教育用電子計算機利用の手引き 1.はじめに 2.システムの概要

教育用電子計算機利用の手引き
学術情報センター技術職員
佐藤
悦教
1.はじめに
本校の学術情報センターの教育用電子計算機システムは、平成 15 年 3 月に Dell 社の
Power Edge1600SC(ホスト名 stserv 及び ccnts01)に更新され、端末室、演習室、CAI
室の PC も Compaq 社の EVO DT D510 SF に更新されました。
2.システムの概要
教育用電子計算機システムはセンター内の LAN を構成し、ルータを介して本校の基
幹 LAN である TOMNET(Tomakomai-NCT Information Network)とも接続されており、
校内や校外との情報通信が可能になっています。
また、情報処理施設の PC には、教育環境支援ソフトウェアとして、HP 社の「キャ
ンパスエスパー」がインストールされており、教師用 PC と学生用 PC との間で、LAN
を介して教材の配布、レポート提出、画面転送、メッセージ転送、一斉シャットダウン
などの様々な機能が利用できます。また、共同利用施設であるため、学生個人のファイ
ルやアプリケーションからシステムを保護するために、HDD Keeper を採用し運用して
います。以下に、各ハードウェア別の基本仕様を示します。
■
stserv
教育用サーバ
最大 100 名のユーザが同時ログインしての一斉言語教育を可能にするため、
stserv のオペレーティングシステム(以下 OS)は、オープンソースとして知
られている Red Hat LINUX を採用しました。このサーバでは C/C++、
FORTRAN77、Pascal、JAVA 等の計算用の言語が利用可能となっています。
また、メールサーバとしても利用可能です。
ハードウェア
ホ
ス
ト
本
名:
stserv.st.tomakomai-ct.ac.jp
体:
Dell Power Edge 1600SC
(CPU 性能
ハードディスク:
Xeon 2.0Ghz/512KB キャッシュ×2; メモリ 2,048MB)
36GB×4 台(RAID5、ホットスワップ;実効 72GB)
ソフトウェア
O
S:
Red Hat LINUX 7.2J
言
語:
FORTRAN77(gnu Fortran)
C/C++(gnu C)
PASCAL
JAVA(J2SE)
■
ファイルサーバ
ccnts01
ユーザの個人ファイルや共有ファイルを保管するため、ccnts01 の OS は
-9-
Windows 2000 Server としました。ccnts01 はファイルサーバの他にユーザの
認証をおこなうためのドメインコントローラ(ルートドメインコントローラ)、
ドメインに参加しているクライアントの DNS も兼ねています。
ハードウェア
ホ
ス
ト
本
名:
ccnts01.st.tomakomai-ct.ac.jp
体:
Dell Power Edge 1600SC
(CPU 性能
ハードディスク:
Xeon 2.0Ghz/512KB キャッシュ×2; メモリ 2,048MB)
36GB×4 台(RAID5、ホットスワップ;実効 72GB)
ソフトウェア
O
■
S:
プロキシサーバ
Windows 2000 Server(95 ユーザライセンス)
ccnts02
Web 閲覧のためのプロキシサーバ、及び WINS として、動作させるため
ccnts02 の OS は Windows 2000 Server としました。ccnts02 はこの他にユー
ザの認証をおこなうためのドメインコントローラも兼ねています。
ハードウェア
ホ
ス
ト
本
名:
ccnts02.st.tomakomai-ct.ac.jp
体:
Dell Precision 340
(CPU Pentium4 2AGhz; メモリ 2,048MB)
ハードディスク:
36GB×2 台(RAID1;実効 36GB)
ソフトウェア
O
■
S:
Windows 2000 Server(95 ユーザライセンス)
CAI 室 PC、演習室 PC、端末室 PC
CAI 室の PC47 台、演習室の PC25 台、端末室の PC23 台には、Windows XP
Professional が OS として搭載されています。
ハードウェア
ホ
ス
ト
名:
caicl01~ caicl47.st.tomakomai-ct.ac.jp(CAI 室)
enscl01~ enscl25.st.tomakomai-ct.ac.jp(演習室)
tancl01~ tancl25.st.tomakomai-ct.ac.jp(端末室)
本
体:
Compaq EVO DTD510 SF
(CPU Pentium4 2Ghz; メモリ 256MB)
ハードディスク:
40GB
ソフトウェア
O
S:Windows XP Professional
言
語:Visual Basic6.0
Visual C++6.0
Borland C++ Compiler5.5
JBuilder7 Personal
- 10 -
Delphai6 Personal
アプリケーション:Microsoft Office XP
端末エミュレータ:Tera Term Pro2.3
X 端末エミュレータ:Exceed 8.0J
C
A
D:JWCAD4.01
AutoCAD 2005(CAI 室のみ)
教育支援システム:キャンパスエスパー
アンチウィルスソフトウェア:Norton Antivirus Corporate Edition 9.0
3
端末 PC の利用方法
情報処理施設の端末 PC を利用する基本的な方法を以下に説明しますが、Windows XP
Professional(以下 XP)の操作などの詳細については、センター所蔵のマニュアルや市
販の解説書などを参考にして下さい。
3.1
情報処理施設の利用
3.1.1
利用申請
サーバや PC を利用するには、ユーザ名やパスワードが必要です。新入生は、年
度始めにおこなうネットワーク利用講習にてユーザ名、およびパスワードを連絡し
ます。2 年~5 年生は昨年度のユーザ名、パスワードを引き続き使用することが可
能です。
3.1.2
ユーザとグループについて
教職員及び学生は、それぞれのグループに所属しています。ユーザ名、グループ
名は以下の規則に従い作成されています。
(1)ユーザ名
教職員:教職員のユーザ名は原則として、校内 LAN で利用しているユーザ名で
作成しています。
学
生:学生のユーザ名は次の規則に従い作成しています。
abxxxxx:a は姓の頭文字、b は名の頭文字、xxxxx は学生番号です。
上記のユーザ以外に試験等で利用する場合等で st01~st47 までのユーザを登
録しています。このユーザは通常利用できなくしてあります。利用する場合は担
当まで、問い合わせるようお願いいたします。
(2)グループ
教職員:教職員のグループは全て teach グループです。
学
生:学生のグループは以下のように作成しています。
機械工学科:mYYYY(Y は入学年度)
電気電子工学科:aYYYY(Y は入学年度)
情報工学科:jo-users
- 11 -
物質工学科:sYYYY(Y は入学年度)
環境都市工学科:kYYYY(Y は入学年度)
電子・生産システム工学専攻:apYYYY(Y は入学年度)
環境システム工学専攻:aeYYYY(Y は入学年度)
試験用:st-exam
3.1.3
アクセス権について
各ユーザのホームディレクトリは、アクセス権によって互いに干渉できないように
設定されています。
但し、教員から学生用ホームディレクトリへのアクセス権は許可しています。
1)教員のホームディレクトリ
ccnts01 の E:¥home¥teach の下に、各々のユーザ名にてディレクトリが作成さ
れています
各ディレクトリは、所有者のみのアクセス権が設定されているため、所有者以外
のユーザはアクセスすることはできません。(一部例外有)
2)教員のプロファイルディレクトリ
ccnts01 の E:¥profiles¥teach の下に、各々のユーザ名にてディレクトリが作成
されています
各ディレクトリは、所有者のみのアクセス権が設定されているため、所有者以外
のユーザはアクセスすることはできません。
3)学生のホームディレクトリ
ccnts01 の E:¥home ディレクトリに各グループ名をつけたディレクトリが作成
され、その下に学生のディレクトリが作成されています。
例)電気電子工学科 2002 年度入学学生 ab02208 さんの場合
E:¥home¥a2002¥ab02208
4)学生のプロファイルディレクトリ
ccnts01 の E:¥profiles ディレクトリに各グループ名をつけたディレクトリが作
成され、その下に学生のディレクトリが作成されています。
例)電気電子工学科 2002 年度入学学生 ab02208 さんの場合
E:¥profiles¥a2002¥ab02208
※学生のディレクトリは、所有者の学生にはフルコントロール権限があり、教員
には、読み出し、書き込みの権限、それ以外はアクセスできないように設定さ
れています。
3.1.4
マウスの基本操作
Windows を起動する前に、マウスの基本操作を身につけておきましょう。なお、
マウスには左右2つのボタンがありますが、主に左ボタンが使われます。
マウスポインタ:マウスに連動して画面上を動くマーク
- 12 -
通常は「矢印」ですが、ポインタの位置によって「+」「 」
クリック
:マウスボタンを1回「カチッ」と押してすぐ離す
ダブルクリック:マウスボタンを「カチカチッ」と 2 回素早くクリックする
ドラッグ
3.1.5
:マウスボタンを「押したまま」マウスを移動する
Windows XP の起動
以下の手順で起動します。
(1)
使用する PC とディスプレイをマシンに貼られたシールの「番号」
で確認する。
(2)
PC 本体の電源スイッチを押す。(ディスプレイ・スイッチは押さなくてもよ
い)少し待つと、ログオン画面が表示される。
(3) 「ユーザ名」には、自分のユーザ名(センターが発行)を入力、
( <TAB>キー
かマウスで次の入力欄へ移動する)「パスワード」には、パスワード(1回目
はセンター発行の仮パスワード)を入力し、「ドメイン」は、「ST」を選択。
(4)
最後に[OK]ボタンを押す。
以上の操作でパスワード等に間違いが無ければ XP が起動します。
3.1.6
Windows XP のデスクトップ
画面いっぱいに広がった領域をデスクトップといいます。
アイコン
最小化
最大化
閉じる
ウィンドウ
スタートボタン
タスクバー
- 13 -
アイコン: アプリケーション、データ、ディスクドライブなどを表す小さい絵
フォルダ:
ウィンドウ:
いくつかのファイルをまとめて整理する入れ物(ディレクトリ)
アプリケーションやフォルダを開くと表示される四角い領域
(ウィンドウの右上隅には「最小化」「最大化」
「終了」の3つのボタンが並んでいます)
スタートボタン:
3.1.7
各種アプリケーションの起動や XP の終了に使われるボタン
ドライブ構成
端末 PC のドライブ構成は、以下の通りです。D ドライブ以外は HDD Keeper
により保護されており、C ドライブに保存したファイルは削除されるため、保存等
は行えませんので注意してください。ファイルを保存する場合は、必ずファイルサ
ーバ(N ドライブ)に保存してください。ただし、保存できるファイルは、学業に
関係するもののみです。学業に関係しないファイルやアプリケーションが、発見さ
れた場合、調査後、通知無しで削除することがありますのでご注意ください。また、
デスクトップやマイドキュメントにファイルを保存すると、プロファイルが大きく
なり、起動が遅くなりますので、デスクトップへのファイルの保存は、最小限にし
てください。
A:
3.5インチフロッピーディスクドライブ
C:
Windowsのシステム(32G程度)
D:
データ領域(4G程度)
F:
CD-ROMドライブ
N: ネットワークドライブ(1ユーザ50Mまでです。)
また、CAI 室で使用できるネットワークプリンタは CAIPR01 と CAIPR02 です。
演習室では ENSPR01、端末室では TANPR01 が利用可能です。これらのプリンタ
は大量の印刷や複数部の印刷ができないよう設定されています。また、プリンタは
各教室に応じて、自動的に設定されます。
3.1.8
Windows XP パスワードの変更(必ず実行してください!)
最初のログインのときに、仮パスワードを必ず変更してください。この後もパス
ワードを時々変更するよう心がけましょう。手順は以下の通りです。
(1) XP にログオンした状態で、<CTRL>と<ALT>キーを押したまま<DEL>キー
を1回押す。これでダイアログボックスが表示される。
(2) [パスワードの変更]ボタンをクリックし、パスワードの変更をします。パスワ
ードは半角の英数記号で最大 6~14 文字です。パスワードは他人に知られない
ように心がけましょう。
3.1.9
Windows XP の終了(シャットダウン)
以下の手順で終了します。
(1)
[スタートボタン]をクリックし、 [シャットダウン]をクリックします。
- 14 -
「Windows のシャットダウン」ダイアログボックスが表示されます。
(2)
「シャットダウンする」を選択し、[OK]をクリックします。
少し待つと XP が終了し、自動的に電源も落ちます。電源が落ちたことを必ず
確認してから退席して下さい。
3.1.10
アプリケーション利用手順
デスクトップ上にアプリケーションのアイコンが表示されている場合、直接その
アイコンにマウスポインタを合わせてマウスの左ボタンをダブルクリックすれば
ソフトが起動します。その他のソフトについては、以下の手順で起動します。
(1)
[スタート]ボタンを左クリックしてメニューを表示させます。
(2)
メニュー上の「すべてのプログラム」に移動するとさらにサブメニューが表示
されるので、ここから目的のアプリケーションを選択すれば、起動します。
アプリケーションの終了は、アプリケーションのウィンドウの右上隅にある×
印の[閉じるボタン]を左クリックするか、メニューバーの[ファイル(F)]を左
クリックして[終了(X)]を選択します。
※日本語入力の切り替え
日本語入力と半角英数入力は、左上の<半角/全角>キーを押して切り替え
ます。あるいは、「タスクバー」右側のペンのアイコンを左クリックして切
り替えることもできます。
3.1.11
注意事項
以下の注意を守って、お互いに迷惑がかからないように利用して下さい。
・ PC の設定を変更しないこと。
・
液晶保護のため、ディスプレイを直接触れたりしないこと。
・
ユーザファイルは端末側のハードディスクに残さないこと。
フロッピーディスクかネットワークドライブ(N:ドライブ)で指定されてい
るファイルサーバ ccnts01 の自分のフォルダに保存してください。
※C ドライブに保存したとしても、全て消去されます。
・
無断で端末側にアプリケーション等をインストールしないこと。
・ 印刷する際は、内容を確認し、無駄な印刷を避けること。大量の印刷はソフ
トウェア側で禁止しています。
そのほか不正な操作をしないようご協力下さい。
■ Windows XP のトラブル時の対処
ソフトがキーボードやマウスのクリック等の操作に反応しなくなったり(ハン
グアップ)、マウスポインタさえも全く動かなくなることや、理解不能な文字が
出力されることがあります(フリーズ)。この場合でも、いきなりパソコンの電
- 15 -
源を切ったりしてはいけません。以下の処置で対応して下さい。
1 異常ではなく、単に処理待ちの状態でないのか考えてみる。
2
問題となっているソフトがキーボードの操作で終了できないか試してみる。
これでも解決できない場合は、センターの職員に相談してください。
3.1.12
インストールされているアプリケーションについて
全てのユーザがクライアント PC で利用可能である代表的なアプリケーションは
以下の通りです。用途にあわせて利用してください。
アプリケーション名
Windows 添付のアプリケーション
Microsoft Word XP
Microsoft Excel XP
Microsoft PowerPoint XP
Internet Explorer 6.0
Netscape 7.0
Visual Basic 6.0
Visual C++ 6.0
Borland C++ Compiler 5.5
J Builder 7 Personal
Delphi 6 Personal
Norton Antivirus Corporate Edition 8.0
Tera Term Pro 2.3(Ssh 機能含む)
Exceed v8.0J 日本語版
FFFTP-1.89
Lhaplus 1.12
AL-Mail32
Tera Pad 0.77
Pixia
Dynamic Draw
JWCAD 4.01
AutoCAD2005
GNUPlot 3.7
FastTypist1.0
キー坊 1.0
種
別
メモ帳等の Windows 標準ソフトウェア
ワープロ
表計算
プレゼンテーション用ソフトウェア
ブラウザ(Microsoft 社)
ブラウザ(Netscape)
言語教育用
言語教育用
言語教育用
言語教育用
言語教育用
アンチウィルスソフトウェア
端末エミュレータ
X 端末エミュレータ
FTP クライアントソフトウェア
ファイル圧縮、解凍ツール
メールソフトウェア
テキストエディタ
ペイントツール
ドローイングツール
CAD
CAD
グラフソフトウェア
タイピングソフトウェア
タイピングソフトウェア
これらのアプリケーションの詳細な利用方法は各アプリケーションのヘルプや Web、参
考書等をご覧ください。Microsoft WORD、EXCEL、PowerPoint をはじめて利用する場
合は、インストーラが立ち上がりますのでしばらくお待ちください。次回からは直ちに利
用が可能です。
- 16 -
4.Tera Term Pro の利用方法
PC に搭載されている Tera Term Pro は、UNIX のサーバに接続してリモート操作す
るための端末エミュレータソフトです。 通常の TELNET の他に SSH(データを暗号
化)を利用して接続することも可能です。
4.1
端末エミュレータの利用(Telnet)
(1) 起動
起動するには、デスクトップの [スタートボタン]→「すべてのプログラム」→
「Tera Term Pro」→の順で選択し「Tera Term Pro」をクリックします。
(2) 接続とログイン
a
起動後、下図のように「新規接続」ウィンドウが表示されます。
b
サーバに接続するには、「ホスト」としてサーバのホスト名か IP アドレスを
入力します。教育用サーバに接続する場合は「stserv.st.tomakomai-ct.ac.jp」
と入力します。
c
サービス名として Telnet を選択します。(通常は Telnet です。)
d
[OK]ボタンをクリックします。
これでサーバのログイン画面が表示されます。
ログインについては5章を参照して下さい。
(3)フォントの設定
フォントが小さい場合は、以下の操作でフォントを大きくすることができます。
a メニューバーから設定を選択する。
b 「フォント」を選択する。
- 17 -
c
表示されたウィンドウの「サイズ」を大きくする。
※その他の設定を変更した場合、正常に動作しなくなることがありますのでフ
ォント以外の設定の変更を行わないでください。
(4) ログアウトと切断
a
サーバからログアウトします(logout、exit など)。
(5) 終了
ログアウトを行うと接続を終了します。Tera Term Pro のアプリケーション本体
は自動的に終了しませんので、「閉じる」ボタンを押し終了してください。
4.2
端末エミュレータの利用(SSH)
(1) 事前設定
SSH を利用してサーバに接続するためには接続先のサーバで事前の設定が必要
となります。事前に stserv に接続し、以下の操作を行ってください。
手順 1 鍵の作成
教育用サーバにログインし以下のコマンドを実行
% ssh-keygen -t rsa1
Generating public/private rsa1 key pair.
Enter file in which to save the key (/home/xxxxxxxx/.ssh/identity):<-そのままリターンキー
Enter passphrase (empty for no passphrase):<-パスフレーズを入力
Enter same passphrase again: <-もう一度パスフレーズを入力
Your identification has been saved in /home/xxxxxxxx/.ssh/identity.
Your public key has been saved in /home/xxxxxxxx/.ssh/identity.pub.
The key fingerprint is:
xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx xxxxxxxx@stserv
上記の作業にてユーザーディレクトリィ配下に”.ssh”というディレクトリが作成
され、その配下に、秘密キー(identity)と公開キー(identity
pub)ができま
す。
手順2:公開キーの"identity pub"のファイル名変更と、パーミッションの変更
% mv identity.pub authorized_keys
% chmod 600 authorized_keys
手順3:identity のコピー
FTP 等を使って各ユーザのホームディレクトリに保存します。
(2) 起動
Tera Term Pro を起動するために、デスクトップの [スタートボタン]→「すべて
のプログラム」→「Tera Term Pro」→の順で選択し「Tera Term Pro」をクリック
します。
(3) 接続とログイン
- 18 -
a
起動後、
「新規接続」ウィンドウが表示されます。
b
サーバに接続するには、「ホスト」としてサーバのホスト名を入力します。
c
サービスとして SSH を選択します。
d
[OK]ボタンをクリックします。
(4) 認証入力
認証入力画面が下図のように出力されます。
ユーザ名に stserv に登録されているユーザ名、パスフレーズに事前設定で登録した
パスフレーズを入力し、「RSA 鍵を使う」をチェックし、ホームディレクトリに保
存してある「identity」を指定します。「OK」ボタンをクリックするとログインが
できます。
(5) ログアウトと切断
a
サーバからログアウトします(logout、 exit など)。
(6) 終了
ログアウトを行うと自動的に Tera Term Pro が終了します。
- 19 -
5.FTP クライアントソフトの利用
FFFTP はファイル転送専用のソフトです。
(1)起動
起動するには、デスクトップから[スタートボタン]→「すべてのプログラム」→
「FFFTP」→の順で選択し「FFFTP」をクリックします。
FFFTP が表示され、下図のように「ホスト一覧」ウィンドウが表示されます。
(2)設定
「新規ホスト」ボタンをクリックし、ホスト名(アドレス)に接続したいサーバの
ホスト名または IP アドレスを入力し、「OK」をクリックします。(接続するサーバ
によって文字コードの設定を行う必要があります。)
(3)接続
a
PC からサーバに接続するには、ホスト一覧ウィンドウに接続したいサーバが
あることを確認し、下図のように選択した上で、「接続」ボタンをクリックし
ます。
b
ユーザ名、パスワードを入力し、接続完了です。(ここでのユーザ名、パスワ
ードは接続先のサーバでのユーザ名、パスワードです。XP にログオンするパス
ワード等とは異なります)
これでサーバに接続され、サーバ上のファイル名が画面右側に一覧表示されます。
- 20 -
また、ユーザ名、パスワード等は保存しないようにしてください。
(4)ファイル受信
サーバのファイルを PC に受信する手順
a
受信するファイルを、右側のウィンドウ内の「サーバ」のファイル名一覧か
ら選択します。(複数選択するときは、先頭のファイル名でクリックしたあ
と最後のファイル名を<SHIFT>キーを押しながらクリック)
b
「クライアント」の「ディレクトリ」を受信先のディレクトリにします。
c
ツールバー左の「ダウンロード」ボタンを押すと受信を開始します。(ドラ
ッグでの移動も可能です)逆に PC からの送信の場合は「アップロード」ボ
タンをクリックします。
(5)切断
ツールバー左の[切断]ボタンを押して切断します。
(6)終了
「接続」→「終了」
で FTP クライアントソフトが終了します。
- 21 -
6.メールの利用
全学年、電子メールを利用することができます。情報処理施設で電子メールを利用す
る場合は、必ず Al-Mail を利用してください。他のアプリケーションでメールを利用し
た場合、メールが消失する可能性があります。
6.1
(1)起
利用方法
動
メールソフトウェアを起動するためには、各個人の設定を全てしてある Al-Mail
のアイコンがデスクトップ上にありますので、アイコンをダブルクリックしてくだ
さい。パスワードを聞かれますので、stserv のパスワードを入力してください。こ
の操作で以下の画面が出力された場合、メールの利用可能となります。また、設定
の変更等は、誤動作につながりますので変更しないでください。また、メールが実
際に保存されている場所は、ファイルサーバ上の Mailbox に格納されています。
(2)メールの受信
メールの受信を行うには右側の「ポスト」をクリックします。
- 22 -
(3)メールの送信
メールを送信するには左側の「送信」アイコンをクリックします。
クリック後、送信ウィンドウが出力されます。
ここで以下のように入力します。
「題名」欄に、作成中のメールの内容を簡潔に表す題名(タイトル)を入力します。
「宛先」欄に、送信したい相手のメールアドレスを入力します。
「同報」欄に、「宛先」欄に記入した相手以外に送りたい相手のメールアドレスを入力
します。空白の部分にメールの本文を記入します。
- 23 -
添付ファイルがある場合、「ファイル」メニューの「ファイル添付」にてファイルを選択し
ます。
全て記入した後、右側の「送信」ボタンをクリックします。
- 24 -
以上の操作でメールが送信されます。
6.2
利用上の注意
(1)メールを利用して不適当な利用を見つけた場合、利用の停止を行うことがありま
すので、注意事項を必ず守って利用してください。
(2)社会では、電子メールを通常の手紙と同様に考えて運用しています。したがって、
手紙の書き方や手紙を出すときの注意事項をよく理解して利用してください。
(3)特に、学業に無関係なメールのやりとりに、貴重な時間を費やすことのないよう
注意して下さい。
(4)他人の氏名、住所、電話番号、クレジットカード等の個人情報、他人の悪口や中
傷などを、絶対にメールで送らないようにしてください。
(5)電子メールの場合は、手紙と同様に、差出人の顔が見えないので、不快な言葉、
汚い表現、ケンカごしの文章は、絶対に避けるようにしてください。また、返信
を強要したり、返信が来ないからといってしつこく送信したりしないでください。
(6)大きなサイズのファイルを添付したメールを送信したり、送信を依頼したりしな
いでください。大きな静止画像、動画像や、それらを貼り付けたワープロ文書な
どは、巨大なファイルである場合が多いので注意してください。十分に圧縮した
り、メール以外の手段を使った方がよい場合もあります。
(7)学生がユーザ名のみで、教職員宛にメールを送付した場合、POP は stserv に見
に行く必要がありますが、デフォルトで校内 LAN 側のメールサーバに転送する
形をとっています。この設定が必要ない教職員の方はご連絡ください。
(9)添付ファイルには、コンピュータウィルスが含まれている可能性がありますので、
十分注意してください。
(8)別途講習会資料「ネットワーク利用の手引き」をよく理解したうえで利用してく
ださい。
- 25 -
7.X 端末エミュレータの利用方法
クライアント PC には X 端末エミュレータがインストールされています。このソフト
ウェアを利用することにより、クライアント PC から LINUX の GUI 環境でファイルの
操作や編集等が行うことが可能です。ただし、このソフトウェアはサーバの負荷が非常
に高くなりますので、1 クラス単位での利用は行えませんので少人数による授業や実
験・実習等で利用してください。
7.1
起動方法
7.1.1
起動方法1
デスクトップから[スタートボタン]→「すべてのプログラム」→「Hummingbird
Connectbity v8.0」→「Exceed」→「Exceed」をクリックします。この操作を行う
ことで自動的に stserv に接続されます。
7.1.2
起動方法2
上記記述の起動方法1の方法で接続できなかった場合、以下のように起動します。
デスクトップから[スタートボタン]→「すべてのプログラム」→「Hummingbird
Connectivity v8.0」→「Exceed」→「Exceed XDMCP Broadcast」をクリックする
と以下のウィンドウが出力されます。
上記画面で、ホスト「stserv」を選択することで stserv に接続します。
どちらの起動方法でもユーザ名、パスワードの要求に対し、予め stserv に登録されて
いるユーザ名、パスワードと一致した場合、ログインすることができ、コンソール画
面が表示されます。コンソール画面が出力されない場合、担当まで問い合わせてくだ
さい。
7.2
日本語入力
7.2.1
日本語入力の注意点
Exceed を利用した場合の日本語入力は、WindowsXP の IME を利用することは
できません。サーバの日本語入力機能を使用します(Canna サーバを利用します。
)
Exceed 上からは、漢字ターミナル、Emacs、vi エディタを利用しての日本語入
力はできますが、Gnome-Terminal からは日本語入力ができませんのでご注意くだ
さい。
- 26 -
Gnome-Terminal から日本語入力を行った場合、Gnome-Terminal がしばらくと
まった後、アプリケーションエラーを起こして、Gnome-Terminal ウインドウが
閉じてしまいます。
vi エディタは、日本語対応の vim を起動するようになっていますので、日本語を
入力することができます(漢字ターミナル上での利用)。
7.2.2
日本語入力のキーボード操作
日本語入力のキーボード操作は下記の通りです。
「Shift」+スペースキー
日本語入力モードへの切り替え
「Ctrl」+「W」又は スペースキー カナ漢字変換、または次候補
「Ctrl」+「M」又は「Enter」
変換を確定
「Ctrl」+「I」
変換文節を 1 文字収縮
「Ctrl」+「O」
変換文節を 1 文字伸張
「Ctrl」+「G」
変換や入力などの操作をキャンセル
「Ctrl」+「F」又は「→」
次の文節または文字、あるいは次候補を選択
「Ctrl」+「B」又は「←」
前の文節または文字、あるいは前候補を選択
「Ctrl」+「P」又は「↑」
文字種の変更を後送り
「Ctrl」+「N」又は「↓」
文字種の変更を先送り
「Ctrl」+「A」
文字列の先頭、あるいは列先頭の候補を選択
「Ctrl」+「E」
文字列の末尾、あるいは列末尾の候補を選択
7.3
終了方法
- 27 -
上記画面において、ログアウトをクリックし、「OK」ボタンをクリックすることで
X 端末エミュレータは終了します。
7.4
コマンド
コマンドについては「9.教育用サーバ stserv の利用方法」をご覧ください。
8.クライアント PC のプログラミング言語
クライアント PC では以下にあげるプログラミング言語が利用可能です。
Visual C++6.0
Visual Basic6.0
Borland C++ Compiler 5.5
J Builder 7 Personal
Delphi 6 Personal
それぞれ、「スタート」→「全てのプログラム」→「目的の言語」を選択することで利
用することが可能です。各アプリケーションについての詳細な利用方法はアプリケーシ
ョン付属のヘルプや市販の参考書等をご覧ください。
なお、「J Builder 7 Personal」及び「Delphi 6 Personal」はライセンス上、情報処理
教育のために利用することができます。業務・開発・研究では利用できませんのでご注
意ください。
9.教育用サーバ stserv の利用方法
教育用サーバ stserv にはプログラミング言語として、FORTRAN77、PASCAL、C/C++、
JAVA 言語が搭載され、CAI 室や演習室、端末室の PC から利用できます。また、校内
LAN 上の端末からの利用も可能です。
以下では、stserv への LOGIN/LOGOUT、プログラムの作成・実行方法、学内メー
ル等について説明します。また、Gauss のサーバでは JAVA や PASCAL 言語が利用で
きない、一部機能が異なる等ありますが、基本的に同じコマンドを利用できますので、
これらのサーバを利用する場合も参考としてください。
9.1
ユーザとグループについて
教職員及び学生は、それぞれのグループに所属しています。ユーザ名、グループ名
は以下の規則に従い作成されています。
(1)ユーザ名
教職員:教職員のユーザ名は原則として、校内 LAN で利用しているユーザ名で作
成しています。
学
生:学生のユーザ名は次の規則に従い作成しています。
abxxxxx:a は姓の頭文字、b は名の頭文字、xxxxx は学生番号です。
上記のユーザ以外に試験等で利用する場合等で st01~st47 までのユーザを登録し
- 28 -
ています。このユーザは通常利用できなくしてあります。利用する場合は担当まで
問い合わせるようお願いいたします。
(2)グループ
教職員:教職員のグループは全て teach グループです。
学
生:学生のグループは以下のように作成しています。
機械工学科:mYYYY(Y は入学年度)
電気電子工学科:aYYYY(Y は入学年度)
情報工学科:jo-users
物質工学科:sYYYY(Y は入学年度)
環境都市工学科:kYYYY(Y は入学年度)
電子・生産システム工学専攻:apYYYY(Y は入学年度)
環境システム工学専攻:aeYYYY(Y は入学年度)
試験用:st-exam
9.2
ディレクトリのアクセス権について
各ユーザのホームディレクトリは、アクセス権によって互いに干渉できないように
設定されています。
但し、教員から学生用ホームディレクトリへのアクセス権は許可しています。
1)教員のホームディレクトリ
/home/teach の下に、各々のユーザ名にてディレクトリが作成されています
各ディレクトリは、所有者のみのアクセス権が設定されているため、所有者以外
のユーザはアクセスすることはできません。
2)学生のホームディレクトリ
/home ディレクトリに各グループ名をつけたディレクトリが作成され、その下に
学生のディレクトリが作成されています。
例)電気電子工学科 2002 年度入学学生 ab02208 さんの場合
/home/a2002/ab02208
※学生のディレクトリは、所有者の学生には読み出し、書き込み権限があり、教員
には、読み出し、書き込みの権限、それ以外のユーザについてははアクセスできな
いように設定されています。但し、書込む場合は、強制書込み(vi の場合
w!)
が必要であり、強制書込みを行うと所有者が変更されますので、教員が学生のディ
レクトリに書き込む際は注意してください。
- 29 -
9.3
LOGIN/LOGOUT の方法
(1)LOGIN の方法
PC から stserv へログインするためには、端末エミュレータ「Tera Term Pro」
を利用します。ログイン画面までの「Tera Term Pro」の操作については4章を参
照してください。
(a) 「login: 」のあとにユーザ名を入力する。
(例)
Username: kt02145↓
(b) 「Password: 」のあとにパスワードを入力する。
(例)
Password:tarou256↓
入力したパスワードは画面には表示されません。
[kt02145@stserv kt02145]とプロンプトが表示されたら LOGIN 完了です。表
示されずに再度 login と出力された場合は、ユーザ名もしくはパスワードが間
違っていますので、再度確認し入力してください。
(c) パスワードの設定と変更方法
パスワードはコンピュータの利用者を確実に特定するために使用します。
パスワードをしっかりと設定しておくことにより、コンピュータの不正な利用
を防ぐことも可能です。ワークステーションを利用する場合は、必ずパスワード
を設定して下さい。パスワードの設定に関しては、以下の点に注意して下さい。
パスワードを変更する場合、パスワードの文字列には制限があり、以下の要求に
合うように作らなければなりません。
・ パスワードは6文字以上でなければなりません。
・ パスワードには、二つ以上の英字および一つの以上の数字もしくは特殊文字
がなければなりません。
・ パスワードはユーザ ID と異なっていなければなりません。
・ そのユーザ ID を 反転したりずらしたものでもいけません。
・ 辞書等に登録されているような、簡単な英単語でもいけません。
・ 新しいパスワードは,古いパスワードと 3 文字以上違わなくてはなりません。
また、パスワードを変更するときは以下の点に注意してください。
・ 他人に知られないようにする
・ 後ろに人がいる時には、パスワードを打たない
・ 紙に書かない
・ 時々変更する
※パスワードの設定、変更の手順
プロンプトに対して passwd と入力します。画面に「(current) UNIX
password:」というメッセージが現れるので、現在のパスワードを入力して
下さい。続いて「New password:」というメッセージが現れるので、新しい
パスワードを入力して下さい。
ここで「Retype new password: 」というメッセージが現れるので、確認
- 30 -
のため、もう一度新しいパスワードを入力して下さい。
全て入力し、以下のように出力されれば、パスワードの設定、変更は成功
です。次回のログイン時から新しいパスワードが有効になります。
「passwd: all authentication tokens updated successfully」
#passwd
Changing password for user xxxxxxxx.
Changing password for xxxxxxxx
(current) UNIX password:(現在のパスワードを入力)
New password:(新しいパスワードを入力)
Retype new password:(再度新しいパスワードを入力)
passwd: all authentication tokens updated successfully.
Linux のパスワードの変更は、排他ロック制御のため、passwd コマンド発行
者の 2 人目以降のユーザが待ち状態となるため、授業等で一斉に行うことは
できません。各自適宜行うようにしてください。
(2)LOGOUT の方法
以下のように入力します。
[kt02145@stserv kt02145]
logout ↓
入力後、LOGOUT 完了です。
9.4
stserv で利用可能な主なコマンド
以下に LINUX で利用可能なコマンドのうちいくつかを紹介します。
LINUX には、様々なコマンドがあり、ここでは、ファイル操作における代表的な
コマンドを例として説明します。それぞれのコマンドには様々なオプションがありま
すが、より詳細な説明が必要な場合、コマンド man を使用して各自調べてください。
例)man コマンド名
(1)ディレクトリの表示方法
サーバのオペレーティングシステムとして LINUX が稼働しています。LINUX
では Windows における「ドライブ名」のような概念はなく、ディレクトリの区切
りには「/」を用います。特殊なディレクトリとして以下のようなものがあります。
/
→ ルート(トップ)ディレクトリ
.
→ 現在の(カレント)ディレクトリ
..
→ 親の(パレント)ディレクトリ
(2) オンラインヘルプ
$ man [ オプション] コマンド名
:オンラインヘルプ表示。
例)$ man ls
:ls コマンドのの詳細説明、表示
・man に与えられるオプションには以下のようなものがあります。
-k : キーを指定することで、関連するコマンドを検索することができます。
- 31 -
(3)ファイル一覧の表示(ls コマンド)
ls [ オプション ] [ パス ]
・引数を付けず、単に「ls」とだけ打つと、現在の(カレント)ディレクトリにあ
るファイルの一覧を表示します。
・「ls パス」のように引数にパスを与えて ls を起動すると、
(a)パスがファイルの場合、そのファイルが存在すればそのファイルを表示します。
(b)パスがディレクトリの場合、そのディレクトリが存在すればそのディレクトリ
中に含まれるファイルの一覧を表示します。
・ ls に与えられるオプションには以下のようなものがあります。
-a : 名前が「.」で始まる隠しファイルは、通常では表示されませんが、
これも一覧に含めて表示します。
-l
: 各ファイルのサイズや属性等の詳細情報も表示します。
(4)ファイルの内容の表示(cat、 more、less)
[a] cat [ ファイル名 ]
・引数を何も与えず単に「cat」とだけ打つと、標準入力(普通はキーボード)から
の入力をそのまま表示します。標準入力がキーボードの場合は「CTRL-D」で
終了します。
・
「cat ファイル名」のように引数としてファイル名を与えると、そのファイルの
内容を表示します。
[b] more [ファイル名]
・ファイルの内容を表示し、また画面への表示が、一画面毎に停止します。リタ
ーンを打つと 1 行、スペースを打つと 1 ページ表示が進みます。「q」で終了し
ます。
[c] less [パス]
・ファイルの内容を表示し、また画面への表示が、一画面毎に停止します。リタ
ーンを打つと 1 行、スペースを打つと 1 ページ表示が進みます。「q」で終了し
ます。また、ファイル表示中に、特定のキーを入力すると、数種類の操作も可
能です。
例)表示中に「G」→ファイルの末尾へ
表示中に「g」→ファイルの先頭へ
表示中に「b」→一1ページを戻す
(5) ファイルのコピー(cp)
[a] cp ファイル 1 ファイル 2
ファイル 1 をファイル 2 にコピーします。ファイル 2 と同名のファイルが存
在する場合、上書きされます。
- 32 -
[b] cp -r ディレクトリ 1 ディレクトリ 2
ディレクトリ 2 が存在する場合、ディレクトリ 1 以下のディレクトリを全て
ディレクトリ 2 の下にコピーします。ディレクトリ 2 が存在しない場合、デ
ィレクトリ 2 を生成し、ディレクトリ 2 の下に、ディレクトリ 1 に含まれる
ファイルとディレクトリを全てコピーします。
[c] cp ファイル 1 … ファイル n ディレクトリ
ファイル 1 からファイル n をディレクトリの中にコピーします。
(6) ファイルの移動、ファイル名の変更(mv)
[a] mv ファイル 1 ファイル 2
ファイル 1 をファイル 2 に移動(名前を変更)します。
[b] mv ディレクトリ 1 ディレクトリ 2
ディレクトリ 1 の名前をディレクトリ 2 に変更します。
[c] mv ファイル 1 … ファイル n ディレクトリ
ファイル 1 からファイル n をディレクトリの中に移動します。移動後、ファ
イル 1 からファイル n は元の位置から削除されます。
(7)ファイルの削除(rm)
rm ファイル名
・
「rm ファイル名」と打つと、指定したファイルを消去します。ディレクトリは
消去できません。
・
「rm -r パス」と打つと、そのパスがディレクトリの場合、そのディレクトリも
含めて、そのディレクトリ以下の全てのファイルとディレクトリを消去します。
※LINUX は 1 度消去したファイルを復活させることはできません。ファイルを
削除する場合は、細心の注意を払って行って下さい。
(8) ディレクトリの移動(cd)
cd [ ディレクトリ ]
・ 単に「cd」と打つと、各ユーザのホームディレクトリに移動します。
・「cd ディレクトリ」と打つと、引数で与えたディレクトリに移動します。
(9) 現在のディレクトリ(カレントディレクトリ、ワーキングディレクトリ)の表示
(pwd)
現在のカレントディレクトリを表示します。
(10) ディレクトリの作成(mkdir)
mkdir ディレクトリ
- 33 -
(11) ディレクトリの削除(rmdir)
rmdir ディレクトリ
※ディレクトリ内にファイルが存在する場合、ディレクトリの削除はできません。
9.5
エディタの利用方法
ソースファイルは stserv サーバ上のエディタ「vi」、「emacs」を利用して作成しま
す。以下では「vi」、「emacs」の利用方法を説明します。X 端末エミュレータを利用
している場合は Windows のテキストエディタと同等のエディタ(gedit 等)を利用す
ることができます。また、Windows のテキストエディタを使ってソースを記述し、コ
ンパイルのみサーバを利用することも可能です。エディタは各自利用しやすいと思う
ものを利用してください。また、漢字入力は Windows の IME を利用して入力するこ
とが可能ですが、emacs では IME または canna サーバを使っての漢字入力が可能で
す。
9.5.1
vi エディタの起動方法及び利用方法
(a)起動方法
$ vi ファイル名
を入力するとエディタ「vi」が起動します。
(例)$ vi test.c
$ vi
を入力するとエディタが起動します。
(b)利用方法
vi は以下の 2 つのモードを利用します。
・コマンドモード:vi で利用するコマンドを入力します。
・入力モード:テキスト(文字)を入力します。
コマンドモードから入力モードにするためには、テキスト入力用のコマンドを入
力し、入力モードからコマンドモードにするためには ESC キーを押します。
(c)コマンドモードで利用できるコマンド
1.テキスト入力
i:カーソルの左に文字を挿入
a:カーソルの右に文字を挿入
o:カーソルの次の行に文字を挿入
2.カーソルの移動
カーソルの移動は PC のカーソルキーで行うことも可能ですが、本来はコマン
ドモードで以下のキーを使ってカーソルを移動します。
h:左にカーソルを移動
j:下にカーソルを移動
- 34 -
k:上にカーソルを移動
l:右にカーソルを移動
3.文字の削除
x:カーソルのある 1 文字を削除
dd:カーソルのある行全て削除
4.ファイル操作
:r ファイル名
:w ファイル名
ファイルを読みこむ
ファイルに書き込む
:wq
ファイルに書き込みエディタを終了する
:q!
ファイルに書き込まずにエディタを終了する
5.便利なコマンド
u
1 つ前に戻す(undo)
yy
1 行コピーする
p
コピーした内容をカーソルの次の行に貼り付ける
:set nu
行番号の表示
9.5.2
emacs エディタの起動方法及び利用方法
(a)起動方法
$ emacs ファイル名
を入力するとエディタ「emacs」が起動します。
(例)$ emacs test.c
$ emacs
を入力するとエディタが起動します。
(b)利用方法
emacs は「CTRL」キーをおしながら他のキーを使うことで、編集等の操作が可
能です。(c)では「CTRL」キーを「C-」と記述します。「C-a」は「CTRL」キー
を押しながら「a」を押すという意味です。
(c)漢字入力
漢字入力は IME を利用して行いますが、emacs のみ canna サーバを利用して漢
字入力を行うことができます。利用するためにはユーザディレクトリの「.emacs」
に「(global-set-key [f7] "¥C-¥¥”)」の1行を追加することで「F7」キーを使って
の」漢字入力が可能となります。
(d)利用できるコマンド
1.テキスト入力
テキストはそのまま入力することができます。
2.カーソルの移動
カーソルの移動は PC のカーソルキーで行うことも可能ですが、以下のキーを
- 35 -
使ってカーソルを移動します。
C-b:左にカーソルを移動
C-n:下にカーソルを移動
C-p:上にカーソルを移動
C-f:右にカーソルを移動
3.文字の削除
文字の削除は「Backspace」キーで行うことも可能ですが、通常以下のコマ
ンドを使います。
C-d:カーソルのある 1 文字を削除
C-k:カーソルのある行全て削除
4.ファイル操作
C-x C-f ファイルを読みこむ
C-x C-w ファイルに書き込む
C-x C-c エディタを終了する
9.5.3
Windows のテキストエディタを利用する。
Windows のエディタは vi や emacs のサーバ上のエディタよりも操作性がよく、ソ
ースプログラムを作成する際に、PC 上でソースを作成し、完成したらサーバに転
送して、コンパイルするという方法も可能です。Windows のエディタを使って編集
し、コンパイルのみをサーバで行う場合は次のように行います。
(1) XP 上のエディタを起動します。
例えば、エディタ「メモ帳」の起動は、
[スタートボタン]→「全てのプログラム」→「アクセサリ」→「メモ帳」
(2) ソースプログラムの作成
・ソースプログラムを入力します。
・ファイルを保存します。
Windows ではテキストファイルを保存する際に拡張子.txt を自動的に追加して
しまいますので、test.for.txt のようにおかしなファイル名になることがありますの
で注意してください。また保存先はネットワークドライブの N ドライブを指定して
ください。
(3) ソースプログラムのサーバへの転送
転送方法は 2 種類あり、それぞれについて説明します。
(3-1)FFFTP を利用する。
・FFFTP を利用してファイルの転送を行います。方法は 4.2 を参照してください。
- 36 -
(3-2)Samba を利用する
・サーバ側のアプリケーションである Samba を利用して転送を行います。方法は以
下の通りです。
(a)ファイルの共有
Samba というアプリケーションを使って、LINUX と Windows 間のファイル
共有を行います。具体的には、
「マイネットワーク」→「ネットワーク全体」→「Microsoft Windows Network」
→ 「st」 → 「Samba Server(stserv)」
と選択すると、ウィンドウが表示され LINUX のホームディレクトリが表示さ
れます。
(b)保存
記述したソースファイルをユーザの認証後、表示されたウィンドウに保存す
る。また、ファイルサーバに保存しているのであればドラッグ&ドロップで転
送を行うことが可能です。
(c)日本語の変換
Windows 環境にて作成されたファイルは、Windows 上ではシフト JIS にな
っていますが、教育用サーバの共有ディレクトリにコピーすると、ファイル名
は EUC に変換され、教育用サーバからも日本語のファイル名として表示され
ます。
但し、ファイルの内容は変更されませんので、シフト JIS で作成された文面
は教育用サーバ上でもシフト JIS のままになっております。このため、Unix
上で漢字コード変換が必要になります。
また、Windows 環境での改行コードは CR+LF(x0D0A)ですが Unix 環境で
の改行コードは LF(x0A)のみです。この違いが Unix 環境での悪影響を及ぼす
場合があります。
例えば、Windows 環境でソースファイルを Samba の共有ディレクトリ上で
作成した場合、Windows 環境での改行コードである CR+LF(x0D0A)が存在す
るために、コンパイラ等で正しく”1行”として認識できず正常な動作を行わな
い場合があります。このような場合、Unix 上で CR+LF(x0D0A)を LF(x0A)へ
変換する必要があります。
コンバートシェルを用意していますので、これを利用して変換を行ってくだ
さい。
例)
$ conv 変換前ファイル 変換後ファイル
※プログラムのみを記述したテキストであり、日本語を利用していない場合は、
この作業は必要ありません。単純にファイルサーバを利用してコピーを行う
のみで、コンパイル等の作業が可能です。
- 37 -
(4) コンパイル・リンク・実行
端末エミュレータを利用してサーバにログインし、コンパイル・リンク・実行を
行います。
9.6
プログラムのコンパイル、リンク、実行方法
stserv サーバでは FORTRAN77、C/C++、PASCAL、JAVA が使用できます。
9.6.1
FORTRAN 言語
FORTRAN 77 は、GNU g77 バージョン 3.2 がインストールされています。
FORTRAN のソースファイルの拡張子は、
.FOR または .F
と指定します。
(1) コンパイル
$ f77 ファイル名(g77 ファイル名)
(例)
$ f77
test.for↓
※上記の例でコンパイルを行った場合、出力ファイルは必ず a.out となります。
出力ファイルの名前を指定したい場合は-o オプションを使います。
例)$ f77 –o test.out test.for
とすることで、実行時は test.out を指定することになります。その他のオプシ
ョンについては「man g77」とコマンドを入力し確認してください。
(2) 実行
$ ./a.out
<プログラム例>
ファイル名:test.for
integer result
read(5,*) a
read(5,*) b
result = a * b
write(6,100)
100
format('Hello World!!')
write(6,200) result
200
format('a * b =',i6)
stop
end
- 38 -
9.6.2 C/C++言語
C/C++コンパイラは、GNU gcc バージョン 3.2 がインストールされています。
C/C++のソースファイルの拡張子は、
.c
と指定します。
(1) コンパイル
(a)C の場合
$ cc ファイル名($ gcc
(例)
$ cc
ファイル名)
test.c↓
(b)C++の場合
$ c++ ファイル名($ g++ ファイル名)
(例)
$ c++
test.c↓
※上記の例でコンパイルを行った場合、出力ファイルは必ず a.out となります。
出力ファイルの名前を指定したい場合は-o オプションを使います。
例)$ cc –o test.out test.c
とすることで、実行時は test.out を指定することになります。その他のオプシ
ョンについては「man gcc」または「man g++」と入力し、確認してください。
(2) 実行
$ ./a.out
<プログラム例>
ファイル名:test.c
#include <stdio.h>
main(void) {
int a,b,result;
scanf("%d",&a);
scanf("%d",&b);
result = a * b;
printf("Hello World!!¥n");
printf("a * b = %d¥n",result);
}
- 39 -
9.6.3
PASCAL 言語
PASCAL コンパイラは、Free Pascal バージョン 1.06 がインストールされていま
す。Pascal のソースファイルの拡張子は、
.pp
と指定します。
(1) コンパイル
$ pas ファイル名
(例)
$ fpc
test.pp↓
※コンパイルを行った場合、出力ファイルは拡張子を除いた形となります。上記
のコンパイル例では test となります。
その他のオプションについては「man fpc」とコマンドを入力し確認してくだ
さい。
(2) 実行
$ ./test
<プログラム例>
ファイル名:test.pp
program test(input,output);
var
a,b,result:integer;
begin
readln(a);
readln(b);
result := a * b;
writeln('Hello World!!');
writeln('a * b = ',result);
end.
- 40 -
9.6.4
JAVA 言語
JAVA コンパイラは、J2SDK 1.4.1_01 がインストールされています。
JAVA のソースファイルの拡張子は、
.java
と指定します。
(1) コンパイル
$ javac ファイル名
$ javac
(例)
test.java↓
(2) 実行
$ .java コンパイル済みファイル名
$ javac
(例)
test↓
<プログラム例>
ファイル名:test.java
public class test {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World");
}
}
9.7
stserv からのプリンタへの印刷
stserv から各教室に印刷が可能です。印刷はコマンドを入力し、行ってください。
9.7.1
プリンタの表示
利用できるプリンタの一覧を表示するコマンドは以下の通りです。
$ lpstat –p -d
プリンタは CAI 室に CAI 室に caipr01 と caipr02、演習室には enpr01、端末室に
は tanpr01 が存在しますが、caipr01 をデフォルトプリンタとして設定しているた
め、プリンタを指定しないときは、caipr01 に印刷されます。
9.7.2
ファイルの印刷
ファイルの印刷を行うには以下のコマンドを入力します。
$ lp ファイル名
ファイル名で指定されたファイルをデフォルトプリンタである caipr01 に印刷
します。
指定したプリンタに印刷するには以下のように行います。
$ lp -d プリンタ名 ファイル名
ここで利用できるプリンタ名は以下の通りです。
CAI 室プリンタ:caipr01 または caipr02
演習室プリンタ:enspr01
- 41 -
端末室プリンタ:tanpr01
例)演習室のプリンタに印刷したい場合
$ lp –d enspr01 ファイル名
また、この印刷方式の場合、用紙節約のため、1 枚に 2 ページ印刷される形です。
1 枚に 1 ページずつ印刷したい場合は以下のコマンドを利用してください。
$ a2ps -1 ファイル名
9.7.3
印刷ジョブのチェック
印刷指示したジョブをチェックするには以下のコマンドを入力します。
$ lpstat
スケジュールされているジョブが表示されます
$ lpstat –p
アクティブなファイルとプリンタの状態が表示され
ます。
$ lpstat -o –p
スケジュールされているジョブとプリンタの状態が
表示されます。
9.7.4
印刷ジョブのキャンセル
印刷指示したジョブをキャンセルするには以下のコマンドを入力します。
$ cancel ジョブ ID
$ lprm ジョブ ID
ジョブ ID は lpstat コマンドで出力された番号を指定します。
9.7.5
両面印刷
両面印刷をプリンタで行う場合は「lp」コマンドにオプションスイッチ(-o)を
入力し、オプションとして「sides=tow-sided-short-edge 」を指定します。
例)caipr02 で両面印刷を行う場合
lp –o sides=tow-sided-short-edge –d caipr02 ファイル名
9.8
コマンドを利用したメールの利用
stserv サーバにログインすると、メールが利用でき、先生や他学生との情報交換が
可能になります(5年生、4年生と留学生は端末室や卒研室から学外メール(email)
も利用できます)。以下では利用方法を説明します。
メールを利用するには、stserv サーバにログインして以下のコマンドを利用します。
オンラインヘルプを表示する
man mail
受信メールの一覧を表示する
mail
受信メールを読む
mail コマンド入力後、メールの一覧が表示され、
「&」のプロンプトが表示さ
れます。
順番に見たい場合は「&」のプロンプト表示中に「リターン」キーを入力し、
- 42 -
2 番目にあるメールを読みたい場合は「&」のプロンプト表示中に「2」と入
力し、「リターン」キーを押します。
メールを送信する
mail ユーザ名
引き続き、次の入力が要求されます。
Subject: 表題
表題の入力後、本文を入力します。本文が入力し終わったら、行頭で「.」
を入力します。
Cc:他のあて先(他のユーザにもメールを送りたい場合、入力します。
無ければリターンキーを入力します。)
メールを保存する
受信メールを読んだ後、「&」のプロンプト表示中にコマンドを入力します。
& s ファイル名
9.9
Web の作成について
教育用サーバのユーザは、Web を構築することができます。
ユーザディレクトリに public_html ディレクトリを作成し、public_html フォルダ内
に HTML ファイルを置くことにより Web クライアントからブラウジングすることが
できます。
例.User1 というユーザが自分のホームディレクトリに public_html ディレクトリを
作成し、その中に index.html ファイルを作成した場合。
クライアント端末の Browser ソフトからは、
http://www.st.tomakomai-ct.ac.jp/~User1/
でブラウズすることができます。
1)PHP の使用について
PHP プログラムは、ユーザディレクトリ内にて動作します。
ただし、ファイルにアクセスする際は、そのユーザが所有者となっているファイ
ルにのみアクセスできません。そのユーザ以外が所有者となっているファイルに
アクセスした際は、Warning メッセージが Web 上に表示されます。
2)CGI の使用について
ユーザは、CGI プログラムを動かすことをできないようにしております。
3)SSL の使用について
教育用サーバでは、自己署名証明書を作成しております。
https://にてアクセスしてきたときは、この証明書を受け入れるかどうかの問い合
せダイアログが表示されます。
- 43 -