(財)日立環境財団「環境NPO助成」活動報告会⑬(ポ スタ ーセ ッシ ョン 参加 ) 特定非営利活動法人 信州松本アルプスの風 1 団体プロフィール 997 年、京都にて開催された気候変動枠組条約第 3 回締約国会議におきまして 2008 年か ら 2012 年までに達成すべき温室効果ガスの排出削減目標が国際的に合意されました。日本 の削減目標は 1990 年に比べマイナス6%となっておりますが、この目標はひとつの通過点 であると私たちも願っております。また実行に際し、国及び地方自治体の施策、企業努力 等がそれらに絶大な力を発揮されることと思います。それと同時にエネルギーの包括的な 利用の面で私たち地域住民一人ひとりの省エネルギーや新エネルギーへの感心の深まりや 行動も大切なことと考えます。 当NPOは以上の事項を鑑み 2003 年より其々の分野の有志が集まり活動を始め、地球温 暖化防止に関し、新エネ、省エネ、バイオマスの研究と実践を通し、地域住民から循環型 社会再生の啓発の輪を広げています。 主な活動 2004 穂高地区農業用水路 マイクロ水力発電実証試験 廃瓦・廃タイヤのリサイクル製品試作 2005 塩尻地区農業用水路 マイクロ水力発電実証試験 (財)日立環境財団助成事業採択 平成 17 年度 主体間連携事業委託 2005 中川村生活用水路 2006 朝日村公共下水処理場 2007 長野県地球温暖化防止活動推進員地域実地学習会支援 通年 マイクロ水力発電実証試験 松本市市民環境ネットワーク学習会支援 マイクロ水力発電実証試験 地域市町村環境イベントへの出展 朝日村有害植物炭化試験炉設置及び実証試験 太陽光発電普及啓発助成金事業試験実施 年間 10~17 会場 活動の概要 次世代環境技術 活動名 バイオ方式空気浄化システム(バイオ脱臭装置)の研究・開発 待ったなしの地球環境問題。今こそ、人類の英知を結集し、自然の叡智・生態系に謙虚に学 び、健全で恵み豊かな生態系を維持し、持続的発展が可能な未来を実現するための次世代環境 技術を確立することが必要である。 生態系は優れた環境技術のすばらしい宝庫である。地球温暖化、大気汚染、水危機、廃棄物 処理問題など、現在直面する環境問題を解決することが可能な次世代の新技術がいっぱいある。 その一例として、当NPO法人バイオマス・リサイクル研究会では、雨水、森林、土壌、地下 水等の生物環境(森林生態系)模擬を取り入れ、自然界の植物や微生物がもつ多様な機能を活 用して生活環境空気の浄化・脱臭・調和の処理を行うバイオ方式空気浄化(調和)システムの 研究開発を行った。 〔研究開発の目的〕研究開発の目的は、以下①~⑦の効果を有し、運転、維持管理が易しく、 設備費、運転費が安価で省エネルギー型のバイオ方式空気浄化(調和)システムを研究開発し、 これを屋内・外の空気浄化(調和)市場に提供し、多様化する大気汚染対策や悪臭対策などに 対する社会的要請に応えることにある。 ① 長時間にわたって発生する低濃度から高濃度までの広範囲の大気汚染物質や悪臭物質に 対して安定した浄化(脱臭)効果がある。 ② 多くの種類の大気汚染物質や悪臭物質に対して浄化(脱臭)効果がある。 ③ タバコの煙、ディーゼル排ガス、カビ、雑菌など、有害な粒子状物質にも浄化(除去)効果 がある。 ④ 特に、植物の根を中心に生息するVA菌根菌(土壌改良の微生物資材としてH9.3農水省 政令指定)等により、従来の空気浄化装置では除去することができなかった窒素酸化物、 リン化合物等に対しても浄化効果がある。 ⑤ 井戸水や地中は夏冷たく、冬暖かいことは昔より良く知られている。これと同様に当該空 気浄化(調和)システムの排気と散水は、地熱(土壌と生物担体)と生体熱(植栽と微生 物)により夏冷たく、冬暖かいため、夏の冷気効果、冬の暖気効果があり、夏場のヒート アイランド対策、冬場の融雪対策、地表凍結防止対策に有効である。〔特に屋外〕 ⑥ 環気中が乾燥状態の場合は、連続散水と通気状態にすれば加湿効果があり、環気中が著し く湿潤状態の場合は、散水を止め通気状態にすれば除湿効果(結露防止効果)があり、自 然の一定の湿度を連続的に確保することが可能である。〔特に屋内〕 ⑦ その他に、マイナスイオン放出効果、植栽のフィトケミカル放出によるカビや浮遊微生物 の抑制効果、観賞用植栽と噴水や水音(水琴窟等)による癒しの効果などある。 〔研究開発の概要〕当該空気浄化(調和)システムのモデル1号機、2号機を設計・製作し、 これを使って実証実験をし、空気浄化(脱臭)効果、設備費・運転費などの経済性、維持管理 の容易さ等について検証した。更に、空気浄化(脱臭)効果とは別に空気調和効果として、屋 内に設置した場合の加湿・除湿効果や屋外に設置した場合のヒートアイランド対策の有効性に ついても検証を行った。 ① ② ③ 原点(生態系)に戻って考えよう! 地球環境問題 〔自然の叡智〕・生態系に謙虚に学ぼう! それを基調に、〔人類の英知〕を結集しよう!
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