珠洲焼(すずやき) 輪島塗(わじまぬり) 牛首紬(うしくびつむぎ) 能登上布

珠洲焼(すずやき)
現在の珠洲焼は、長らく途絶えていた珠洲焼を昭和51
年に復活させたもので、須恵器の系統を継ぎ、粕薬を
使わずに穴窯で焼き締める技法を用いています。珠洲
の土は鉄分が多く、1200度で焼くと薪の灰が溶け、それ
が自然の粕薬となって渋い黒灰色となります。
輪島塗(わじまぬり)
輪島塗の特徴は、輪島特産の「地の粉(珪藻土の一種)」を漆に混ぜて
繰り返し塗る本堅地技法や、木地のいたみやすい上縁に生漆を塗る
「地縁引き」などの丁寧な手作業から生まれる堅牢さにあります。使い
こむごとに美しさを増す輪島塗は、用と美を兼ね備えた漆器です。
七尾和ろうそく
安定した美しい炎が好まれる和ろうそく
は、芯作りが重要です。イグサの髄を下
地の和紙に巻きつけ、特殊なのりをつけ
た真綿で仕上げた芯はしっかりとした太
さを持ち、安定した炎を作り出します。
大社焼(たいしゃやき)
礒見忠司が昭和23年石川県羽咋市において開窯 し
ました。大社焼独特の技法で能登一の気多大社の
原始林の周辺に繁茂する数百首の植物の葉 をその
まま器物に付けて焼成した作品の総称です。
能登花火
能登上布(のとじょうふ)
豪華な打ち上げ花火を中心に、仕掛け花火、創作花火、玩
具花火などの製造と販売、打ち上げを行っています。近年
は、各種イベントの効果や舞台演出装置としても使われるよ
うになり、冬期を中心とした製造期間は多忙を極めます。
また、伝統に培われた技術の高さには定評があり、毎年、
岐阜県の長良川河畔で開催される全国花火コンクールで3
度の優勝を果たしています。
崇神天皇の皇女がこの土地に上布の作り方を伝
えたことが起源といわれています。織幅に十文字
絣を120個から140個織り出す絣合わせの正確さ
に定評があり、上布の最高級品とされています。
和紙
金沢市の二俣は献上紙漉き場として加賀藩の庇護
を受け、加賀奉書、杉原紙、高壇紙など高級な公用
紙が漉かれていました。このほか県内には金沢市の
「西ノ内紙」、川北町の「雁皮紙」、輪島市の「画仙紙」
などがあります。
金沢の物産・工芸品は数多くありますが
代表的なものだけ紹介させていただきます
九谷焼(くたにやき)
加賀友禅
九谷焼の特徴は、さまざまな色
絵装飾(上絵付)にあります。素
朴で豪快な「古九谷風」、全面
に赤塗りで人物などを描く「木
米風」、花鳥山水等を描いた彩
色金欄手で有名な「庄三風」な
どがあります。
山中漆器
山中漆器の特徴は、漉櫨を使っ
た挽物技術にあります。木地の
肌に極細の筋を入れる加飾挽き
は、山中漆器が最も得意とするも
のです。また、豪華な高蒔絵を施
した茶道具、特に、棄の制作には
定評があります。
加賀友禅の特徴は、「加賀五彩」といわれる燕脂、藍、黄
土、草、古代紫などの色を基調にして描かれる花や植物、
風景など自然をモチーフにした写実的なデザインにあり、
武家風の落ち着いた気品があるといわれています。
加賀毛針(かがけばり)
加賀毛針は、原材料に野鳥の羽毛を使い、その接合部分
に漆や金箔を施すなど、美しさと気品にあふれています。
また、高度な技術により丈夫で機能性にも優れ、大切に使
えば100尾以上の鮎があがるといわれています。
金沢箔
金沢箔の特徴は、金の輝きを失わせることなく1万分の4ミ
リ以下の厚さ、10円硬貨大のものを墨1枚の広さにまで均
一に広げる職人の技術にあります。さらに気候風土や水
質が製箔に適していたことで、金沢は金箔の国内生産の
98%以上を占めるといわれています。
加賀水引細工
水引は、元来贈り物の飾りとして主に祝事に用いられまし
た。語源は、麻などを水に浸して皮を剥ぎ、紐としたことに
あるといわれ・紙の発達と同時に美しい水引ができたもの
と伝えられます。松竹梅や鶴亀、宝船飾りなどに加え、近
年では人形も作られています。
牛首紬(うしくびつむぎ)
牛首紬の特徴は、釘に引っ掛けても反対に釘が抜けてしまうといわれ
るほどの丈夫さにあり、別名「釘抜紬」とも呼ばれています。2匹の蚕が
入っている「玉繭」から直接糸を引き出して製糸しているため、絹糸は
太くて節があり、素朴な美しさをもっています。
大樋焼(おおひやき)
大樋焼は、茶道と深く関わりながら発展してきた焼き物で、
現在では茶碗、水指、花入のほか食器なども作られていま
す。土作りから本焼きまで一貫して手作業で行われ、特徴
である飴色の紬薬には雪国にふさわしい素朴で暖かい味
があります。