フラワーショップおおやま

Ⅰ
研修先
フラワーショップおおやま
Ⅱ
研修員
高崎市立豊岡小学校
Ⅲ
研修期間
平成24年8月13(月)~16日(木)
Ⅳ
研修先の概要
教諭
井艸 俊江
名称
フラワーショップおおやま
所在地
〒370-3521
電話番号
027-373-1580
FAX
同上
営業時間
AM.9 : 0 0 ~ PM.5 : 0 0
築年月日
平成16年3月16日
従業員数
店長1名、パート3名
業務内容
生 花 の 販 売 ( 主 に 農 産 物 直 売 所 )、 冠 婚 葬 祭 の 花 の 取 り 扱 い 、 贈 答 用 の
高崎市棟高町1243-6
年中無休
花の宅配、ガーデニング教室を開催
Ⅴ
自己研修課題についての研修内容
1
自己研修課題
民間企業の営業業務に携わることを通して、社会への視野を広げると共に、現場の営業
努力や工夫を学び、今後の教育活動に生かす。
2
研修内容
(1)花の仕入れ
前橋・高崎などに市場があり、競りが行われる曜日は月・水・金と決められている。
前橋の市場は手競りで行われているが、高崎の市場はデジタル化され、品物とその上の
大きな電光掲示板を見ながら手元のボタンを押し、競り落とすそうだ。
①前橋生花市場の見学
店長さんに生花市場に連れていっていただき、手競りの様子を見学することができ
た。 お盆のピークを過ぎたということもあって、荷量はいつもの4分の1ほどしかな
いというお話だった。競りは2カ所で行われ、その2カ所が見渡せるように階段席にな
っていてそこに買い手は座るようになっていた。卸売り業者が箱の中から花を出して見
せ、本数や丈の長さ、値段、時には生産者の名前を言いながら競りにかけていた。花は
菊やリンドウなどほとんどの品物が100本や300本単位で箱に入っている。ユリの
花一つとっても、1本につぼみが3輪ついているものと6輪ついているものなどがあっ
たり、菊ではまだ花の開きが少ない物があったりなど、同じ種類の花であっても少しず
つ状態が違っていた。
隣合った2カ所で、別々の花の競りがいっぺんに行われていたのには大変驚いた。し
かも、その競りのスピードは大変速く、あっという間に競り落とされてしまう。あまり
の速さでどちらの品の売り買いがされているか全くといっていいほどわからなかった。
卸売り業者は、買い手とアイコンタクトを取りながら指で出された値段で1番いいもの
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を瞬時に判断しているので、まさに職人技だなと感じた。また、買い手も自分が希望す
る物を常に頭の中に入れておき、即座に判断しないと何も買うことができなくなってし
まうことがよくわかった。
競り落とされた品物には店の番号を書いた紙がすぐに貼られ、ベルトコンベアーで運
ばれる。品物は店ごとにコンテナに載せられ、すぐに車に積み込むことができるように
なっていた。
ベルトコンベアーで運ばれる様子
花の産地は東北から沖縄まで全国から入ってくるそう
だ。また、中国や南米、春先にはヨーロッパといった外
国から輸入される花もある。
競りが行われるより前に品物を買うこともできる先取
り と い う 方 法 も あ る 。前 日 に 注 文 を し て お き 買 う そ う だ 。
競りで欲しい品物が買えない場合あるので、お盆など品
物が大量に必要な時は有効であるが、1割高くらいにな
コンテナに載せられた品物
ってしまうそうだ。
②インターネットでの仕入れ
インターネットでは、実際の花を見ることができない
ため、当たりはずれがあるそうだ。返品もできない。し
かし、品物が確実にほしいときや市場より安い場合もあ
るので便利だそうだ。
夕方、注文する様子を見せていただいたが、注文した
品物が翌日の朝には配送されてきていたので大変驚いた。
市場は9:00や10:00から開かれることを考える
と、営業前に品物が届いているインターネットでの仕入
れは市場に行く手間も省け、また、店の開店と共に商品
を出荷できるという利点も大きいことが考えられる。
ネットで注文の様子
(2)店舗での作業
①花組み
仕入れた品物は、店に戻るとすぐに水切りなどの処理を
され新鮮に保たれる。 今回体験させていただいた生花店は、
対面販売よりも農産物直売所への出荷を主としているので、
すぐに花組みを行う。花の色や種類を考えながら花を組み
合わせていく。一束何百円の花束作りである。花は生き物
なので鮮度が大切、手早い作業が要求される。常に「お客
様に喜ばれるように」という思いを持ちながら作業を行っ
ているそうだ。
研修でお世話になった1日目は、ちょうどお盆の時期と重なり大変忙しかった。時間
までに15ほどある店舗に出荷しなければならないため、パートさんが6~7人ほど入
り、休まず作業を行っていた。普段は店舗の中で作業が行われているが、外でも3カ所
の作業台を使い、花を組んでいた。何時間もの間ずっと立ったままの作業で、しかも暑
さもあり、かなりの重労働である。しかし、どのパートさんも手際よく作業を行ってい
て、何十箱もある花の箱が次々と空となり店舗の中がみるみる花でいっぱいになってい
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った。
②包装
花を組むと次は包む作業である。花を包む透明のセロファンは袋状になっていて、上
下の口が開いている。簡単に包装できる装置もある。上から花を入れると下の部分から
茎が出てきて、茎がその装置の台で止まるとちょうどセロファンの中に花が収まるよう
になっている。そして、上の方には切れやすいように点線が入っているので、下の方を
軽く引っ張るだけで包装できるのである。作業の効率を考えてつくられていることがよ
く分かる。
包装台と包装作業の様子
店舗で出荷を待つ花束
③値段つけ
花が包装されると次は値段付けである。花の入荷金額と比較しながら値段を決めてい
く。この値段つけで大切なことは、値段のつけ忘れが無いようにすることだそうだ。出
荷先には他の生産者の花もあるので、値段がついていないとレジでどこの物かわからな
くなってしまうそうだ。値段シールは店舗ごとに3種類に分かれていて、出荷する分量
を考えながらつけていく。
店長さんはもちろん、どのパートさんも仕事が大変速く、そのスピードには驚くばか
りだった。花の組み合わせ方も各パートさんに任せられているようで、センスが必要で
ある。一人一人のパートさんがそれぞれの役割をしっかり果たしていかないとお店がま
わっていかないことがよくわかった。
作業をしていると、落とされた葉や長さを調節された茎で床がいっぱいになるので、
合間をみながら掃除も行っていく。
④品卸し
各出荷先の売り上げの様子は1時間ごとにメールで送られてくるので、その売れ行き
から素早く出荷する量を判断していく。3台の軽トラックが出荷する地域ごとにわかれ
必要な商品を積んで配送する。
出荷先に着くとまず、商品の売れ行きを確認する。そして、バケツの中の花が少なく
なった物はいっしょにまとめたり、売れ行きのあまりよくない物や鮮度が落ちてきた物
を下げたりする。時には、値段を下げる商品もあり、シールの張り替えを行う。
並べるときには、彩りがきれいに見えるよう心掛け、商品の位置を替えながらより目
につきやすいようにする。どこに並べもよいというわけではなく、店舗によって並べる
場所、バケツの数は決まっている。一人のパートさんがいくつかの店舗を受け持ってま
わるので、トラックに積んできた全部の商品を卸すのではなく、その店舗に必要な品だ
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けを卸していく。トラックに積んできた新しい商品の中でどの商品を補充すればよいか
を考えながら作業を行っていく。
パートさんによっては、他店より目立つようにと値段のポップをつけるといった工夫
も行っていた。
水の入ったバケツは重く、これを上げ下ろしした
り、運んだりするのは大変力のいる仕事であること
が体験してみてわかった。
店舗に戻ると、商品の売れ行きや他店の状況など
を店長に報告し、出荷する花の量などを再度検討し
ていく。
出荷先は約15店舗ほどあるそうだが、配送セン
ターを通じて、東京方面にも出荷しているというお話を聞き、その販売ルートの広さに
驚いた。
Ⅵ
研修を終えての感想
今回の研修を通して、常に先を見通していく目を持たなければ経営は成り立っていかな
いことがよくわかった。そして、広い人脈とそれをつなげる信頼関係が大切であることを
気付かされた。
景気がよくないと言われている現在、対面販売の花屋さんではなかなか経営していくの
が 難 し い そ う だ 。 そ れ は 、「 お 客 さ ん が 来 る ま で 花 が 売 れ な い 」 か ら で あ る 。 そ こ で 、「 お
客 さ ん が 来 る の を 待 つ 」 の で は な く 、「 お 客 さ ん が 生 活 に 必 要 な 物 を 買 い に 行 っ た 先 に 花
がある」という農産物直売所という販売ルートに目をつけ経営をすることにしたそうだ。
店 長 さ ん の 話 の 中 で 、生 花 店 を 経 営 し て い る 上 で 気 を つ け て い る こ と と し て 、
「花の鮮度」
「 お 客 様 に 喜 ば れ る よ う な 花 の 組 み 合 わ せ 」 そ し て 、「 格 安 の 値 段 」 が あ げ ら れ た 。 数 を
出すことによって利益を出していく薄利多売で経営していかないと生き残れないという厳
し さ が あ る そ う だ 。「 無 駄 が 出 て も し か た な い 。」 と 店 長 さ ん は お っ し ゃ っ て い た 。 私 は 、
無駄がでたらもったいないのではないかと思ったが、お客さんは花だけを目的に買い物に
来ているわけではないので、その場に気に入った花がなければ、買わなくなってしまう。
お 客 さ ん が 欲 し い と 思 っ た と き に 、 常 に そ こ に あ る 状 態 に し て お く に は 、「 無 駄 も 必 要 」
という店長さんの考えにも納得できる。
今回の研修を通して、民間企業の経営努力や工夫をほんの一部ではあるが学ぶことがで
きた。教員という職業でも先を見通す力や判断力など共通する部分があり、改めてそうい
った力をつけていかなければならないと感じた。
最後になりますが、お忙しい中今回の研修を快く受け入れてだだき、ご指導してくださ
った店長さんはじめ、従業員の方々に心より感謝致します。ありがとうございました。
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