指導とお知らせをして下さればすぐにやろうと思っています。
○タラのじゃっぱ汁は「タラ汁」にして身を主体に入れるべき
(肝も
少しoptionで)
。
「じゃっぱ」は要らない。せんべい汁もおいしい
ですか?私はおいしいとは思いません。
もっと肉を入れて下さい。
あまりにも田舎くさい素の料理が多くありませんか?
○食に関しては青森には素晴らしい物が溢れているのに、結構
ドバイスで、
こういった改善があった等)
を知らせていただきたい。
気がつかずにいたようです。私もこの頃大阪の方々と会う機会
駐車場があるとありがたい。
が多くて、こんなにおいしい物がたくさんあるのに1人占めする
○財団法人21あおもり産業総合支援センターの活動や組織自体
の運営がよくわからない。
○青森にはこんなすばらしい自然や食品があふれています。
これ
をもっともっとPRして、全国から又、外国からも来ていただく様
PR
(心のこもった)
を大展開していってほしい。
などずるいなあと言われ初めて分かった次第です。ですから、
皆様から認めてもらえる何かをうーんとアピールしなくては。いつ
までも最下位の青森ではいられません。
○いつも大変お世話になっております。 今後ともどうぞよろしくお
願いいたします。
57
○私共の仕事から大間代表として売り出されているマグロに関し
○県民生活の将来が明るければ、皆安心してお金を使う事がで
できるよう、いろいろな情報が欲しい。
またマグロだけでなく、い
きます。不安があるからこそ少ないお金でも貯金して将来に備え
ろいろな水揚げ物もあります。
てしまう。それによって消費が進まず経済が滞ってしまっている
○「食の祭典」を年1回実施しているが、下北にとらわれない食
のでは?安心して老後を送れる社会(県)なら、少ない所得でも
の拡販販売戦略が必要と思います。宣伝費をかけなくては売
快く納税し、又消費に向かうことができる。簡単で難しい問題。
れません(チラシ、テレビ)。実際に販売・企画している我々の
○卸売業なので扱いのできる商品が増えることを望む。製造を含
話を参考にして下さい。
○青森県の雇用情勢を支えているのは地産でも地消でもない。
海外物であろうが県外物であろうが、 地元の企業が元気にな
れる商品であれば積極的に応援するべきだ。
○津軽と南部では昔も今も食文化が全く違うのに、それを一つに
して考えるとまとまらないので、津軽版、 南部版と分けて活動し
たらどうか。(県という枠組み自体に無理がある)
めて商品開発して欲しい。
○各企業、各店、各売場の努力が一番大切だと思いますが、貴
センターのところでこのようなアンケート調査又PR等絶対に必要
だと思います。今後のご活動を期待しております。
○アンケートが悪いとは申しませんが、市場に出て意見を幅広く
聞いてみたらどうでしょうか。
○観光立県、福祉立県と名ばかりで、末端の観光地等には何ら
○小売業の方々が集まり本音を言いながら、上の話ではなく現実
説明がなく、行政上の観光立県、福祉立県ではないかと思っ
の中でどう生きていけばよいかというような話し合いの場があれ
ております。
もう少し県民の中に入ったことを考えて欲しいもの
ばいかがでしょうか。1グループ5名くらいで。周りを変えるので
はなく自分たちが変わればという人々の集まり。
○官民一体になって、東京、 仙台、都会に行って大いに宣伝し
て欲しいです。
○県産品は第一に価格を守らせること。
またベンダー(卸問屋)
を
良く考えて選ぶこと。
○超低金利の融資
です。
○専売店とディスカウント店用の区別がわからない(中身)
。袋(デ
ザイン)等で時々クレームがついて困ります。私共専売店として
確かな物を売りたいです。
○県財団21の組織をもっと早く立ち上げて欲しかった。特定の業
界だけと言われるかも知れないが、近年の不況に対して飲食
業にもう少し目を向けて欲しい。
○(財)21あおもり産業総合支援センターでは、いろいろな支援事
○青森県は県産品に対して積極的なPRが足りないと言われて
業を行っているようですが、私のような小さな商店にも該当する
いるが全くその通りであると思います。県独自の企画(県民を参
支援産業があるのか、お話しできる機会があれば良いと思います。
加させる)
を進めて下さい。せっかく素晴らしい能力のある人達
○昨年行った県産のセレモニーなど、どのような物があるか、ルー
ト等知りたい
○レストランメニューに多くの種類を取り入れ活用したいが、仕入
コストが高いことが難。又生産者と直接コミュニケーションが取れ
るようなシステムになれば、商品に関する情報が強化でき、お客
様へのPR度がレベルアップされることになると思う。そうなれば、
関心が高まりニーズが増え、売上につながるものと思われる。
○センターのスタッフの人数はわかりませんが、郵便物の数等から
一生懸命活動しているように見受けられられます。今後は経営
者の意識改革に重点・課題を置けば道は開けると思います。
○「財団法人21うんたら」は長すぎて覚えにくい。 覚える気も起き
ない。よってその存在を認識しにくい。
「
(財)ケッパル青森」で
どうですか。いや真面目に。
○ある商品が有望と思い、産地メーカーに引合するも、大手流通
が支援センターにいますので、下からの意見をもっともっと掘り起こ
して下さい。青森県は日本の食料基地になれるほどの農水産
物がたくさんあります。支援センターの活躍を期待しています。
○もっとがんばろう!青森県は材料豊かだが、
インパクトのある食品
(メニュー)がない。青森=りんごは、県南にはあまり関係がない。
各地域でバラバラにやっているイメージしかない。 仕方ないと言
えばそれまでだが。
○地場産品の情報及び各種イベントの呼びかけを今後は更に強
化していって欲しい。
○特産品だったら、運送にも時間とかいろいろ経費もかからないと
思うので、
もう少し地元には安く売るようにならないか?
○財団法人が民間の有識者の雇用を積極的に行って、より現実
的な消費者層に近い立場となって欲しい。給与面が民間企業
より優遇されていることを念頭に入れて下さい。
に販路があるから地元小売店への流通は積極的ではない。
し
○安かろう悪かろうではなく、良い品をより安く流通させるための
かし大手流通は、その場的に切れていても補充はしない品切
農家の方々の積極的なかつ簡単な販促のためのネットワーク
れ状態。大手流通はキャンペーン時だけでそれ以外やるものが
がネット上にでも立ち上げられれば活用したく思います。相手の
あり、
それ以外商品は品切れ。地元販売業者も視野に入れたメー
見える取引をと考えると、従来の取引業者に固定しがちですが、
カーの販売戦略が必要。商品が育たない。
今の価格競争を考えるとそうも言ってられません。首都圏よりの、
○(財)21 PR方法の検討を!
○県産酒の拡充は家庭向けのPRが第一と思う。業務店への活
用方法も蔵元の改革が必要と思うので、一致団結した対策を
指導して欲しい。小さい蔵ほど協力し合って新しい焼酎作りを
考えては?
○県産品販売のルート
58
○大型店がこれ以上できないことを願うしかない
て、
もっと全国の消費者にブランドとして等センターからもアピール
県産品の特売メールが届く度に心地の悪さを感じます。我々も
努力不足ですが打開できない現実です。
○地元で取れるものを地元の人が食するように、
まずは玄米食を
学校給食でも取れるようにがんばりましょう
○もっともっと地元(県産品)のものを商品化して欲しい。
Ⅳ 提言
1990年代初頭にバブル経済が崩壊し、日本経済はそれまでの右肩上がりの高度成長曲線から一転、横ばいもしくは右肩下が
りの状況に追い込まれました。あれから15年、経済の低成長は当たり前となり、低価格の東南アジア製を主とした海外商品が巷
にあふれ、世の中は価格デフレ、消費デフレの時代となりました。ここにきてやっと株価が回復基調を見せ始め景気は上昇傾向に
あると新聞紙上を賑わしているものの、それは大手上場企業の一部のことで、一般の消費者、生活者が体感する景況温度は相
も変わらず厳しい、というのが実相に近いかも知れません。
総務省統計局の家計調査年報をみますと、2人以上の世帯を対象とした全国の1世帯当たり年間消費支出は、1993年(平成
5年)の4,022,955円をピークに下降線をたどり始め、2004年(平成16年)には3,650,436円(93年比9.3%減)となりまし
た。ここ3年間の前年比増減率をみても、0.8%減(2002年)、1.1%減(2003年)、0.5%増(2004年)と推移し、2004年は
7年ぶりにプラスに転じたものの、食料支出は1998年(平成10年)以降連続して前年割れが続いています。
一方、青森市の1世帯当たりの消費支出の推移は下記表の通りで、全国の家計支出の縮小推移以上に深刻な状況がうかが
えます。
■ 1世帯(青森市)当たり消費支出推移
単位:円、%
2001 年
年間金額
2002年
前年比
年間金額
2003年
前年比
年間金額
前年比
消 費 支 出
3,519,584
104.2
3,142,538
89.3
2,999,606
95.5
食 料 支 出
890,933
95.8
852,477
95.7
866,266
101.6
※出所:家計調査年報
そういう厳しい消費環境の中で、今回青森県内の飲食店、小売商業者等を対象に「県産品の活用状況」を中心テーマとして
いろいろお訊きしたわけですが、本調査によれば、商品またはメニューとしての県産品の活用度は全体の8割に達し、今後活用を
検討中のところを含めると9割近くにのぼり、非常に高い結果となりました。その取扱い理由も、
「青森県民として県産品を活用し
たいから」を挙げたところが6割近くあり、郷土を思う気持ちがヒシヒシと感じられました。ただここで留意しなければならないのは、
お店を経営する事業者にとっての商売上の最優先重要事項というよりも、あくまでも県民としてのメンタル的、ムード的、副次的な
要素が大きいと思われます。
商業者にとっての最優先事項とは、消費者のニーズに合致したものを、その品質を落とすことなく、かつ値ごろ感のある価格で
提供することによって、お客さんに喜ばれると同時にお店が繁盛する、ということに尽きるでしょう。そういう目線で見た時に、県産
品を取り扱っている人の、その取扱い理由の中で「消費者のニーズが高いから」や、
「品質がよいから」と回答を寄せた割合はと
もに3割弱。また、
「価格が安いから」と答えたのはなんと1割にも届きませんでした。県産品を取扱っている人のうち、お客さんの
ニーズに合致し、商品の品質も良い、しかも価格が安いと感じている人は決して多くはないようです。
この項の冒頭で触れました通り消費不況がまだ色濃く残っているこの状況下で、県産品の流通量を拡販していくためには、お
客さんのニーズの把握、品質の再チェック、生産者や卸し、小売といった各流通段階での値決め方法等の再構築が切望されて
いるのかも知れません。
また、本調査では県産品の消費者に対するアピールの状況をうかがいましたが、それによれば、県産品を活用している事業者
の中で「アピールしている」人は7割にのぼり、その媒体の中心は「POP広告やプライスカード」で、次いで「メニュー等に表示」、
「店頭の看板やのぼり等で表示」、そして「HPやチラシ等の広告」の順となりました。県産品の認知度を高めるべく積極的にお客
さんにPRし、誘引しようとしている姿がうかがえます。
しかしながらこれとは逆に、
「アピールしていないし、今後も予定はない」と答えた事業者が13%あり、その中の4分の1の人は「県
産品をアピールしても売上に効果がない」ためと答え、同じく4分の1の人が「特に県産品をアピールしたいと思わない」を挙げまし
た。この背景には、粗利がとれないからなのか、商品の回転率が悪いからなのか、あるいはお店自体が県産品主体の売場構成
に作られていてその必要性が薄いためなのか、その逆に商品構成上メインでないためなのか、それとも他との差別化ができないた
めなのかなど把握しきれない部分もありますが、地場に根付いた県産品をもっとアピールをすれば地元や他県からの顧客集客度
が増し、結果としてリピーターの育成につながるといった利点がより認識されていくことが望まれます。
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一方、県産品を商品やメニューとして活用している事業者が8割というのは前段で触れましたが、それとは逆に、現段階では活
用していないがこの先活用を検討中の人が5%ほど、今後も活用する予定のない人が9%ほど、合わせて県産品を現在活用して
いない事業者が14%ありました。この割合が高いのかそれとも低いのかの是非は別として、
「県産品に対する顧客のニーズがない」
ということが4割近い事業者から指摘されており、活用していない理由付けのトップとなりました。その他には、他県産よりも「知名
度が劣る」、や「県産品は価格が高い」、と思っている人がそれぞれ1割ほどあり、
「特に県産品を活用したいとは思わない」人も1
割強いました。これに対し、どのような状況になれば県産品を活用するようになるか、ということについては、
「県産品の価格が手
頃になれば」と思っている人が23%にはね上がり、先ほどの「県産品は価格が高い」として活用していない割合の倍以上となっ
ています。このことは価格の高さに違和感を持ち、不満を抱えている事業者が無視できない割合で存在していることを示していま
す。単価下落が当たり前となっている昨今、店頭で価格を見比べる消費者の厳しい眼に鍛えられている商業者の姿がうかがえま
す。商品を供給する側としては、地元産だから高いとか、良いものだから高くていいんだ、とする生産供給側の感覚から脱却し、
単価ダウンになじんだ消費者マインドとのズレを敏感に感じとる必要があるでしょう。現状で満足することなく、常に創意工夫やコスト
ダウンの努力を続けながら、流通ルートを短絡化させて単価ダウンに結びつけるなど、商品競争力、価格競争力の維持、アップに
不断の努力が必要と思われます。
また、
「県産品のニーズが高くなれば」と答えた人が5割近くにのぼり、さきほどの「顧客のニーズがない」と回答を寄せた割
合よりやはり高くなっています。そのニーズを探るためにはマーケティングリサーチも一つの方法であり、例えばライバルである他県
産品の魅力や品質レベルの解析、値ごろ感を出すための商品開発力や技術力の向上といったものがやはり欠かせないのではな
いでしょうか。要は、ニーズがないからといって手をこまねいているのではなく、ニーズを見つけ出したり、それを作り出したりするア
クションが求められているのではと思われます。
これからも県産品の普及、拡販をめざして、ふるさと産品消費県民運動を推進するかたわら、各種フェアやふるさと祭り等のイ
ベントを通して旬の県産品の消費者への情報発信や、生産者が実際の売場に出向いて対面販売を体験しながら消費者の反応
やニーズを探るといったことが求められています。また、流通チャネルとしてのネット販売やカタログ販売などの商流ルートの確立や、
青空市・直売所・道の駅といった直販拠点の拡充促進、スーパー等の大手小売店における産直コーナーの設置の推進、あるい
はコンビニの本部への県産品取扱いの働きかけといったものも拡販戦略に加える必要があると思われます。
また、学童を始めとした教職員や父兄への県産品PRの手法として、学校給食への地域食材の利用促進を図ったり、地元
食材利用の日の設定促進などのほか、地域レストランや郷土料理店、観光施設などへの情報提供や県産品利用促進の普及啓
発活動が欠かせません。
これらに加えて福祉施設や地方公共団体等への拡販プロモーションも重要です。
いずれにしろ県産品がこの先大きく育って行くかどうかの将来を決めるのは、それを購買する消費者であり、この消費者の目
線を常に忘れない発想での高付加価値化や、ブランド化、あるいは差別化や価格戦略化などといった囲い込み戦略の推進と、
消費者と生産者が関心を持ち合う関係の構築が肝要かと思われます。
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おわりに
今回の県外事例調査では香川県高松市におじゃまいたしました。香川県といえば「讃岐うどん」
が大変有名で、今では全国に讃岐うどんの店ができる等の人気になっております。
今回の調査で感じましたのは、青森県と同様に農水産物の資源に恵まれており、それを有効に
活用すべく官民一体となって地産地消に取り組んでいるということでした。
どの店にも共通していた意見としましては、県産品全体の消費を増やすためには商業者単独では
なかなか困難なので、行政等と協力しあって盛り上げていくことが重要だということ、消費者につきま
しても、価格だけを求めるのではなく、もっと「モノ」の価値を勉強してほしいということでした。そして
消費者に勉強してもらうためには商業者の熱意とやる気、取り組み方が大事であり、自分の店で扱
っている食材、商品の情報をできるだけお知らせすること、その価値や安全性等をPRすることによっ
て、消費者からの信頼を得ることが重要であるということでした。
平成17年度県政モニターの結果にもあるように、消費者もできることなら県産品を食べたいという
気持ちはかなり強いのではないかと思います。
今回の報告書の事例紹介では、県産品の販売、県産品を活用した商品、メニューを売りにして
いるお店を紹介しています。いろいろな事例を参考にしながら、うちの店ならこういう事はできるかもし
れない、取り組めるかもしれないというように考えていただければ幸いです。また、扱う商品が県産品
に限らずとも、お店の売りを明確にすることで、お客様の信頼を得ることが商売の本道ではないかと
感じました。
「県内飲食店・小売商業者等の県産品活用状況」報告書
平成18年3月
財団法人 21あおもり産業総合支援センター
小売商業支援センター(リテールプラザ)
印刷/(株)こがわ
青森県内事例取材調査/編集工房 泰斗舎
アンケート集計・分析/(株)東京商工リサーチ青森支店
陸奥湾
アスパム
●八甲田丸
青森ベイブリッジ
善知鳥神社●
新町通り
青
森
駅
●
アウガ
●
さくら野
青森県共同ビル
中三
●
県営駐車場
●
7F
青森法務●
総合庁舎
県庁
●
至弘前
国道7号線
柳
町
通
り
青い森公園
青森地方
●裁判所
国道4号線
至浅虫
財団法人 21あおもり産業総合支援センター
〒030-0801 青森市新町2-4-1 青森県共同ビル7F
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