摂食障害の誤解と真実 1000人へのアンケート調査 調査:一般社団法人 摂食障害協会 アンケート協力:ミュゼプラチナム 解析・発表:小原千郷 (日本摂食障害協会フェロー 東京女子医科大学附属女性生涯健康センター) 摂食障害への一般の方の認識は? 期間 対象 方法 内容 2016年 5月16日~24日 ミュゼプラチナム サロンスタッフ 有志の方 匿名の社内Webアンケート 摂食障害をどれくらい知っているか 摂食障害の知識(〇×で12問) どのようなメディアで知ったか 個人の属性(男女・年齢・身長・体重等) 調査協力者について(1000名) 性別:全員女性 年齢:平均27.6歳 0 100 200 300 400 500 20歳以下 21~25歳 26~30歳 31~35歳 36~40歳 41~45歳 46歳以上 身近に摂食障害と思われる方がいる:65名(6.5%) 店舗に摂食障害と思われる顧客がいた:182名(18.2%) BMI(体重㎏/身長m2): 20.0 「摂食障害」を知っていますか? 4% 29% 21% 46% 以前からよく知っている 名前は聞いたことがあるが具体的には知らない 社内教育で知った 聞いたこともない 「拒食症(神経性やせ症)」 「過食症(神経性過食症)」 2% 2% 19% 19% 49% 50% 30% 29% 以前からよく知っている 以前からよく知っている 名前は聞いたことがあるが具体的には知らない 名前は聞いたことがあるが具体的には知らない 社内教育で知った 社内教育で知った 聞いたこともない 聞いたこともない 摂食障害:ダイエットが原因である? 正解× 不正解○ 21% 79% 摂食障害:母親の育て方が原因だ。 正解× 不正解○ 23% 77% 摂食障害:やせるために 嘔吐や下剤の乱用をすることがある。 正解〇 不正解× 14% 86% 摂食障害:女性に多い病気だ 正解○ 不正解× 8% 92% 拒食症:とてもやせているのに、 自分のことを太っていると感じている。 正解○ 不正解× 9% 91% 拒食症:体重さえ回復すれば治る病気だ 4% 正解× 不正解○ 96% 拒食症:骨などに後遺症が残ることがある。 正解○ 不正解× 11% 89% 拒食症:自分の意志で体重や食事量を コントロールすることができる。 正解× 不正解○ 20% 80% 過食症:短時間に大量のものを食べる行動(過食) は、ストレスとは無関係だ。 正解× 不正解○ 7% 93% 過食症:多くの人は、肥満だ。 正解× 不正解○ 18% 82% 過食症:体重が少し増えただけで、 自分がとても嫌いになる。 正解○ 不正解× 19% 81% 過食症:過食は、強い意思を持てばやめられる。 正解× 不正解○ 32% 68% 摂食障害の情報を見聞きした事のあるメディア 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 テレビ番組 327 インターネット 135 雑誌 61 漫画や小説、エッセイなど 59 学校の保健の授業など 専門家の書いた本や講演など その他(具体的に教えてください) よくある 588 584 281 518 421 415 85 41 85 526 506 269 409 690 21 少しある まったくない 摂食障害の認識と知識層得点 8.2 8.4 8.6 8.8 9 9.2 9.4 9.6 9.8 10 10.2 以前からよく知っている * 名前は聞いたことがあるが具体的には知らない * * 社内教育で知った * 聞いたこともない *p<0.05 まとめと結論 「摂食障害」について、以前からよく知っている人は3割弱 「拒食症」「過食症」のほうが知名度は高い 摂食障害の原因については、大多数が誤解している ダイエットや家族が主な原因ではない 拒食症の低体重や、過食を「意思」の問題とする誤解も多い 摂食障害に対する誤解や偏見をとりのぞき、正しい知識を 啓蒙する必要があり、どのような方法が適切かを検討する 必要がある。
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